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レノボ ThinkPad E440の実機レビュー

更新日:2013年11月23日

格安でも安心

ThinkPad E440は、第4世代インテル Core プロセッサーを搭載しながら、5万円台から購入可能な低価格ノートPCです。

低価格でありながら、キーボードは打ちやすく、動作音も静かで、高負荷時のパーツの温度も低めです。ボディは指紋がつきにくく、ポート類も充実しており、安心して使えるPCです。

低価格PCは低スペックな構成しかできないケースがほとんどですが、本製品は高スペックな構成にすることも可能です。クアッドコアCPUや外部GPU、SSDなどを選択できます。

また非光沢のHD+(1600x900)の液晶も選択できるようになりました。

メーカーサイト:レノボ 公式サイト

※レビュー機は当サイトでの購入製品です

目次

ThinkPad E440の基本スペック

ThinkPad E440の基本スペックをチェックします。※2013年11月22日時点の情報です。BTOという特性上、時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。なお、特徴的な部分は赤字にしています。

CPU
Mシリーズの第4世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i3-4000Mです。
グラフィックカード
CPU内蔵、GeForce 710MGT740Mから選択できます。本機はCPU内蔵です。
液晶ディスプレイ
14型ワイドです。HDまたはHD+を選択可能です。HDは光沢/非光沢を選べます。HD+は非光沢です。本機はHD+の非光沢液晶です。
メモリ
最大16GBまで選択可能です。2スロットまで使用できます。本機の容量は4GBです。
ハードディスク/SSD
単体HDD、HDD(+キャッシュSSD)単体SSDを選択できます。本機は単体HDDです。
光学ドライブ
DVDスーパーマルチドライブを搭載しています。BDドライブは選択できません。
バッテリー駆動時間
メーカー公表値で最大 約7.7時間です。実測値は後述します。
テレビチューナー
内蔵のテレビチューナーは搭載していません。
 

特徴1 - 第4世代インテル Core プロセッサー搭載で5万円台

本製品はコストパフォーマンスの高さが特徴です。

第4世代インテル Core プロセッサーを搭載しながら、5万円台で購入することが可能です。他社のエントリー向けPCと比較しても非常に安いです。

また、他社のエントリー向けPCは、低スペックな構成しかできない場合が多いですが、ThinkPad E440は、クアッドコアCPU、GeForce GT740M、SSDなどハイスペックな構成にすることも可能です。CPUだけは高性能にしたいとか、ゲームもしたいので外部GPUを搭載したい、といった場合でも対応できます。

ThinkPad E440の構成/価格例 (2013年11月22日時点)
      おすすめ  
仕様 構成例1 構成例2 構成例3 構成例4
液晶 14.0型
(1366 x 768)
14.0型
(1366 x 768)
14.0型
(1600 x 900
14.0型
(1600 x 900
CPU Core i3-4000M Core i5-4200M Core i5-4200M Core i7-4702MQ
メモリ 4GB 4GB 4GB 8GB
ハードディスク 320GB HDD 500GB HDD 500GB HDD 128GB SSD
グラフィックス CPU内蔵 CPU内蔵 CPU内蔵 GeForce GT740M
価格 62,580円 69,930円 75,180円 129,780円
レノボ 公式サイト利用時の価格 56,322円 62,937円 67,662円 116,802円
※価格は変動します
※クーポンの割引率は時期によって異なります

特徴2 - クアッドコアCPU選択可能

特徴1」でも記載しましたが、本製品はクアッドコアCPUを選択することが可能です。2013年11月22日時点ではCore i7-4702MQを選択できます(時期が経つと選択できるCPUは変わる可能性があります)。

エンコードや動画編集など、CPU負荷のかかる作業をする方におすすめです。


2013年11月23日現在、選択できるCPU。時期によって変わります

特徴3 - GeForce GT740M選択可能

特徴1」でも記載しましたが、本製品は、最大でGeForce GT740Mの専用GPUを選択することが可能です。

CPU内蔵のGPU(インテル HD グラフィックス)よりも高いグラフィック性能を持っています。

解像度やグラフィック品質を上げるとカクツキがでるゲームも多いですが、解像度やグラフィック品質を下げれば、多くのゲームをプレイできると思います。

本機はGeForce GT740Mを搭載していないため、ゲームのベンチマークスコアは計測していません。他のノートパソコンでなら、GeForce GT740Mのゲームのベンチマークを計測したことがあるため、そちら(下記リンク)を参考にして下さい。

