レノボ Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の実機レビュー
CPU | Ryzen 7 5800H |
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GPU | GTX 1650 / RTX 3050 |
メモリ | 16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 16インチ |
液晶種類 | WQXGA IPS 光沢 タッチ |
質量 | 約2.08kg |
バッテリー | 約9.0時間 |
価格[税別] | 13万円台~ |
※WQXGA:2560x1600
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)は、スリムなボディでありながら、ゲームや動画編集も出来る16型のノートPCです。
特徴的なのはディスプレイで、少し大きめの16型液晶を搭載し、画面比16:10、WQXGA解像度、100% sRGBクラスの色域、タッチ対応、120Hz駆動となっています。
CPUやグラフィック性能も高いです。
GeForce RTX 3050を搭載したモデルでも、14万円台から購入できるので、価格もそこまで高くありません。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は、次の構成でレビューしています。
レビュー機の構成
Ryzen 7 5800H、GeForce RTX 3050、16GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の特徴」のみお読みください。
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の特徴
クリエイトに適した16型液晶を搭載
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)は、クリエイティブな作業に適した16型液晶を搭載しています。
搭載する液晶には、以下のような特徴があります。
WQXGA・画面比16:10の16型液晶
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の搭載する液晶は、最近増えてきた少し大きめの16型液晶です。画面比は16:10となっており、一般的な画面比16:9の液晶よりも少しだけ縦方向の表示面積が広いです。また、WQXGA(2560x1600)と解像度もやや高めです。
そのため、写真などを少し精細に表示できるだけでなく、下の画像のように、複数のウィンドウを並べての作業がしやすいです。
100%sRGBクラスの色域
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)は、100% sRGBクラスの液晶を搭載しています。当サイト計測でも、sRGBカバー率99.3%と広めの色域でした。
パソコンやタブレットで表示するタイプのコンテンツ、例えば、ウェブ用の画像や動画の編集などに適しています。下の画像のように、Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像など、写真を趣味にしている方の編集作業にも使えると思います。ただし、CPUがRyzenなので、インテルCoreに比べると、Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像には少し時間がかかりました。
タッチ操作にも対応
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の液晶は、タッチ操作にも対応しています。
デジタルネイティブ世代の方など、スマホやタブレットに慣れており、PC使用時でも思わず画面をタッチしてしまう方もおられるかもしれません。そのような場合は、タッチでも操作できるので便利です。
リフレッシュレートは120Hz
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の液晶は、1秒間に最大120回画面を書き換える、120Hzのハイリフレッシュレートに対応しています。ゲーミングノートPCではありませんが、軽めのゲームであれば、高めのフレームレートでゲームもできます。
75Whのバッテリーを搭載
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)は、75Whと大きめの容量のバッテリーを搭載しています。
そのため、Ryzen 7 + RTX 3050という高性能パーツの構成でも、軽めの作業であればバッテリー駆動でも数時間は使用できそうです。
カスタマイズには不向き
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)は、オンボードメモリ、空きM.2スロットなしの構成でした。購入後に自分でメモリやストレージのカスタマイズを行いたい方には、やや残念な作りです。
ライバル機種との比較
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)のライバル機種となりそうな、デルのInspiron 16 Plus (7610)との比較を行います。
Inspiron 16 Plus (7610)は、当サイト計測でsRGBカバー率100%と色域が広めで、画面比16:10の16型液晶を搭載しています。3K液晶なので、Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)よりも、解像度は少し高いです。
また、Inspiron 16 Plus (7610)は、インテルの第11世代Coreを搭載しているため、Adobe系のソフトなど、使用するソフトや処理の内容によっては、Ryzen搭載のYoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)よりも処理が速いです。例えば、Adobe Lightroom Classic CCによる100枚のRAW現像では、Ryzen7 5800H/RTX3050のYoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)が1分32秒だったのに対して、Core i7-11800H/RTX3050のInspiron 16 Plusでは56秒でした。写真の編集作業がメインであれば、Inspiron 16 Plus (7610)の方が有利です。
さらに、Inspiron 16 Plus (7610)は、2基のメモリスロットと、空きのM.2スロットを備えているので、メモリを32GBや64GBの大容量に換装したり、デュアルSSD構成にしたりと、自己責任でのカスタマイズがしやすいです。
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)も、当サイト計測でsRGBカバー率99.3%と色域広めで、画面比16:10の液晶を搭載しています。タッチ操作にも対応しています。解像度は2.5Kと、Inspiron 16 Plus (7610)よりもやや劣りますが、120Hz駆動に対応しています。eスポーツタイトルのような軽めのゲームであれば、少し高めのフレームレートでプレイできます。
