レノボ Legion T750i の実機レビュー

サイズ | ミドルタワー |
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CPU | Core i9-11900K Core i7-11700K Core i9-10900K |
GPU | GeForce RTX 3080 GeForce RTX 3070 Ti GeForce RTX 3070 |
メモリ | 16 /32 GB(DDR4) |
OS | Windows 10 / 11 |
価格 | 29万円台~ |
Legion T750i は、レノボのフラッグシップ・ゲーミングデスクトップです。
標準搭載された水冷CPUクーラーにフロントには3連の大型ファンで内部を冷却。
ガラスサイドパネルを採用した洗練されたミドルタワーケースは、電源を入れることでLEDライティングが可能なパーツが内部を照らし、見た目がとてもかっこいいのが特徴です。
インテル第12世代を搭載した最新モデル「Legion T770i」も登場しています。
2022.8.30追記:以前レビューしたベンチマークスコアがおかしかったので、別の製品をお借りして計測しなおしました。今回は、正常な数値が出ていました。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。その他詳しいスペック表はこちらをご覧ください。
レビュー機の構成
Core i9-10900K、GeForce RTX 3080、メモリ32GB、512GB SSD+ 2TB HDD
セール情報
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インテル第12世代を搭載した最新モデルのレビュー記事はこちら。
目次
お忙しい方は、「Legion T750iの特徴」のみお読みください。
レノボ Legion T750i の特徴
美しい内部とLEDライティング
Legion T750iは内部の見えるガラスサイドパネルを採用しており、配線も裏面でまとめられているので、すっきりしています。さらに、LEDライティング可能なパーツがケース内を照らし、とてもかっこいいデザインです。
LEDライティングの設定はプリインストールされているユーティリティツール「Lenovo Vantage」からでき、フロントパネルのロゴ、ケース内のLEDストリップ、CPUクーラー、リアファン、ラジエータの2連ファン、フロントの3連ファンと、6つのパーツそれぞれ独立して設定することが可能です。




ガラスサイドパネルから内部へアクセス
Legion T750iのガラスサイドパネルは4点でネジをはずすことで、内部にアクセスすることができます。ドライバーが必要で内部へアクセスしにくいですが、強度はしっかりしています。



ミドルタワーケースにしては拡張スペースは少ない
Legion T750iはミドルタワーサイズですが、その割には3.5インチベイが2つに2.5インチのSSDをマウントできるスペースが2箇所のみで、ドライブベイは少ないです。

Lenovo Vantage
プリインストールされているユーティリティツール「Lenovo Vantage」からは、先ほどのLEDライティングやパフォーマンスのモニタリング、サーマルモードの変更やCPUとGPUのオーバークロックも可能です。


パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
モード
ここでは、サーマルモードを「パフォーマンス」で計測しています。
なお、CPUにはCore i9-10900K を搭載していますが、PL1の値を確認したところ、バランスモードとパフォーマンスモード、どちらも200Wに設定されていました。

CPU
今回、Core i9-10900Kを搭載しており、CINEBENCHのスコアは下記の通りです。ゲームだけでなくクリエイティブワークにも使える高性能なプロセッサーです。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
Legion T750iには、GeForce RTX 3070、RTX 3070 Ti、RTX 3080の高性能グラフィックスを搭載したモデルがあります。フルHDから4K解像度、またレイトレーシングを有効にした場合でも、幅広くプレイすることができます。
~ グラフィックス(ゲーム向け)性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリにはDDR4-3200を搭載しています。速度は普通です。
~メモリ性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のデスクトップPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
ストレージ
メインストレージは512GBのPCIe Gen3 SSDを搭載しています。速度は普通です。また、1TBなどへ容量を変更出来ないのは残念です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク
p>ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。GeForce RTX 3080搭載モデルでのゲームベンチマークスコアです。高負荷なゲームも、フルHDなら100 fps以上、4KならDLSSを適用することで60 fps以上で快適に動作します。レイトレーシングを有効にしても快適にゲームが出来ます。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアはCore i9-11900K搭載PCで計測した代表値)
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
ウルトラ | 1920x1080 | 113 fps |
2560x1440 | 77 fps | |
3840x2160 | 38 fps(DLSS:自動 67 fps) | |
レイトレ : ウルトラ | 1920x1080 | 82 fps |
2560x1440 | 68 fps | |
3840x2160 | 47 fps |
![]() 重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
エクストリーム | 1920x1080 | 111 fps |
2560x1440 | 98 fps | |
3840x2160 | 74 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
ウルトラ | 1920x1080 | 98 fps |
2560x1440 | 81 fps | |
3840x2160 | 52 fps(DLSS:高性能 83 fps) | |
レイトレ :最大 DLSS : 高性能 |
1920x1080 | 73 fps |
2560x1440 | 71 fps | |
3840x2160 | 58 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
高品質 | 1920x1080 | 136 fps |
2560x1440 | 120 fps | |
3840x2160 | 75 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス(DX11)
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||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 149 fps |
2560x1440 | 127 fps | |
3840x2160 | 77 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 178 fps |
2560x1440 | 146 fps | |
3840x2160 | 83 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ(DX11)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 186 fps |
2560x1440 | 153 fps | |
3840x2160 | 95 fps |
その他のゲームのベンチマーク
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理速度を計測したときの結果を掲載します。高性能パーツを搭載しているため、いずれも高速です。

