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富士通 LIFEBOOK UHシリーズ WU2/C2

更新日:2018年7月25日

後継機種が発売されました。こちら
↓↓↓↓
LIFEBOOK WU2/C3

700g台の軽量PCと、900g台のバランス型PC

LIFEBOOK WU2/C2は、25Whバッテリーと50Whバッテリーを選択可能で、それによって特徴が変わります。

25Whバッテリーを選択した場合、約790g(カタログモデルのUH75/B3は約748g)の非常に軽量なモバイルPCとなります。世界トップクラスの質量で、軽さ重視の方におすすめです。

50Whバッテリーを選択した場合、バッテリー駆動時間が約2倍に増えます。質量は増えてしまいますが、それでも約916gと軽量です。質量、バッテリー駆動時間とも、一般的なモバイルノートPCより優れており、非常にバランスの良いモバイルPCとなります。

また、新モデルでは、従来よりもキーボードが打ちやすくなっています。液晶も元々見やすいですし、ポートの種類も多く、作業がしやすいPCです。

2018.7.26 型番がWU2/B3からWU2/C2へ変わりました。それに伴い記事を修正しています。

CPU 第8世代、第7世代Core
メモリ 4~20GB
ストレージ SATA / PCIe SSD
液晶サイズ 13.3型ワイド
液晶種類 FHD 非光沢
質量 約790g (25Wh)
約935g (50Wh)
バッテリー 約8.3時間 (25Wh)
約13時間 (50Wh)
LTE 非対応
価格 12万円台~

 

レビュー機は、1台が当サイトでの購入機、2台がメーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

  • Core i7-8550U、20GBメモリ、約512GB PCIe SSD、50Whバッテリー、ピクトブラック NEW!
  • Core i5-8250U、8GBメモリ、約128GB SATA SSD、25Whバッテリー、サテンレッド NEW!
  • Core i3-7130U、4GBメモリ、約128GB SATA SSD、50Whバッテリー、アーバンホワイト

目次

お忙しい方は、「1」の特徴のみお読みください。

LIFEBOOK WU2/C2の特徴

LIFEBOOK WU2/C2は、搭載するバッテリーによって特徴が変わります。

25Whバッテリーを搭載すると、わずか700g台の軽量モデルになり、50Whバッテリーを搭載すると、バッテリー駆動時間と質量の両方が優れたバランスの良いモデルになります。この2つのモデルについて、詳細を解説します。

わずか700g台の軽量モデル

25Whバッテリーを選択した場合、カスタムメイドモデル(Web直販専用モデル)のLIFEBOOK WU2/C2は約790g、カタログモデル(主に店頭向けのモデル)のLIFEBOOK UH75/B3は約748gとなり、非常に軽量なPCとなります。


UH75/B3の実際の計測値はさらに軽い746g

 

ちょっと余談

この記事では、カスタムメイドモデルのWU2/C2を中心にレビューしているので、余談になりますが、新モデルのUH75/B3のみは、従来モデルと比べて、さらに軽くなっています。

軽量化した工夫としては、まず、ボトムカバーとパームレスト部分の筐体を、強度に影響がない程度に肉抜き加工しています。これにより従来よりも約5%軽量化しています。



ボトムカバー、パームレストを肉抜き加工し軽量化

 

さらに、UH75/B3については、バッテリー部分も軽量化しています。従来のUH75/B1は、他のカタログモデルに比べてバッテリー容量が半分しかないのですが、バッテリーは他と同じ形になっていました。一方、新モデルのUH75/B3は、フレーム設計を見直し、同強度を保ちつつ左右のバッテリーが入っていない部分を無くしました。これにより、従来よりも約7%軽量化しています。


フレーム設計を見直して軽量化

 

また、これは従来モデルからの仕様ですが、UH75/B3のみ天板にマグネシウムリチウム合金を使用していますが、他のモデルはマグネシウム合金を使用しています。この素材の違いによっても、ややUH75/B3は軽量化されています。

