レノボ ThinkPad T590 の実機レビュー

更新日:2019年4月28日
CPU Core i5-8265U
Core i7-8565U
GPU Intel UHD 620 /
GeForce MX250
メモリ 最大40GB
ストレージ SATA / PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD IPS
FHD IPS タッチ
UHD 4K HDR IPS
質量 約1.74kg~
バッテリー 最大 約16.2時間
価格[税別] 12万円台~

メモリはカスタマイズ画面で選択できる容量

15型ノートの割には軽い

ThinkPad T590は、15.6型ノートの割には軽いPCです。

会議室など、別の部屋へPCを移動することがある方や、帰宅時はデスクの中にPCをしまうような方は便利だと思います。頑張れば、外出先へ持ち出すこともできるでしょう。

また、外部グラフィックスとしてGeForce MX250を搭載でき、液晶にはUHD(4K)液晶も選択できるので、画像編集や、簡易的な動画編集を行うような方にも適しています。

ThinkPad特有のキーボードの打ちやすさは健在で、テンキーも搭載しています。文字や数字を打つことが多い方でも作業がしやすいことでしょう。

ただし、SDカードスロットは、micro SDカードのみ対応となりました。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。

レビュー機の構成

Core i5-8265U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD、FHD IPS液晶

※今回、ベンチマーク計測時はメモリを16GBに換装しています。

 

目次

お忙しい方は、「ThinkPad T590の特徴」のみお読みください。

 

ThinkPad T590 の特徴

15.6型ノートPCとしてはやや軽量

ThinkPad T590の質量は、約1.74kg~となっています。

2kgを切っており、同じ15型クラスのノートPCと比べると、軽い方です。別のフロアや会議室などへパソコンを持って行くときなどは、持ち運びやすいでしょう。外出先へも持っていけないこともないです。

持ち運びやすくなった

 

GeForce MX250を搭載可能

ThinkPad T590では、GPUにGeForce MX250を選択可能です。

GeForce MX250を搭載することで、GPUアクセラレーションに対応しているソフトを使用すると、処理時間を短縮することができます。画像編集や簡易的な動画編集時におすすめです。ただし、それほど高性能のGPUではないので、ゲーム用途や、本格的な動画編集、3D CG制作などには適していません。ベンチマークスコアについては、「パフォーマンスのチェック」をご覧ください。

GeForce MX250を搭載可能

 

UHD(4K)液晶を選択可能

ThinkPad T590は、UHD(4K)液晶を選択できます。

UHD(4K)液晶は、解像度とダイナミックレンジが高く、下のイメージ画像のように、写真や動画を高精細に表示することができます。また、海外サイトを確認すると、UHD(4K)液晶以外の輝度は250nitsですが、UHD(4K)液晶の輝度は500nitsと非常に明るいです。

なお、UHD(4K)液晶はまだ選択することができません。海外サイトでは2019年夏に選択できるようになるとアナウンスされています。

UHD(4K)液晶の表示イメージ

 

テンキー搭載の打ちやすいキーボード

ThinkPad T590は、ThinkPad共通のメリットである、打ちやすいキーボードを搭載しています。キートップが大きく湾曲しており、キーストロークも十分あり押しやすいです。

また、ノートPCに搭載しているテンキーは、キーピッチが狭いケースが多いですが、本製品は十分なキーピッチがあり、Excelや会計ソフトなどを多用する方も使いやすいと思います。

テンキーのキーピッチも十分

 

LTE選択可能

ThinkPad T590は、LTEも搭載可能です。15型のノートPCでLTEに対応可能なPCはそれほど多くないと思います。

なお、カスタマイズ画面では「WWAN対応 ¥0」となっていますが、WWANを選択すると価格が7,000円くらいアップするので、0円ではありません。購入時はご注意下さい(そのうち修正されるとは思います)。

WWAN非選択
WWAN選択

 

