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ドスパラ raytrek R5の実機レビュー
CPU | Core i7-10875H |
---|---|
GPU | GeForce RTX 2060 |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 最大2TB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約1.85kg |
バッテリー | 約3.8時間 |
価格[税込] | 16万円台~ |
raytrek R5は、Core i7-10875HおよびGeForce RTX 2060を搭載したクリエイター向けノートPCです。CPU、グラフィックスともに高性能なパーツを搭載していることから、動画編集 などの負荷が高めのクリエイティブ作業を行う方に適した製品です。
しかも、質量が約1.85kgと、クリエイターPCとしては軽いので、持ち運ぶのにも便利です。
ただし、キーボードが独特で、慣れるまでには時間がかかりそうです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-10875H、16GBメモリ、GeForce RTX 2060、1TB NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「raytrek R5の特徴」のみお読みください。
raytrek R5の特徴
高性能クリエイター向けノート
raytrek R5は、CPUには高い性能のCore i7-10875Hを搭載し、グラフィックスにはRTX Studioに対応したGeForce RTX 2060を搭載しているので、動画編集などのクリエイティブな作業を快適にこなすことができます。
sRGBカバー率は97.0%(当サイト計測値)ですので、Webへ掲載するための画像や動画の編集に適しています。
約1.85kgと高スペックノートPCとしては軽い
Core i7-10875Hに、GeForce RTX 2060というスペックの高いraytrek R5ですが、質量が約1.85kgと軽いです。現場で動画編集など負荷のかかる作業をしたいという方におすすめです。
標準で1TBの大容量NVMe SSDを搭載
ストレージには標準で1TBの大容量NVMe SSDを搭載しているのも、クリエイターには嬉しいでしょう。
また、底面カバーを外すと、M.2スロットに空きがもう1つあるため、自分で増設することもできます。
動画編集や、RAW現像などをしていると、ディスク容量が足りなくなりがちなので、大容量ストレージを搭載でき、かつ後から増設する手段もあるのは便利だと思います。
キーボードは癖がある
本製品は、英語キーボードに無理やり日本語のキーを割り当てたような、独特のキー配列・形状なので、慣れが必要になってくると思います。
まず、後ろの括弧(]など)やアンダーバー(_)の配置が通常とは異なります。矢印キーが微妙な位置にあります。また、テンキーも3列しかなく、「+」や「-」の位置が異なります。
Enterキーも、英語キーボードのように横長になっています。日本語キーボードを使っていて、Enterキーの上側を叩く方は、最初の頃はタイプミスするかもしれません。
他の機種との比較
raytrek R5と、ライバル機種を比較してみます。
ドスパラには、raytrek R5と同じボディを採用し、CPUやGPUも同じGALLERIA GCL2060RGF-TというゲーミングノートPCがあります。こちらとの違いは、GALLERIA GCL2060RGF-Tは144Hzのゲーム向けの液晶を搭載しているのに対し、raytrek R5はやや色域が広い液晶を搭載し、初期構成のストレージ容量も多くなっています。
マウスコンピューターのDAIV 5Nも近い構成ですが、価格がやや高くなっています。ただし、キーボードは標準的な配列なので、こちらのほうがタイピングはしやすいと思います。
ドスパラ raytrek R5 |
ドスパラ GALLERIA GCL2060RGF-T |
マウス DAIV 5N |
|
画像 | |||
サイズ | 15.6型 | ||
GPU | GeForce RTX 2060 | ||
CPU | Core i7-10875H | Core i7-10870H | |
メモリ | 16GB | ||
液晶種類 | FHD 60Hz | FHD 144Hz | FHD 60Hz |
sRGBカバー率 | 97.0% | 93.6% | 99.4% |
ストレージ | 1TB NVMe SSD | 512GB NVMe SSD | |
価格[税別]※ | 124,980円 | 124,980円 | 179,800円~ |
各用途の快適度
raytrek R5の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 非常に快適に作業ができるでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 一般ユーザー向けのノートPCと比べると、色域がやや広く、スペックも十分です。スピーカー音はそこまで良くありません。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | CPUやメモリなどのスペック面は問題ありません。液晶の色域はもう少し広ければと思いますが、Web掲載用としてなら使えます。Adobe RGBを100%カバーするような色域はありません。 |
動画編集 | ◎ | GeForce RTXシリーズのグラフィックスに、高い性能のCPUを搭載し、快適に動作します。ただ、DCI-P3を100%カバーするような色域はありません。 |
ゲーム | ○ | 重いゲームも比較的高いフレームレートが出ます。ただし、本格的にやるなら、高リフレッシュレート液晶を搭載したゲーミングノートPCがいいかと思います。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイの詳細なチェックです。
公式ではsRGBカバー率約99% (sRGB比約100%) となっており、当サイト計測でもほぼ同様の数値でした。最大輝度は、当サイトの計測では295cd/m2と明るめです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
十分なキーピッチとキーストロークがあり、押しやすさは普通です。
ただ、前述したようにキー配列が特殊です。
タッチパッドの操作性は普通です。
キーボードにはLEDバックライトも搭載しています。明るさは4段階で調整できます。
LEDキーボードバックライトは、色を変えることができます。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
本製品は、「Office Mode」「Game Mode」「Turbo Mode」の3つの動作モードが用意されていますが、ここでは「Turbo Mode」にして計測しています。動作モードの変更は、プリインストールされている「Gaming Center」か、キーボード上部のショートカットキーから行えます。