なお、繰り返しますが、これらの軽量化の措置は、カタログモデルのUH75/B3のみ実施されています。

他のモデルについては、肉抜きやバッテリーの軽量化などは行われていないため、やや重くなっています。重くなっていると言っても(バッテリーが同じ容量のモデルとは)42gしか変わらないため、そこまで大きな差ではありません。UH75/B3は、NEC LAVIE Direct HZと質量を競い合っているので、この42gが、世界最軽量を実現するためには重要になってくるのだと思います。

900g台のバランスモデル

50Whバッテリーを選択した場合、バッテリー駆動時間が約2倍に増え、質量も935gと比較的軽量なモデルになります。個人的には、軽量なモデルよりも、50Whのバッテリーを搭載したモデルのほうがバランスが良く好きです。935gでも、他のモバイルノートPCと比べると軽く、片手でも楽々持てます。


50Whバッテリーのモデルも、900g台と軽い

打ちやすくなったキーボード

従来の製品はキーストロークが1.2mmしかありませんでしたが、新モデルについては、1.5mmと深くなりました。

また細かいことですが、キーの入力信号の位置を従来よりも手前に前進させる新技術を採用しました。極端に言うと、従来モデルは、キーを押し終わってから文字が入力されるイメージですが、新モデルでは、キーを押し終わる直前に文字が入力されるイメージです。打ち比べてみると違いは明らかで、新モデルのキーボードは非常に小気味よくタイピングできます。

他のモバイルノートPCと比較しても、打ちやすい部類に入ると思います。


キーストロークが1.2mmから1.5mmへ

「かな表記なし」キーボードも選択可能

カスタマイズモデルのLIFEBOOK WU2/C2に限り、「かな表記なし」キーボードが選択できるようになりました。ローマ字入力する方にとって、「かな」文字は邪魔でしかないため、すっきりしていて、いいと思います。


「かな表記なし」キーボード

豊富なポート類

本製品は"軽さ"が特徴の1つと記載しましたが、PC本体を軽量化するには、ポート類を省略すればもっと軽くすることができたと思います。現に軽量化のためにUSB Type-Cしか搭載していないパソコンも存在します。しかし、LIFEBOOK WU2/C2は軽量化のために使い勝手を犠牲にするようなことはせず、HDMIやType-AのUSBポート、LANなども搭載し、利便性を損なわないようにしています。メモリカードスロットも、micro SDカードではなく、通常サイズのSDカードが使えるようになっています。


豊富なポート類

 

なお、LANポートは、下図のように引き出して使います。


引き出して使うLANポート

法人モデルなら無線WAN(LTE)モデルあり

LIFEBOOK WU2/C2はLTEに対応していませんが、法人モデルなら、無線WAN(LTE)に対応したモデルもあります。個人事業主の方も購入可能です。

個人ユーザーも購入可能ですが、個人の場合は技術サポートが受けられないようです。なお、個人で購入する場合、法人名にも個人名を入力すれば良いようです。

カスタムメイドモデルとカタログモデルの違い

カスタムメイドモデルとカタログモデルの違いを掲載します。

カスタムメイドモデル「WU2/C2」は、Web直販サイト「富士通WEB MART」専用のモデルで、パーツを自由に選ぶことができます。カタログモデル「UH90、UH75、UH55」は、主に家電量販店で販売されているモデルで、パーツのカスタマイズはできません。また、これらをまとめてLIFEBOOK UHシリーズと呼んでいます。

