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[PR] THIRDWAVE VF-AD5の実機レビュー

CPU | Celeron N5100 |
---|---|
メモリ | 4GB |
ストレージ | 128GB eMMC |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約1.7kg |
バッテリー | 約13.4時間 |
価格[税込] | 4万円台~ |
THIRDWAVE VF-AD5は、約5万円(税込)で購入できる、15.6型のベーシックノートPCです。
安い機種ですが、比較的見やすい液晶、ボディにはアルミ素材を使用、大容量バッテリーによるロングバッテリー駆動が可能など、意外と使いやすいです。
ただし、スペックは控えめなので、ネット閲覧用など、用途を限定した使用がおすすめです。
今回、レビュー機は、メーカーから提供されています。いただいた製品は、Twitter上でプレゼントしているので、よかったらご応募下さい。締め切りは、2022年3月16日(水)となります。
なお、次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Celeron N5100、4GBメモリ、128GB eMMC
目次
お忙しい方は、「THIRDWAVE VF-AD5の特徴」のみお読みください。
THIRDWAVE VF-AD5の特徴
約5万円と安くても広視野角
THIRDWAVE VF-AD5は、約5万円(税込)で購入できる、15.6型のベーシックノートPCです。
価格が安いノートPCでは、視野角が狭く、見やすさが劣る液晶を搭載していることが多いですが、THIRDWAVE VF-AD5は、広視野角で比較的見やすい液晶を搭載しています。色域は広くないものの、フリッカーも発生しておらず、一般の家庭用には十分使えると思います。

特別なデザインではありませんが、ボディには、アルミ素材を採用しており、価格の割に質感は悪くありません。

控えめのスペック
THIRDWAVE VF-AD5は、約5万円で購入できるということもあり、Celeron N5100、4GBメモリ、128GB eMMCと、スペックは控えめです。
起動も含め、動作全般において、遅さをやや感じます。画像編集や動画編集、ゲームなどの高い負荷のかかる作業も難しいです。
最近需要の多いオンライン会議もZoomでしてみましたが、スペックが低いためソフトの要件を満たしておらず、バーチャル背景が使えませんでした。ただ、バーチャル背景を使わなければ、CPU負荷は30%ほどで、オンライン会議も出来ました。
ネット閲覧に関しては、ページを新しく開くと、瞬間的にCPU使用率が100%になりますが、そこまで遅くは感じません。YouTubeの動画視聴、NetFlixの動画視聴も、それほど問題なく使用できました。
また、メモリが少ないため、多くのアプリを開いたり、ブラウザのタブを何十個も開いたりすることは出来ません。
使えない機能や、使えないソフトがあるので、多目的に快適に使えるノートPCではありませんが、用途を限定して使うなら問題ないでしょう。万人におすすめできる機種ではありませんが、Celeronでどのくらいのことが出来るのかを、大体把握している方にはおすすめです。

ファンレスなので静か
THIRDWAVE VF-AD5は、上記の通り、控えめなスペックですが、ファンレスなので、動作音がほとんどせずに静かです。隣で赤ちゃんが寝ているような場合でも、ファンの音を気にせず、ネット閲覧などができます。ただし、タッチパッドのクリック音が大きめなので、静かに作業をしたいときは、静音マウスを別途用意するといいでしょう。

大容量バッテリーを搭載
THIRDWAVE VF-AD5は、70.68Whと一般家庭用の15型ノートPCとしてはかなり大容量となるバッテリーを搭載しています。
そのため、軽めの処理を行った時のバッテリー駆動時間を測定する、PCMark 10 Modern Officeのベンチマークでは、メーカー仕様値の「約13.4時間」を大きく超える、「17時間53分」と非常に長いバッテリー駆動が可能でした。
ネット閲覧などに1日数時間使用する使い方であれば、充電しなくても数日は使用できそうです。

テンキー機能付きタッチパッド(フロストパッド)搭載
THIRDWAVE VF-AD5は、テンキー機能付きタッチパッド(フロストパッド)を搭載しています。
下の画像のように、タッチパッドの右上隅を長押すことで、ポインタ操作と、テンキー入力を切り替えることができます。ただ、長押ししなくてはならないので、切り替えにやや時間がかかります。また、テンキー使用中はタッチパッドが使えません。
キーボードには、細身の3列テンキーも付いているので、あえてタッチパッドをテンキーにして使用することはあまりないかなと個人的には思いますが、好みや用途によってテンキーを使い分けることができるのは、面白いです。


