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レノボ Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)の実機レビュー

更新日:
CPU Ryzen 5 7530U
Ryzen 7 7730U
メモリ 8GB / 16GB LPDDR4X
ストレージ 最大 1TB PCIe SSD
液晶サイズ 13.3インチ タッチ
液晶種類 1920x1200 IPS 光沢
質量 約1.39kg
バッテリー 約21.7時間 (59Wh)
価格[税込] 10万円台~
Ryzen 7000シリーズ搭載の2 in 1 PC

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD) は、最新のAMD Ryzen 7000シリーズを搭載した、13.3型の2 in 1マルチモードPCです。

人気のあった従来機種のYoga 670(AMD)から引き継いでいる、ファブリック天板も特徴的です。

Ryzen 7030シリーズのプロセッサーを搭載し、処理性能は十分です。また、画面比16:10の液晶は、色鮮やかな表示が可能ですし、付属のペンで手書きメモやスケッチを取ることもできます。

価格も比較的安く、コスパも高い機種だと思います。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 7730U、16GBメモリ、512GB PCIe SSD

 

セール情報

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目次

お忙しい方は、「Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD) の特徴」のみお読みください。

 

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)の特徴

ファブリック素材を使用した2 in 1 PC

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、ファブリック素材で覆われた天板が特徴的な2 in 1 PCです。

温かみがありますし、手に馴染むので扱いやすいです。他の人とちょっと違うデザインのノートPCを使いたい方にもおすすめです。

ファブリック素材に覆われた天板

 

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、360度回転するヒンジを備えた、コンバーチブル型の2 in 1 PCです。マルチモードPCと呼ばれることもあり、下の写真のように、使用する場所や用途に合わせて、色々なモードに変形して使用することができます。通常のクラムシェル型のノートPCよりも、さらに広く活用することができるでしょう。

マルチモードで使える

 

最新のAMD Ryzen 7000シリーズを搭載

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、最新のAMD Ryzen 7000シリーズのプロセッサーを搭載しています。

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)に搭載されるのは、Ryzen 5 7530UまたはRyzen 7 7730Uです。これは、Zen 3アーキテクチャー、TDP:15Wクラスのプロセッサーで、Ryzen 5000シリーズの後発プロセッサー(Ryzen 5 5625U、Ryzen 7 5825Uなど)のリフレッシュ版となります。

 

今回は、Ryzen 7 7730U搭載モデルをチェックしましたが、ベンチマークの結果は下のグラフのとおりです。

旧モデルとなる、Yoga 670(AMD)のRyzen 7 5700U搭載モデルで計測したスコアよりも、約20%スコアがアップしており、順当に処理性能が向上していることが分かります。

また、インテルのCore i7-1260Pと同程度のスコアが出ており、一般的な用途であれば、快適に使用することができます。

CINEBENCH R23 マルチコア
Ryzen 7 7730U 9274
Core i7-1260P 9032
Ryzen 7 5700U 7769 [Yoga 670 (AMD)で計測]

 

画面比16:10、色域広めの液晶を搭載

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、最近のトレンドになっている、画面比16:10の液晶を搭載しています。解像度は1920x1200です。ラップトップ形状で使用する場合、FHD液晶(1920x1080)よりも縦方向に少し広くなるので、Webブラウザのような縦スクロールするアプリでの作業がしやすいです。

また、当サイト計測でsRGBカバー率100%と、色域が広めでした。Web上の写真や、ネット動画などを色鮮やかな表示で見ることができます。自分で撮った写真のライトな編集など、趣味にも使いやすいです。

このような質が高めの液晶を搭載しながら、10万円台から購入できるので、コスパの面でもなかなか優れています。

画面比16:10、色域広めの液晶を搭載

 

Lenovoデジタルペンが付属

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)には、Lenovoデジタル・ペンが付属しています(モデルによっては、デジタルペンが付属しない場合があるかもしれないので、購入時にご確認ください)。

デジタルペンがあると、手書きでのメモや、スケッチなどを行いやすくなります。2 in 1タイプのPCの使い道が広がるので、是非一緒に揃えておきたいアイテムが、最初から付属しているのは嬉しいです。

イラスト制作や、手書きでのメモやスケッチが可能

 

付属しているのは、写真のようなデジタルペンです。4096段階の筆圧検知に対応しており、単6型電池で動作します。

実際に使用してみたところ、ペン先の摩擦感はやや強めなのが気になりますが、使えないこともありません。なお、この機種に限ったことではありませんが、斜めの直線をゆっくり引くと線が揺らいでしまう、ジッターが発生します。

Lenovoデジタル・ペンが付属

 

