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Dell 16 Plus 2-in-1(DB06250)の実機レビュー - 大画面2 in 1 AI PC

更新日:
Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250の写真
CPU Core Ultra 7 256V
Core Ultra 7 258V
Core Ultra 9 288V
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ 1TB SSD
画面サイズ 16インチ 16:10
画面種類 2560x1600 光沢 タッチ
質量 2.05 kg
バッテリー 64Wh
価格[税込] 19万円台~
大画面2 in 1 AI PC

Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250は、16型と大きく、100% DCI-P3と色域も広いMini-LEDディスプレイを搭載したノートPCです。

2 in 1 PCなので、様々な形状へ変形させて使用することも可能です。

Copilot+ PCにも対応したノートPCです。ペンも使えるので、手書きの絵からイラストを生成するAIアプリを使用するときに、便利です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core Ultra 9 288V 、32GBメモリ、1TB SSD

 

 

目次

お忙しい方は、「Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250の特徴」のみお読みください。

 

Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250の特徴

製品の位置づけ

デルのノートパソコンは、今年の1月にブランド名が変わりました。

今回レビューするDell 16 Plus 2-in-1 DB06250は、下図の赤くなっている部分に位置づけられる機種です。主に個人ユーザー向けのメインストリームとなる機種で、従来のInspiron 7000シリーズの後継となります。

Dell Plusシリーズの位置づけ

 

16型大画面で色域も広い

Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250は、16型の大きな画面を搭載したノートPCです。さらに色域も100% DCI-P3と広いので、画像や映像を色鮮やかに表示することができます。

大画面・広色域

 

変形可能

本製品はヒンジが360度回転する2 in 1 PCなので、下図のように色々な形状で使用することができます。

2 in 1 PCなので変形可能

 

ペンにも対応しているので、手書きで文字や絵を描くことも可能です。手書きの絵からイラストを生成するAIアプリ「コクリエイター」を使用するときなどに、ペンがあると便利です。

ただし、ペンはオプションとなっているので、追加で購入するのを忘れないようにしましょう。ペンの描き心地は悪くなかったです。

ペン

 

各用途の快適度

Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
大きな画面で作業しやすいです。ただ、光沢ディスプレイなので、映り込みがやや気になるかもしれません。
動画鑑賞 映像が綺麗で、スピーカー音も良かったです。
RAW現像
画像編集
ディスプレイの色域が広く、内蔵GPU性能も高いので、画像編集用途にも使えます。
動画編集 FHD解像度の簡単な動画編集であれば可能です。
ゲーム △~○ 軽めのゲームであれば出来るものもあります。

 

ディスプレイのチェック

16.0インチと大画面で、2560x1600と解像度も高いMini-LEDディスプレイです。タッチパネルにも対応し、リフレッシュレートも90Hzと高めです。詳細は、以下のタブをクリックしてご覧下さい。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトで計測した色域は、下の通りで、広いです。HDR時の最大輝度は600nitです。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 80%
Adobe RGBカバー率 79%
Dell 14 Plus 2-in-1の色域
ガモット図
※ i1 Display PlusでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、比較的自然な発色なのが分かります。

Dell 14 Plus 2-in-1のガンマ補正曲線
ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

Dell 14 Plus 2-in-1の視野角
視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢ディスプレイなので、映り込みがあります。

Dell 14 Plus 2-in-1の映り込み
画面への映り込み

フリッカーを計測する装置が故障してしまい正確には計測できませんが、カメラで撮影し簡易的に確認してみたところ、フリッカーがありました。

フリッカーの有無
カメラのシャッタースピードを上げて画面を撮影

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードの打ちやすさは普通です。4列テンキーが付いているので、テンキーをよく使う方にはいいでしょう。

ただ、半角/全角キーやBackspaceキーが小さい点はやや残念です。Enterキーもそれほど大きくありません。

タッチパッドの使いやすさは普通です。

Dell 14 Plus 2-in-1のキーボード写真
キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
Dell 14 Plus 2-in-1のキーボード拡大写真
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

Dell 14 Plus 2-in-1のキーボードバックライトの写真
キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Dell 16 Plusのパフォーマンスのチェックです。

ここでは、デフォルトの「最適化」と、最もパフォーマンスが出る「ウルトラパフォーマンス」で、ベンチマークソフトを実行します。

モードの切り替え画像
モード

 

CPU

Lunar LakeのCore Ultra 200Vシリーズを搭載しています。今回はCore Ultra 9 288Vを搭載していますが、マルチコア性能は普通ですが、シングルコア性能は高かったです。ただ、Core Ultra 9 288Vにしては、低めのマルチコアスコアでした。