下表に細かいスペックの違いを掲載します。なお、カスタムメイドモデルでしか選択できないパーツを赤字にしています。

各モデルの仕様
  カスタムメイドモデル
WU2/C2
カタログモデル
UH90/B3 UH75/B3 UH55/B3
液晶 FHD 非光沢
カラー アーバンホワイト
ピクトブラック
サテンレッド
ピクト ブラック ピクトブラック
サテンレッド
アーバンホワイト
CPU Core i3-7130U
Core i5-8250U
Core i7-8550U
Core i7-8550U Core i5-8250U Core i3-7130U
メモリ 4GB / 8GB
12GB / 20GB
8GB 4GB 4GB
SSD 約128GB
約256GB
約512GB(PCIe)
約256GB 約128GB 約128GB
光学ドライブ なし
キーボード かな表記あり
かな表記なし
かな表記あり
OS Win 10 Home
Win 10 Pro
Win 10 Home
Office なし / あり あり あり あり
質量 約790g (25Wh)
約935g (50Wh)
約899g 約748g ※1
約751g ※1
約916g
バッテリー 約8.3時間 (25Wh)
約13時間 (50Wh)
約17.0時間 約8.3時間 約17.0時間
※1 ピクトブラックカラーを選ぶと約748g、サテンレッドのカラーを選ぶと約751g

 

おすすめの構成は、「Core i5-8250U、8GBメモリ、256GB SSD、50Whバッテリー」です。価格も安く、万能なスペックです。なお、この構成はカスタムメイドモデルでしか実現できません。

価格を抑えたいなら、Core i3-7130Uにしても良いと思います。Core i7-8550Uのプロセッサーは、Core i5-8250Uと性能差が少ないため、Core i5-8250Uで十分ではないかと思います。

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

今回3つの製品でレビューしていますが、いずれも「LQ133M1JW28」の型名の液晶が搭載されていました。

3台の液晶の最大輝度は、当サイトによる計測で、307、309、318cd/m2でした。

視野角は広いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色も1:1の直線に近く、自然な発色で見やすいです。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は、ノートPCとしてはやや広めです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状は下図の通りです。ギラつきもほぼありません。


 

非光沢液晶ですので、画面への映り込みも低減されています。


画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

LIFEBOOK UHシリーズのキーボードとタッチパッドのチェックです。

メーカーサイトを確認すると、キーピッチは約19mm(横方向)となっています。縦方向のキーピッチは実測で約18mmとなっています。キーストロークは前述した通り、1.5mmと深くなりました。また、キーの入力位置が前進し、従来モデルよりも打ちやすくなったと思います。

キー配列に変な部分はなく、矢印キーも一段下がっており、矢印キーにしてはサイズも大きめであるため押しやすいです。


キーボード全体図(サテンレッド)


キーボード全体図(ピクトブラック)


キーボード全体図(アーバンホワイト)


キーの拡大図(サテンレッド)


キーの拡大図(ピクトブラック)


キーの拡大図(アーバンホワイト)

 

キーの重さが2段階に調整されており、例えば、小指で押すようなキーは軽く、人差し指で押すようなキーは重くなっています。


2段階押下圧(メーカーサイトより抜粋)

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンはタッチパッドと分離しており押しやすいです。比較的軽い力で押せて、押したときの音も小さいです。


タッチパッド

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

高速な第8世代インテルCoreプロセッサー、および価格が安い第7世代Coreプロセッサーを選択可能です(下図参照)。

おすすめは、第8世代のCore i5-8250Uですが、文書作成、Web閲覧程度の用途なら、Core i3-7130Uでも十分だと思います。

なお、Core i5-8250UとCore i7-8550Uはほとんど性能が変わりません。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

ストレージの選び方

ストレージは、SSDを選択できます。128GBと256GBはSATA SSDですが、512GBのみPCIe-NVMe SSDとなります。ただ、そこまで体感速度は変わらないので、必要な容量で決めると良いと思います。使い方にもよりますが、128GBだと、意外とすぐに容量がいっぱいになるので、256GBあたりがおすすめです。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

本製品で計測したベンチマーク

以下、3台の実機でテストしたベンチマーク結果を掲載します。

Core i3-7130Uに比べ、Core i7-8550UとCore i5-8250Uのベンチマークスコアは非常に高いです。ただし、Core i7-8550UとCore i5-8250Uはほとんどスコアが変わりません。Core i5-8250Uのほうがスコアが高いベンチマークも多いです。

このことから、Core i7-8550UよりCore i5-8250Uのほうがおすすめです。

CINEBENCH R15
(CPU、グラフィックス性能の評価)

