富士通 ESPRIMO WD2/D1(DHシリーズ)の実機レビュー

更新日:2019年3月4日
CPU Celeron G4900
第8世代Core i3 ~ i7
GPU CPU内蔵グラフィックス
Quadro P620
GeForce GTX 1050Ti
メモリ 4~32GB
ストレージ HDD / SATA SSD /
PCIe SSD
価格 6万円台(税別)~
安心できるMade in JapanのタワーPC

ESPRIMO WD2/D1は、Made in Japanのタワー型のデスクトップPCです。

海外メーカーでは、多くのタワー型のデスクトップPCが販売されていますが、サポートに不安を覚える方も多くいるでしょう。一方、富士通のESPRIMO WD2/D1なら安心できますし、マニュアルやサポートもしっかりしており、安心して使うことができます。

第8世代のCoreプロセッサーやPCIe SSDを選択可能で、性能面も高いです。グラフィックスもエントリーモデルながら、Quadro P620やGeForce GTX 1050Tiを搭載可能で、クリエイティブな作業やゲームなど色々こなせるようになっています。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

Quadro P620を搭載したモデルは、旧モデルのESPRIMO WD2/C2です。ただし、現在も同じ構成を選択できるので、参考までに各種計測データを残しておきます。

レビュー機の構成

Core i7-8700、32GBメモリ、約1TB SSD + 3TB HDD、GeForce GTX 1050Ti(WD2/D1)

Core i7-8700、32GBメモリ、約1TB SSD、Quadro P620(WD2/C2)

目次

お忙しい方は、「ESPRIMO WD2/D1の特徴」のみお読みください。

ESPRIMO DHシリーズ WD2/D1の特徴

安心できるメーカー製デスクトップPC

ESPRIMO WD2/D1は、安心できる富士通のセパレートタイプ(本体と液晶が分かれているタイプ)のタワー型PCです。出雲などの国内工場で生産されており、品質面で安心です。

海外メーカーのパソコンだと最大3年保証というケースが多いですが、本製品は最大5年の保証に、比較的安い価格で加入することができ、長期間安心してパソコンを使用することができます。PCを長く使用する方に最適でしょう。

Made in Japan、保証も最大5年

 

充実したマニュアル

海外メーカーやBTOメーカーのPCは、マニュアル類が少ない場合が多いです。パソコンの操作に慣れた方であれば、それでも問題ないですが、不慣れな方は操作方法に戸惑うかもしれません。富士通のパソコンであれば、冊子のマニュアルや、ソフトのマニュアルが充実しています。

どのソフトを使えばよいかを簡単に探せる「@メニュー」

 

SSD+HDD構成が可能

ESPRIMO WD2/D1は、スリムケースを採用していながら、SSDとHDDを両方搭載することが可能です。また、スリムケースの割にはメンテナンス性が良く、ストレージの換装も簡単に行えます。

SSDについては、約1TBもあるパーツを選択することが可能です。

SSD+HDD構成が可能

 

フルサイズのPCI Expressカードを装着可能

スリムタワーのデスクトップPCは、ロープロファイルのPCI Expressカードしか装着できない場合が多いですが、ESPRIMO WD2/D1はフルサイズのPCI Express カードを装着可能です。グラフィックカードは、冷却性や電源容量を考慮すると高性能なパーツは搭載できませんが、普通のスリムタワーよりもパーツの選択肢は広いです。

フルサイズのPCI Expressカードを装着可能

 

パフォーマンスのチェック

ESPRIMO WD2/D1のパフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUに関しては、下図のパーツを選択可能です。よく分からなければ、Core i5-8500あたりが無難でしょう。多くの作業が快適ですし、価格もそれほど高くありません。後は目的と予算次第で、どのCPUにするか決めましょう。

代表的なCPUの性能の目安
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
Core i9-9900K 2033
Core i7-9700K 1489
Core i7-8700K 1415
Core i7-8700
[レビュー機で計測]
1408
同上
[他のPCで計測]
1389
Core i5-9600K 1072
Core i5-8500 975
Core i3-8100 598
Celeron G4900 236
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスは、「なし(CPU内蔵グラフィックス)」または専用グラフィックスの「GeForce GTX 1050Ti」、「Quadro P620」から選択可能です。専用グラフィックスの2つは、どちらもエントリーモデルの位置づけです。どちらがいいかよくわからない方は、下を参考に、用途によってどちらかを選ぶといいでしょう。

