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パナソニック レッツノート RZ6 の実機レビュー
700g台の 2in1 パソコン
レッツノート RZ6は、タッチパネルを搭載し、タブレットへ変形するギミックを搭載しながら、最小構成時で約745gと非常に軽い 2 in 1 モバイルノートパソコンです。(最新機種は約750gとなっています)。
LTE対応モデルもあり、流行りの格安SIMを挿入すれば、どこでもインターネット通信が可能です。
液晶画面は、1920x1200ドットで、アスペクト比は16:10となっており、縦の比率が高くページのより下まで表示することが可能です。
VGAやLANなど、ビジネスでの利用機会の多いポートも搭載しています。
メーカー直販サイト:
Panasonic Store(レッツノート RZ6)
※レビュー機は当サイトでの購入品です
目次
1 レッツノート RZ6 の基本スペック | 2 特徴1 - タブレットへ変形可能 |
3 特徴2 - 重量745g~と超軽量 | 4 特徴3 - 豊富な種類の入出力ポート |
5 特徴4 - LTE対応モデルもあり | 6 液晶ディスプレイのチェック |
7 キーボードとタッチパッドのチェック | 8 パフォーマンスのチェック |
9 バッテリー駆動時間のチェック | 10 カードリーダー/ライターのチェック |
11 静音性のチェック | 12 パーツの温度のチェック |
13 表面温度のチェック | 14 消費電力のチェック |
15 外観のチェック | 16 まとめ |
レッツノート RZ6の基本スペック
レッツノート RZ6(2016年秋冬モデル)のスペックです。特徴的な部分は赤字にしています。店頭モデルおよびカスタマイズレッツノートを合わせた仕様を掲載しています。2016年秋冬モデル以外はスペックが異なりますのでご注意ください。
CPU Yシリーズの第7世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i5-7Y54です。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテル HD グラフィックス 615)です。 |
液晶ディスプレイ 10.1型、1920x1200、広視野角、タッチ液晶です。アンチグレア保護フィルムが貼られています。 |
メモリ LPDDR3のメモリで、最大16GBです。本機は8GBのメモリです。 |
SSD SSDを搭載しています。最大1TB SSDです。本機は128GB SSDです。 |
光学ドライブ 非搭載です。 |
バッテリー駆動時間 モデルにもよりますが、最大 約11.5時間(JEITA 2.0)です。 |
その他 薄さは19.5mm、重量はWiFiモデルが約745g(最新機種は約750g)、LTE対応モデルが約775gです。 |
特徴1 - タブレットへ変形可能
レッツノート RZ6は、液晶が360度回転し、パソコンからタブレットなどの形状へ変形することができる2 in 1 PCです。
様々なスタイルへ変形可能
ただし、タブレット形状にしたときは、通常のピュアタブレットと比較すると、かなり分厚くかっこよくありません。
iPad Pro 2(右)との高さの比較
特徴2 - 重量745g~と超軽量
タブレットへ変形出来る2 in 1 パソコンは、それを実現するギミックのせいで、重量がやや重くなるのが一般的です。
しかし、レッツノート RZ6は、メーカー仕様で約745g(最小構成時)と非常に軽量です。なお、LTE対応モデルは約775gとなります。
レビュー機はLTE対応モデルですが、当サイトで重量を計測値結果は768gでした。仕様とほぼ同様の数値です。
重量の計測値(PC本体)
また、ACアダプターも軽いです。特に、電源コードではなく、付属のウォールマウントプラグを取り付ければ、200gを切る重量になります。
電源コードとウォールマウントプラグ
重量の計測値(ACアダプター類)
特徴3 - 豊富な種類の入出力ポート
レッツノート RZ6は、ビジネスシーンでよく使うLANやVGAといったポートも搭載されています。その他にもUSBやHDMIポートも搭載されており、ポートの種類は非常に豊富です。
豊富な種類の入出力ポート
特徴4 - LTE対応モデルもあり
追記:2017年1月発売のレッツノート RZ6からnano SIMに変わったようです。SIM購入の際はよくお確かめください。
レッツノート RZ6には、LTEに対応したモデルもあります。
格安SIMを挿入すれば、格安でデータ通信を行うことが可能です。モバイルWi-Fiルーターを使う場合、うっかり忘れてしまうことがあります。スマホのテザリングを利用する場合も、スマホの電池切れに気を配らなくてはならないため面倒です。その点、PCのみでデータ通信できるのは便利です。
格安SIMカードを提供するMVNOについては「格安SIMカードの比較」ページをご覧ください。なお、レッツノート RZ6は、標準サイズのSIMカードを使用します。nano SIMやmicro SIMから標準SIMへ変換するアダプターは使わないで下さいと説明書に書かれてはいますが、試しに使ったところ、特に引っかかることなく、挿入・取り出しできました(ただし保証はできません!)。
LTE対応モデルもあり
速度も問題なし
また、以前のレッツノートはドコモ系のSIMしかつかえませんでしたが、SIMロックフリーになり、au系のSIMも利用できるようになりました。実際に、mineoのauプランのSIMで試してみましたが、問題なく利用できました。
au系のSIMも使用可能
ちなみに、他のLTEに対応した個人向けノートパソコンについては、「LTE対応 モバイルノートパソコンの比較」をご覧ください。
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
まず、画面アスペクト比が16:10と、通常の液晶よりも縦の比率が高くなっており、仕事がしやすいです。
画面アスペクト比は16:10で、仕事がしやすい
視野角は広いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、明部になるにつれ、やや青色が強調された色になっていることが分かりますが、補正幅は小さいため、比較的自然な発色と言えます。