ThinkShutter搭載

ThinkPad T590には、Webカメラを物理的に覆うThinkShutterが設けられています。万が一、Webカメラを乗っ取るようなマルウェアに感染しても、覗き見されるリスクが減ります。

ThinkShutter

 

従来モデルとの比較

旧モデルのThinkPad T580と比較を行います。

主な変更点としては、質量がかなり軽くなり、若干ですが奥行きの長さが短くなりました。また、CPUがKaby Lake-Rから最新のWhiskey Lake-Uに、また、外部グラフィックスはGeForce MX150からGeForce MX250に変わっています。

ただし、デュアルドライブ構成が選択できなくなりました。さらに、バッテリーの脱着もできなくなりました。

従来モデルとの比較
  [本製品]
ThinkPad T590
[従来モデル]
ThinkPad T580
画像
CPU 第8世代Core (U)
Whiskey Lake-U
第8世代Core (U)
Kaby Lake-R
ストレージ SSD SSD / HDD
[デュアルドライブ可]
グラフィックス CPU内蔵 /
GeForce MX250
CPU内蔵 /
GeForce MX150
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD IPS
FHD IPS タッチ
UHD (4K) IPS
FHD IPS
FHD IPS タッチ
UHD (4K) IPS
USB USB3.1 x2
USB 3.1 Type-C
Thunderbolt 3
USB 3.0 x2
USB Type-C
Thunderbolt 3
その他
インター
フェイス
HDMI
有線LAN
microSD
HDMI
有線LAN
SDカード
LTE 対応
質量 約1.74kg~ 約1.97kg~
サイズ[mm] [幅] 365.8
[奥行] 248
[高さ] 19.95
[幅] 365.8
[奥行] 252.8
[高さ] 19.95
バッテリー 最大 約16.2時間
(57Wh)
最大 約13.8時間
(32Wh+24Wh)

 

各用途の快適度

ThinkPad T590の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧、Office作業 スペックは十分です。液晶も非光沢で、キーボードも打ちやすく作業しやすいでしょう。
動画鑑賞 スペックは問題ありません。ただし、液晶はFHDだと色域が狭いです。UHD (4K)であれば、色鮮やかだと思います。スピーカーは普通です。
RAW現像・画像編集 HシリーズのCoreプロセッサ―に比べると現像など時間がかかる処理もありますが概ね快適に動くでしょう。ただし、FHDの色域は狭いので、UHD (4K)を推奨します。
動画編集 ローエンドとは言え、GeForce MX250の外部グラフィックスを搭載すれば、短めの動画を簡単に編集するくらいなら問題ないです。ただ、本格的に編集作業をする場合は、CPUおよびグラフィックスはスペック不足です。
ゲーム ゲーム向きのCPUおよびグラフィックスではありません。ただ、軽めのゲームなら動くと思います。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイの詳細なチェックです。

ThinkPad T590は、以下の液晶を選択することが可能です。なお、(1)の液晶は現時点(2019年4月28日)では選択することができません。

選択できる液晶

(1) UHD (4K) DOLBY Vision IPS 液晶 (3840x2160)、非光沢
(2) FHD IPS 液晶 (1920 x 1080)、マルチタッチ対応(10点)、非光沢
(3) FHD IPS 液晶 (1920 x 1080)、非光沢

 

今回は、(3)の液晶の特性を記載します。

普通の作業をする分には十分な品質ですが、ThinkPadのTシリーズならもう少し品質の高い液晶でも良かったと思います。

最大輝度は、当サイトの計測では241cd/m2と普通です。

  • 視野角
  • RGB
    発色特性
  • 色域
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、赤と青色がやや強めに発色していますが、そもそも色域が狭く、正確に色を表現できていないので、それほど気になりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

色域は、狭いです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

画素形状です。ギラつきがややありますが、気にならない人が多いとは思います。

画面拡大

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

少し輝度を下げて(正確には覚えておらず申し訳ないですが輝度設定60%くらい)撮影した限りでは、フリッカーはありませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードをチェックします。