Quadro P620を選択するといい人

3D CG、CADなどのOpen GLを使ったアプリケーションを使う方

10bitカラー表示を行い、画像編集やRAW現像を行いたい方

4つの液晶モニターをつなげて表示させたい方

GeForce GTX 1050Tiを選択するといい人

3Dゲームで遊びたい方

(Premiere ProのようにCUDAによるGPU演算に対応した)動画編集ソフトを使いたい場合

明確に決まっていないが、ゲームやクリエイティブな作業を色々やってみたい方

 

各グラフィックスの仕様は次のようになっています。

Quadro P620
GeForce GTX 1050Ti

 

ストレージ

ストレージは、HDD、SATA SSD、PCIe-NVMe SSDを選択可能です。用途にもよりますが、CPUのグレードを落としてでも、SSDにしたほうが体感速度は上がることが多いです。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
PCIe-NVMe SSD 3385
SATA SSD 550
HDD 200
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ESPRIMO WD2/D1で計測したベンチマーク

以下、実際に計測したベンチマーク結果を掲載します。

今回、Quadro P620とGeForce GTX 1050Tiとでベンチマークを取り、スコアを比較しています。なお、Quadro P620のスコアは、旧モデルのESPRIMO WD2/C2で計測しています。

CINEBENCH R15
~ CPU、OpenGL性能の評価 ~

今回Core i7-8700を搭載しているので、CPU性能は非常に高く、多くの用途で快適でしょう。OpenGLのスコアについては、やはり、GeForce GTX 1050Tiよりも、Quadro P620のほうが高いです。

Core i7-8700、Quadro P620
Core i7-8700、GeForce GTX 1050Ti
SPECviewperf 12
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~

SPECviewperf 12はOpenGLのベンチマークで、mayaやshowcaseなどは、GeForce GTX 1050Tiのほうが高いスコアが出ますが、それ以外はQuadro P620のほうが高いスコアです。

Core i7-8700、Quadro P620
Core i7-8700、GeForce GTX 1050Ti
3DMark
~ グラフィックス(ゲーム向け)の評価 ~

DirectXを使ったゲームのベンチマークスコアについては、GeForce GTX 1050Tiのほうが高く、ゲームをするならGeForce GTX 1050Tiのほうがおすすめです。フルHD液晶なら、中程度のグラフィックス品質でゲームができると思います。


Core i7-8700、Quadro P620

Core i7-8700、GeForce GTX 1050Ti
V-Ray Benchmark
~ レンダリングの性能評価 ~

V-Ray Benchmarkは、レンダリングの性能を測るベンチマークソフトですが、こちらはGeForce GTX 1050Tiのほうが短時間で終わっていました。動画編集をするならGeForce GTX 1050Tiがおすすめです。

Core i7-8700、Quadro P620
Core i7-8700、GeForce GTX 1050Ti
CrystalDiskMark 6(SSD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~
約1TB SSD
CrystalDiskMark 6(HDD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~
約3TB HDD

 

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

高い性能のCPUであるため、RAW現像時間は非常に高速です。

Core i7-8700
32GBメモリ
[レビュー機で計測]
70秒
Core i7-8750H
32GBメモリ
87秒
Core i7-8650U
16GBメモリ
129秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

CPUが高速であることに加えて、専用グラフィックスも搭載しているため、Premiere Pro CCの書き出し時間は高速です。なお、GeForce GTX 1050Tiを搭載したほうが速かったです。

Core i7-8700
RTX 2080 mini
[ESPRIMO WD-G/D1]
87秒
Core i7-8700
GTX 1070
91秒
Core i7-8700
GTX 1050Ti
[レビュー機で計測]
92秒
Core i7-8700
Quadro P620
[レビュー機で計測]
130秒
Core i7-8750H
GeForce MX150
195秒
Core i7-8650U
Intel UHD 620
593秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
TMPGEnc Video Mastering Works 6 によるエンコード時間

