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HP ProBook 635 Aero G8の実機レビュー
【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】
CPU | Ryzen 3 5400U Ryzen 5 5600U Ryzen 7 5800U |
---|---|
メモリ | 8GB ~ 32GB |
ストレージ | 128GB~1TB NVMe SSD |
液晶サイズ | 13.3インチ |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約999g |
バッテリー | 最大 約20時間 |
価格[税込] | 8万円台~ |
HP ProBook 635 Aero G8は、「999g~」という軽さでありながら、価格が8万円台からと非常に安いモバイルノートPCです。
さらに、オプションでLTEモジュールも付けることが可能です(ただし、執筆時点は未対応。後日選択できるようになる予定)。
53Whの大容量バッテリーも選択でき、モバイルノートに重要な「軽さ・ロングバッテリー・LTE」の3つを備えています。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 5600U、8GBメモリ、256B PCIe SSD
このページをご覧の方に
メーカーさんより、法人向けHP製パソコンが4%OFFとなるクーポンを発行していただきました。下のリンクからHPのWebサイトへアクセスすると、クーポンが発行されます。なお、7万円以上の法人モデルが対象です。
目次
お忙しい方は、「HP ProBook 635 Aero G8の特徴」のみお読みください。
HP ProBook 635 Aero G8の特徴
1kgを切るモバイルノートが8万円台
HP ProBook 635 Aero G8の大きな特徴は、約999gという軽さでありながら、8万円台で購入できる安さです。
8万円台で購入できるのは、スペックがやや低めのRyzen 3ですが、メモリは8GB、ストレージは128GBあり、Officeの使用など、一般的な作業であれば、十分こなせます。
Ryzen 5、8GBメモリ、256GB SSDのスタンダードな構成でも10万円台です。
オプションでLTEにも対応
HP ProBook 635 Aero G8は、オプションでLTEモジュールを搭載することも可能で、SIMを挿入することで、どこでもインターネットに接続することが可能です。
ただし、執筆時点では、まだLTEのオプションは選択できないようです。そのうち選択できるようになると思います。
今回の貸出機には、LTEモジュールが搭載されていたので、試しにahamoのSIMを挿入してみましたが、特にトラブル無く使うことが出来ました。
高いセキュリティ機能
HP ProBook 635 Aero G8は、以下のようなセキュリティ機能により、安心してインターネット接続したり、外出先へ持ち出したりすることが出来ます。
ハードウェアによる保護
OSの下で動作し、ハードウェアの改ざんを防止し、もし改ざんされてもすぐにリカバリーする機能を有しています。具体的には、BIOSの改ざんをチェックする「HP Sure Start」、ウイルス対策など主要なプロセスやアプリを監視し、無効になった場合には再起動し復旧する「HP Sure Run」、ウイルス感染してPCが起動しなくなっても自動的にリカバリする「HP Sure Recover」といった機能です。
ソフトウェアによる保護
OSの中で動作し、悪意のある行為・マルウェアから保護する機能も有しています。具体的には、AIを利用して、既知および未知のマルウェアから保護する「HP Sure Sense」、セーフブラウジング機能の「HP Sure Click」などです。
生体認証での安全なログイン
外出先で、PCにログインするとき、パスワード認証だと隣や後ろにいる人から、覗き見られる可能性もありますが、本製品は、指紋認証に対応しているので安心です。マスクをしていてもログインすることができます。また、顔認証でのログインも可能です。
ウェブカメラを物理的に隠すシャッターを搭載
最近では多くのノートPCに搭載されていますが、ウェブカメラを物理的に隠すシャッターも搭載されています。ウェブ会議をする機会が多くなると、意図せずカメラがオンになっていないか心配になるときがありますが、手動でカメラを隠せる機能があると安心です。
残念なポイント
HP ProBook 635 Aero G8の残念なポイントをいくつか挙げていきます。
1つ目は、8GBと16GBのメモリは、シングルチャネルであるという点です(変更になる可能性もあります)。メモリがシングルチャネルだと、特にグラフィックス性能への影響が大きく、大きく性能が下がります。もしグラフィックスに負荷がかかる処理を行うのであれば、やや遅く感じるかもしれません。ただ、動画を観たり、Officeソフトを使ったりする分には、シングルチャネルでも特に問題はありません。
2つ目は、Thunderboltに対応していない点です。ただ、Thunderboltドックなどを使わない方は、特に問題はないでしょう。
3つ目は、キーボードバックライトに対応していない点です。モバイルノートは暗所で使うこともあるので、キーボードバックライトは搭載して欲しかったです。
4つ目は、オプションのOfficeが、最新の2021版ではなく2019版となっている点です。ただ、仕様書には2021版も記載されているので、今後追加されるモデルでは、Officeの2021版が選択できるようになるのかもしれません。また、法人であれば、オプションでOfficeは付けず、別途「Microsoft 365 Business」を契約するのもいいと思います。
5つ目は、放熱性がそこまで良くない点です。高い負荷をかけるとCPU温度は約100度になります。高い負荷はかけないほうがいいでしょう。この冷却性能ならRyzen 3くらいのプロセッサーでちょうどいいかもしれません。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | カメラ、スピーカー、マイクの性能は普通ですが、問題なくオンライン会議が出来ます。 |
動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイの色は比較的鮮やかで、スペックも十分で、快適に動画鑑賞できます。 |
RAW現像 画像編集 |
△~○ | メモリがシングルチャネル(1枚挿し)のモデルだと、やや遅く感じるでしょう。ディスプレイも、緑と赤がやや強めなので、キャリブレーションして使ったほうがいいと思います。 |
動画編集 | △ | メモリをデュアルチャネル(2枚挿し)にすれば、FHDの簡易的な編集であれば出来るかもしれません。ただ、動画編集向きのノートPCではありません。 |
ゲーム | △ | こちらもメモリをデュアルチャネルにすれば、軽めのゲームなら出来なくもありません。ただ、ゲーム向きの製品ではありません。 |
ディスプレイのチェック
HP ProBook 635 Aero G8のディスプレイのチェックです。
