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性能もデザインも良い、Dell 16 Premium(DA16250)の実機レビュー

CPU | Core Ultra 7 255H Core Ultra 9 285H |
---|---|
GPU | RTX 5050 Laptop RTX 5060 Laptop |
メモリ | 32GB |
SSD | 1TB / 2TB / 4TB |
画面サイズ | 16.3インチ 16:10 |
画面種類 | 1920x1200 LCD 3840x2400 OLED |
質量 | 2.06kg (LCD時) 2.11kg(OLED時) |
バッテリー | 99.5Wh |
価格 | 39万円台~ |
Dell 16 Premium(DA16250)は、性能もデザインも良いノートパソコンです。
性能については、GeForce RTX 50シリーズの独立GPUを搭載しており、動画編集なども快適です。
デザインは、CNC加工のアルミ削り出しボディに、シームレスデザインのタッチパッドを搭載しとても素敵です。
Windows版のMacBook Proのような立ち位置のノートパソコンです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 7 255H、RTX 5060 Laptop、32GBメモリ
目次
お忙しい方は、「Dell 16 Premium(DA16250)の特徴」のみお読みください。
Dell 16 Premium(DA16250)の特徴
製品の位置づけ
デルのノートパソコンは、以下のように、2025年1月にブランド名が変わりました。
今回レビューするDell 16 Premium(DA16250)は、下図の赤くなっている部分に位置づけられ、個人ユーザー向けのハイエンド製品となっています。

デザインが素晴らしい
Dell 16 Premium(DA16250)は、デザインが素敵です。CNC加工のアルミ削り出しボディに、4辺狭額ベゼルを採用し、見た目がかっこいいです。


スクエアのタイルを敷き詰めたようなキーボードに、パームレストとの境目がないシームレスなタッチパッドも近未来的で魅力的です。

さらに、ファンクションキーが物理キーではなく、LEDで光るタッチ式になっています。fnキーを押すと光る文字が変わります。PCの電源をオフにすると、このLEDは消灯し、とてもシンプルな見た目になります。

4K OLEDディスプレイを選択可能
ディスプレイは、1920x1200ドットの標準的な液晶の他に、3840x2400ドットの4K OLEDを選ぶこともできます。色鮮やかで黒が引き締まっており、とても綺麗な表示が可能です。また反射が抑えられているので、映り込みも気になりません。

GeForce RTX 50シリーズ搭載
グラフィックスには、GeForce RTX 5050 LaptopまたはRTX 5060 Laptopの独立グラフィックスを搭載しています。動画編集などのGPUに負荷のかかるクリエイティブワークも快適に行えます。

やや残念な点
やや残念な点としては、ポート類が少ない点です。HDMIやUSB-Aなどのポートがありません。ただ、Thunderbolt4のポートは3つもあります。
microSDカードスロットはありますが、大きなボディなので、フルサイズのSDカードスロットが良かったです。
また、価格が高いです。
各用途の快適度
Dell 16 Premium(DA16250)の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | スペックが高く、ディスプレイも大きく、快適に作業できるでしょう。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイの表示が綺麗で、スピーカー音も良く、動画鑑賞も快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | 4Kディスプレイであれば色域が広く、独立GPUも搭載しており、画像編集なども快適です。 |
動画編集 | ◎ | 独立GPUを搭載しており、動画編集も快適です。 |
ゲーム | ◎ | GeForce RTX 50シリーズに、120Hzディスプレイを搭載しており、ゲームも割とできます。ただ、最大グラフィックスパワーは低めです。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイは、以下の2種類があります。
選べるディスプレイ
(1) 16.3インチ, 2K (1920x1200) IPS, 非タッチ, 30-120Hz, 500 nit, 100% sRGB
(2) 16.3インチ, 4K (3840x2400) OLED,タッチ, 48-120Hz, 400 nit, 100% DCI-P3
今回は、(2)のディスプレイを搭載しています。とても色鮮やかな表示が可能で、画像などが綺麗です。ただし、フリッカーはあります。
詳細は、以下のタブをクリックしてご覧下さい。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトで計測した色域は以下の通りで、広いです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 100% |
Adobe RGBカバー率 | 88% |

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色も比較的揃っており、割と自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

反射はやや低減されています。ただし、タッチパネルの電極線が若干気になります。

下図の通り、フリッカーがあります。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードは、キーとキーの隙間が狭いので、やや打ちにくさを感じますが、最近、このキーボードを検証でよく打っていたら、割と慣れてきました。
ただ、backspaceキーを打つときに、右隣の電源を押してしまいやすいです。なお、電源ボタンを軽く押しても、シャットダウンされることはありません。
タッチパッドとパームレストの境目が分からないと思いますが、タッチパッド部分は割と広めになっているので、適当に指を動かせば反応します。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
ここでは、デフォルトの「最適化」と、最もパフォーマンスが出る「ウルトラパフォーマンス」で、ベンチマークソフトを実行します。

CPU
Core Ultra 7 255Hを搭載していますが、マルチコアもシングルコアも高めのスコアです。また、他のPCで計測したときよりも、高めのスコアが出ていました。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
今回、グラフィックスには、GeForce RTX 5060 Laptopを搭載しています。最大グラフィックスパワーは55Wと低いです。

GPU-Zで確認した情報は次の通りです。

3DMarkのスコアは下の通りです。最大グラフィックスパワーが低いので、GeForce RTX 5060 Laptopとしては低めのスコアです。
~ グラフィックス性能の評価 ~

