※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
レノボ Legion T770iの実機レビュー

サイズ | ミドルタワー |
---|---|
CPU | Core i9-12900K Core i7-12700K |
GPU | GeForce RTX 3080 GeForce RTX 3070 |
ストレージ | 512 GB PCIe SSD +2TB HDD |
メモリ | DDR5-4800MHz 16 / 32 GB |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
OS | Windows 11 Home |
価格 | 28万円台~ |
Legion T770iは、インテル第12世代プロセッサーを搭載したレノボのフラッグシップ・ゲーミングデスクトップPCです。
強化ガラスサイドパネルと内部で点灯するLEDパーツがクールなゲーミングPCらしいデザインが特徴です。
ハイクラスのパーツを搭載できますが、フロントの大型3連ファンとトップの2連ファン、標準で搭載されている水冷CPUがクーラーが内部を効率良く冷却します。
ケースファンが多い割には静音性も高く、高負荷時もゲームや作業に集中できるでしょう。
デザイン、冷却性、静音性、パフォーマンスすべてにおいて優秀なゲーミングPCです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。その他詳しいスペック表はこちらをご覧ください。
レビュー機の構成
ハイパフォーマンスモデル 【S1】Core i7-12700K、GeForce RTX 3080 10GB、メモリ32GB
目次
お忙しい方は、「レノボ Legion T770iの特徴」のみお読みください。
レノボ Legion T770i の特徴
美しい内部とLEDライティング
Legion T770iは、内部の見える強化ガラスサイドパネルとLEDライティング可能なパーツを採用し、ゲーミングPCらしいクールなデザインです。
LEDライティングの設定は、プリインストールされているユーティリティツール「Lenovo Vantage」から行うことができ、フロントパネルのロゴ、ケース内のLEDストリップ、CPUクーラー、リアファン、ラジエータの2連ファン、フロントの3連ファンの6つのパーツを、それぞれ設定することが可能です。



ガラスサイドパネルから内部へアクセス
Legion T770iのガラスサイドパネルは、4つのネジをはずすことで、ケース内部にアクセスすることができます。ツールレスやワンタッチといったギミックはありませんが、その分ガラスパネルは重くて分厚く、高級感があります。

拡張スペースも十分
Legion T770iは、マザーボードにM.2 SSDの空きスロットが2つ、裏面には2.5インチベイが2つ、3.5インチベイが1つあります。
本製品はメインストレージが512GBと多くなく、カスタマイズができないので、後でSSDを追加するのもいいでしょう。


パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
モード
プリインストールされているユーティリティツール「Lenovo Vantage」から、サーマルモードの変更が可能です。

CPUにはCore i7-12700K を搭載していますが、PL1の値を確認したところ、バランスモードでは、140W、パフォーマンスモードだと241Wになっていました。241Wだと高すぎる設定値かと思うので、以下のベンチマークは、すべてデフォルトのバランスモード(PL1:140W)で計測しています。


CPU
Legion T770iのCPUには、最新の第12世代CoreプロセッサーCore i7-12700KまたはCore i9-12900Kが搭載可能です。今回、Core i7-12700Kを搭載していますが、下記の通りCINEBENCHのスコアも高く、ゲームだけでなくクリエイティブワークにも使える高性能なプロセッサーです。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
Legion T770iに搭載できるグラフィックカードはGeForce RTX 3070またはRTX 3080で、どちらもハイクラスの性能です。フルHDから4K解像度、またレイトレーシングを有効にした場合でも、幅広くプレイすることができます。
~ グラフィックス(ゲーム向け)性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは次世代メモリ規格DDR5-4800を搭載しており、下記の通り広い帯域です。
~メモリ性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のデスクトップPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
ストレージ
メインストレージは512GBのPCIe Gen4 SSDを搭載しており、下記の通り非常に高速です。ただ、シーケンシャルのランダムアクセスはそこまで速くありません。また、1TBなどへ容量を変更出来ないのは残念です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
GeForce RTX 3080搭載モデルでのゲームベンチマークスコアです。高負荷なゲームも、フルHDなら100 fps以上、4KならDLSSを適用することで60 fps以上で快適に動作します。レイトレーシングを有効にしても快適にゲームが出来ます。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアはCore i9-11900K搭載PCで計測した代表値)
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
ウルトラ | 1920x1080 | 121 fps |
2560x1440 | 78 fps | |
3840x2160 | 38 fps(DLSS:自動 69 fps) | |
レイトレ : ウルトラ | 1920x1080 | 91 fps |
2560x1440 | 73 fps | |
3840x2160 | 49 fps |
![]() 重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
エクストリーム | 1920x1080 | 120 fps |
2560x1440 | 104 fps | |
3840x2160 | 76 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
ウルトラ | 1920x1080 | 113 fps |
2560x1440 | 88 fps | |
3840x2160 | 54 fps(DLSS:高性能 92 fps) | |
レイトレ :最大 DLSS : 高性能 |
1920x1080 | 100 fps |
2560x1440 | 89 fps | |
3840x2160 | 63 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
高品質 | 1920x1080 | 158 fps |
2560x1440 | 123 fps | |
3840x2160 | 75 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス(DX11)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 157 fps |
2560x1440 | 135 fps | |
3840x2160 | 79 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 196 fps |
2560x1440 | 145 fps | |
3840x2160 | 82 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ(DX11)
|
||
---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 201 fps |
2560x1440 | 160 fps | |
3840x2160 | 97 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps | |
高設定 | 1920x1080 | 300 fps(最大) | |
2560x1440 | 247 fps | ||
3840x2160 | 142 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PUBG: BATTLEGROUNDS
|
|||
---|---|---|---|
品質 | 解像度 | 平均fps | |
ウルトラ | 1920x1080 | 370 fps | |
2560x1440 | 265 fps | ||
3840x2160 | 138 fps |
その他のゲームのベンチマーク
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理速度を計測したときの結果を掲載します。高性能パーツを搭載しているため、いずれも高速です。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。ここでは、サーマル設定をバランスモードとパフォーマンスモード両方で計測しています。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。
バランスモードのときは、CPU電力は約140W、CPU温度は最初は70℃前半で推移しており、問題ない温度です。
パフォーマンスモードの場合は、CPU電力は最大210Wまで上昇し、CPU温度は95℃あたりと高めの温度です。温度が高いので、基本的にはデフォルトのバランスモードで動かしたほうがいいと思います。
- バランス
- パフォーマンス