緑と赤の色がやや強めに発色されていますが、色域は広めで、非光沢で、フリッカーもなく、見やすさはまずまずだと思います。最大輝度は、当サイトの計測では386cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
HP ProBook 635 Aero G8のキーボードサイズは、キーピッチ : 約18.7x18.7mm、キーストローク : 約1.5mmと標準的です。
個人向けのHPの製品だと、EnterキーやBackspaceキーが端にないこともありますが、この製品は端にあるため、打ちにくいということもないでしょう。
実際にタイピングしてみたときの感触としても、普通に打てます。
タッチパッドの使い心地や、クリックボタンの押しやすさも普通です。
パフォーマンスのチェック
HP ProBook 635 Aero G8のパフォーマンスのチェックです。
CPU
今回は、Ryzen 5 5600Uを搭載しています。放熱性はそこまで良くないので、Ryzen 5 5600Uにしてはベンチマークスコアは低めです。ただ、それでも、インテルのCore i7-1195G7のマルチコアのスコアを上回っており、一般的なビジネス用途なら、十分な性能です。重い作業は行わないのであれば、Ryzen 3でも問題ないと思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200です。今回シングルチャネルなので、そこまで速くはありません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
メモリがシングルチャネルであるため、グラフィック性能はそこまで高くありません。ただ、動画視聴や、Officeソフトを使う程度であれば、特に問題ありません。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ 特に明記されていないものはデュアルチャネルメモリ。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、Thunderboltには対応していませんが、DisplayPort、Power Deliveryに対応しています。PD充電器が使えるので、小型の充電器を購入し、外出先にはそれを持ち歩くのがいいでしょう。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、YCbCr444で出力出来ていました。
質量のチェック
HP ProBook 635 Aero G8の質量のチェックです。
仕様では、42Whのとき「999g」となっています。
今回、53Whの大容量バッテリーとLTEモジュールを搭載しているので、やや重くなっていますが、それでも1.1kgを切ります。
質量 | |
PC本体 | 1.087kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 226g |
バッテリー駆動時間のチェック
HP ProBook 635 Aero G8のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、標準では42Wh、オプションで53Whに変更できます。
バッテリー駆動時間のメーカー仕様値は、下表のようになっています。バッテリー重視の方は53Whを、軽さ重視の方は42Whを選ぶといいでしょう。
なお、今回、テストをしている時間が無かったため、PCMark 10などによるバッテリー駆動時間は計測していません。
42Wh | 53Wh | |
(1) JEITA2.0 | 最大14.8時間 | 最大約18.7時間 |
(2) Mobilemark2018 | 最大 約15.5時間 | 最大 約20時間 |
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、720p HDで普通の解像度です。やや広角の画像ですが、色味は自然でした。
スピーカー
スピーカーは、キーボードの両側に配置されています。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度の推移を確認します。
CPU温度は100度まで上がっており、高い温度です。放熱性能は高くないので、あまり高い負荷はかけないほうがいいと思います。
静音性のチェック
HP ProBook 635 Aero G8の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時の騒音値はほぼ無音です。負荷をかけたときの騒音値は、他のノートPCと同等程度です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度は高くないので、手はそれほど熱くならずに、比較的快適に使えると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けのRyenプロセッサーを搭載しているので、低めの消費電力です。
外観のチェック
HP ProBook 635 Aero G8の外観のチェックです。
シルバーのボディで、ベゼルはブラックです。無難なデザインだと思います。
天板には、「hp」のロゴマークが大きく入っています。
HP ProBook 635 Aero G8のインターフェース構成は、ご覧の通りです。SDカードスロットが無いのは残念ですが、その他の主要なポートは揃っています。nano SIMカードスロットは、プッシュ式なので、SIMピンなどが無くても取り外せます。
ボディの高さは17.9mm(突起物含まず)と薄いです。カバンにも入れやすいでしょう。
液晶面は、ほぼ180度開くことができるので、対面にいる人に画面を見せやすいですし、車内でハンドルの前に置いて使うときなども使いやすいです。
底面はゴム足以外の突起はなく、シンプルなデザインです。
排気口はヒンジで塞がれているので、放熱性はあまりいいとは言えません。
ACアダプターは45Wです。
まとめ
以上が、HP ProBook 635 Aero G8のレビューです。
1kgを切る質量でありながら、8万円台から購入できる価格が魅力の製品です。
しかも、LTEモジュールもオプションで追加できるようになる予定です(現在はまだ選択できません)。
セキュリティ機能も豊富で、法人でも安心して使えるでしょう。
53Whの大容量バッテリーを選択することもでき、モバイルノートPC(持ち運び用に設計されたノートPC)としては、非常に優秀な製品だと思います。
8GBと16GBのメモリはシングルチャネルである点や、冷却性能がそれほど高くない点から、高い負荷をかける方には適していませんが、それほど高い負荷をかけなければ、十分な性能でしょう。
キーボードバックライトやThunderboltに対応していない点はご注意下さい。
1kgを切るモバイルノートが8万円台~
HP ProBook 635 Aero G8
特徴
- 999g~と軽い
- 8万円台からと価格が安い
- LTE対応予定
こんなあなたに
- 頻繁に外出先へ持ち運ぶ方
- 負荷の高い処理はしない方
- 価格8万円台[税込]~
- the比較特別4%OFF法人向けクーポン
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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