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レノボ Legion T550i の実機レビュー

CPU | Core i5-10400 Core i7-10700 |
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GPU | RTX 2070 SUPER RTX2060 GTX 1660 SUPER GTX 1650 SUPER |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | SSD+HDD |
価格 | 8万円台(税込)~ |
レノボ Legion T550iは、第10世代インテルCPUを搭載したミニタワーゲーミングPCです。
価格が非常に安く、どのモデルを比較しても最安レベルです。とにかく価格を抑えて購入したい方におすすめです。
電源を入れるとフロントパネルのロゴマークが青く点灯するデザインも特徴的です。
背面には指を引っ掛けるくぼみがあるので持ち運びやすく、Wi-Fi 6に対応した無線LANも内蔵しているので、有線LANのない部屋や会場などでの使用にも向いている製品です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-10700、GeForce GTX 1650 SUPER、メモリ16GB、256GB SSD+1TB HDD
目次
お忙しい方は、「Legion T550iの特徴」のみお読みください。
Legion T550iの特徴
第10世代インテルCPU搭載の低価格ゲームPC
Legion T550iの大きな特徴は、最新の第10世代インテル Core プロセッサーを搭載したゲーミングPCの中では価格が安い点でしょう。例えば、GeForce GTX 1660 SUPER搭載モデルを他社と比較してみた場合、最も安くなっています(下表参照)。
Legion T550i | GALLERIA XA7C-G60S |
パソコン工房 LEVEL-M049 -iX7-RJS-IeC |
|
グラボ | GeForce GTX 1660 SUPER | ||
CPU | Core i7-10700 | ||
メモリ | 16GB | ||
ストレージ | 256GB SSD +2TB HDD |
512GB SSD | 480GB SSD |
電源 | 650W | 550W | 700W |
価格[税別] | 109,512円 | 129,980円 | 131,980円 |
シンプルでもフロントパネルがかっこいい
レノボのゲーミングデスクトップであるLegion Tシリーズと言えば、フロントパネルが特徴的ですが、Legion T550iもシンプルではありますが、電源を入れるとフロントパネルのロゴマークが青く点灯するデザインとなっています。フロントパネルはややカーボン調となっており、高級感もあります。


このLEDはプリインストールされている管理ツール「LENOVO VANTAGE」から、3段階の明るさと点灯効果を変更することができます。ただし点灯する色は青から変更できません。

Wi-Fi 6対応+持ち運びもしやすい
レノボのゲーミングPCは取っ手が付いており、持ち運びしやすいのも特徴です。本機のLegion T550iには背面に指を引っ掛けるくぼみがあり、そこを持つことで持ち運びがしやすいデザインになっています。ただし、持ち運びのしやすさでは、天面の中央に取っ手の付いたT730/T530やC530/C730の方が優れています。
また、ワイヤレス無線LAN(IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠)を搭載しており、Wi-Fi 6にも対応しています。LANケーブルが届かない場所でも、Wi-Fiに接続しての高速インターネット接続が可能です。特にゲームイベントなどに持って行くのにおすすめのゲーミングPCです。


裏面配線で内部はスッキリ
他製品の格安ゲーミングだと裏面配線ができず内部がごちゃごちゃしている場合がよくありますが、
レノボオリジナルのPCケースを採用している本製品は、ケーブル類を裏面配線することが可能で、内部がスッキリしています。また、これにより空気の流れがよくなり冷却性も向上します。
ただし、内部がシルバーというのがややダサいです。ブラックにして欲しかったです。


ドライブベイは非常に少ない
PCケースはミニタワーケースになりますが、3.5インチシャドウベイが2つしかなく、ドライブベイの数は非常に少ないです。ただ、マザーボードにM.2 SSDを接続できるスロットがあり、一般的な方であれば、ストレージのドライブ数が不足することはあまりないと思います。

パーツのカスタマイズは出来ない
Legion T550iは、いくつかモデルがラインナップされていますが、各モデルはパーツのカスタマイズができません。欲しいスペックにピッタリの構成のモデルがあればいいですが、無ければ妥協を強いられます。
ゲームベンチマーク
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをしFrapsで計測したフレームレートを掲載します。今回レビューした製品は、エントリークラスのGTX 1650 SUPER搭載モデルとなります。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルのフレームレートを掲載します。高リフレッシュレート液晶でプレイするために、なるべく高いフレームレートを出したいところです。エントリークラスのGTX 1650 SUPERでも高設定で60 fps以上出ます。設定を下げれば、120fps以上も出ます。
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends
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解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
低設定 | 168 fps |
高設定 | 94 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
低設定 | 564 fps |
高設定 | 290 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
低設定 | 290 fps |
高設定 | 125 fps | |
最高設定 | 88 fps |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームタイトルのフレームレートを掲載します。
重い部類のゲームでも設定を下げれば60fps以上で快適にプレイが可能です。軽いゲームだけならGTX 1650 SUPERで必要十分だと思います。高設定以上でプレイしたいという方はGTX 1660 SUPER搭載モデルをおすすめします。
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
軽量品質 | 91 fps |
標準品質 | 69 fps | |
高品質 | 48 fps |
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
![]() 重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
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---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
最低 | 123 fps |
中 | 77 fps | |
最高 | 63 fps |
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
![]() 重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
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---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
低 | 99 fps |
高 | 49 fps | |
ウルトラ | 44 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
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---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
標準(デスク) | 144 fps |
高(デスク) |
97 fps | |
最高品質 | 86 fps |
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
![]() 中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
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---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-10700 | |
GTX 1650 SUPER | ||
1920 x 1080 |
低品質 | 95 fps |
高品質 | 79 fps | |
最高品質 | 73 fps |
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
![]() 軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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解像度 | Core i7-10700K |
GTX 1650 SUPER | |
1920x1080 | 23967 |
※約5500で60fps
その他のゲームのベンチマーク
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。他のPCでの計測値ではありますが、ほとんど変わらないと思います。
グラフィックカードの仕様
搭載されていた各グラフィックカードの詳細は次の通りとなっています。

パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
Legion T550iで選択できるCPUは次の通りです。いずれも第10世代インテル Core プロセッサーが選択できます。ゲームだけをプレイするならCore i5-10400でも十分ですが、エンコードやマルチで作業もする場合はCore i7-10700搭載モデルをおすすめします。
~ CPU性能の評価 ~

※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
Legion T550iで選択できる代表的なグラフィックスは次の通りです。エントリークラスからハイエンドクラスのグラフィックスまで選択できます。
~ グラフィックス(ゲーム向け)性能の評価 ~

GeForce GTX 1650 SUPER
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~

GeForce GTX 1650 SUPER
ストレージ
ストレージはモデルによって容量が異なります。以下は256GBのPCIe-NVMe SSD搭載時のスコアです。非常に高速です。HDDも搭載できます。
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~

※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
エントリー向けのGeForce GTX 1650とは言え、外部グラフィックスを搭載しているので高速です。本格的にやるなら、GeForce RTX 2070 SUPERを搭載したモデルがいいでしょう。
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
~ 動画変換をするときの時間 ~
Ryzen 7 3700Xと同じエンコード時間で、比較的速いと思います。
Core i7-10700 | |
x265でエンコード (※1) | 9分00秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 53秒 |
QSVでエンコード (※3) | ― |
VCEでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※4 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)

以下、静音性、パーツの温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、ゲーム等に集中しづらいです。
アイドル時やゲーム中は低めの騒音値ですが、エンコード中はそれなりに高い騒音値でした。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
上記と同様、アイドル時やゲーム中は問題ない温度ですが、エンコード時のCPU温度が高めです。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。90℃前半で推移しており、高めの温度です。

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細
下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。70℃後半で推移しており、普通の温度です。

消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
ゲーミングPCとしては普通の消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から、確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
T730/T530と比較すると、天面中央の取っ手が無くなった分、背面上部の出っ張りが無駄のように感じます。

フロントパネルの一部はカーボン調になっており、電源を入れるとロゴマークが青く点灯します。

フロントパネルは2層構造になっており、奥側では穴あき加工がされた吸気口があります。

右側面です。

左側面です。

天面です。

天面には電源ボタン、ヘッドホン・マイクロコンボジャック、USB 3.0✕2ポート、があります。

正面と背面の画像です。

マザーボードと、今回搭載されていたGeForce GTX 1650 SUPERのグラフィックカードの入出力ポートです。

底面です。

底面のゴム足です。

ケース内部のチェック
ケース内部の画像
裏面配線は綺麗にまとめられています。

GTX 1650 SUPER搭載モデルのケース内部です。3.5インチシャドウベイは下に配置されているため、横の隙間が広く、エアフローも良いです。
ツールレスでメンテナンスできるようになっており、サイドパネルのネジは素手でも取れるようになっています。HDDもネジ止めされていません。

マザーボードの全体画像です。

今回搭載されていたGeForce GTX 1650 SUPERのグラフィックカードです。メーカーは不明です。


ミニタワーでは珍しく、フロントには120mmのファンが2基搭載されています。

3.5インチシャドウベイです。HDDは2つまでしか収まらないので、拡張性は低いです。5.25インチベイはありません。ドライブレスデザインです。

搭載されていた電源です。


斜めから見た画像
斜めから見たケース内部の画像です。

反対側の斜めから見た画像です。

まとめ
以上が、レノボ Legion Legion T550iのレビューです。
モデルにもよりますが、非常に価格が安い点が特徴です。各モデルはカスタマイズできませんが、欲しいスペックにピッタリ合ったモデルがあれば、非常にお買い得でしょう。ただ、最上位モデル以外は、SSDの容量が256GBしかないのが残念です。512GBは欲しいところでした。
指を引っ掛けて持ち運びしやすいデスクトップで、Wi-Fi 6に対応した無線LANも内蔵しているので、イベントで持ち運んだり、有線LANケーブルを引っ張ってこられない部屋で使ったりする場合に向いています。
コストパフォーマンスの高いレノボのミニタワー
レノボ Legion T550i

特徴
- 第10世代インテル Core プロセッサー搭載
- 価格が安い
こんなあなたに
- 価格の安いゲーミングPCが欲しい方
- 無線LAN内蔵のゲーミングPCが欲しい方
- 価格8万円台[税込]~

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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