CPU
第10世代Coreプロセッサー(Comet Lake-H)のCore i7-10875Hを搭載しています。ノートPCとしては、性能が非常に高いです。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
続いて、何度も処理をループし、10分経過後の最後の処理をスコアとして表示するCINEBENCH R23の結果を下に掲載します。こちらも非常に高いスコアです。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
グラフィックスには、高性能のGeForce RTX 2060を搭載しています。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したGeForce RTX 2060の情報は次の通りです。
ストレージ
初期構成のストレージには、1TBのNVMe SSDを搭載しています。高速で、容量も多いです。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。ただし、挿入後の出っ張りがあり、またアクセス速度も遅いです。
クリエイターソフトの処理時間/ベンチマーク
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。
現像時間は非常に速いです。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GeForce RTX 2060の外部グラフィックスを搭載しているため、速い書き出し時間です。
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
こちらも非常に高速です。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 10分45秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 56秒 |
QSVでエンコード (※3) | 2分55秒 |
VCEでエンコード(※4) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※4 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
~ グラフィックス性能の評価 ~
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.85kg」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、メーカー公表値よりはやや重いです。ただし、高性能グラフィックスを搭載したノートPCにしては、比較的軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.962kg |
ACアダプター | 584g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
本機のバッテリー容量は46.74Whです。クリエイターPCとしては普通の容量です。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 約3.8時間 |
(2) 動画再生時 | 5時間51分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | ー |
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) | 1時間26分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は、それほどうるさくないです。ただし、高めの負荷をかけるとうるさいです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。80℃後半で推移しており、やや高めの温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
右手はマウスを使うときもありますが、左手はパームレストに置きっぱなしにすることが多いと思います。高い負荷をかけても、左パームレストはほとんど温度が上昇しなかったため、快適に使えると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
アイドル時は低めですが、高負荷時は高性能パーツを搭載しているため、高めの消費電力です。
外観のチェック
raytrek R5の外観のチェックです。
ダークグレーのシンプルなデザインの筐体です。
天板には「raytrek」というロゴが印字されています。
Webカメラは、液晶画面の下側にあります。
閉じた時の画像です。
スピーカーは背面にあります。音質は、ノートPC基準で、10点満点で採点すると4~5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
側面のポートです。miniDP、HDMI、USB-C、有線LANなどポートは揃っています。なお、USB-Cはデータ通信のみ対応です。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。
底面カバーを開けたときの画像です。2つのファンでCPUとGPUを冷却しています。
今回搭載されていたメモリです。スロットは2つです。
今回搭載されていたM.2 SSDです。上にも、空きのM.2スロットがあります。
ACアダプターは薄型で、それほど大きくありません。
ACアダプターの詳細は以下の通りです。
まとめ
以上が、raytrek R5のレビューです。
Core i7-10875HにGeForce RTX 2060、sRGBカバー率 97.0%(当サイト計測)のディスプレイを搭載し、動画編集に適したノートPCだと思います。
GeForce RTXシリーズの高性能グラフィックスを搭載しているノートPCとしては、質量が軽く、外へ持ち出すのにも便利です。
標準で1TBの大容量SSDを搭載してい点も嬉しいです。足りなくなった場合は、自己責任となりますが、後で自分で増設することも可能です。
気になるのは、キーボード配列です。英語キーボードに無理やり日本語キーを割り当てたような形になっており、慣れるには時間がかかるでしょう。
動画編集などに適したクリエイター向けノートPC
raytrek R5
特徴
- Core i7-10875H & RTX 2060で高性能
- このグラボを搭載しながら、約1.85kgと軽い
こんなあなたに
- 動画編集をしたい方
- 外へ持って行くこともある方
- 価格16万円台[税込]~
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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