モバイルPCとしてはやや重め

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)の質量は、約1.39kgです。1kgを切るような13インチクラスのモバイルノートPCと比べると、やや重めの質量です。

十分持ち運べる重さではありますが、カバンに入れて1日中持ち歩いたり、片手でタブレットモードで使用するには、やや重いです。使い方によっては、もっと軽い機種の方が使いやすいかもしれません。

ただし、モバイルノートPCとしては大きめの59Whバッテリーを搭載しており、軽い作業であれば、長めのバッテリー駆動が可能です。

13.3型ノートPCとしてはやや重め

 

不足のないインターフェイス構成

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、下図のように、USB Type-A、USB Type-C、HDMI、microSDカードリーダーを備えており、不足を感じることはほとんどないでしょう。

USB Type-Cポートは、外部ディスプレイへの出力や、本機への給電にも対応しているので、小型のUSB-Cアダプターがあれば、外出先でも電源のある場所で充電を行うことができ、便利です。

ただし、カードリーダーはmicroSDサイズなので、カメラで撮った写真や映像をSDカードから取り込むためには、別途SDカードリーダーが必要です。フルサイズのSDカードリーダーでなかったのは、少し残念でした。

インターフェイス

 

メモリはオンボード

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)のメモリは、下図の通りオンボードメモリです。購入後、自分でメモリの増設・換装を行うことはできません。そのため、より快適に使用したい場合は、16GBメモリを搭載したモデルがおすすめです。

オンボードメモリ

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
最新のRyzen 7030シリーズを搭載し、処理性能は十分です。画面比16:10のディスプレイで快適に作業できます。ただし、映り込みがある光沢液晶なので、ここは好みが分かれる部分です。
オンライン会議 Webカメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、普通にオンライン会議に参加できます。
動画鑑賞 液晶は、色鮮やかな表示が可能です。サウンドも普通~ややよく、快適に動画鑑賞できます。
RAW現像
画像編集
当サイト計測でsRGBカバー率100%と、色域が広めの液晶を搭載しており、この用途にも使いやすいです。CPU性能はそこそこですが、趣味やライトな作業であれば、比較的快適に作業ができるでしょう。
動画編集 動画編集向きのPCではありませんが、FHD動画の簡単な編集であれば、そこそこ対応できます。ただし、4K動画の編集や、本格的に複雑な処理を行うのであれば、外部GPUを搭載した機種の方がおすすめです。
ゲーム 軽めのゲームであれば、画質を調整することでプレイできるものもあるでしょう。ただし、本格的にゲームをしたい場合は、外部GPUを搭載したゲーミングノートPCがおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)のディスプレイのチェックです。

搭載していたパネルは「LEN133WUXGA」でした。

最近のトレンドとなっている、画面比16:10のWUXGA(1920x1200)液晶です。FHD(1920x1080)液晶よりも表示面積が少し広いため、作業がしやすいです。フリッカーも発生していませんでした。当サイトの計測ではsRGBカバー率100%と広めの色域だったので、写真や動画を鮮やかな画面で見ることができます。ただし、タッチ対応の場合に多いのですが、光沢液晶なので映り込みが気になるかもしれません。最大輝度は、当サイトの計測では272cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの測定結果は、以下のとおりです。広めの色域でした。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 79.6%
Adobe RGBカバー率 76.7%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色ほぼ揃って1:1に近い直線になっており、概ね自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢液晶なので、映り込みがあります。ギラつきはほとんど気になりません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)のキーボードのチェックです。

実測値で、キーピッチは横:約18.5mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.3mmでした。キートップはわずかにカーブしています。

主要なキーのサイズは概ね揃っており、配置にも目立ったクセはありません。「Enter」キーがややスリムで、「Backspace」キーも幅がやや狭い点が気になりますが、慣れればそこまで気になりません。全体的にみて、タイピングのしやすさは普通のキーボードだと思います。

タッチパッドの使いやすさ、クリックボタンの押しやすさは普通です。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)のパフォーマンスをチェックします。

動作モードの変更は、「Lenovo Vantage」というアプリの「電源およびパフォーマンス」で行うことができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で、ベンチマークを計測しました。

「電源およびパフォーマンス」

 

CPU

プロセッサーには、AMD最新のRyzen 7000シリーズを搭載しています。Ryzen 7000シリーズは、さらに5種類のシリーズに分類されますが、Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)が搭載するのは、Zen 3アーキテクチャー、TDP:15WクラスのRyzen 7030シリーズのプロセッサーです。具体的には、Ryzen 5 7530U、または、Ryzen 7 7730Uを搭載します。基本的な仕様は、Ryzen 5000シリーズの後発である、Ryzen 5 5625Uや、Ryzen 7 5825Uとほぼ同じです。