実測で、キーピッチは約19 x 19mmと十分あり、キーストロークも約1.8mmと十分深いです。キートップは大きく湾曲していて指のフィット感がよく、非常に押しやすいキーボードです。テンキーのキーピッチも約18mm(横方向)と広めです。

また、日本語キーボードだけでなく、英語キーボードを選択できる点もメリットです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

下図の白線で囲まれたキーはやや小さくなっています。その代わりテンキーが大きいので仕方がないかなと思います。

小さめのキー

 

キー配列もほぼ標準的ですが、左端のFnキーとCtrlキーが、他のノートPCと逆になっています。ただし、プレインストールされているLenovo Vantageから簡単に機能を入れ替えることは可能です。

FnとCtrlキーの入れ替えが可能

 

また、バックライト付きのキーボードを選択することができます。

バックライト付きキーボード

 

タッチパッドも操作しやすいですし、ThinkPad特有のトラックポイントの操作性も抜群です。

タッチパッド&トラックポイント

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

第8世代のCore i5またはCore i7を選択でき、標準的な性能です。なお、今回、Core i5-8265Uを搭載していますが、同CPUを搭載した他のノートPCよりも、高めのベンチマークスコアになっていました。

CPU性能
~ CINEBENCH R15 ~
Core i5-8265U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i7-8750H 1100
Core i5-8300H 830
Core i7-8565U 602
Core i5-8265U 542
同上
[レビュー機で計測]
674
Core i3-8145U 340
Celeron N4100 229
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスには、CPU内蔵のIntel UHD グラフィックス 620の他に、GeForce MX250を選択することができます。ゲーム向きではありませんが、動画や画像編集などをしようと思っている場合、搭載すると良いでしょう。

グラフィックス性能
~ 3DMark Time Spy ~
GeForce MX250
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GTX 1050Ti 2310
GTX 1050 1787
GeForce MX250
[レビュー機で計測]
1113
GeForce MX150 1074
Intel UHD 620 380
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

GeForce MX250の詳細は次のようになっています。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージは、SATA SSDまたはPCIe-NVMe SSDを選択可能でき、高速です。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
256GB PCIe NVMe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
高速PCIe-NVMe SSD
[レビュー機で計測]
3206
PCIe-NVMe SSD 1500
SATA SSD 550
HDD 135
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

  • CINEBENCH R20
  • Passmark
  • CrystalDisk 6
    (SDカード)
CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-8265U
PassMark Performance Test 9.0
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-8265U
CrystalDiskMark 6(SDカード)
~ SDカードスロット性能の評価 ~
最大95MB/sのUHS-Ⅰのカードで測定

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

まずまずの速度です。

Core i7-8700
32GBメモリ
71秒
Core i7-8750H
32GBメモリ
99秒
Core i5-8265U
16GBメモリ
109秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8650U
16GBメモリ
129秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

GeForce MX250を搭載することで、外部グラフィックスを搭載していない(Intel UHD 620搭載)のノートPCよりも3倍以上速くなっています。

Core i7-8750H/32GB
RTX 2060
45秒
Core i7-8750H/32GB
GTX 1050
78秒
Core i5-8265U/16GB
GeForce MX250
144秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

Core i7-8750Hよりは遅くなってしまいますが、他のCore i5-8265U搭載PCよりはやや速かったです。

  エンコード駆動時間
x265でエンコード (※1) 27分39秒
QSVでエンコード (※2) 3分39秒
NVENCでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i9-9900K 9分29秒
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-8750H 16分40秒
Core i5-8265U 27分39秒 [レビュー機で計測]
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

エンコード実行後、約3分間は非常に高いクロックで推移しています。その後は、クロックが上がったり、下がったりを繰り返しています。

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。

今回試した機器については、5V充電器以外は使えました。「充電に時間がかかるよ~」といった旨の警告はでるものの、18WのPowerDelivery充電器でも充電することができました。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W)
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

