HP Spectre x360 15 の実機レビュー

更新日:2019年1月15日

【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】

CPU Core i7-8750H
GPU GTX 1050Ti Max-Q
メモリ 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 4K IPS 光沢 タッチ
質量 約2.17kg
バッテリー 最大約13時間45分
価格 22万円台~(税抜)
クリエイター向け 2 in 1 PC

HP Spectre x360 15は、Core i7-8750Hと、GeForce GTX 1050 Tiを搭載しており、動画編集や画像編集などが快適なクリエイター向け2 in 1 PCです。

外部グラフィックスを搭載していることで、GPUアクセラレーターに対応したアプリは、処理が高速になります。ライトにゲームをすることもできるでしょう。

液晶はUHD(4K)パネルを搭載しており、高解像度の動画や画像も編集しやすいです。

さらに、1024段階の筆圧検知ではありますが、傾き検知にも対応したアクティブペンが付属しており、ラフ画であれば、十分活用できると思います。

公式サイトはこちら

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8750HGeForce GTX 1050Ti with Max-Q、16GBメモリ、512GB PCIe SSD

目次

お忙しい方は、「HP Spectre x360 15の特徴」のみお読みください。

 

HP Spectre x360 15の特徴

Core i7-8750H + GTX 1050Ti Max-Qでクリエイター向き

HP Spectre x360 15は、Core i7-8750Hの高性能CPUに、GeForce GTX 1050 Ti Max-Qの外部グラフィックスを搭載し、どちらかと言うとクリエイター向けのPCです。

例えば、Adobe Premiere Pro CCの場合、下のグラフのように、一般的なノートPCの構成の「Core i7-8650U+Intel UHD グラフィックス 620」のPCより、書き出し時間が約4倍も速くなります。

高いスペック
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i7-8750H
GTX 1050Ti Max-Q
120秒
Core i7-8650U
Intel UHD 620
593秒

 

UHD(4K)の高精細液晶を搭載

HP Spectre x360 15は、一般のPCより高精細なUHD(4K)ディスプレイを搭載しています。

他の多くの高解像度のPCと比べても、ピクセル密度は高く、ディスプレイの粗さを感じさせないディスプレイです。

通常のオフィスワークなどでは、ここまでのディスプレイは必要ありませんが、映像や画像に関連するクリエイティブな作業をするならおすすめです。

もちろん、IPSパネルを搭載し視野角も良いです。色域も、当サイトでの計測では、sRGBカバー率96.4%はありました。

4K液晶搭載で画面が綺麗
ピクセル密度(ppi)の比較

 

デザイン性も高い

HP Spectre x360 15は、スペックだけでなくデザイン性にも優れています。

ディスプレイと本体の縁にはエメラルドカットが施され多面体となっており、輝きがあります。また、コーナー部分がカットされており、電源スイッチやUSB Type-Cポートが配置されてた特徴的な形状です。

アッシュブラックとゴールドのツートンとなっており、高級感があります。本体はアルミニウムボディで、堅牢性にも優れ、洗練されたイメージのPCです。

持っているだけで、おしゃれな人、または仕事ができる人だという印象を抱かれそうです。

多面体のデザイン

 

コンバーチブル型の2 in 1 PC

HP Spectre x360 15は、コンバーチブル型の2 in 1 PCです。そのため、様々な環境に適した形状で使用することができます。

大きめのPCなので、タブレットモードでも片手で持っての使用は厳しいと思いますが、アクティブペンを使用して手書き入力を行うときなどは使いやすいです。その他に、テントモードだと狭い場所でも置くことができます。

モバイルPCではありませんが、比較的持ち運びやすいですし、作成した作品を他の方に見せるときも、コンバーチブル型だとスマートに提示することができます。

コンバーチブル型の2 in 1 PC

 

Spectre アクティブペン2が付属

HP Spectre x360 15は、Spectre アクティブペン2(別売り時:9,800円)を同梱しています。ペンの性能は、1024段階の筆圧検知と傾き検知に対応しており、充電式となっています。傾き検知にも対応しているので、よりリアルなスケッチなども可能でしょう。ただ、本格的な描画を行うためには、4096段階の筆圧感知に対応したアクティブペンの方が良かったです。

