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レノボ MIIX 720の実機レビュー

更新日:2017年2月22日
MIIX 720

4,096段階もの筆圧検知対応

レノボ MIIX 720は、12型タブレットにキーボードカバーが付属したSurfaceタイプの製品です。

CPUにはUシリーズの第7世代インテルCoreプロセッサー、ストレージにはPCIe SSDを搭載し、処理性能は十分です。

アクティブペンも付属しておりイラスト描きや手書き文字入力が可能です。4,096段階もの筆圧検知に対応し、もちろんWindows Inkも利用できます。


※レビュー機は当サイトでの購入品です

2017.9.20 追加記事

iPad Pro、Surface Pro、MIIX 720のペンはどれが描きやすい?

目次

MIIX 720の基本スペック

MIIX 720の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年2月21日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
第7世代インテルCoreプロセッサーを搭載しています。本機はCore i5-7200Uです。
グラフィックカード
CPU内蔵(インテル HD グラフィックス 620)です。
液晶ディスプレイ
12.0型、QHD(2880x1920)IPS、光沢、タッチパネル液晶です。
メモリ
4GBまたは8GBです。本機は8GBです。
 
M.2 SSD
PCIe-NVMe SSDです。本機の容量は256GBです。
光学ドライブ
非搭載です。
 
バッテリー駆動時間
約 8.5時間(JEITA2.0)です。
 
その他
タブレットのみ約780g、キーボード装着時で約1.15kgです。

特徴1 - キーボードカバー付きの2 in 1 パソコン

MIIX 720は、Surfaceタイプのキーボードカバー付き2 in 1 パソコンです。

今更、細かい説明は不要だと思いますが、キーボードカバーを取り外せばタブレットとして使用可能で、スタンドを開けばテーブルに自立させることも可能です。キーボードカバーを装着すると、普通のパソコンのように操作可能で、カバーを液晶と重ねるように閉じると、液晶を保護することも出来ます。

ただし、タブレットとしてはやや重く、手で持って操作する用途に向いていません。テーブルに置いて使うことが主な使い方になると思います。また、キーボードカバーを装着してノートPCのように使う場合、スタンドを開く部分のスペースを必要とします。新幹線や飛行機などの背面テーブルに置くとはみ出る可能性があります。ただ、背面テーブルにタブレットのみ置いて、キーボードははみ出させて膝にのせて使う方法もあります。


キーボードカバー付き


キックスタンドを搭載し、タブレットのみで自立可能


キーボードを装着すれば普通のパソコンのように操作することが可能



キーボードカバーは閉じると液晶を保護する役割に

特徴2 - アクティブペン対応

MIIX 720は、「Lenovo Active Pen 2」という名称のアクティブペンが付属しています。

4,096段階もの筆圧検知に対応し、もちろんWindows Inkにも対応しています。※レノボの日本語サイトでは4,098段階と書かれていますが、英語サイトでは4,096段階と書かれており、一般的に2進数表記の場合、4,096のほうがきりがいいので、4,096と記載することにします。

ただし、筆者はイラストレーターではないため、1,024段階などの筆圧検知との差は、よく分かりませんでした。もし、こちらの製品で4,096段階の筆圧検知を試してみたいイラストレーターの方がいましたら、簡単な使用感を書いてくれることを条件に、製品貸出が可能です。ご興味のある方はこちらまでご連絡下さい。


Windows Inkにももちろん対応

 

ペンは電池式です。



ペンは電池式

 

ペンホルダーも付属し、USBポートに接続して、下図のようにペンを取り付けることも可能です。



ペンホルダー付属

 

試しに、ワコムのBAMBOO Smart for select tablets and 2 in 1が使えるか簡単に試してみましたが、タッチと、線を描くことと、筆圧検知ができることは確認できました。


簡単なテストでは、BAMBOO Smart for select tablets and 2 in 1も動作

他のMIIXシリーズとの比較

先日発売されたMIIX 510との比較です。

MIIX 720は第7世代インテルCPUを搭載し、全体的にMIIX 510よりも高性能です。値段もそれほど差はないため、MIIX 720を購入したほうがお得だと思います。

MIIXシリーズとの比較
  MIIX 720 MIIX 510
液晶サイズ 12.0型 (2880x1920) 12.2型 (1920x1200)
CPU Core i3-7100U
Core i5-7200U
Core i3-6100U
Core i5-6200U
メモリ 4GB / 8GB 4GB / 8GB
SSD 128GB / 256GB PCIe 128GB / 256GB PCIe
アクティブペン 対応 対応
バッテリー 約8.5時間 約5.1時間
重量 タブレットのみ 約780g 約880g
キーボード装着時 約1.15kg 約1.26kg
ポート類 USB Type-C USB3.1 x1
USB3.0 x1
フルサイズUSB USB2.0 x1
USB3.0 x1
USB3.0 x1
HDMI なし なし
価格 約120,000円~ 約115,000円~

