富士通 LIFEBOOK WA1/F1の実機レビュー

更新日:
CPU Core i5-10210U
メモリ 8GB
ストレージ 256GB PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 HD(1366x768) 光沢
質量 約2.0kg
バッテリー 最大約9.7時間
価格[税込] 99,800円~
安心の富士通のスタンダードPC

LIFEBOOK WA1/F1は、Core i5のプロセッサーに、8GBメモリ、256GBの十分な容量を搭載したノートPCです。一般的なユーザーなら、多くの作業が快適でしょう。

他社に比べてキーボードが打ちやすい点も特徴です。タイピング性能を重視するならいいでしょう。

光学ドライブを搭載している点も特徴的です。

ただし、液晶は現在主流のフルHDではなく、HD(1366x768)です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-10210U、8GBメモリ、256GB SSD

 

目次

お忙しい方は、「LIFEBOOK WA1/F1の特徴」のみお読みください。

 

LIFEBOOK WA1/F1 の特徴

標準的なスペックで快適動作

LIFEBOOK WA1/F1は、Core i5のプロセッサーに、8GBのメモリ、256GBのPCIe SSDを搭載し、快適に作業ができるスペックを備えています。CPUは旧世代ですが、ホームページの閲覧、オンライン会議、オフィスの操作、年賀状の作成といった一般家庭で多く行うような用途であれば、問題なくこなせます。

標準的なスペック

 

安心の富士通PCが99,800円

価格は99,800円となっており、レノボやデルといった海外メーカーのノートパソコンと比較すると、決して安いわけではありませんが、こういったメーカーのパソコンは、あまり好みではない方も多くいると思います。特にご年配の方は、そのような傾向があるのではないかと思います。

その点、本製品は、国内のPC市場を長年牽引し、知名度も抜群の富士通製のノートPCです。ご年配の方には慣れ親しんだメーカーで、安心して使えるのではないかと思います。

なお、標準では1年間の保証ですが、最大で5年のメーカー保証に加入することも出来ます。

安心の富士通PCが99,800円
※画面はメーカーサイトの抜粋です
※価格は変動する可能性があります

 

さすが富士通のキーボード

LIFEBOOK WA1/F1は、海外メーカーと違い、国内向けに開発されたキーボードを搭載しているため、日本語の配列が非常に素直です。レノボやデルのPCだと、Enterの左側のキーやBackspace、半角/全角のキーが小さくなっていたりすることが多いですが、本製品はそのようなことがありません。どのキーもほぼ同じ大きさで、非常にタイピングしやすいです。

また、矢印キーが一段下がっており、キーサイズも十分あるので、押しやすいです。さらにテンキーも他のメーカーだと3列のものが多いですが、本製品は4列のテンキーを搭載しており、こちらも打ちやすいです。ノートパソコンには意外に搭載されていない「00」のキーが搭載されているのも地味に嬉しいです。

タイピングのしやすさを重視する方におすすめの機種です。

打ちやすいキーボード

 

最近では珍しい光学ドライブを搭載

LIFEBOOK WA1/F1は、最近では珍しいDVDスーパーマルチドライブを搭載しています。最近のアプリはネットからダウンロードして使ったり、クラウド上で使ったりすることが多いため、CDやDVDの使用機会はかなり減りました。しかし、DVDやCDは、SSDやHDDよりも長期保存に向いているので、データのバックアップにDVDやCDを使っている方も少なくはないでしょう。そういった方には光学ドライブを搭載している本製品は、いちいち外付けのDVDドライブを接続しなくてもいいため便利です。

光学ドライブを搭載

 

液晶はHD(1366×768)

LIFEBOOK WA1/F1の残念な点としては、液晶の品質があまり高くない点です。現在の主流の液晶は、視野角の広いフルHD(1920x1080)ですが、本製品は視野角の狭いHD(1366×768)の液晶です。画面の角度によって色合いが変わりやすく、表示領域も狭くなっています。また、全体的に青白い色あいの表示なので、あまり見やすくはありません。