今回は、Ryzen 7 7730Uを搭載しており、ベンチマークのスコアは以下のとおりです。

マルチコアでは、Core i7-1260Pの代表的な数値と同程度のスコアが出ていました。シングルコアのスコアは、インテル第12世代Coreと比べると低いものの、Ryzen 7 5825Uに近い値です。

モバイルノートPCとしては十分な性能を備えており、快適に動作します。

なお、動作モードを変更しても、実際のパフォーマンスはほとんど変化しませんでした。常時、「インテリジェント・クーリング」モードで使用していいと思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 7 7730U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-13980HX 28398
Core i9-13950HX 27983
Core i9-12950HX 21617
Core i9-12900HX 21233
Core i9-12900H 19223
Core i7-12800HX 17492
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 6800H 13999
Core i5-12500H 13213
Core i7-12650H 12674
Core i7-1280P 11801
Ryzen 7 6800U 10830
Ryzen 5 6600H 10470
Ryzen 7 5825U 10040
Core i7-1360P 9720
Core i5-1340P 9688
Ryzen 7 7730U 9274 [エクストリーム・パフォーマンス]
9217 [インテリジェント・クーリング]
Core i7-1260P 9032
Core i5-1240P 8409
Ryzen 5 7530U 8403
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1250U 7435
Core i5-1230U 6273
Core i3-1215U 4969
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13950HX 2097
Core i9-13980HX 2061
Core i9-12950HX 1981
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HX 1916
Core i7-1360P 1826
Core i7-12700H 1823
Core i7-12650H 1808
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i7-12800HX 1760
Core i7-1280P 1751
Core i5-12500H 1727
Core i5-1340P 1722
Core i5-1235U 1675
Core i5-1240P 1666
Core i3-1215U 1592
Core i5-1230U 1532
Ryzen 7 6800H 1522
Ryzen 7 6800U 1504
Core i7-1250U 1495
Ryzen 5 6600H 1476
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 7730U 1446 [エクストリーム・パフォーマンス]
1444 [インテリジェント・クーリング]
Ryzen 5 7530U 1439
Ryzen 5 5625U 1383
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリはLPDDR4X-4266です。このメモリにしては、思ったほど広い帯域ではありませんでした。なお、オンボードメモリなので、メモリの増設・換装はできません。

SiSoftware Sandra 2021
~メモリ性能の評価 ~
16GBメモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
55.46GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.68GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
28.74GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)のグラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は以下のとおりです。

CPU内蔵グラフィックスとしては、標準的な性能です。

なお、動作モードを変更しても、グラフィックス性能にはほとんど変化がありませんでした。グラフィックスパワーを使う処理を行う場合でも、「インテリジェント・クーリング」モードのままで使用してよさそうです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Ryzen 7 7730U
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX550 35717
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
30319
Core i7-1280P
メモリLPDDR5-5600
23333
Core i7-1260P
メモリLPDDR5-5200
23149
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22853
Core i7-1360P
メモリLPDDR5-4800
21897
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200
21606
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-4800
17774
Ryzen 7 7730U
メモリLPDDR4X-4266
17524 [エクストリーム・パフォーマンス]
17022 [インテリジェント・クーリング]
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800
16524
Ryzen 5 7530U
メモリLPDDR4X-4266
16389
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 5 5625U
メモリDDR4-3200
15826
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200
15728
Ryzen 7 5800U
メモリDDR4-3200
15531
Core i5-1155G7
メモリDDR4-3200
14917
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載していますが、Ryzen 7030シリーズでは、PCIe 3.0までしかサポートしてないので、PCIe 3.0x4に近い速度が上限となります。それでも、十分な読み書き速度です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3728
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、microSDカードリーダーを搭載しています。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

シングルコアの性能が高くないため、RAW現像処理には時間がかかりました。それでも、趣味で百枚単位のRAW現像を行うのであれば、待てないほどではありません。

Core i9-12900HX
RTX 3080 Ti (175W)
32秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i9-12900HX 47秒
Core i7-12800HX
RTX 3070 Ti (150W)
52秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3060 (130W)
53秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i5-12500H
RTX 3060 (140W)
58秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H
RTX 3050 (65W)
59秒 [書き出しにGPUを使用をON]
Core i7-12700H 60秒
Core i7-1280P 64秒
Core i5-12500H 69秒
Core i7-1260P 81秒
Ryzen 7 6800U 89秒
Core i7-1255U 112秒
Ryzen 5 7530U 115秒
Ryzen 7 7730U 116秒
Ryzen 7 5825U 117秒
Ryzen 5 5625U 120秒
※2022年6月より、GPUを使用した書き出しも出来るようになったので、この機能が使えるPCは、機能をONにしたときの書き出し時間も掲載しています。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