Microsoft Penプロトコル(N-Tring)に対応したペンであれば、他社製のペンも使えます。

Spectre アクティブペン2を同梱

 

プライバシースイッチでWebカメラを物理的にOFFにできる

テレビ電話やテレビ会議、実況などをする方にはWebカメラは必要ですが、多くの方はWebカメラを使用していないと思います。ウイルスなどによる覗き見防止のため、付箋でカメラを隠している方もいますが、スマートではありません。

HP Spectre x360 15は、プライバシースイッチという機能を搭載しており、下図の丸で囲っているスイッチを入れると、カメラに通じる回路が物理的に切られて、Webカメラが使えなくなります。

プライバシースイッチ
スイッチをONにすると、物理的にカメラが使えなくなる

 

旧モデルとの比較

HP Spectre x360 15と、旧モデルのHP Spectre 15 x360の比較を行いました。

エッジ部分がカッティングされていることで、キラッとした輝きが増しています。サイズは変わっていないのですが、引き締まって見え、洗練されたイメージです。

USB Type-Cポートが右角に配置されており、スペースがあまりない場合でも接続できるようになっています。また、指紋センサーもパームレストの右側に配置され、使いやすくなっています。

外見の比較

 

新旧モデルのスペックを比較してみると、CPU、GPUともに性能が大きくアップしています。また、バッテリー駆動時間も延びています。その他の部分では、大きな変化はありません。

新モデルはGeForecのグラフィックスを搭載しています。GPU支援が使えるソフトは、Radeonには対応していなくても、GeForceには対応していることが多いため、クリエイティブな用途での使用により適しています。

新旧モデルの比較
  [本製品]
HP Spectre x360 15
(2018)
[旧モデル]
HP Spectre 15 x360
(2017)
 
CPU Core i7-8750H Core i7-8705G
GPU GeForce GTX 1050 Ti Max-Q Radeon RX Vega M GL
ストレージ PCIe SSD 512GB / 1TB
メモリ 16GB
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 UHD(4K) IPS タッチ
アクティブペン Spectre アクティブペン2 付属
質量 約2.17kg 約2.13kg
サイズ[mm] 約359x249x19-21
バッテリー 最大約13時間45分 約11時間
価格(税別) 229,800円~ 194,800円~

 

ライバル機種との比較

最後に、同じCPUとGPUを搭載したラップトップ形状のPCである、デルのXPS 15との比較を行いました。価格は、執筆時に行われているキャンペーンを適用しています。

どちらも基本性能は、ほぼ同等です。XPS 15の方がやや軽量で、バッテリー容量は大きめです。ただ、このサイズのPCになると、質量やバッテリー容量の少しの差は、あまり気にならないでしょう。

HP Spectre x360 15は、コンバーチブル型なので自由度が高く、ペンにも対応しています。

ただ、XPS 15の4K液晶は、Adobe RGB 100%と明記されているのに対し、HP Spectre x360 15は、当サイトの計測ではAdobe RGBカバー率は74.1%(sRGBカバー率は96.4%)です。色の表現の豊かさを重視するなら、XPS 15のほうがいいと思います。

ライバル機種との比較
  [本製品]
HP Spectre x360 15
デル XPS 15
画像
CPU Core i7-8750H
GPU GeForce GTX 1050 Ti Max-Q
ストレージ 512GB SSD
メモリ 16GB
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 UHD(4K) IPS
Adobe RGB 約74.1%
UHD(4K) IPS
Adobe RGB 100%
ペン 対応 非対応
2 in 1 対応 非対応
質量 約2.17kg 約2.0kg
サイズ[mm] [幅] 359
[奥行] 249
[高さ] 19-21
[幅] 357
[奥行] 235
[高さ] 11-17
バッテリー 82.4Whr ※1
最大約13時間45分
97Whr
価格(税別) 229,800円 213,584円
※1 当サイトによる計測値
※価格は2019年1月15日時点でのものです

 

