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レノボ ThinkPad T420s の実機レビュー(2)

更新日:2011年05月28日
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  目次  

静音性のチェック - 静かです

ThinkPad T420sの静音性のチェック結果です。

下記の3つの状態のときに、騒音値を測定するテストを実施しました。

(1)アイドル時
(2)バイオハザード5ベンチマーク実行時(解像度:1280x720、テストA)
(3)TMPGEnc Video Mastering Works 5 でエンコード時(x264、解像度1280x720でエンコード)

テストの結果は、どの状態においても静かでした。ただし、アイドル状態でもバッテリを充電しているとファンが回りだし、充電していないときよりもうるさく感じます。尚、下記のアイドル時の騒音計測は、充電していないときの状態で計測しています。

計測した騒音値は下の図の通りです。私の部屋を極力無音にしても40.4dB(※1)あり、この値を基準にするとアイドル時で+0.1dB、バイオハザード実行時で+1.9dB、エンコード時で+1.9dBでした(※2)。尚、無反響室で測定したわけではないので、騒音値は正確な値ではありません。値は参考程度にしてください。

※1 今まで、部屋を極力無音にしたときは41.1dBでしたが、環境を変えたことで、40.4dBとなりました。


アイドル時と高負荷の騒音値。他社よりも静かなほうです。

パーツの温度のチェック - ノートとして普通

CPUの温度を計測し、きちんとパーツが冷却できているかをチェックしました。あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

テスト方法は、「静音性のチェック」のときと同条件で行いました。

テストの結果は、バイオハザード5のベンチ実行時および、TMPGEncのエンコード実行時はやや高めでした。アイドル状態の時は問題ない温度です。


CPUの温度をHWMonitorで測定。負荷をかけたときの温度はやや高めです。

表面温度のチェック - 裏面から見た右上の温度が高め

パソコンのキーボードやパームレスト部分の温度を計測し、作業中に手のひらが熱くならないかをテストしました。また、モバイルパソコンなので、膝の上に乗せて作業することとも考慮し、裏面の温度も計測しました。

テスト方法は、「静音性のチェック」のときと同条件で行いました。計測には赤外線温度計を用いました。室内温度は24℃にしています。

テストの結果は、アイドル状態のときは低い表面温度ですが、負荷をかけると裏面の右上(膝に乗せたとすると左の太ももの上側)が40度を超すくらい熱くなりました。本体が薄いため、熱が表面に伝わりやすくなっています。ただし、キーボード面はそれほど温度上昇せず、体感でも熱さは感じませんでした。


本体キーボード側の表面温度。裏面から見た右上側が熱くなっています。

消費電力のチェック - 普通

Core i5-2520M、インテルHDグラフィックスを搭載したThinkPad T420sの消費電力です。

テスト方法は、「静音性のチェック」のときと同条件で行いました。

テストの結果は、専用グラフィックスを搭載していないだけあって、低消費電力です。


消費電力の計測結果。消費電力は少ないです。

外観のチェック

ThinkPad T420sの外観のチェックです。つや消し素材で指紋が付きにくいです(下図)。

 

次は天板です。指紋の付きにくい素材です(下図)。

 

次はキーボード面です。操作性は良いです(下図)。

 

側面です。前にも説明しましたが非常に薄いです(下図)。

 

ThinkPad T420sの側面です(下図)。特徴的なのは、ポート類が背面に集中していることです。モバイルパソコンは電源をよく抜き差しするため、電源ポートは横に付けて欲しかったです。それとUSBポートも横に1つしか無いのはやや不満です。

 

天板は、下図の角度まで開きます。十分開きます。

パーツの選び方

パーツの選び方を考察します。尚、BTOという性質上、時期によって選択できるパーツは異なりますのでご注意ください。ここでは2011年5月10日現在、搭載できるパーツでの選び方をコメントします。

CPU

選択できるCPUは、下記のCPUです。Core i3からCore i7まで幅広く選択することができます。

コストパフォーマンスが高いのは、Core i5シリーズです。Core i7-2620Mとそれほど大きくベンチマーク結果が変わるわけでもありません。もし予算に余裕があればCore i7-2620Mが良いと思いますが、予算を削るならCore i5のどれかがお勧めです。

2011/4/30時点で選択可能なCPU
仕様 Core i7-
2620M
Core i5-
2540M
Core i5-
2520M
Core i5-
2410M
Core i3-
2310M
コア数 2 2 2 2
スレッド数 4 4 4 4
動作周波数 2.70GHz 2.60GHz 2.50GHz 2.30GHz 2.10GHz
Turbo Boost時周波数 3.40GHz 3.20GHz 3.20GHz 2.90GHz
キャッシュ L1:128KB
L2:512KB
L3:4MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
消費電力 35W 35W 35W 35W 35W
3DMark 06 ベンチ 3556 3649 3380 3210 2508
PassMark CPU ベンチ 3945 3745 3731 3531 2814
※3DMark 06 ベンチのスコアは、NOTEBOOKCHECK様のサイトから引用しています。尚、スコアは日々更新されています
※ PassMark CPU ベンチのスコアはPassMark様のサイトから一部引用しています。尚、スコアは日々更新されています

グラフィックス

グラフィックスは、今回はCPU内蔵のインテルHDグラフィックスでしたが、NVS 4200Mも選択することができます。ただし、ビジネス用のグラフィックスなので、ゲーム用途などにはあまり適していません。尚、NVS 4200の各種ベンチマーク結果を知りたい方は、ThinkPad T520のレビューをご覧ください。こちらに結果を記載しています。

SSD

SSDを搭載したいと思っている人は、直販で選択しておこうか、後から換装しようか非常に迷うところだと思います。

後から別のSSDに換装する場合は、7mmの厚さのSSDでなければ換装できません。しかし7mmの厚さで高速なSATA 6Gbpsに対応したSSDは現在ありません。購入時に選択できるSSDと、それほど速度の違わないSATA 3GbpsのSSDにわざわざ換装するのも面倒です。

面倒くさがりの人や時間がもったいない人は、直販でSSDを選択すると良いですし、少しでも安くしたい方や、容量の大きいIntel 320などを装着した方は、後で換装すれば良いと思います。

追記:ハードディスクからSSDへ換装した場合、[Factory Recovery Disk]などからリカバリー・ディスクを作成して、さらにレノボで販売されているSSDへ換装するならば、lenovo EE 2.0+Rapid Driveに対応するそうです(サポート確認済み)。それ以外のSSDを使った場合は動作確認をしていないため動作保証対象外となるそうです。またWindows インストールディスクから再インストールした場合も EE 2.0は有効になりません。

まとめ

以上が、レノボ ThinkPad T420sのレビューでした。

モバイルノートパソコンとしては、かなり大きめの14.0型液晶、解像度1600x900の製品です。液晶が大きいことに加えて、キーボードの操作性も良いため、自宅や社内でもメインPCとして使いたいし、外出先でも使用したいという方におすすめのPCです。

非常に薄いボディで見た目も良く、カバンへの収納性も良いです。堅牢性もあり外出先で多少ぶつけても壊れにくくなっています。

バッテリ駆動時間は実測で4時間36分と長くはないですが、使用用途によっては十分使える範囲です。

問題は重量です。14.0型液晶搭載のPCにしては軽いのですが、それでも、DVDドライブ装着時で1759g、DVDドライブを取り外してダミーカーバーを取り付けた状態で1643gありました。この重さが苦にならないのであれば非常におすすめのPCです。

詳細はこちら
レノボ 公式サイト
※購入時はレノボ 公式サイトを忘れずにお使いください