それほど速くはありませんが、FHD動画であれば、実用的な時間で書き出すことができました。

FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core i7-1185G7
MX450
2分28秒
Core i7-1280P
Intel Iris Xe
3分00秒
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
3分05秒
Core i7-1185G7
Intel Iris Xe
3分33秒
Core i7-1260P
Intel Iris Xe
3分38秒
Core i5-1240P
Intel Iris Xe
4分01秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分06秒
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphics
4分31秒
Ryzen 7 7730U
Radeon Graphics
4分37秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 7 5825U
Radeon Graphics
4分42秒
Ryzen 5 5625U
Radeon Graphics
4分48秒
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics
5分05秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間
ソフトウェアエンコード

CPUのみで実行するx265エンコードですが、一般向けのノートPCとしては、比較的短い処理時間でした。

Core i7-12700H 7分50秒
Core i9-11900H 8分20秒
Ryzen 9 5900HX 8分26秒
Ryzen 7 6800H 8分42秒
Ryzen 7 6800U 10分47秒
Core i7-1280P 10分59秒
Ryzen 7 5825U 11分15秒
Core i7-1260P 12分43秒
Ryzen 5 7530U 12分54秒
Ryzen 7 7730U 13分07秒
Core i7-1255U 13分31秒
Ryzen 5 5625U 13分59秒
Core i5-1240P 14分19秒
Ryzen 7 5800U 14分35秒
Ryzen 7 5700U 15分05秒
Core i5-1235U 15分23秒
Core i7-1195G7 16分14秒
Core i7-1185G7 16分37秒
Core i7-1165G7 24分17秒
Core i5-1135G7 26分03秒
ハードウェアエンコード

ハードウェアエンコードの速度は速かったです。

Ryzen 7 6800U 45秒 (AMD Media SDK)
Ryzen 7 5825U 54秒 (AMD Media SDK)
Ryzen 7 7730U 55秒 (AMD Media SDK)
Ryzen 5 7530U 55秒 (AMD Media SDK)
Ryzen 5 5625U 55秒 (AMD Media SDK)
Core i7-1280P
RTX 3060
1分05秒 (NVENC)
Ryzen 7 5825U 1分07秒 (AMD Media SDK)
Core i7-1260P 1分28秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i7-1280P 1分34秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i7-1255U 1分39秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i5-1240P 1分42秒 (Intel Media SDK Hardware)
Core i5-1235U 1分47秒 (Intel Media SDK Hardware)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、USB-Cポート(Power Delivery、DisplayPort対応)を2つ備えています。動作テストの結果は次の通りです。

USB-Cアダプターでの給電では、18W / 30Wの低出力のものの場合、充電はできていましたが、警告が表示されました。USB-Cアダプターを使うのであれば、45W以上の出力のものがおすすめです。

Thunderbolt4
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 △ ※3
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、YCbCr444で表示出来ていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)の質量は、メーカーの仕様表では「約1.39kg」となっています。当サイトの計測値は以下のとおりで、仕様値と同じでした。持ち運びも可能ですが、13.3型モバイルノートPCとしては、やや重めの質量です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.3905kg
ACアダプター+電源ケーブル 308g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は59Whでした。13インチクラスのモバイルノートPCとしては、大きめの容量です。

バッテリー容量

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。動画再生のような負荷の軽い作業であれば、長めのバッテリー駆動が可能です。少し負荷のかかる作業をすると、(3)のようにバッテリー駆動時間は短くなります。ブラウザ、Officeソフト、メールなど、一般的なアプリを複数立ち上げて、作業を行う場合は、このぐらいのバッテリー駆動時間になると思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約21.7時間
(2) 動画再生時 14時間18分
(3) CPU15%、GPU5%の負荷 5時間3分
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラには、プライバシーシャッターが付いています。また、IRカメラを搭載しているので、Windows Helloの顔認証を使用できます。

Webカメラには、1080p FHDカメラを搭載しています。解像度が高めなので、細部まで綺麗に映っていますが、青みがやや強い感じがする画像でした。広角気味なので、オンラインミーティング時に背景の映り込みが気になる場合は、バーチャル背景などを使用するといいでしょう。

Webカメラ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーには、キーボード面の左右サイドに2.0W x2のステレオスピーカーが配置されています。音質は普通~ややよく、ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