CINEBENCH 2024
CINEBENCH 2024のスコア
Core Ultra 9 288V
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core Ultra 9 275HX 2202
Ryzen 9 9955HX3D 2055
Core i9-14900HX 1748
Ryzen AI Max+ 395 1565
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1226
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1104
Ryzen 7 260 991
Ryzen 7 8845HS 919
Core 7 240H 858
Core Ultra 7 255H 834
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen AI 7 350 820
Core Ultra 5 125H 669
Core i7-1360P 664
Ryzen 7 8840U 618
Ryzen AI 5 340 608
Core Ultra 7 258V 603
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Core Ultra 9 288V 551 [ウルトラパフォーマンス]
493 [最適化]
Core Ultra 5 228V 549
Core Ultra 7 256V 547
Ryzen 5 8540U 500
Ryzen 5 7530U 477
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core Ultra 9 275HX 137
Ryzen 9 9955HX3D 130
Core i9-14900HX 128
Core Ultra 9 288V 127 [ウルトラパフォーマンス]
127 [最適化]
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 255H 126
Core Ultra 7 258V 121
Core Ultra 7 256V 120
Ryzen AI Max+ 395 116
Ryzen AI 9 HX 370 115
Ryzen AI 7 350 115
Core 7 240H 112
Ryzen AI 5 340 111
Core Ultra 5 228V 111
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Snapdragon X Plus X1P-42-100 108
Ryzen 7 260 106
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 7 155H 103
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 5 8540U 100
Core i7-1360P 99
Core Ultra 5 125U 94
Ryzen 5 7530U 84
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

グラフィックス

グラフィックス性能はCPU内蔵のものとしては、非常に高いです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
3DMark Night Raidのスコア画像
Intel Arc 140V(Core Ultra 9 288V)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
Ryzen AI Max+ 395
Radeon 8060S
95317
GeForce RTX 3050 52196
Core Ultra 9 288V
Intel Arc 140V
45254 [ウルトラパフォーマンス]
37723 [最適化]
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
44627
Core Ultra 7 256V
Intel Arc 140V
43492
Core Ultra 7 255H
Intel Arc 140T
40194
Core Ultra 5 228V
Intel Arc 130V GPU
39328
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
36189
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
35888
Ryzen 7 8840HS
Radeon 780M
35847
Ryzen 7 8840U
Radeon 780M
35397
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
35241
Ryzen AI 7 350
Radeon 860M
32726
Snapdragon X Elite X1E-78-100 28779
Ryzen AI 5 340
Radeon 840M
24637
Core i7-1360P
Intel Xe
21897
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
21525
Ryzen 5 8540U
Radeon 740M
20053
Core 5 120U
Intel Graphics
18333
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphcis
16389
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

NPU

NPUは最大48 TOPSと高めです。

AI TOPS
~ NPU性能の評価 ~
GeForce RTX 4050 Laptop 194 TOPS
Ryzen AI 9 HX 375 55 TOPS
Ryzen AI 9 HX 370 50 TOPS
Ryzen AI 9 365 50 TOPS
Ryzen AI 7 350 50 TOPS
Ryzen AI 5 340 50 TOPS
Core Ultra 9 288V 48 TOPS
Core Ultra 7 258V 47 TOPS
Core Ultra 7 256V 47 TOPS
Snapdragon X Elite X1E-78-100 45 TOPS
Snapdragon X Plus X1P-42-100 45 TOPS
Core Ultra 5 228V 40 TOPS
Apple M3 18 TOPS
Ryzen 7 8845HS 16 TOPS
Ryzen 5 8645HS 16 TOPS
Core Ultra 7 255U 12 TOPS
Core Ultra 7 155H 11 TOPS
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機のTOPS

 

ストレージ

ストレージは、比較的速いです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
CrystalDiskMarkの画像
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen5 SSD 13574
PCIe Gen4 SSD 7300
6368
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

SDカードスロットはありません。

 

質量のチェック

質量は普通です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.004kg
ACアダプター+電源ケーブル 298g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は64Whとなっており、大きめの容量です。CPUもCore Ultra200Vを搭載しており省電力です。ただし、画面が大きくタッチパネルに対応しているので、その点では消費電力が大きくなります。当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、以下の通りで、普通でした。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) YouTube動画再生時 9時間18分
(2) 動画編集ソフトでプレビュー再生 6時間22分
(1) YouTubeの動画(1080p / 30fps) をリピート再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
(2) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