ガンマ補正曲線
※ i1Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください
色域はノートPCとしては"やや狭い~普通"といったところです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
液晶の表面には、ノングレア保護フィルムが貼られています。このフィルムは取り外し可能ですが、一度取ると、綺麗に戻せなくなる可能性が高いので注意が必要です。
液晶のノングレア保護フィルム(画像は旧モデル)
画素の形状等です。液晶の上にノングレア保護フィルムを貼っている影響で、ややギラつきを感じますが、それほど気にはならないです。
ノングレア保護フィルムが貼られているため、映り込みは低減されています。ただし、通常の非光沢液晶よりもやや映り込みはあり、ハーフグレアに近い見た目です。
液晶の映り込み
キーボードとタッチパッドのチェック
キーボードのチェックです。パソコン自体が小型であるため、キーも小さくやや打ちにくいです。
キーピッチはメーカー仕様表を確認すると、横:16.8mm、縦:14.2mmとなっており、横も縦もキーピッチがかなり狭いです。実際に打ってみても、筆者は手が大きいこともあり窮屈さを感じます。手の小さい方や女性の方であれば問題ないかもしれません。
キーストロークは1.5mm(メーカー仕様表)で、キートップはほぼフラットです。
キーがリーフ形状(葉っぱのような形)になっていますが、左の指で押すキーと、右の指で押すキーが、なぜ同じ形をしているのか疑問です。特に打ちやすくなっているとは感じません。
キー配置としては、「半角/全角」キーが端になく、左から2番目にあり、キー自体も小さいです。また、最上段のキーはすべて小さめです。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。ただし、タッチパッドの縦幅が短いので、指2本で縦スクロールのジェスチャー操作をするときは、やややりづらいです。
クリックボタンは独立しており、軽い力で押すことができます。
タッチパッド&クリックボタン
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
Yシリーズの第7世代インテルCoreプロセッサーに、SSDを搭載しており、モバイルノートPCとしては標準的なスペックです。
Yシリーズの第7世代Coreプロセッサーの性能が気になると思うので、下にPassmarkのCPU Markスコアをまとめました。比較のためにUシリーズの第7世代インテルCoreプロセッサー、および1世代前のレッツノート RZ5に搭載されていた第6世代のCore m プロセッサーのスコアも掲載しています。
Yシリーズの第7世代Coreプロセッサーは、Core i5-7Y54しか計測したことがありませんが、Uシリーズ 第7世代のCore i3とCore i5の間くらいのスコアです。モバイル用途で使うなら十分な性能でしょう。第6世代のCore mプロセッサーと比較すると、だいぶスコアが高くなっています。
Core m3-7Y30 | Core i5-7Y54 | Core i7-7Y75 | |
---|---|---|---|
Passmark CPU Mark v8 | ? | 4131 | ? |
Core i3-7100U | Core i5-7200U | Core i7-7500U | |
---|---|---|---|
Passmark CPU Mark v8 | 3749 | 4631 | 5243 |
Core m3-6Y30 | Core m5-6Y54 | Core m7-6Y75 | |
---|---|---|---|
Passmark CPU Mark v8 | 3056 | 3221 | 3530 |
Core i5-7Y54、8GBメモリ、128 SSD搭載時のベンチマークスコアは次の通りです。
PassMark Performance Test 9.0
Passmark(総合スコア)
PassMark(CPU Markのみ)
PassMark(3D Graphics Markのみ)
PassMark Performance Test 8.0
3DMark v2
PCMark 8 - Home accelerated
動画のエンコード時間 v2
2016年9月27日より、エンコードする動画、エンコード方法を変更しました。以前に計測した結果とは比較できないため、ご注意下さい。
Core i5-7Y54 | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 1時間5分10秒 |
NVENCでエンコード (※2) | - |
QSVでエンコード (※3) | 6分55秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
ストレージのベンチマーク
128GB SSD |
バッテリー駆動時間のチェック
レッツノート RZ6のバッテリー駆動時間のチェックです。
搭載しているバッテリー容量は36Whで、それほど大きな容量ではありませんが、消費電力の低いYシリーズのCoreプロセッサーを搭載することで、十分なバッテリー駆動時間を実現しています。
なお、YシリーズとUシリーズのTDP(熱設計電力)は次のようになっています。
Yシリーズ | Uシリーズ |
---|---|
Core i5-7Y54 | Core i5-7200U |
4.5W | 15W |
バッテリー駆動時間の実測値を下の表に掲載します。モバイルノートパソコンとして、一般的な駆動時間だと思います。
バッテリー駆動時間 | |
---|---|
PCMark 8 Home テスト ※1 | 4時間25分 |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 4時間42分 |
動画再生時 ※3 | 6時間54分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
SDカード挿入後の出っ張りはありません。
SDカードスロットの位置
UHS-Ⅱのカードにも対応し、アクセス速度は速いです。
UHS-ⅡのSDカード