※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。ここでは、サーマル設定をバランスモードとパフォーマンスモード両方で計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。
バランスモードのときは、CPU電力は197W前後で推移し、CPU温度は最初は76℃付近で推移しており、問題ない温度です。
パフォーマンスモードの場合は振れ幅が大きくなり、CPU電力は180W前後で推移し、CPU温度は70℃前半で推移し、こちらも問題ない温度です。CPU電力とCPU温度を見る限り、基本はバランスモードでいいと思います。
- バランス
- パフォーマンス




ゲーム時のCPU、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPUおよびGPU温度は下図の通りです。
バランスモードだとCPU温度は70℃前半、GPU温度は最大71℃付近で、問題ありません。
パフォーマンスモードの場合も、CPU温度は70℃前半、GPU温度は最大71℃付近で、こちらも問題ありません。
パフォーマンスモードにすることによってゲームのスコアが大きく向上するわけではなかったので、ゲーム時もバランスモードでいいと思います。
- バランス
- パフォーマンス




静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、作業に集中しづらいです。ここでは、バランスモードで計測した結果を掲載します。
高性能パーツを搭載し、ケースファンの多いメッシュパネルですが、ゲーム中の静音性は高めです。エンコード中はファンが最大で回るのか、やや騒音値は高めでした。なお、パフォーマンスモードでも計測してみましたが、ファンの騒音値はそれほど変わりませんでした。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左:アイドル時(何も操作していない状態)
中:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
右:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
LEDライティングに高性能なパーツを搭載しているので、高めの消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
電源オフの時の外観です。筐体は全面ブラックでエッジのないシンプルなケースです。

フロントは全面メッシュパネルになっており、エアフロー効率は良いです。パネルの向こう側に見えるフロントファンのLEDライティングがかっこいいです。

電源を入れるとフロントのロゴマークが点灯します。

トップもメッシュパネルが採用されており、エアフロー効率が高い筐体です。また、フラットで段差がないので、物を置くことができます。

インターフェイスです。USB 3.0 x 2、USB 2.0 x 2、ヘッドホン x 1、マイクロホン x 1となっています。上面に配置されているので、地面置きだと抜き差ししやすいです。

左側面には吸気口はありません。

正面と背面です。

マザーボードのポート類とグラフィックカードの出力端子です。


底面です。電源の排気ができるよう底面がやや浮くようになっており、足はゴム製なので、振動も軽減してくれます。


ケース内部のチェック
右側面のケース内部
右側面のケース内部です。裏面配線は綺麗です。2.5インチSSDがマウントできるスペースが2つに、3.5インチシャドウベイが2つあります。



左側面のケース内部
左側面のケース内部です。裏面配線と見える部分は隠されているので、内部はとても綺麗です。なお、マザーボード、簡易水冷CPUクーラー、グラフィックスはおそらく社内製品(OEMパーツ)だと思われます。
CPUクーラーにリアファン、トップに設置されたラジエータファンもLEDライティングに対応しています。


フロント部分に設置されているLEDライティング対応の3連ファンです。

搭載されていた512GBの M.2 SSDです。発熱対策に専用のヒートシンクが搭載されています。

斜めから見た画像
斜めから見たケース内部の画像です。

反対側の斜めから見た画像です。

まとめ
以上が、レノボ Legion T750iのレビューです。
第11世代インテルプロセッサーに、最大でRTX 3080を搭載したモデルが用意された、レノボのフラッグシップデスクトップゲーミングPCです。
配線が裏面で綺麗にまとめられており、ある程度隠されているため、LEDライティングが映え、ガラスパネル越しの内部がとても美しいです。フロントとトップパネルはメッシュ仕様で、搭載されているファンも多く、エアフロー効率は高いです。
ただし、メインストレージが512GBと少なく、カスタマイズできないのが残念です。
インテル第12世代を搭載した最新モデルのレビュー記事はこちら。
LEDライティングが映えるレノボのフラッグシップモデル
レノボ Legion T750i

特徴
- LEDライティングと内部が見えるガラスサイドパネル
- エアフロー効率の高いミドルタワーケース
こんなあなたに
- 見た目の良いゲーミングPCが欲しい方
- ハイエンド構成が可能なゲーミングPCが欲しい方
- 価格29万円台[税込]~
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