レノボ Legion T750iの実機レビュー

CPU | Core i9-11900K Core i7-11700K Core i9-10900K Core i7-10700K |
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GPU | RTX 3080 RTX 3070 RTX 2080 SUPER RTX 2070 SUPER |
メモリ | 16 / 32 GB |
ストレージ | 512GB SSD 2TB HDD |
電源 | 650W / 850W |
価格 | 22万円台(税込)~ |
Legion T750i は、レノボのフラッグシップ・ゲーミングデスクトップです。
標準搭載された水冷CPUクーラーにフロントには3連の大型ファンで内部を冷却。
ガラスサイドパネルを採用した洗練されたミドルタワーケースは、電源を入れることでLEDライティングが可能なパーツが内部を照らし、見た目がとてもかっこいいです。
現在ほとんどのモデルの在庫がない状態ですが、そのうちRTX 3080 TiやRTX 3070 Ti搭載モデルが登場すると思うので、それを待つのもいいと思います。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。なお、今回は次のモデルでレビューをしていますが、現在どのモデルも在庫切れ状態となっています。購入を検討される方はRTX 3080 Tiや3070 Tiを搭載したモデルが登場するのを待った方がいいでしょう。
また、今回のレビュー機ではCPUのパフォーマンスが本来の性能よりも低かったです。サーマルモードの変更や電源管理、Power Limit(PL1)の設定など見直しましたが、パフォーマンスは低いままでした。貸し出し機の不具合かと思いますが、記事内のベンチマーク結果ではそのままのスコアを掲載しているため、あまり参考にならないかもしれません。
レビュー機の構成
Core i9-10900K、GeForce RTX 3080、メモリ32GB、512GB SSD+ 2TB HDD
セール情報
以下のページでセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「Legion T750iの特徴」のみお読みください。
レノボ Legion T750i の特徴
美しい内部とLEDライティング
Legion T750iは内部の見えるガラスサイドパネルを採用しており、配線も裏面でまとめられているので、すっきりしています。さらに、LEDライティング可能なパーツがケース内を照らし、とてもかっこいいデザインです。
LEDライティングの設定はプリインストールされているユーティリティツール「Lenovo Vantage」からでき、フロントパネルのロゴ、ケース内のLEDストリップ、CPUクーラー、リアファン、ラジエータの2連ファン、フロントの3連ファンと、6つのパーツそれぞれ独立して設定することが可能です。




ガラスサイドパネルから内部へアクセス
Legion T750iのガラスサイドパネルは4点でネジをはずすことで、内部にアクセスすることができます。ドライバーが必要で内部へアクセスしにくいですが、強度はしっかりしています。



ミドルタワーケースにしては拡張スペースは少ない
Legion T750iはミドルタワーサイズですが、その割には3.5インチベイが2つに2.5インチのSSDをマウントできるスペースが2箇所のみで、ドライブベイは少ないです。

Lenovo Vantage
プリインストールされているユーティリティツール「Lenovo Vantage」からは、先ほどのLEDライティングやパフォーマンスのモニタリング、サーマルモードの変更やCPUとGPUのオーバークロックも可能です。


ゲームベンチマーク
GeForce RTX 3080搭載モデルでのゲームベンチマークのスコアです。前述の通り、CPUのパフォーマンスが出なかったので、フレームレートも低めです。
ゲームベンチマークスコア
:GeForce RTX 3080
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
![]() 重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
最大 | 1920x1080 | 73 fps |
2560x1440 | 71 fps | |
3840x2160 | 52 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
高品質 | 1920x1080 | 97 fps |
2560x1440 | 97 fps | |
3840x2160 | 71 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 115 fps |
2560x1440 | 110 fps | |
3840x2160 | 83 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ(DX11)
|
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---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 145 fps |
2560x1440 | 127 fps | |
3840x2160 | 88 fps |
その他のゲームのベンチマーク
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ゲームのパフォーマンスが向上するResizable BAR(Smart Access Memory)の有効化方法とベンチマークの比較はこちらをご覧ください。

