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富士通 ESPRIMO WD2/C2の実機レビュー

更新日:2018年6月25日
CPU Celeron G4900
第8世代Core i3 ~ i7
GPU CPU内蔵グラフィックス
Quadro P620
GeForce GTX 1050
メモリ 4~32GB
ストレージ HDD / PCIe SSD
価格 7万円台~
安心できる国内メーカーのタワーPC

ESPRIMO WD2/C2は、国内メーカーの貴重なタワー型のデスクトップPCです。

海外メーカーでは、タワー型のデスクトップPCが販売されていますが、サポートに不安を覚える方も多くいるでしょう。一方、ESPRIMO WD2/C2なら、国内メーカーの富士通ですし、マニュアルやサポートもしっかりしており、安心して使うことができます。

パソコンに詳しくない方や、日本のメーカーに頑張ってもらいたいという方は、非常におすすめのPCです。

性能面でも、第8世代のCoreプロセッサーやPCIe SSDを選択可能で、高い処理性能です。グラフィックスもエントリーモデルながら、Quadro P620やGeForce GTX 1050を搭載可能で、クリエイティブな作業やゲームなど色々こなせるようになっています。

 

レビュー機は、メーカーからの借用品です。今回は次の構成でレビューをしています。Quadro P620とGeForce GTX 1050の両方でテストしています。

レビュー機の構成

Core i7-8700、32GBメモリ、約256GB SSD、Quadro P620/GeForce GTX 1050

目次

お忙しい方は、「ESPRIMO WD2/C2の特徴」のみお読みください。

ESPRIMO DHシリーズ WD2/C2の特徴

安心の国内メーカー製

ESPRIMO WD2/C2は、安心できる国内メーカーのセパレートタイプ(本体と液晶が分かれているタイプ)のタワー型PCです。東芝やVAIOではタワー型PCを販売していないため、貴重な製品です。

また、海外メーカーのパソコンだと最大3年保証というケースが多いですが、本製品は最大5年の保証に、比較的安い価格で加入することができます。長期間安心してパソコンを使用することができます。PCを長く使用する方に最適でしょう。


国内メーカー製タワーPC、保証も最大5年

 

充実したマニュアル

海外メーカーやBTOメーカーのPCは、マニュアル類が少ない場合が多いです。パソコンの操作に慣れた方であれば、それでも問題ないですが、不慣れな方は操作方法に戸惑うかもしれません。富士通のパソコンであれば、冊子のマニュアルや、ソフトのマニュアルが充実しています。


どのソフトを使えばよいかを簡単に探せる「@メニュー」

 

SSD+HDD構成が可能

ESPRIMO WD2/C2は、スリムケースを採用していながら、SSDとHDDを両方搭載することが可能です。また、スリムケースの割にはメンテナンス性が良く、ストレージの換装も簡単に行えると思います。

SSDについては、1TBもあるパーツを選択することが可能です。


SSD+HDD構成が可能

 

フルサイズのPCI Expressカードを装着可能

スリムタワーのデスクトップPCは、ロープロファイルのPCI Expressカードしか装着できない場合が多いですが、ESPRIMO WD2/C2はフルサイズのPCI Express カードを装着可能です。グラフィックカードは、冷却性や電源容量を考慮すると高性能なパーツは搭載できませんが、普通のスリムタワーよりもパーツの選択肢は広くなると思います。


フルサイズのPCI Expressカードを装着可能

パフォーマンスのチェック

ESPRIMO WD2/C2のパフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUに関しては、下図のパーツを選択可能です。よく分からなければ、Core i5-8500あたりが無難でしょう。多くの作業が快適ですし、価格もそれほど高くありません。後は目的と予算次第で、どのCPUにするか決めましょう。


CPU性能の目安
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

 

グラフィックス

グラフィックスは、「なし(CPU内蔵グラフィックス)」または専用グラフィックスの「GeForce GTX 1050」、「Quadro P620」から選択可能です。専用グラフィックスの2つは、どちらもエントリーモデルの位置づけです。どちらがいいかよくわからない方は、下を参考に、用途によってどちらかを選ぶといいでしょう。

Quadro P620を選択するといい人

3D CG、CADなどのOpen GLを使ったアプリケーションを使う方

10bitカラー表示を行い、画像編集やRAW現像を行いたい方

4つの液晶モニターをつなげて表示させたい方

GeForce GTX 1050を選択するといい人

3Dゲームで遊びたい方

(Premiere ProのようにCUDAによるGPU演算に対応した)動画編集ソフトを使いたい場合

明確に決まっていないが、ゲームやクリエイティブな作業を色々やってみたい方

 

各グラフィックスの仕様は次のようになっています。


Quadro P620


GeForce GTX 1050

 

ストレージ

ストレージは、HDDまたはPCIe-NVMe SSDを選択可能です。用途にもよりますが、CPUのグレードを落としてでも、SSDにしたほうが体感速度は上がることが多いです。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

 

ESPRIMO WD2/C2で計測したベンチマーク

以下、実際に計測したベンチマーク結果を掲載します。

今回、Quadro P620とGeForce GTX 1050とでベンチマークを取り、スコアを比較しています。

CINEBENCH R15
(CPU、OpenGL性能の評価)

CPU性能は非常に高く多くの用途で快適でしょう。OpenGLのスコアについては、やはり、GeForce GTX 1050よりも、Quadro P620のほうが高かったです。CAD設計や3D CG制作などを行う場合は、Quadro P620のほうが良いです。


Core i7-8700、Quadro P620

Core i7-8700、GeForce GTX 1050
SPECviewperf 12
(OpenGLの性能評価)