ライバル機種との比較

次は、Surfaceタイプのライバル機種との比較です。Surface Pro 4の他に、最近発売された製品を比較対象に入れました。

他社製品のCPUは、第6世代であるのに対し、MIIX 720は第7世代と最新のプロセッサーを搭載しています。また、アクティブペンの筆圧検知が4,096段階対応と最も高くなっています。

MIIXシリーズとの比較
  レノボ
MIIX 720
Microsoft
Surface Pro 4
ASUS
TransBook
T303UA
acer
Switch
Alpha 12
液晶サイズ 12.0型
(2880x1920)
12.3型
(2736x1824)
12.6型
(2880x1920)
12.0型
(2160x1440)
CPU 第7世代 Intel
Core i3 / i5
第6世代 Intel
Core m3 / i5 / i7
第6世代 Intel
Core i5
第6世代 Intel
Core i5
メモリ 4GB / 8GB 4GB~16GB 8GB 4GB / 8GB
SSD 128GB PCIe
256GB PCIe
128GB~1TB PCIe 512GB 128GB / 256GB
アクティブペン
筆圧検知
対応 (ワコム)
4,096段階
対応 (N-Trig)
1,024段階
対応
1,024段階
対応
256段階
バッテリー 約8.5時間
(JEITA2.0)
約9時間
(ビデオ再生)
約5時間
(JEITA2.0)
8時間
重量 タブレットのみ 約780g 約766g / 約786g 約790g 約900g
キーボード装着時 約1.15kg 約1.071kg(実測) 約1.1kg 約1.25kg
ポート類 USB Type-C USB3.1 x1
なし x1 USB3.1 x1
フルサイズUSB USB2.0 x1
USB3.0 x1
USB3.0 x1 USB3.0 x1 USB3.0 x1
HDMI / DP なし Mini DP x1 HDMI x1 なし
価格 約120,000円~ 約105,000円~ 約90,000円~ 約135,000円~

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

本製品は、アスペクト比が3:2であるため、通常のノートPCと比べて縦幅が長くなっています。タブレットとして使うなら、このほうが使いやすいと思います。

また、解像度が2880x1920と高く、画像などを粒状感なく綺麗に表示できます。ただし、解像度が高いと、スケーリングの問題が発生する点や、バッテリーが短くなるという短所もあります。

IPS液晶を搭載しており、視野角は良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。比較的自然な発色です。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は、ノートパソコンとしては広めです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

光沢液晶ですので、映り込みがあります。

画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

当サイトの計測で、キーピッチは約19x19mm、キーストロークは約1.2mmとなっています。12型クラスのタブレットのキーボードカバーとしては、十分なキーピッチ&ストロークだと思います。

キーボード上部を折って液晶にくっ付け、キーボードの上部を少し浮かせて使う場合、キーを押すと独特のたわみと振動がありますが、割と普通に打てるキーボードだと思います。

キーボードバックライトも搭載しており、暗闇でも操作しやすいです。

タッチパッドは、やや滑りがよすぎます。少し指が湿っている状態のほうが動かしやすいです。クリックボタンの押しやすさは普通です。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2


キーボードバックライト搭載

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

Uシリーズの第7世代インテルCPUを搭載しており、十分な性能を持っています。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

ストレージ

ストレージは超高速なPCIe-NVMe SSDを搭載しています。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

MIIX 720で計測したベンチマーク

以下、本製品でのベンチマークスコアです。

PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i5-7200U
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

Core i5-7200U、インテル HD グラフィックス 620
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i5-7200U
x265でエンコード (※1) 47分47秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 4分23秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)

256GB SSD PCIe
CrystalDiskMark
(SDカードスロットの評価)

UHS-Ⅰ対応カード

重量のチェック

重量のチェックです。

Surfaceタイプの製品としては標準的な重量です。

iPadのようなタブレットと比較すると、764gという重量は、手で持って使うには重いです。自立スタンドを出して、テーブルなどに置いて使う用途に向いています。

タブレット+キーボードカバーの重量と、通常のモバイルノートパソコンと比較すると、普通の重量だと思います。

ACアダプターは軽めです。


当サイトでの重量の計測結果

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間チェックです。

バッテリー容量は約41Whでした。

メーカー仕様値ではJEITA2.0計測方法で、約8.5時間のバッテリー駆動時間となっています。

当サイトで計測した駆動時間は次の通りです。液晶が高解像度であるため、通常のモバイルノートPCよりも短めの駆動時間です。

バッテリー駆動時間(当サイトによる計測値)
  レノボ MIIX 720
PCMark 8 Home ※1 3時間44分
PCMark 8 Work ※2 4時間36分
動画再生時 ※3 6時間08分
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 


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