購入後のカスタマイズにはあまり向いていませんが、RTX 3050 Laptopを搭載した構成が、14万円台から購入できます。動画編集や、ライトなゲームができるノートPCとしては、Inspiron 16 Plus (7610)よりも安く購入できます。
[本製品] Yoga Slim Pro 16型 (AMD) |
[ライバル機種] Inspiron 16 Plus (7610) |
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画像 | ||
CPU | Ryzen 7 5800H | Core i7-11800H Core i5-11400H |
GPU | GTX 1650 / RTX 3050 | CPU内蔵 / RTX 3050 |
メモリ | 16GB | 8GB / 16GB |
ストレージ | PCIe NVMe SSD | |
液晶サイズ | 16.0型 16:10 | |
液晶種類 | WQXGA (2560x1600) 120Hz 光沢 タッチ |
3K (3072x1920) 非光沢 |
インターフェイス | USB3.0 x2 USB-C (PD,DP対応)※ HDMI SDカードリーダー |
USB3.2 x2 USB-C (TB4,PD,DP対応)※ HDMI SDカードリーダー |
質量 | 約2.08kg | ~約2.015kg |
バッテリー | 75Wh | 86Wh |
レビュー | ー | レビュー |
[本製品] Yoga Slim Pro 16型(AMD) (AMD) |
[ライバル機種] Inspiron 16 Plus (7610) |
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CPU | Ryzen 7 5800H | Core i7-11800H |
GPU | RTX 3050 | RTX 3050 |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB SSD | 1TB SSD |
価格[税込] | 144,617円 | 160,146円 |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 見やすく、作業がしやすい液晶を搭載し、スペックも十分です。 |
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オンライン会議 | ○ | ウェブカメラ、マイク、スピーカーを備えており、普通にオンライン会議に参加できます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 当サイト計測でsRGBカバー率99.3%と色域が広めの液晶なので、色鮮やかな表示が可能です。スピーカー音も悪くなく、快適に動画鑑賞できます。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | 液晶は、ウェブコンテンツ用などの画像編集に適した色域です。RAW現像や画像編集にも対応できます。ただし、Ryzen搭載なので、使用するソフトや、作業内容によっては、インテル搭載機よりも処理に少し時間がかかることがあります。 |
動画編集 | ◎ | 外部グラフィックスを搭載しており、4K動画の編集作業もそこそこ快適に対応できます。書き出しも実用的な範囲の時間で行えます。 |
ゲーム | 〇 | エントリーモデルではありますが、GTX 1650 / RTX 3050を搭載し、画質を調整すれば比較的多くのゲームをプレイできます。リフレッシュレートも120Hzに対応しています。 |
ディスプレイのチェック
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)のディスプレイパネルは、「LEN9152」でした。
画面比16:10で、2560x1600と解像度高めの液晶を搭載しています。sRGBカバー率99.3%と色域が広めなので、クリエイティブな作業に適しています。ただし、光沢液晶なので、映り込みが気になる方もいるかもしれません。最大輝度は、当サイトの計測では396cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトの計測での計測結果は、以下の通りです。色域広めの液晶です。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 99.3% |
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DCI-P3カバー率 | 78.3% |
Adobe RGBカバー率 | 77.3% |
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)のキーボードのチェックです。
実測で、キーピッチは横:18.5mm、縦:18.5mm、キーストロークは約1.4mmです。
一つの枠に複数のキーが配置されている部分があります。特に、「\」キーのサイズが小さいため、「BackSpace」キーを押すときに間違って「\」キーを押してしまうことがありました。それ以外は、主要なキーのサイズは概ね揃っていて、キー配列も標準的な、普通の打ちやすさのキーボードです。
標準的な4列テンキーもついているので、数字の入力もしやすいです。
タッチパッドも普通の使いやすさです。
バックライトも付いているので、薄暗い場所でもタイピングしやすいです。
パフォーマンスのチェック
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)のパフォーマンスのチェックです。
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)では、電源スマート設定において、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測したベンチマークスコアを確認します。
CPU
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)は、Ryzen 7 5800Hを搭載しています。ベンチマークの結果は以下のとおりです。
マルチコアでは、概ね順当なスコアが出ていました。ただし、「エクストリーム・パフォーマンス」モードでも、ゲーミングノートPCに搭載される場合よりはやや低めのスコアでした。また、「インテリジェント・クーリング」モードだと、もう少しスコアが下がります。
なお、シングルコアに関しては、Ryzenプロセッサーの中では高めのスコアですが、インテルの第11世代Coreや、第12世代Coreと比べると、やや見劣りします。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200で普通の速さです。なお、オンボードメモリなので換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の外部グラフィックスは、GeForce GTX 1650 または、GeForce RTX 3050 Laptopです。