Core i7-8550U


Core i5-8250U


Core i3-7130U
PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i7-8550U


Core i5-8250U


Core i3-7130U
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

Core i7-8550U、インテル UHD グラフィックス 620


Core i5-8250U、インテル UHD グラフィックス 620


Core i3-7130U、インテル HD グラフィックス 620
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能の評価)
  Core i7-8550U Core i5-8250U Core i3-7130U
x265でエンコード (※1) 28分59秒 30分10秒 47分32秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 3分44秒 3分42秒 5分22秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)
 
(左)約512GB PCIe SSD、(右)約128GB SATA SSD

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。

SDカード挿入後の出っ張りは、ほぼありません。


SDカードスロットの位置

 

速度は速いです。UHS-Ⅱにも対応しています。


SDカードのベンチマーク(UHS-Ⅱのカードで測定)

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、他の充電器やドックで充電などができるかを試しました。

本製品のUSB Type-Cポートは、Thunderbolt 3 には対応していないため、ThinkPad Thunderbolt 3 ドックで外部ディスプレイやLANなどの拡張はできませんでしたが、充電のみならできました。ThinkPad USB Type-C ドックならディスプレイやLAN拡張も、充電もできました。

また、サードパーティー製のHelperやZHOULXの充電器でも、充電することもがきました。ただし、純正のACアダプター以外のものを使ってPCが故障しても保証外になるためご注意下さい。

USB Type-C/Thunderbolt充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部ディスプレイ、
LANの拡張
ThinkPad USB Type-C ドック OK OK
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック OK NG
Helper 充電器(60W) OK
ZHOULX 充電器(65W) OK

質量のチェック

LIFEBOOK WU2/C2の質量のチェックです。

メーカー仕様値

上でも記載しましたが、カスタムメイドモデルのLIFEBOOK WU2/C2のメーカー仕様値のみ、もう一度下に掲載します。25Whバッテリー搭載時なら、約790gしかありません。

質量の比較 (メーカー仕様値)
25Whバッテリー 50Whバッテリー
約790g 約935g
※ カスタムメイドモデルの質量

当サイトによる計測値

当サイトによる質量の計測値は下図の通りです。

いずれもメーカー仕様値よりも、やや軽い数値でした。

50Whバッテリーを搭載した2機種については、ピクトブラックのモデルのほうがやや重かったですが、メモリを多く搭載している影響だと思います。

ACアダプターについては199gとなっており、こちらも比較的軽量です。






当サイトでの質量の計測結果

バッテリー駆動時間のチェック

LIFEBOOK WU2/C2のバッテリー駆動時間のチェックです。

メーカー仕様値

本製品は、25Whバッテリーと50Whバッテリーを選択可能で、各バッテリー搭載時の駆動時間は下表のようになっています(メーカー仕様値、JEITA2.0計測)。

バッテリー駆動時間(メーカー仕様)
25Whバッテリー 50Whバッテリー
約8.3時間 約13.0時間

当サイトによる計測値

当サイトによる計測値は次の表の通りです。

25Whバッテリー搭載モデルは、他のノートパソコンと比較して少なめの駆動時間です。

50Whバッテリー搭載モデルに関しては、Core i3-7130Uを搭載した場合、CPU性能が低い(消費電力が低い)ため駆動時間は大分長くなります。Core i7-8550Uを搭載した場合、CPU性能が高い(消費電力が高い)ため、駆動時間が短くなり、他のノートパソコンと同等程度の駆動時間となります。

50Whバッテリー搭載モデルに、Core i5-8250Uを搭載すれば、Core i7-8550U搭載時よりももう少し駆動時間は延びると思います。そういった意味でも、Core i5-8250Uのほうがおすすめです。

バッテリー駆動時間(当サイトによる計測値)
  25Whバッテリー 50Whバッテリー
Core i5-8250U Core i3-7130U Core i7-8550U
PCMark 8 Home のテスト ※1 3時間10分 7時間13分 4時間48分
PCMark 8 Work のテスト ※2 3時間34分 7時間37分 5時間53分
動画再生時 ※3 4時間11分 8時間45分 8時間00分
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 

 

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