各用途の快適度

筆者が考えるSpectre x360 15の各用途の快適度を掲載します。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧、動画鑑賞、 Office作業 スペック、液晶、スピーカーとも、申し分ありません。いずれも快適です。
RAW現像・画像編集 CPUやストレージが高速であるため、処理が高速です。液晶の色域は、プロには物足りないかもしれませんが、アマチュアレベルの方であれば十分でしょう。
動画編集 外部GPUを搭載し、液晶も見やすく、スピーカー音もいいため、編集作業がしやすいです。
ゲーム エントリー向けのグラフィックスなので、本格的にゲームをする方には向きませんが、グラフィック品質を落とせば、プレイできるゲームが多いです。

 

液晶ディスプレイのチェック

Spectre x360 15の液晶のチェックです。

UHD(4K)の液晶を搭載しており、解像度は十分です。

視野角も良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。若干、青と緑が強めですが、それほど気にならないでしょう。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

 

色域は比較的広いです。当サイトの計測では、sRGB RGBカバー率は96.4%、sRGB RGB比は103.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきは感じません。近くでみると下図のように斜めの電極線が見えますが、気になる方は少ないでしょう。

画面拡大

 

光沢液晶ですので、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

メーカー仕様表を確認すると、キーピッチ : 約18.7×18.4mm、キーストローク : 約1.55mmとなっています。普通の打ち心地です。キートップはほぼフラットですが、底付きの衝撃は軽減されており、たわみもなく、普通の打ち心地です。キー配列も標準的で、小さいキーも少ないです。

キーボードバックライトを搭載しており、明るさは2段階で変えることができます。

タッチパッドは普通の操作性で、クリックボタンも普通の力で押すことができます。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

高い性能のCore i7-8750Hを搭載しています。多くの処理が速く終わります。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
Core i7-8750H
[レビュー機で計測]
1146
Core i5-8300H 830
Core i7-8550U 580
Core i5-8250U 536
Core i3-8130U 342
Celeron N4100 229
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

GeForce 10シリーズの中ではエントリーモデルに当たるGeForce GTX 1050Ti with Max-Qを搭載しています。GPU支援が使えるクリエイティブ系アプリは、処理が高速になるでしょう。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
GTX 1060 3741
GTX 1050Ti 2310
GTX 1050Ti Max-Q
[レビュー機で計測]
2222
GTX 1050 1787
MX 150 1074
Intel UHD 620 370
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDを搭載しており、非常に高速です。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
PCIe-NVMe SSD
[レビュー機で計測]
3630
SATA SSD 550
HDD 170
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

レビュー機で計測したベンチマーク

以下、計測したベンチマーク結果を掲載します。

CINEBENCH R15
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8750H
PassMark Performance Test 9.0
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8750H
SPECviewperf 13
グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~
GeForce GTX 1050Ti (4GB) with Max-Q
3DMark
グラフィック(ゲーム向け)性能の評価 ~

GeForce GTX 1050Ti (4GB) with Max-Q
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-8750H
16GBメモリ
100秒
Core i7-8650U
16GBメモリ
129秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i7-8750H
GTX 1060
117秒
Core i7-8750H
GTX 1050Ti Max-Q
120秒
Core i7-8750H
GeForce MX150
195秒
Core i7-8650U
Intel UHD 620
593秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i7-8750H
GTX 1050Ti Max-Q
x265でエンコード (※1) 16分24秒
NVENCでエンコード (※2) 1分07秒
QSVでエンコード (※3) 3分06秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

 

x265でエンコードしたときのCPUクロック
CrystalDiskMark 6(SSD)
512GB PCIe SSD

 

ゲームベンチマーク

Spectre x360 15のベンチマークスコア(平均フレームレート)です。

重い部類のゲームは、60 fpsを切っていますが、中程度~軽めに分類したゲームは、グラフィック設定を低め~標準の設定にすれば、60 fps前後出ます。グラフィック性能にはあまりこだわらないので、たまにゲームができればいいといった方であれば、十分な性能かと思います。

ゲームベンチマーク(平均フレームレート)
~ GeForce GTX 1050Ti Max-Q ~
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 4940 (やや快適) 49 fps
標準品質 3804 (普通) 38 fps
高品質 2708 (やや重い) 27 fps
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 47 fps
31 fps
最高 27 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
1920x1080 標準(ノート) 13956 / 96 fps
高(ノート) 10551 /71 fps
最高品質 7252 / 48 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
1920x1080 低品質 54 fps
高品質 43 fps
最高品質 40 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 15629(すごく快適)
※約5500で60fps