ストレージの増設が簡単
THIRDWAVE VF-AD5のストレージは、128GB eMMCです。容量がそれほど大きくありません。また、ドスパラのオンラインサイトでは購入時にメモリやストレージのカスタマイズができる場合もありますが、THIRDWAVE VF-AD5は、カスタマイズして購入することはできません。
それでも、THIRDWAVE VF-AD5の裏側を見ると、ねじでとめられている小窓があり、2つねじを外すだけで、簡単に空きのM.2スロットにアクセスすることができ、M.2 SSDの増設も容易です。外した小さなカバーの裏側には、冷却シートも貼ってあり、親切です。


さらに、底面カバーを外すと、空きのM.2スロットがもう一つあったので、空きのM.2スロットは合計2基となります。

実際に、空きスロットにM.2 SSDを増設してみたところ、どちらも問題なく認識でき、最大トリプルストレージ構成が可能でした。
なお、画像の右側の縦向きのスロットはSATA SSDしか認識しませんでした。底面のカバー全体を外さなくても、小窓からアクセスできる左側のスロットはPCIe SSDもSATA SSDも認識しました。通常は、底面の小窓のカバーを外して、M.2 SSDを1基増設するだけで十分だと思います。


各用途の快適度
本製品の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
○ | スペックは低いですが、画面は比較的見やすく、Web閲覧程度であれば問題なく使用できます。Office作業は、内容によっては動作の遅さを感じるかもしれません。 |
---|---|---|
オンライン会議 | △~○ | Webカメラとマイク、スピーカーを搭載しており、問題なくオンライン会議ができます。ただし、スペックが低いため、ソフトによっては一部の機能が使えない可能性があります。 |
動画鑑賞 | ○ | 液晶の色域は狭く、スピーカー音もあまりよくありませんが、動画鑑賞はできます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | スペックが低く、液晶の色域も狭いため、RAW現像や画像編集には適していません。 |
動画編集 | △ | Celeron、4GBメモリとスペックが低いため、動画編集には向いていません。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載しておらず、内蔵グラフィックスの性能も高くないので、ゲーム向きではありません。 |
液晶ディスプレイのチェック
ディスプレイは、色域は広くありませんが、視野角が広く、フリッカーも発生してないので、一般的な家庭用ノートPCとしてちょうどいい液晶です。最大輝度は当サイトの計測では255cd/m2と普通です。以下詳細を記載します。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は63.2%でした。

ガンマ補正曲線を確認すると、3色ともほぼ揃っており、概ね自然な発色であることがわかります。

視野角は広いです。

非光沢液晶なので、自分の顔などがハッキリ映り込むことはありません。ギラつきも感じません。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
当サイトで計測したところ、キーピッチは横:約19.5mm、縦:約19mm、キーストロークは約1.5mmでした。横のキーピッチが、標準的なキーピッチよりやや広いので、手の小さい方は、Backspaceキーを押そうとすると、指が届かないかもしれません。手の大きい方であれば問題ないでしょう。また、やや底付きの衝撃を感じ(キーを押し切ったときに指に衝撃がくる)、タイプ音も大きめです。
ただ、アルファベットキーは小さいキーがなく、普通に打てるとは思います。
テンキーも付いていますが、3列テンキーで、横のキーピッチは約12.5mmと細身です。無いよりはいいかもしれませんが、標準的な4列テンキーに慣れていると、打ちにくいです。
なお、キーボードバックライトは搭載されておりません。
タッチパッドの感度は普通です。クリックボタンを押したときの、クリック音は大きめです。

※画像をクリックすると拡大できます

また、リフトアップヒンジになっており、背面側が持ち上がる構造になっているため、キーボードに傾斜がついてタイピングしやすくなります。

パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
プロセッサーには、Celeron N5100を搭載しています。ベンチマークの結果は以下の通りで、マルチコア、シングルコアともに低いスコアでした。上でも記載しましたが、ネット閲覧、動画鑑賞、バーチャル背景を用いないオンライン会議などには使えますが、画像編集・動画編集などのクリエイティブ作業や、ゲームなどの用途にはスペック不足です。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリは、DDR4-2400でした。シングルチャネルなので、速度は遅いです。オンボードメモリなので、メモリの増設・換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~
このPCでは、SiSoftWare Sandra 2020を実行できませんでした。
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスは、Celeron N5100の内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は以下の通りです。非常に低いスコアでした。ただ、動画視聴くらいなら、このグラフィック性能でも問題ありません。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、128GB eMMCを搭載しています。HDDよりは速いですが、SSDほどの速度はでていません。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
micro SDカードスロットを搭載しています。カード挿入後の出っ張りはないので、挿したまま使用してもよさそうです。ただし、速度は遅いです。
~ SDカードスロット性能 ~


USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作確認結果はご覧の通りです。
Power Deliveryと、DisplayPortに対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIポートを使って映像を映して見たところ、4K、60Hz、8ビット、RGBで出力出来ていました。

質量のチェック
THIRDWAVE VF-AD5の質量は、メーカーサイトには「約1.7kg」と書かれてあり、当サイトの計測値もほぼ同じです。ACアダプターは軽めの質量でした。
質量 | |
PC本体 | 1.71kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 155g |
バッテリー駆動時間のチェック
THIRDWAVE VF-AD5のバッテリー容量は、70.68Whでした。家庭用の15インチクラスのノートPCとしては、かなりの大容量です。

バッテリー容量が大きいので、バッテリー駆動時間も長いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約13.4時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 17時間53分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
充電速度は普通だと思います。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
ウェブカメラには、スライド式のプライバシーシャッターが付いています。IRカメラは搭載していません。


ウェブカメラは、720pのHDカメラです。少し暗めで、やや不自然な色味の画像でした。ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、普通の性能だと思います。

※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

※クリックすると拡大できます。
※撮影方法は上と同じ
スピーカー
スピーカーはキーボード面の左右に配置されています。最大音量が小さく、音質もあまり良くはありません。オンライン会議ぐらいであれば問題ないと思いますが、音楽を聴くのには今一つ物足りなさを感じます。ノートPC基準で採点すると、10点満点で3点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は5W前後と低めです。CPU電力が低いため、ファンレスですが、CPU温度は70℃台に収まっています。問題のないCPU温度です。

静音性のチェック
THIRDWAVE VF-AD5の動作音(静音性)のチェック結果です。
ファンレスなので、アイドル時だけでなく、高い負荷をかけても、ほぼ無音です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高めの負荷がかかると、キーボード面の温度が上がっていますが、パームレスト部の温度はほとんど変化していません。タイピング時の不快感はありませんでした。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けのプロセッサーで、処理性能も高くないので、消費電力は低いです。

※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
※TAP-TST8は、従来使っていたTAP-TST7よりも、消費電力が低めに計測される傾向があります。他のPCと消費電力を比較するときは、ご注意ください。
外観のチェック
THIRDWAVE VF-AD5の外観のチェックです。
シルバーカラーのオーソドックスなデザインです。アルミ素材を使用しており、価格の割に質感はいいです。

天板にロゴなどは表示されておらず、シンプルです。好きなステッカーなどを貼ってもいいでしょう。

本体の高さは17.1mm(ゴム足含まず)と薄いです。

インターフェイスとしては、USB3.2 x2、USB2.0、USB-C、HDMI、microSDカードスロットを備えています。


指紋認証センサーも搭載しています。

ディスプレイは、以下の角度まで開きます。

底面はシンプルなデザインです。

底面には、ねじを2つ外すだけでM.2スロットに簡単にアクセスできる部分があります。ストレージ容量の不足を感じる場合は、M.2 SSDを増設するといいでしょう。

底面カバーを外したときの画像です。冷却ファンはありません。

底面の小窓からも1つのM.2スロットにはアクセスできますが、底面カバーを外すと、空きのM.2スロットもう1つあり、合計2基の空きM.2スロットがあります。

ACアダプターは45Wで、コンパクトなサイズです。


まとめ
以上が、THIRDWAVE VF-AD5のレビューです。
約5万円(税込)と安い機種ですが、広視野角の比較的見やすい液晶を搭載し、意外と使いやすい機種でした。ボディにはアルミ素材を採用し、触った感じもいいですし、大容量バッテリーによるロングバッテリー駆動が可能な点もよかったです。
その他、ストレージの増設がしやすく、最大でトリプルストレージ構成も可能でした。テンキー機能付きのタッチパッドは、実用性は疑問ですが、機能としては面白いです。
ただし、スペックは、Celeron N5100、4GBメモリと価格なりの構成です。メモリの増設・換装もできません。ソフトによっては重くて実用に耐えなかったり、一部の機能が使えなかったりするので、ネット閲覧などの軽めの作業に限定して使用したほうがいいでしょう。
約5万円(税込)と安いので、宅内で気軽に使えるネット専用機などとして使いやすい機種だと思います。
約5万円(税込)のノートPC
THIRDWAVE VF-AD5

特徴
- 価格が安い
- 処理性能は低め
- バッテリー駆動時間が長い
- ストレージを2台増設可能
こんなあなたに
- 宅内で気軽に使えるネット用のパソコンが欲しい方
- 安いノートPCを早く入手したい方
- 価格4万円台[税込]~

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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