HP ENVY 17-j000の実機レビュー - GeForce GT740Mのゲームベンチマーク

また、外部GPUとしてGeForce 710Mも選択できますが、中途半端な性能ですので、こちらは用途があまり思いつきません。

特徴4 - 非光沢のHD+(1600x900)液晶選択可能

従来モデルのThinkPad Edge E430は、HD(1366x768)の液晶しか選択できませんでしたが、ThinkPad E440ではHD+ (1600x900)の液晶を選択することが可能になりました。表示領域を広く使えます。


HD(1366x768)とのHD+(1600x900)表示領域の違い

特徴5 - ThinkPad OneLinkドック装着可能

ThinkPad E440は、USB、HDMI、LAN、電源などを拡張するThinkPad OneLinkドック(別売り)に対応しています。

ThinkPad OneLinkドックの優れている点は、「電源」も拡張できる点です。パソコンにThinkPad OneLinkドックを接続すれば、ACアダプターを別途接続しなくても、電源供給されます。

例えば、ThinkPad E440をモバイルノートパソコンとしても使う場合に非常に便利です。まず、ThinkPad OneLinkドックにいつも使うUSB機器やLANケーブル、外部ディスプレイなどを接続しておきます。外出先から帰ってきた時、ThinkPad E440をThinkPad OneLinkドックに接続するだけで、電源、USB機器、有線LAN、外部ディスプレイなどへ一度に接続できます。

本来であれば、ThinkPad Xシリーズに搭載して欲しかった機能です。次期Xシリーズには是非搭載して欲しいです。


電源供給も可能なThinkPad OneLinkドック(別売り)

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

今回は、HD+液晶についてレビューします。今回搭載されていた液晶の型番はCHIMEIのN140FGE-EA2でした。なお、他のメーカーのパネルが搭載される可能性もあります。

視野角は、TNパネルであるためそれほど広くありません。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青色がかなり下げ調整であることから、実際は寒色系の画面であることが分かります。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は狭いです。

※2013/11/23追記 ICCViewでグラフを作成するとsRGBやAdobe RGBから結構ずれるので、MacのColorSyncユーティリティでグラフを再作成しました。


ガモット図
※ i1 BASIC PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素の形状は次の通りです。形状はシンプルですが、ノングレア処理面を見るとやや凹凸が多いです。そのため、ややギラつきを感じます。


キーボードおよびタッチパッドのチェック

打ちやすいキーボードにトラックポイントも搭載し、作業が快適です。

実測で、キーピッチは、横:約19mm、縦:約19mmです。キーストロークは約2mmあります。キートップは大きく湾曲しており、さらに滑りにくい素材で指がよくフィットします。押し始めは適度な抵抗があり、底は柔らかい打鍵感です。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

キーボード上部に大きなスペースが取られているせいで、パームレストの縦幅が、他のThinkPadシリーズに比べて狭いです。タッチパッドも、その影響で縦幅がやや狭くなっています。

また、個人的にはトラックポイント用の真ん中のボタンが押しにくく感じます。


タッチパッド

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

どちらかと言うと低価格であることがウリのパソコンですが、高い性能のパソコンに構成することも可能です。最大でクアッドコアCPU、メモリ16GB、GeForce GT740M、SSDといった構成が可能です。

本機は、Core i3-4000M、メモリ4GB、インテル HD グラフィックス、HDDといった構成になっており、この時のベンチマーク結果を掲載します。

Windows エクスペリエンスインデックス

PassMark Performance Test 8.0

3DMark


※ ICE STORM:Direct 9相当ベンチ、CLOUD GATE:Direct 10相当ベンチ、FIRE STRIKE:Direct 11ベンチ

PCMark 8

動画のエンコード時間

TMPGEnc Video Mastering Works 5 によるエンコード時間
  Core i3-4000M
x264でエンコード 33分35秒
クイック・シンク・ビデオでエンコード 13分35秒
AVCHDの動画(ファイルサイズ:1.54GB、再生時間:約13分、解像度:1920x1080)を、
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換

ストレージのベンチマーク

バッテリー駆動時間のチェック

ThinkPad E440はモバイルノートではありませんが、比較的小型で、ThinkPad OneLinkドックにも対応していることから、モバイル用途で使う方がいるかと思い、バッテリー駆動時間を計測してみました。結果は次の通りです。

なお、重量は約2.12kg(メーカー公表値)ですので、モバイル用途として使うにはやや重いです。

バッテリー駆動時間
  Core i3-4000M
動画再生時 ※1 4時間46分
PCMark 8 のバッテリーライフテスト ※2 3時間10分
※画面輝度は約120cd/m2で計測
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。

スロットは本体の手前側にあります。挿入後、SDカードの出っ張りはそれほどありません。


SDカード挿入後の外観

 

カードリーダー/ライターのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果は次の通りです。高速です。


 


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