今回は、GeForce RTX 3050 Laptopを搭載しています。メーカーが設定する最大グラフィックスパワーは、55Wでした。
ベンチマークの結果は、以下のとおりです。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードでは、RTX 3050 Laptopとして順当なスコアが出ていますが、「インテリジェント・クーリング」モードだと、やや低めのスコアでした。
動画の書き出しや、ゲームなど、グラフィックス性能が求められる処理を行う場合は、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで使用したほうがいいと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050 Laptopの情報は次の通りです。動作モードを変更しても、GPUクロック等に変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、比較的高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。
ゲームベンチマーク&フレームレート
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
ゲームによっては、高画質設定でも60 fps以上出るものもありました。重めのゲームでも、画質を下げることで普通にプレイできるタイトルが多そうです。息抜きでゲームをするのには十分な性能だと思います。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 58 fps |
高 | 37 fps | |
ウルトラ | 31 fps | |
レイトレ:中 | 20 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 14 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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解像度 | 品質 | レイトレ | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
低 | オフ | オフ | 69 fps |
高 | オフ | オフ | 56 fps | |
最大 | オフ | オフ | 26 fps | |
オフ | 高性能 | 30 fps | ||
最大 | 高性能 | 15 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 104 fps |
高 | 25 fps | |
エクストリーム | 24 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 93 fps |
高 | 52 fps | |
ウルトラ | 42 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 78 fps |
標準品質 | 63 fps | |
高品質 | 45 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 37814 / 149 fps |
高 | 7206 / 62 fps | |
ウルトラ | 5022 / 51 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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解像度 | 品質 | DLSS | 平均fps |
1920 x 1080 |
最低 | オフ | 102 fps |
中 | オフ | 71 fps | |
最高 | オフ | 55 fps | |
クオリティ | 69 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 125 fps |
高(ノート) | 103 fps | |
最高品質 | 82 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 172 fps |
高設定 | 73 fps | |
最高設定 | 58 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 147 fps |
高設定 | 82 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 275 fps |
高設定 | 187 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 非常に低い | 193 fps |
中型 | 142 fps | |
ウルトラ | 98 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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解像度 | 品質 | 平均スコア |
1920x1080 | 最高品質 | 20220(すごく快適) |
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間や、ベンチマークのスコアです。
Lightroomの書き出しは、やや時間がかかっています。ただし、現像自体はストレスなくできるので、多くの枚数を一度に書き出さなければ、本製品でも十分使えると思います。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
GeForce RTX 3050搭載であれば、4K動画の書き出しもそこそこ速いです。編集作業も快適に行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
CPUのみで実行するx265エンコードは速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。下表のような結果となりました。
USB-Cポートは、Power Delivery、DisplayPortに対応しており、下表のような結果となりました。
USB-Cアダプターによる本機器への給電もできましたが、出力が小さいと警告が表示されます。USB-Cアダプターを使用する場合は、60W以上の出力があるものがよさそうです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
90W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ ※3 | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速充電ケーブルとの警告が表示
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hzで表示は出来ていますが、色の形式がYCbCr420でした。
質量のチェック