Resizable BAR(Smart Access Memory)の有効化方法とベンチマークを比較。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
Legion T750iでは、第10世代と最新の第11世代インテルプロセッサーを搭載したモデルがあります。
今回第10世代のCore i9-10900Kを搭載したモデルですが、シングルコアのスコアは正常ですが、マルチコアのスコアが本来の2分の1以下です。
~ CPU性能の評価 ~

グラフィックス
本製品で選択できる代表的なグラフィックスは次の通りです。3DMarkのスコアは低すぎることもなく、正常だと思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~

::レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3080の情報です。動作クロックなど基本スペック通りです。

ストレージ
ストレージは、NVMe SSD+HDDモデルです。十分な速度です。
~ ストレージ性能の評価 ~

以下、パーツの温度、静音性、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
CPU電力は31W、CPU温度は40℃辺りとかなり低いです。Power Limit(PL1)を確認したところ、デフォルトの数値だったのですが、本来の性能を発揮できていません。


ゲーム時のGPU温度の詳細
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPUおよびGPU温度は下図の通りです。CPU温度は最大でも42℃、GPU温度は最大でも70℃といずれも低めの温度です。


静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、ゲーム等に集中しづらいです。
エンコード時のCPU使用率は50%と、本来なら100%のはずが半分程度の使用率です。FF15ベンチマークでのCPU使用率およびGPU使用率も本来よりも低いです。そのため騒音値も低いです。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左:アイドル時(何も操作していない状態)
中:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
右:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
LEDライティングに高性能なパーツを搭載しているので、高めの消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
電源オフの時の外観です。筐体は全面ブラックでエッジのないシンプルなケースです。

フロントは全面メッシュパネルになっており、エアフロー効率は良いです。パネルの向こう側に見えるフロントファンのLEDライティングがかっこいいです。

電源を入れるとフロントのロゴマークが点灯します。

トップもメッシュパネルが採用されており、エアフロー効率が高い筐体です。また、フラットで段差がないので、物を置くことができます。

インターフェイスです。USB 3.0 x 2、USB 2.0 x 2、ヘッドホン x 1、マイクロホン x 1となっています。上面に配置されているので、地面置きだと抜き差ししやすいです。

左側面には吸気口はありません。

正面と背面です。

マザーボードのポート類とグラフィックカードの出力端子です。


底面です。電源の排気ができるよう底面がやや浮くようになっており、足はゴム製なので、振動も軽減してくれます。


ケース内部のチェック
右側面のケース内部
右側面のケース内部です。裏面配線は綺麗です。2.5インチSSDがマウントできるスペースが2つに、3.5インチシャドウベイが2つあります。



左側面のケース内部
左側面のケース内部です。裏面配線と見える部分は隠されているので、内部はとても綺麗です。なお、マザーボード、簡易水冷CPUクーラー、グラフィックスはおそらく社内製品(OEMパーツ)だと思われます。
CPUクーラーにリアファン、トップに設置されたラジエータファンもLEDライティングに対応しています。


フロント部分に設置されているLEDライティング対応の3連ファンです。

搭載されていた512GBの M.2 SSDです。発熱対策に専用のヒートシンクが搭載されています。

斜めから見た画像
斜めから見たケース内部の画像です。

反対側の斜めから見た画像です。

まとめ
以上が、レノボ Legion T750iのレビューです。
最新の第11世代インテルプロセッサーに最大でRTX 3080を搭載したモデルが用意された、レノボのフラッグシップデスクトップゲーミングPCです。
配線が裏面で綺麗にまとめられており、ある程度隠されているため、LEDライティングが映え、ガラスパネル越しの内部がとても美しいです。フロントとトップパネルはメッシュ仕様で、搭載されているファンも多く、エアフロー効率は高いです。
今回貸し出し機による不具合か、低いパフォーマンスでしたが、筐体デザインはよく、本来なら性能も高いので、ハイエンド構成で見た目の良いゲーミングPCをお探しの方にはおすすめです。
LEDライティングが映えるレノボのフラッグシップモデル
レノボ Legion T750i

特徴
- LEDライティングと内部が見えるガラスサイドパネル
- エアフロー効率の高いミドルタワーケース
こんなあなたに
- 見た目の良いゲーミングPCが欲しい方
- ハイエンド構成が可能なゲーミングPCが欲しい方
- 価格22万円台[税込]~
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