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パナソニック レッツノート RZ6 の実機レビュー

更新日:2016年10月24日

700g台の 2in1 パソコン

レッツノート RZ6は、タッチパネルを搭載し、タブレットへ変形するギミックを搭載しながら、最小構成時で約745gと非常に軽い 2 in 1 モバイルノートパソコンです。(最新機種は約750gとなっています)。

LTE対応モデルもあり、流行りの格安SIMを挿入すれば、どこでもインターネット通信が可能です。

液晶画面は、1920x1200ドットで、アスペクト比は16:10となっており、縦の比率が高くページのより下まで表示することが可能です。

VGAやLANなど、ビジネスでの利用機会の多いポートも搭載しています。

メーカー直販サイト:
Panasonic Store(レッツノート RZ6)


※レビュー機は当サイトでの購入品です

目次

レッツノート RZ6の基本スペック

レッツノート RZ6(2016年秋冬モデル)のスペックです。特徴的な部分は赤字にしています。店頭モデルおよびカスタマイズレッツノートを合わせた仕様を掲載しています。2016年秋冬モデル以外はスペックが異なりますのでご注意ください。

CPU
Yシリーズ第7世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i5-7Y54です。
グラフィックカード
CPU内蔵(インテル HD グラフィックス 615)です。
液晶ディスプレイ
10.1型、1920x1200、広視野角、タッチ液晶です。アンチグレア保護フィルムが貼られています。
メモリ
LPDDR3のメモリで、最大16GBです。本機は8GBのメモリです。
SSD
SSDを搭載しています。最大1TB SSDです。本機は128GB SSDです。
光学ドライブ
非搭載です。
 
バッテリー駆動時間
モデルにもよりますが、最大 約11.5時間(JEITA 2.0)です。
その他
薄さは19.5mm、重量はWiFiモデルが約745g(最新機種は約750g)、LTE対応モデルが約775gです。

特徴1 - タブレットへ変形可能

レッツノート RZ6は、液晶が360度回転し、パソコンからタブレットなどの形状へ変形することができる2 in 1 PCです。


様々なスタイルへ変形可能

 

ただし、タブレット形状にしたときは、通常のピュアタブレットと比較すると、かなり分厚くかっこよくありません。


iPad Pro 2(右)との高さの比較

特徴2 - 重量745g~と超軽量

タブレットへ変形出来る2 in 1 パソコンは、それを実現するギミックのせいで、重量がやや重くなるのが一般的です。

しかし、レッツノート RZ6は、メーカー仕様で約745g(最小構成時)と非常に軽量です。なお、LTE対応モデルは約775gとなります。

レビュー機はLTE対応モデルですが、当サイトで重量を計測値結果は768gでした。仕様とほぼ同様の数値です。


重量の計測値(PC本体)

 

また、ACアダプターも軽いです。特に、電源コードではなく、付属のウォールマウントプラグを取り付ければ、200gを切る重量になります。


電源コードとウォールマウントプラグ


重量の計測値(ACアダプター類)

特徴3 - 豊富な種類の入出力ポート

レッツノート RZ6は、ビジネスシーンでよく使うLANやVGAといったポートも搭載されています。その他にもUSBやHDMIポートも搭載されており、ポートの種類は非常に豊富です。


豊富な種類の入出力ポート

特徴4 - LTE対応モデルもあり

追記:2017年1月発売のレッツノート RZ6からnano SIMに変わったようです。SIM購入の際はよくお確かめください。

レッツノート RZ6には、LTEに対応したモデルもあります。

格安SIMを挿入すれば、格安でデータ通信を行うことが可能です。モバイルWi-Fiルーターを使う場合、うっかり忘れてしまうことがあります。スマホのテザリングを利用する場合も、スマホの電池切れに気を配らなくてはならないため面倒です。その点、PCのみでデータ通信できるのは便利です。

格安SIMカードを提供するMVNOについては「格安SIMカードの比較」ページをご覧ください。なお、レッツノート RZ6は、標準サイズのSIMカードを使用します。nano SIMやmicro SIMから標準SIMへ変換するアダプターは使わないで下さいと説明書に書かれてはいますが、試しに使ったところ、特に引っかかることなく、挿入・取り出しできました(ただし保証はできません!)。


LTE対応モデルもあり


速度も問題なし

 

また、以前のレッツノートはドコモ系のSIMしかつかえませんでしたが、SIMロックフリーになり、au系のSIMも利用できるようになりました。実際に、mineoのauプランのSIMで試してみましたが、問題なく利用できました。


au系のSIMも使用可能

 

ちなみに、他のLTEに対応した個人向けノートパソコンについては、「LTE対応 モバイルノートパソコンの比較」をご覧ください。

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

まず、画面アスペクト比が16:10と、通常の液晶よりも縦の比率が高くなっており、仕事がしやすいです。


画面アスペクト比は16:10で、仕事がしやすい

 

視野角は広いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、明部になるにつれ、やや青色が強調された色になっていることが分かりますが、補正幅は小さいため、比較的自然な発色と言えます。