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の質量は、メーカーの仕様値では「約2.08kg」となっています。当サイトによる計測値でも、仕様値とほぼ同じ質量でした。16型のサイズで、RTX 3050を搭載したノートPCとしては、比較的扱いやすい質量です。
ACアダプターは大きく、やや重いです。
質量 | |
PC本体 | 2.074kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 453g |
バッテリー駆動時間のチェック
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、75Whでした。16型のノートPCとしては、大きめの容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りです。高性能パーツを搭載していますが、バッテリー容量が大きいので、軽めの作業であればバッテリー駆動でもそこそこ使えそうです。ただし、ゲームのような高い負荷がかかると、バッテリー駆動時間は短くなります。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約 9.0時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 7時間45分 |
(3) PCMark 10 Gaming | 2時間9分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は速いです。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、物理的なシャッターは付いていません。なお、IRカメラを搭載しており、Windows Helloの顔認証を使用することができます。
Webカメラは、約100万画素の720p HDカメラです。広角気味で、わずかに寒色系が強めの画像でした。フルサイズで見ると細部には粗がありますが、ノートPCのWebカメラとしては普通の性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に2W x2のステレオスピーカーを搭載しています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「インテリジェント・クーリング」モードでは、少し時間が経過した後は、CPU電力は約35Wで推移し、CPU温度は71℃前後で落ち着いています。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードでは、CPU電力が48W前後までアップするため、CPU温度が80℃台まで上がっていますが、心配になるほどの温度ではありません。
どちらのモードでも、CPU温度を気にせず使用できると思います。高い処理性能を必要とする作業を行う場合は、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで使用するといいと思います。
- インテリジェント・クーリング
- エクストリーム・ パフォーマンス
ゲーム時のCPU、GPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマークを実行したときのCPU/GPU温度を計測した結果は下図の通りです。
「インテリジェント・クーリング」モードでは、CPU温度はほぼ80℃台以下で、GPU温度はほぼ61℃前後で推移しています。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードでは、CPU温度はほぼ80℃台以下と、似た傾向ですが、GPU温度は67℃前後と少し高くなります。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードでは、GPU温度が少し上がりますが、それでもCPU、GPUともに心配のない温度に収まっています。
- インテリジェント・クーリング
- エクストリーム・ パフォーマンス
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷のかかる作業をすると騒音値が上がりますが、同等性能を備える他機種と比べても普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
負荷が高くなければ、温度を気にすることなく快適に使えます。高い負荷のかかる作業を行うと、パームレストの右側の温度が少し上がります。高負荷時は、やや不快に感じるかもしれません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
一般的なノートPCよりは消費電力が高めですが、外部グラフィックスを搭載したクリエイター向けノートPCとしては、低めの消費電力です。
外観のチェック
Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)の外観のチェックです。
スリムベゼルの液晶を搭載し、画面占有率が92%と高いため、すっきりとした印象を受けます。アルミボディなので、質感も高いです。
カラーは、ストームグレーです。
天板には、「YOGA」と、「Lenovo」のロゴが小さく入っています。
閉じた状態です。高さは約17.4mm(最薄部)とスリムです。
インターフェイスには、USB3.0 x2、USB-C(DisplayPort、Power Delivery対応)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。
ディスプレイはフラットになるまで開くことはできませんが、ここまで開けば、多くのケースでは十分だとは思います。
底面です。
底面カバーを開くと、ご覧のような内部になっています。2つのファンで背面の2か所から排気する冷却機構です。
メモリはオンボードなので、増設・換装はできません。
ストレージには、Type 2242のM.2 SSDを搭載していました。スペーサーを外せば、Type 2280 M.2 SSDへの換装もできそうです。
ACアダプターは135Wです。
まとめ
以上が、Yoga Slim 760 Pro 16型 (AMD)のレビューです。
動画編集やゲームもできて、価格も比較的安いノートPCです。
普通のノートPCと違うのはディスプレイで、標準的な15.6型よりも少し大きい、16型の液晶を搭載しています。また、画面比16:10、WQXGA解像度、100% sRGBの広めの色域、タッチ対応、120Hz駆動となっています。パソコンなどの画面で表示するコンテンツの作成に適した色域を備えていますし、複数のウィンドウを表示しての作業もしやすいです。リフレッシュレートも高いのでゲームもしやすいです。
今回チェックしたのは、Ryzen 7 5800H + RTX 3050というスペック構成で、動画編集などもそこそこ快適に行えました。グラフィックスにGTX 1650を搭載したモデルもありますが、価格差も大きくないため、RTX 3050搭載モデルの方がいいと思います。
比較的スリムなボディで、大容量バッテリーを搭載しており、アルミボディは質感も高めです。移動して使う方にも使いやすいです。
全体的にバランスのいい機種ですが、メモリ換装やストレージ増設ができないのがやや残念でした。