「インテリジェント・クーリング」では、CPU電力は、22W前後でしばらく動作しますが、CPU温度が90℃台とやや高めであることから、そのうちCPU電力が下がります。

「エクストリーム・パフォーマンス」でも、似たような動きです。

そこまで放熱性が高くないので、あまり高いCPU電力は出ていませんが、デフォルトTDPが15Wなので、特別低い数値でもありません。最低限のパフォーマンスは出ていると思います。

  • インテリジェント・クーリング時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力&CPUクロック
CPU温度
CPU電力&CPUクロック
CPU温度

 

静音性のチェック

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかると騒音値が上がりますが、13インチクラスのノートPCとしてはやや低めの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

負荷がかかるとキーボード面の温度が上がりますが、パームレスト部分の温度にはほとんど変化がなく、低い温度を保っています。不快感なくタイピングできます。

底面の温度もチェックしました。負荷がかかると、底面は熱くなります。高めの負荷がかかる作業を行う場合は、タブレット形状などではなく、ラップトップ形状で机に置くなど、放熱しやすいスタイルで使用した方がよさそうです。また、ひざ置きで使用する場合は、低温やけどにも注意が必要です。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイルノートPC向けのプロセッサーなので、低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)の外観をチェックします。

ベゼル幅が比較的狭い、画面比16:10の液晶と、ボディカラーと統一されたキーボードを搭載しており、見た目がいいです。

ボディカラーは、ダークティールです。深みのある紺色に近い、落ち着きのある色です。

 

ファブリック素材で覆われた天板が特徴的です。端に入っている「YOGA」のロゴがアクセントになっています。

 

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)は、コンバーチブル型のマルチモードPCです。ヒンジが360度回転するので、下の画像のように変形することができます。

 

閉じた時の厚みは、約17.36mm(最薄部)です。

 

パームレスト部の右端には、指紋センサーが配置されています。

 

側面のインターフェースです。USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB3.2 Gen1 Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)x2、HDMI、microSDカードリーダー、ヘッドホン/マイク端子を備えています。

 

排気口は1か所で、サイズも小さめなので、放熱性はあまり高くないようです。

 

底面です。吸気口も小さめです。コンバーチブル型なので、ゴム足は高くありません。

 

底面を外すと、内部はこのようになっています。ファン1つと、ヒートパイプ1本でCPUを冷却しています。半分近くの面積を、バッテリーが占めています。

 

放熱板の下には、オンボードメモリが配置されています。

 

ストレージには、Type 2242 M.2 SSDを搭載しています。

 

ACアダプターは45Wです。本体は比較的コンパクトですが、コンセント側のケーブルが太くて、かさばります。小型のUSB-Cアダプターの方が、手軽に持ち出せると思います。

 

まとめ

以上が、Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)のレビューです。

ファブリック素材を使用した天板が特徴的な、13.3型の2 in 1 PCです。Yoga 670(AMD)の後継機種となります。

変形して、マルチモードで使用できるので、一般的なクラムシェル型のノートPCよりも活用できる場所や用途が広いです。

プロセッサーには、最新のAMD Ryzen 7030シリーズのRyzen 5 7530U、または、Ryzen7 7730Uを搭載し、旧モデルより処理性能が順当にアップしています。一般的な用途に快適に使用できる処理性能を備えています。

液晶は、最近のトレンドである画面比16:10の液晶で、当サイト計測でsRGBカバー率100%と、色域が広めでした。趣味で写真のライトな編集をしたり、ネット動画を色鮮やかな映像で見ることができます。また、付属のデジタルペンで、手書きでのメモやスケッチなども行えます。

その他、使いやすいインターフェイス構成や、大きめの容量のバッテリーを搭載しているなど、外でも使いやすい機種となっています。また、このような特徴を備えた機種で、10万円台~(5月7日までの5,500円オフクーポン「クーポンコード:NEWLIFE2023」を使用すると9万円台~)から購入できるので、コスパはいいです。

ただし、13.3型のモバイルノートPCとしては、質量がやや重めです。宅内での移動は楽に行えますし、質量にこだわらなければ十分持ち出すこともできますが、1日中持ち歩く方など、使い方によっては、質量が気にならないかチェックすることをおすすめします。

 

Ryzen 7030シリーズを搭載した2 in 1マルチモードPC

Yoga 6 Gen 8 13.3型(AMD)

特徴

  • 最新のRyzen 7030シリーズを搭載
  • ファブリック素材を使用した特徴的なデザイン
  • 変形できるマルチモードPCで、デジタルペンも付属

こんなあなたに

  • ファブリック天板のデザインが好みの方
  • 写真や動画を鮮やかな表示で見たい方
公式サイトはこちら

 

 

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