ガンマ補正曲線
※ i1Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域はノートPCとしては"やや狭い~普通"といったところです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

液晶の表面には、ノングレア保護フィルムが貼られています。このフィルムは取り外し可能ですが、一度取ると、綺麗に戻せなくなる可能性が高いので注意が必要です。


液晶のノングレア保護フィルム(画像は旧モデル)

 

画素の形状等です。液晶の上にノングレア保護フィルムを貼っている影響で、ややギラつきを感じますが、それほど気にはならないです。


 

ノングレア保護フィルムが貼られているため、映り込みは低減されています。ただし、通常の非光沢液晶よりもやや映り込みはあり、ハーフグレアに近い見た目です。


液晶の映り込み

キーボードとタッチパッドのチェック

キーボードのチェックです。パソコン自体が小型であるため、キーも小さくやや打ちにくいです。

キーピッチはメーカー仕様表を確認すると、横:16.8mm、縦:14.2mmとなっており、横も縦もキーピッチがかなり狭いです。実際に打ってみても、筆者は手が大きいこともあり窮屈さを感じます。手の小さい方や女性の方であれば問題ないかもしれません。

キーストロークは1.5mm(メーカー仕様表)で、キートップはほぼフラットです。

キーがリーフ形状(葉っぱのような形)になっていますが、左の指で押すキーと、右の指で押すキーが、なぜ同じ形をしているのか疑問です。特に打ちやすくなっているとは感じません。

キー配置としては、「半角/全角」キーが端になく、左から2番目にあり、キー自体も小さいです。また、最上段のキーはすべて小さめです。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。ただし、タッチパッドの縦幅が短いので、指2本で縦スクロールのジェスチャー操作をするときは、やややりづらいです。

クリックボタンは独立しており、軽い力で押すことができます。


タッチパッド&クリックボタン

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

Yシリーズの第7世代インテルCoreプロセッサーに、SSDを搭載しており、モバイルノートPCとしては標準的なスペックです。

Yシリーズの第7世代Coreプロセッサーの性能が気になると思うので、下にPassmarkのCPU Markスコアをまとめました。比較のためにUシリーズの第7世代インテルCoreプロセッサー、および1世代前のレッツノート RZ5に搭載されていた第6世代のCore m プロセッサーのスコアも掲載しています。

Yシリーズの第7世代Coreプロセッサーは、Core i5-7Y54しか計測したことがありませんが、Uシリーズ 第7世代のCore i3とCore i5の間くらいのスコアです。モバイル用途で使うなら十分な性能でしょう。第6世代のCore mプロセッサーと比較すると、だいぶスコアが高くなっています。

Yシリーズ 第7世代Core (RZ6搭載可能CPU)
  Core m3-7Y30 Core i5-7Y54 Core i7-7Y75
Passmark CPU Mark v8 4131
Uシリーズ 第7世代Core
  Core i3-7100U Core i5-7200U Core i7-7500U
Passmark CPU Mark v8 3749 4631 5243
第6世代Core m
  Core m3-6Y30 Core m5-6Y54 Core m7-6Y75
Passmark CPU Mark v8 3056 3221 3530
※Core i5-7Y54は、他のPCでの計測結果またはPassmark社のサイトからの引用

 

Core i5-7Y54、8GBメモリ、128 SSD搭載時のベンチマークスコアは次の通りです。

PassMark Performance Test 9.0


Passmark(総合スコア)


PassMark(CPU Markのみ)


PassMark(3D Graphics Markのみ)

PassMark Performance Test 8.0

3DMark v2


PCMark 8 - Home accelerated

動画のエンコード時間 v2

2016年9月27日より、エンコードする動画、エンコード方法を変更しました。以前に計測した結果とは比較できないため、ご注意下さい。

TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i5-7Y54
x265でエンコード (※1) 1時間5分10秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 6分55秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

ストレージのベンチマーク


128GB SSD

バッテリー駆動時間のチェック

レッツノート RZ6のバッテリー駆動時間のチェックです。

搭載しているバッテリー容量は36Whで、それほど大きな容量ではありませんが、消費電力の低いYシリーズのCoreプロセッサーを搭載することで、十分なバッテリー駆動時間を実現しています。

なお、YシリーズとUシリーズのTDP(熱設計電力)は次のようになっています。

YシリーズとUシリーズのTDPの比較
Yシリーズ Uシリーズ
Core i5-7Y54 Core i5-7200U
4.5W 15W

 

バッテリー駆動時間の実測値を下の表に掲載します。モバイルノートパソコンとして、一般的な駆動時間だと思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
PCMark 8 Home テスト ※1 4時間25分
PCMark 8 Work テスト ※2 4時間42分
動画再生時 ※3 6時間54分
※画面輝度は約120cd/m2で計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。

SDカード挿入後の出っ張りはありません。


SDカードスロットの位置

 

UHS-Ⅱのカードにも対応し、アクセス速度は速いです。


UHS-ⅡのSDカード

 

 

 

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