W(ワット):最大グラフィックスパワー
CPU内蔵グラフィックスと比べると、かなり高いスコアです。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージは、比較的速いです。
~ ストレージ性能の評価 ~

SDカードスロット
micro SDカードスロットも速いです。
~ SDカードスロット性能 ~

ゲームベンチマーク&フレームレート
各ゲームの平均フレームレートはこちらです。今回、解像度は1920x1200または1920x1080にしてテストしています。この解像度であれば、グラフィック設定を調整することで、多くのゲームができます。
![]() 重い部類のゲーム
モンスターハンターワイルズ
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | フレーム生成OFF | フレーム生成ON |
1920x1200 | 最低 | 45 fps | 79 fps |
中 | 38 fps | 72 fps | |
ウルトラ | 32 fps | ー |
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | フレーム生成 OFF | フレーム生成 4x |
1920x1200 | 低 | 115 fps | ー |
ウルトラ | 70 fps | 180 fps | |
レイトレ:オーバードライブ | 25 fps | 83 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 153 fps |
高品質 | 90 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低 | 160 fps |
高 | 111 fps | |
ウルトラ | 93 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 標準(ノート) | 127 fps |
高(ノート) | 121 fps | |
最高品質 | 90 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト
|
---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 低設定 | 132 fos |
中設定 | 107 fps | |
最高設定 | 58 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均fps |
1920x1200 | 3D解像度:100% 描画距離:最高 メッシュ:低 |
180 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 高設定 | 395 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1200 | 非常に低い | 206 fps |
中型 | 191 fps | |
ウルトラ | 166 fps |
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

比較的速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

4K動画の書き出しも比較的速いです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
FHD動画の書き出しを、CPU内蔵グラフィックスのPCと比較してみましたが、大分速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

ソフトウェアエンコードもハードウェアエンコードも比較的速いです。ハードウェアエンコードはRTX 5060 LaptopのNVENCよりも、CPU内蔵のGPUを使ったほうが速かったです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
質量のチェック
仕様での最小質量は、2K液晶モデルが2.06kg、 4K OLEDモデルが2.11kgとなっており、今回のレビュー機は後者です。今回、独立GPUを搭載していたこともあり、やや重かったです。
ACアダプターもやや重いです。
OLED搭載時 | |
PC本体 | 2.272kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 412g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量は、99.5Whと大きい容量です。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、下表の通りで、独立GPUを搭載している割りには、長めのバッテリー駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) YouTube動画再生時 | 9時間5分 |
(2) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 4時間17分 |
(2) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。なお、Core Ultra 7 255Hのプロセッサー・ベース・パワー(PBP)は28Wです。
どちらのモードも、PBPより高いCPU電力で動いていました。高いパフォーマンスが出ています。
CPU温度は、「ウルトラパフォーマンス」モードの場合はやや高めですが、問題ない範囲でしょう。


FF15ベンチ実行時の温度
次は、ゲーム時のCPU温度およびGPU温度を掲載します。どちらのモードも、問題ない温度です。


静音性のチェック
全体的に静かなPCです。
ゲーム時はそれなりにうるさいですが、それ以外は静かです。
騒音値 | |
アイドル時 | 約20dB |
---|---|
低負荷時 [YouTube再生] | 約20dB |
中負荷時 [動画編集] | 約29dB |
高負荷時 [ゲーム] | 約48dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:FF14のゲームのベンチマーク実行時(標準品質(ノートPC)、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度はそれほど高くならないので、比較的快適に使えます。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
ゲーム時の消費電力は上がりますが、それでも100Wを切っています。100WのPD充電器を使っても、パフォーマンスはほぼ落ちないでしょう。
消費電力 | |
アイドル時 | 7W |
---|---|
低負荷時 [YouTube再生] | 16W |
中負荷時 [動画編集] | 35W |
高負荷時 [ゲーム] | 83W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
アルミニウムを採用した質感の良いボディです。

天板には、DELLのロゴが入っています。

ボディの高さは低いです。


スピーカーは、3Wメイン x 2 + 2Wツイーター x 2の合計10Wです。音質は良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると8点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。


WebカメラはFHD画質で、映りはまずまず。IRカメラは搭載していません。

指紋認証装置は搭載しています。

側面のポート類です。Thunderbolt 4のポートが3つもあります。ただし、HDMIやUSB-Aポートはありません。


ヒンジはご覧の角度まで開きます。

底面はシンプルです。

内部もとても美しいです。ベイパーチャンバーおよび2つの冷却ファン、2つのヒートパイプで排熱しており、放熱性は高めです。メモリはオンボードです。

SSDです。空いているSSDのスロットはありません。

付属のACアダプターは130Wです。電源ケーブルが太いです。

まとめ
以上が、Dell 16 Premium(DA16250)のレビューです。
デザイン、性能ともに優れたプレミアムなノートPCです。
質感の良いアルミボディに、4辺狭額縁ディスプレイ、シームレスタッチパッドなどを搭載し、非常に美麗なデザインです。
CPUは高いパフォーマンスが出ており、GeForce RTX 50シリーズの独立グラフィックスを搭載することで、負荷の高いクリエイティブワークも快適です。
ディスプレイは、4K OLEDを選択可能で、綺麗な表示です。
キーボードとタッチパッドは特徴的ですが、慣れれば、そこまで違和感なく使えると思います。
ポートの種類は少ないです。Thunderbolt4が3ポートもあるものの、HDMIやUSB-Aポートがありません。また、microSDカードスロットは、フルサイズに対応していると良かったです。
価格は、かなり高いです。
性能もデザインも良い
Dell 16 Premium(DA16250)

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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