 

GeForce GTX 1050Ti with Max-Qの仕様です。Max-Q仕様ということで、通常のGTX 1050TiよりもGPU Clockなどがやや低めですが、グラフィックメモリは4GBと十分です。

グラフィックカードのスペック

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

micro SDカードのみ対応しています。カード挿入後の出っ張りはわずかにあります。


SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は比較的速いです。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
最大280MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-C対応機器の動作チェックです。

今回試した以下の機器は全て使用できました。

USB Type-C/Thunderbolt対応の充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター / LANの拡張
ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
ZHOULX 充電器(65W)
外部ディスプレイへの映像出力

 

質量のチェック

Spectre x360 15の質量のチェックです。

GeForce GTX 1050Ti with Max-Qのグラフィックを搭載している割には軽いと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  4K(UHD)液晶
PC本体 2.099kg
ACアダプター(電源ケーブル含む) 443g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

当サイトで確認したところ、82.4Whと大きいバッテリー容量でした。

メーカーの仕様表では、MobileMark 2014による計測値で、約13時間45分のバッテリー駆動時間になっています。

やや負荷が高めのPCMark 8 Workのテストでは、6時間16分でした(下表)。

4K液晶に外部グラフィックスを搭載している割には、比較的長い駆動時間だと思います。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
PCMark 8 Work テスト ※1 6時間16分
動画再生時 ※2
※画面輝度は約120cd/m2
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

普通の動作音だと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Adobe Premiere Proで、4K動画にエフェクトをいくつかかけてプレビューした時
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

CPU温度がやや高めです。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。90℃を超えており高めの温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

飛びぬけて高い箇所はありませんが、全体的に高めの温度です。特にパームレスト部分の温度が、ライバル機種よりも高く、体感でもやや不快です。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

4K液晶に、HシリーズのCoreプロセッサーや外部GPUを搭載しているため、高めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

HP Spectre x360 15の外観写真です。

ボディは、アルミの削り出しで、アッシュブラック&ゴールドといった珍しい配色です。

見た目は非常にいいと思います。

 

天板の画像です。

 

キーボード上部と底面に合計4つのBANG & OLUFSENスピーカーを搭載しており、ノートPCの中ではいい音です。勝手に点数をつけると、10点満点で6~7点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です)。

 

ヒンジは180度回転します。

 

底面には出っ張りなどはなくスッキリしています。

 

HP Spectre x360 15は、15型のPCとしては、インターフェイスは控え目です。

フルサイズのUSBポートは1ポートのみです。他には、USB Type-Cを2ポート備えています。Thunderbolt 3や、外部ディスプレイへの出力にも対応しています。

ただし、残念なことに、カードリーダーは、フルサイズでなくmicroSDカードリーダーとなっています。大きめのサイズで、画像や映像の処理に特化したPCなので、カメラで撮影したデータを、フルサイズのSDカードから、直接読み込むことができればよかったです。

 

ACアダプターは135Wと大容量ですが、薄型で持ち運びにも適しています。

 

まとめ

HP Spectre x360 15は、高い処理性能、高解像度ディスプレイ、優れたデザイン性を備えた、コンバーチブル型の2 in 1 PCです。

スペックの高さからクリエイターに適した製品となっていますが、性能の高い上質なデザインの15.6型ノートPCが欲しい方にもおすすめです。

他社製品と比較すると価格も高くなく、コストパフォーマンスもよさそうです。

GeForce GTX 1050Tiを搭載したPCとしては質量も比較的軽いため、持ち運びするにも適しているでしょう。

クリエイター向けPCとして考えた場合、ペンの筆圧検知が1024段階しかないのはやや残念です。ただし、そもそもペンに対応していないクリエイター向けPCが多いので、ペンに対応しているだけでもまだいいほうです。

また、パームレスト周りの表面温度がやや高い点も気になりました。高めの負荷をかけると結構暖かく感じ、夏場は不快だと思います。

 

詳細・購入はこちら

【公式サイトはこちら】
HP Spectre x360 15

 

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