ただ、ご年配の方は、フルHDだと文字が小さく見えるため、フルHD液晶であっても、おそらく150%等に拡大して使用するのではないかと思います。 そうすると、HD(1366×768)液晶とあまり変わらない見え方になります。それでも画面に粒状感あるなどの欠点はありますが、近くの物が見えにくくなってきたご年配の方は、解像度に関してはHD(1366×768)でも問題ないかなと思います。

HD(1366×768)液晶

 

ディスプレイのチェック

LIFEBOOK WA1/F1のディスプレイのチェックです。

ディスプレイは解像度が低く、視野角も狭く、あまり見やすくありません。最大輝度は、当サイトの計測では246cd/m2と低めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は61.8%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認してみると、青色が強く発色していることが分かります。画面を見ると、青白いなと感じるのではないかと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は狭いので斜めから見ると色合いが変わります。画面の角度が少し悪いだけで色合いが変わるので、画面がみにくく、目が疲れやすいです。

正面から見たとき
斜め下から見たとき
斜めから上から見たとき

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

輝度24%以下でフリッカーが発生していました。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

LIFEBOOK WA1/F1のキーボードのチェックです。

前述した通り、キーボードは非常に打ちやすいです。タイピングすることが多い方や、スタンダードな配列キーボードでタイピングを練習したい方におすすめです。

なお、キーボードバックライトは搭載していません。暗い場所で使う方は少ないかもしれませんが、もし部屋を暗くした中で使用する方は、キーボードバックライトを搭載した機種のほうがいいでしょう。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

LIFEBOOK WA1/F1のパフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUには、世代が古いインテル第10世代のCore i5-10210Uを搭載しています。ただ、世代が古いといってもCore i5ですので、一般的ユーザーがよく行うような作業なら、快適に使用できるでしょう。ただし、最新の第11世代のCoreプロセッサーと比べると、グラフィックス性能が低いので、もしライトにゲームなどをしたいと考えていたなら、第11世代のCore i5-1135G7などを搭載した機種のほうがいいでしょう。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-10210U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13380
Core i7-10875H 10369
Core i7-10870H 10139
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Ryzen 7 4700U 6499
Core i7-1185G7 6229
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i5-10210U 3167
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Core i5-1135G7 1368
Core i7-10875H 1306
Core i7-10750H 1277
Core i7-10870H 1245
Core i3-1115G4 1217
Ryzen 7 4700U 1214
Core i7-10870H 1176
Ryzen 5 4500U 1142
Core i5-10210U 1096
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe SSDを搭載しており、アクセス速度は速いです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2198
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

外観のチェック

LIFEBOOK WA1/F1の外観のチェックです。

ボディカラーは「ブライトブラック」というやや明るめのブラックのカラーです。素材はおそらく樹脂です。

 

天板は光沢感があり、見る角度によっては、やや青みがかかった色になっています。

 

スピーカーはキーボードの上に配置されています。音質はノートPC基準で採点すると、10点満点で5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

液晶の上部には、画素数が約92万画素のウェブカメラが搭載されています。なお、IRカメラは搭載されていませんので、顔認証には対応していません。

 

ボディの厚みは、約27mmとなっており、最近のノートパソコンとしては、やや高さがあります。

 

インターフェイスはご覧の通りです。LANやHDMI、フルサイズのSDカードスロットと、割と多くのポートが揃っています。DVDスーパーマルチドライブもあります。USB-Cポートも搭載していますが、DisplayPort出力やPower Deliveryには対応していないため、あまり役に立ちません。

 

液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。使用上、問題ない範囲まで開くことが出来ます。

 

底面はブラウンのカラーになっています。

 

底面の中央から右側にかけてL字になっているカバーを開くと、メモリとM.2 SSDが見えます。どちらも換装しやすいようになっています。M.2 SSDを換装するのは難易度が高いので初心者には難しいと思いますが、メモリの換装なら初心者でも簡単にできそうです。

 

ACアダプターは、最近のPCにしてはやや大きいです。

 

安心の富士通のスタンダードPC

LIFEBOOK WA1/F1

特徴

  • 十分なスペック
  • タイピングしやすいキーボード
  • 富士通製という安心感
  • 液晶はHD(1366×768) 

こんなあなたに

  • 液晶の品質はあまり気にしない方
  • タイピングしやすいPCが欲しい方
  • 価格9万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

 

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