ゲーム時のCPU、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPUおよびGPU温度は下図の通りです。
バランスモードだとCPU温度は最大73℃前後、GPU温度は最大70℃前後で、問題ありません。
パフォーマンスモードの場合、CPU温度は71℃前後、GPU温度は最大75℃前後で、こちらも問題ありません。
パフォーマンスモードにすることによってゲームのスコアが大きく向上するわけではなかったので、ゲーム時もバランスモードでいいと思います。
- バランス
- パフォーマンス




静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、作業に集中しづらいです。ここでは、バランスモードで計測した結果を掲載します。
高性能パーツを搭載し、ケースファンの多いメッシュパネルですが、静音性は高めです。なお、パフォーマンスモードでも計測してみましたが、ファンの騒音値はそれほど変わりませんでした。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
高性能パーツを搭載しているので、消費電力は高いです。アイドル時はLEDライティングをオフにすると、50Wまで下がります。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
ケースサイズはミドルタワーです。強化ガラスサイドパネルによる内部の見える構造、LEGIONのロゴがかっこいいです。

フロントパネルは通気性の良いメッシュで、3連ファンのLED照明が目立ちます。

電源を入れるとフロントのロゴマークが点灯します。

トップパネルも通気性の良いメッシュで、2連ファンのLED照明が目立ちます。

インターフェイスです。USB 3.2 gen1 x 2、USB 2.0 x 2、ヘッドホン x 1、マイクロホン x 1となっています。上面に配置されているので、床置きだと抜き差ししやすいです。

右サイドパネルはフラットでシンプルです。

正面と背面です。


マザーボードにはLED照明を切るスイッチがありますが、グラフィックカードのLEDは切れないので、真っ暗にはなりません。

底面です。電源の排気ができるよう底面がやや浮くようになっています。


底面のメッシュフィルターはネジで固定されているので、取り外しにドライバーが必要です。

ケース内部のチェック
右側面ケース内部
右側面ケース内部です。ケーブル類はここで綺麗にまとめられており、3.5インチベイが2つ、2.5インチベイが2つあります。電源はモジュラー式です。
左側面ケース内部
ケース内部です。裏面配線により、ケーブル類はすっきりしており、エアフローも確保されています。目隠しを外すと、CPUクーラーのラジエーターがあります。PCIe SSDの空きスロットは、2つあります。


CPUクーラーにリアファンとトップの2連ファンもLEDライティングに対応しています。ファンはいずれも120mmです。

メーカーの商品ページの写真では、光るメモリが搭載されていますが、レビュー機では通常のメモリが搭載されていました。こちらもOEMパーツです。

GeForce RTX 3080搭載モデルのグラフィックカードです。サポートでガッチリと固定されており、交換には骨が折れそうです。




M.2 SSDは、グラフィックカードの裏側に装備されています。

斜めから見た画像
斜めから見た画像です。


まとめ
以上が、レノボ Legion T770iのレビューです。
第12世代インテルプロセッサーに、GeForce RTX 3070またはRTX 3080を搭載したモデルが用意された、レノボのフラッグシップデスクトップゲーミングPCです。
配線が裏面で綺麗にまとめられているので内部がすっきりしており、ガラスサイドパネルとLEDライティングが映えるクールな筐体が特徴です。
ほとんどがレノボ独自のOEMパーツで構成されていますが、その分相性は良く、パフォーマンスも問題ありません。何より価格が抑えられているのが嬉しいところです。
デザイン、冷却性、静音性、パフォーマンスすべてにおいて優秀なゲーミングPCだと思います。
強いて言うなら、メインストレージが512GBと少なく、カスタマイズできないのが難点です。
レノボの人気モデルなので常に在庫は少ないですが、ギラギラと光る高性能ゲーミングデスクトップPCが欲しい方にはおすすめしたい一台です。
ギラギラ光る高性能ゲーミングPC
レノボ Legion T770i

特徴
- LEDライティングによるクールな筐体
- RTX 3070またはRTX 3080搭載
- 優れた冷却性と静音性
こんなあなたに
- ギラギラ光るハイクラスのゲーミングPCが欲しい方
- 最低構成価格28万円台[税込]

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