Thunderbolt 3にも対応していますが、2つのUSB Type-Cポートのうち1つだけなのでご注意下さい。

Thunderbolt 3 ポート

 

質量のチェック

ThinkPad T590の質量のチェックです。

メーカーの仕様表では、約1.74kg~となっています。今回、GeForce MX250を搭載しているため、少し重くなっています。それでも2.0kgは切っています。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.870kg
65W ACアダプター 284g
45W ACアダプター 248g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

ThinkPad T590は、57Whのバッテリーの比較的多めのバッテリーを搭載しています。

当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表のようになっており、やや長めの駆動時間だと思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 最大 約16.2時間
(2) 動画再生時 ※2 10時間58分
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 6時間25分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。それ以外の状態の動作音も、他のノートPCと比較して低めだと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃台から80℃台の温度を行ったり来たりしています。平均すると70℃台後半くらいなので、問題ないと思います。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

エンコードのような高い負荷をかけると右側の排気口周りがやや熱くなりますが、パームレストの温度はそれほど高くないため、特に不快ではありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

消費電力はやや低めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ThinkPad T590は、ThinkPadらしいブラックボディの落ち着いた外観です。

マットな素材なので、指紋などはそれほど目立ちません。

 

天板もマットな素材です。

 

スピーカーはヒンジの隣に配置されています。音質は普通で、勝手に点数をつけると、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

指紋認証センサーも搭載可能です。

 

液晶は約180度開くことができます。

 

インターフェースは次のようになっています。USB 3.1 x2、USB Type-C、Thunderbolt 3、HDMI、LANポートを備えており、充実しています。ただし、光学ドライブは非搭載です。また、SDカードリーダーはmicroSDカードのみ対応している点が、少し残念です。

据え置き兼持ち運びとして使用するのであれば、ThinkPad Thunderbolt Dock Gen 2や、ThinkPad Basic/Pro/Ultra Dockを使用することで、拡張性を上げることができます。外部ディスプレイやマウスといった周辺機器を複数接続する場合も、ドックを外すだけですぐに持ち出せるので、便利です。

 

今回搭載していませんが、背面にはSIMカードスロットが搭載されます。

 

底面はシンプルでスッキリとしています。バッテリーの交換はできません。

 

底面カバーを外したときの画像です。CPUとグラフィックスは共有のファンで冷却します。

 

メモリは、1つがオンボードで、1つがスロットに接続します。

 

2.5インチストレージは換装できそうです。2.5インチベイはありません。

 

ACアダプターは45Wと65Wが用意されており、サイズが異なります。65WのACアダプターのほうが、充電時間がやや速くなります。また、GeForce MX250を選択した場合は、自動的に65WのACアダプターが付属されます。

 

まとめ

ThinkPad T590は、従来機種のThinkPad T580から軽量化が図られ、より取り回しや持ち運びがしやすくなった15型のノートPCです。デュアルドライブ構成や、バッテリー構成の変更はできなくなっていますが、その結果軽量になっています。他の部屋へPCを移動する、使用するときだけデスクの引き出しから取り出す、といったような使用環境なら、特に持ち味を生かせそうです。

また、外部グラフィックスとしてGeForce MX250の搭載や、UHD(4K)液晶の選択が可能なので、デジタル写真の編集・現像を行う方や、簡易的な動画編集を行う方にもおすすめです。

15.6型のディスプレイは必須条件で、できるだけ軽い製品が欲しいという方には是非候補に入れてほしい機種です。

 

ちょっとした移動が楽になった15.6型ノートPC

ThinkPad T590

特徴

  • 15.6型の割に軽量
  • GeForce MX250搭載可能
  • UHD(4K)液晶も選択可能
  • タイピングしやすく、テンキーも搭載

こんなあなたに

  • 据え置きではなく、PCの移動などをたまに行う方
  • 画像・動画編集などクリエイティブな作業を行う方
公式サイトこちら

 

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