NVENCのエンコード時間は、CUDAコア数に影響を受けるためGeForce GTX 1050Tiのほうが速かったです。また、x265でエンコードするなら、Core i7-8700のように性能の高いCPUがいいです。専用グラフィックスを搭載せず、QSVでエンコードするなら、メモリを多めに積みましょう。

  Core i7-8700
Quadro P620
Core i7-8700
GTX 1050Ti
x265でエンコード (※1) 13分30秒 13分43秒
NVENCでエンコード (※2) 1分10秒 53秒
QSVでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-8700
[レビュー機で計測]
13分30秒
Core i7-8750H 16分40秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

 


 

以下、静音性、パーツの温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。今回、GeForce GTX 1050Tiを搭載して計測しています。

静音性のチェック

本機の動作音(静音性)のチェック結果です。

低負荷時はデスクトップPCとしては普通の動作音です。ただし、CPU使用率が100%になるエンコード時は高めの動作音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

ややCPU温度が高めかなと思います。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

CPUが高性能であるため、高負荷時はやや高めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

 

フロント面には、USB3.1、ヘッドホン、マイク端子があります。メモリカードスロットはありません。

 

DVDなどのメディアを挿入するときは、前面のカバーを開けて、光学ドライブのボタンを押します。カバーを自分で開けなければならないので面倒ですが、利点もあります。わりと厚いカバーなので、中でメディアが回転しているときの動作音がやや軽減されます。

 

天面です。

 

側面です。どちらの側面にも吸気口などはなく、前面からのみ吸気し、背面から排気するエアフローになっています。横置きにすることも考慮して、側面には吸気口が無いのだと思います。

 

横置きにしたときの画像です。

 

底面です。

 

底面にスタンドを装着することも可能です。

 

スタンド装着時の外観です。

 

背面です。映像出力ポートは、搭載するグラフィックカードによって異なります。Quadro P620の場合、Mini DisplayPortのみが4つあります。DVIなどへ変換したい場合は、オプションで販売されている「DP→DVI変換ケーブル」などを購入しましょう。

ケースの内部とエアフローのチェック

ケース内部とエアフローです。

前面から吸気し、背面から排気しています。前面の吸気のケースファンはCPUのヒートシンクのすぐ隣にあり、このケースファンは、CPU冷却ファンの代わりにもなっています。CPUのヒートシンクは大きいため、よく冷えると思います。ただし、CPUで温められた空気が、横のPCI Expressカードへ流れこむため、あまり発熱の高いカードは装着しないほうがいいと思います。

 

吸気ファンとCPUヒートシンクの画像です。

 

グラフィックカードは下図のように接続されています。

 

2つのグラフィックスの画像です。

 

上のグラフィックカード部分を取ったときのメインボードの画像が下です。

 

メモリは4スロットあります。

 

ストレージを格納しているベイは、ボタンを押すだけで下図のように上がります。メンテナンスはしやすいです。

 

電源容量は次のようになっています。

 

まとめ

以上が、ESPRIMO DHシリーズ WD2/D1のレビューです。

安心できるMade in Japanのデスクトップパソコンです。海外メーカーでは不安があり、国内で組み立てられている知名度の高いメーカーのデスクトップPCが欲しいと思っている方に適しているでしょう。

オプションですが、最大5年の保証に加入することが可能で、 長期間安心してPCを使うことができます。

高性能CPU、高速SSD、大容量メモリ、専用グラフィックスを搭載可能で、処理性能も高いです。動画・画像編集、イラスト制作、RAW現像などのクリエイティブな作業も快適でしょう。

専用グラフィックスはQuadro P620とGeForce GTX 1050Tiの2種類あるので、用途によって最適なほうを搭載すると良いでしょう。スリムタワーにしてはメンテナンスも楽で、フルサイズのグラフィックカードが装着できるため、後から換装することも容易です。

安心できるメーカーのタワーPC

ESPRIMO WD2/D1

特徴

  • Made in Japan
  • 知名度抜群のメーカー
  • 省スペースのスリムタワー
  • SSD + HDDの構成が可能
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