SPECviewperf 12はOpenGLのベンチマークで、こちらもQuadro P620を搭載したほうが高いスコアでした。


Core i7-8700、Quadro P620


Core i7-8700、GeForce GTX 1050
V-Ray Benchmark
(レンダリングの性能評価)

V-Ray Benchmarkは、レンダリングの性能を測るベンチマークソフトですが、こちらはGeForce GTX 1050のほうが短時間で終わっていました。動画編集をするならGeForce GTX 1050がおすすめです。


Core i7-8700、Quadro P620

Core i7-8700、GeForce GTX 1050
Adobe Premiere Proによるレンダリング時間
(レンダリングの性能評価)

Adobe Premiere Proでもレンダリングを行ってみましたが、こちらもGeForce GTX 1050を搭載したほうが速く終わりました。

  Core i7-8700
Quadro P620
Core i7-8700
GTX 1050
レンダリング時間 2分10秒 1分32秒
※ 4K動画に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
3DMark
(DirectXのゲームの性能評価)

DirectXを使ったゲームのベンチマークについては、GeForce GTX 1050のほうが高く、ゲームをするならGeForce GTX 1050のほうがおすすめです。フルHD液晶なら、中程度のグラフィックス品質でゲームができると思います。


Core i7-8700、Quadro P620


Core i7-8700、GeForce GTX 1050
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(エンコードの性能評価)

NVENCのエンコード時間は、CUDAコア数に影響を受けるためGeForce GTX 1050のほうが速いかなと思っていましたが、Quadro P620のほうが速かったです。NVENCでエンコードを行うなら、Quadro P620がおすすめです。x265でエンコードするならCPU性能は高いものがいいです。QSVでエンコードするなら、メモリを多めに積みましょう。

  Core i7-8700
Quadro P620
Core i7-8700
GTX 1050
x265でエンコード (※1) 13分30秒 13分28秒
NVENCでエンコード (※2) 1分10秒 1分36秒
QSVでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)

非常に高い数値が出ています。動画編集やRAW現像で大容量ファイルを読み込んだり、書き出したりする場合でも高速でしょう。


約256GB PCIe-NVMe SSD
CrystalDiskMark
(SDカードスロットの評価)
<SDカードスロットなし>

 

 


 

以下、静音性、パーツの温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。今回、Quadro P620を搭載して計測しています。

静音性のチェック

本機の動作音(静音性)のチェック結果です。

低負荷時はデスクトップPCとしては比較的静かです。ただし、CPU使用率が100%になるエンコード時は高めの動作音です。


騒音値の計測結果
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※選択したCPUやGPUが異なると騒音値は変わってきます

【PCの状態】
左から1番目の図:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目の図:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から3番目の図:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード時(x265)

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

ややCPU温度が高めかなと思います。


消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

CPUが高性能であるため、高負荷時はやや高めの消費電力です。


外観のチェック

外観のチェックです。

 

フロント面には、USB3.1、ヘッドホン、マイク端子があります。メモリカードスロットはありません。

DVDなどのメディアを挿入するときは、前面のカバーを開けて、光学ドライブのボタンを押します。カバーを自分で開けなければならないので面倒ですが、利点もあります。わりと厚いカバーなので、中でメディアが回転しているときの動作音がやや軽減されます。

天面です。

側面です。どちらの側面にも吸気口などはなく、前面からのみ吸気し、背面から排気するエアフローになっています。横置きにすることも考慮して、側面には吸気口が無いのだと思います。

 

横置きにしたときの画像です。

底面です。

 

底面にスタンドを装着することも可能です。

 

スタンド装着時の外観です。

 

背面です。映像出力ポートは、搭載するグラフィックカードによって異なります。Quadro P620の場合、Mini DisplayPortのみが4つあります。DVIへ変換したい場合は、オプションで販売されている「DP→DVI変換ケーブル」などを購入しましょう。

ケースの内部とエアフローのチェック

ケース内部とエアフローです。

前面から吸気し、背面から排気しています。前面の吸気ファンはCPUのヒートシンクのすぐ隣にあり、このヒートシンクは、CPU冷却ファンの代わりにもなっています。CPUのヒートシンクは大きいため、よく冷えると思います。ただし、CPUで温められた空気が、横のPCI Expressカードへ流れこむため、あまり発熱の高いカードは装着しないほうがいいと思います。

 

吸気ファンとCPUヒートシンクの画像です。

 

グラフィックカードは下図のように接続されています。

 

2つのグラフィックスの画像です。

なお、GeForce GTX 1050を選択した場合、取り付け、ドライバーのインストールは自分で行う必要があります。

 

上のグラフィックカード部分を取ったときのメインボードの画像が下です。

 

メモリは4スロットもあります。

 

ストレージを格納しているベイは、ボタンを押すだけで下図のように上がります。メンテナンスはしやすいです。

 

電源容量は次のようになっています。

まとめ

以上が、ESPRIMO DHシリーズ WD2/C2のレビューです。

安心できる国内メーカーのデスクトップパソコンです。海外メーカーでは不安があり、国内メーカーのデスクトップパソコンが欲しいと思っている方に適しているでしょう。

オプションですが、最大5年の保証に加入することが可能で、 長期間安心してPCを使うことができます。

高性能CPU、高速SSD、大容量メモリ、専用グラフィックスを搭載可能で、処理性能も高いです。動画・画像編集、イラスト制作、RAW現像などのクリエイティブな作業も快適でしょう。

専用グラフィックスはQuadro P620とGeForce GTX 1050の2種類あるので、用途によって最適なほうを搭載すると良いでしょう。スリムタワーにしてはメンテナンスも楽で、フルサイズのグラフィックカードが装着できるため、後から換装することも容易です。

 

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