なお、プロセッサーのベースパワー(PBP)は、Core Ultra 7 258Vが17Wなのに対し、Core Ultra 9 288Vは30Wと高くなっています。

今回、Core Ultra 9 288Vを搭載していますが、「最適化」モードも、「ウルトラパフォーマンス」モードも、どちらも動作安定時のCPU電力は30Wまで届いていませんでした。このCPUにしては低めのパフォーマンスです。

CPU温度については、どちらのモードも問題ありませんでした。

  • 最適化時
  • ウルトラパフォーマンス時
CPU電力&CPU温度
CPU電力およびCPU温度のグラフ
CPU電力&CPU温度
高いパフォーマンス設定時のCPU電力およびCPU温度のグラフ

 

静音性のチェック

動作音は、アイドル時は無音ですが、少しの負荷で騒音値が上がります。

騒音値
  騒音値
アイドル時 約20dB
低負荷時 [YouTube再生] 約30dB
中負荷時 [動画編集] 約33dB
高負荷時 [ゲーム] 約48dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:FF14のゲームのベンチマーク実行時(標準品質(ノートPC)、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安
騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。

高負荷時は、キーボードの左側が熱くなってきますが、中負荷時のときは、特に不快感なく使えます。

PC本体の表面温度
Dell 14 Plus 2-in-1 2in1のサーモグラフィーで撮影した表面温度の写真
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

低めの消費電力です。

消費電力
  消費電力
アイドル時 9W
低負荷時 [YouTube再生] 15W
中負荷時 [動画編集] 19W
高負荷時 [ゲーム] 45W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

カラーはアイスブルーもあるようですが、現在販売されているのは、ミッドナイト ブルーのみです。素敵なカラーですが、指紋などがやや目立ちます。

天板および底面はアルミニウム素材で、パームレストおよびベゼルはプラスチック素材です。

Dell 14 Plus 2-in-1の正面写真

 

天板は、DELLのロゴが薄く入っています。

Dell 14 Plus 2-in-1の天板写

 

ボディは薄いです。

Dell 14 Plus 2-in-1の薄さの写真 Dell 14 Plus 2-in-1の薄さの写真その2

 

スピーカーは底面の左右に配置されています。音質はまずまず、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

Dell 14 Plus 2-in-1のスピーカー写真

 

WebカメラはFHD画質で、映りはまずまず。シャッターも搭載しています。顔認証には対応していません。

Dell 14 Plus 2-in-1のWebカメラの写真

 

指紋認証には対応しています。

Dell 14 Plus 2-in-1の指紋認証装置の写真

 

側面のポート類です。Thunderbolt4および10GbpsのUSB-Cが搭載されており、どちらもPowerDeliveryおよび映像出力に対応しています。HDMIポートはHDMI2.1で、4K/60Hzでの出力をサポートしています。

Dell 14 Plus 2-in-1の側面の写真 Dell 14 Plus 2-in-1の側面の写真その2

 

底面はシンプルです。

Dell 14 Plus 2-in-1の底面写真

 

ACアダプターは65Wで、サイズがやや大きいです。

Dell 14 Plus 2-in-1のACアダプターとACケーブルの写真

 

まとめ

以上が、Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250のレビューです。

16型とサイズが大きく、100%DCI-P3と色域も広いディスプレイを搭載しているので、作業がしやすいですし、画像や映像も綺麗です。

Copilot+ PCなので、Copilot+ PCしか使えない機能も、利用することができます。手書きの絵からイラストを生成するAIアプリを使用するときなど、ペンも使えるので便利です。

また、2 in 1 PCなので、色々な形状へ変形して使うことができます。ペンにも対応しているので、手書き文字入力なども可能です。

ただ、サイズが大きく、軽いわけでもないので、2 in 1 PCでも変形させる手間がやや面倒です。

また、光沢ディスプレイなので、周囲の物が映り込みやすいです。もう少し、反射は抑えられていると良かったです。

また、テンキーが搭載されている代わりに、backspaceなどの一部のキーが小さくなっている点も残念です。

 

ロングバッテリーの2 in 1 PC

Dell 16 Plus 2-in-1 DB06250

特徴

  • 大画面・広色域
  • タブレットなどの形状へ変形可能
  • ペン対応

こんなあなたに

  • 変形して使いたい方
  • 大きな画面で作業がしたい方
  • 価格19万円台~
公式サイトはこちら

 

 

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