※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

ロングバッテリーのDell 14 Plus 2-in-1 DB04250の実機レビュー

更新日:
Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250の写真
CPU Core Ultra 7 256V
Core Ultra 9 288V
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ 1TB SSD
画面サイズ 14インチ 16:10
画面種類 1920x1200 光沢
質量 1.61 kg
バッテリー 64Wh
価格[税込] 15万円台~
ロングバッテリーの2 in 1 PC

Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250は、最新のインテルCore Ultra 200Vを搭載した2 in 1 PCです。

このプロセッサーを搭載することで、バッテリー駆動時間が長くなっています。

2 in 1 PCなので、色々な形状へ変形して使うこともできますし、ペンにも対応しているので、手書きで文字を入力したり、イラストを描いたりすることができます。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core Ultra 7 256V、16GBメモリ、1TB SSD

 

 

目次

お忙しい方は、「Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250の特徴」のみお読みください。

 

Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250の特徴

製品の位置づけ

デルのノートパソコンは、今年の1月にブランド名が代わりました。

今回レビューするDell 14 Plus 2-in-1は、下図の赤くなっている部分に位置づけられる機種です。主に個人ユーザー向けのメインストーリムとなる機種で、従来のInspiron 7000シリーズの後継となります。

Dell Plusシリーズの位置づけ

 

長いバッテリー駆動時間

Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250は、Core Ultra 200Vのプロセッサーを搭載しており、バッテリー駆動時間が長いです。資料作成などをしていても、10時間くらいはバッテリーがもつと思われます。バッテリー駆動時間の詳細はこのページの後半の「バッテリー駆動時間のチェック」をご覧下さい。

ロングバッテリー

 

ペン対応の2 in 1 PC

本製品は、ヒンジが360度回転する2 in 1 PCです。状況に合わせて色々な形状で使うことができます。また、ペンにも対応しているので、手書きでも文字を入力することが可能です。ペンの描き心地もまあまあ良かったです。なお、ペンは別売りです。

変形可能
ペン対応(別売り)

 

Core Ultra 9を搭載可能

本製品は、Core Ultra 200Vシリーズの中で、最も性能の高いCore Ultra 9 288Vを搭載することも可能です。筆者まだこのCPUを使ったことがありませんが、今回搭載しているCore Ultra 7 256Vと比較すると、PBP(プロセッサー・ベース・パワー)が30Wと高くなっており、高いパフォーマンスが期待できます。

Core Ultra 200Vの比較
  Core Ultra 9 288V Core Ultra 7 256V
P / LP Eコア 4 / 4
Pコア最大クロック 5.1GHz 4.8GHz
LP Eコア最大クロック 3.7GHz
キャッシュ 12MB Intel Smart Cache
PBP ※1 30W 17W
MTP ※2 37W
GPU名 Intel Arc 140V GPU
GPU Xe コア 8
GPU最大クロック 2.05GHz 1.95GHz
GPU ピークTOPS 67 TOPS 64 TOPS
NPU名 Intel AI Boost
NPU ピークTOPS 48 TOPS 47 TOPS
メモリ LPDDR5X-8533
メモリ容量 32GB 16GB
※1 PBP:Processor Base Power
※2 MTP:Maximum Turbo Power

 

やや残念な点

Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250のデメリットは、ディスプレイの色域が狭い点が挙げられます。

また、質量もそれほど軽くないので、外へ持ち出すには重く感じるかもしれません。

 

各用途の快適度

Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
問題ありません。
動画鑑賞 ディスプレイの色がややくすんで見えますが、スピーカー音は良かったです。
RAW現像
画像編集
ディスプレイの色域が狭いので画像編集向きではありません。
動画編集 FHD解像度の簡単な動画編集であれば可能です。
ゲーム △~○ 原神クラスの軽めのゲームであればできます。軽くないゲームをするときはゲーミングノートPCがおすすめです。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイは、1920x1200ドットの普通の液晶です。色域が狭いのと光沢である点がやや気にはなりますが、仕事用途なら問題ないと思います。詳細は、以下のタブをクリックしてご覧下さい。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき

当サイトで計測した色域は、sRGBカバー率62%でした。最大輝度は、仕様では300nitとなっています。

Dell 14 Plus 2-in-1の色域
ガモット図
※ i1 Display PlusでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、ややズレがありますが、そもそも色域が狭く、正しい色は出ないので、多少ズレてても問題ないでしょう。

Dell 14 Plus 2-in-1のガンマ補正曲線
ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

Dell 14 Plus 2-in-1の視野角
視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢ディスプレイなので、映り込みがあります。ギラつきは感じません。

Dell 14 Plus 2-in-1の映り込み
画面への映り込み

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Dell 14 Plus 2-in-1のキーボードは、小さいキーがなく、割と打ちやすいと思います。

タッチパッドの使いやすさは普通です。

Dell 14 Plus 2-in-1のキーボード写真
キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
Dell 14 Plus 2-in-1のキーボード拡大写真
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

Dell 14 Plus 2-in-1のキーボードバックライトの写真
キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Dell 14 Plus 2-in-1のパフォーマンスのチェックです。

ここでは、デフォルトの「最適化」と、最もパフォーマンスが出る「ウルトラパフォーマンス」で、ベンチマークソフトを実行します。

モードの切り替え画像
モード

 

CPU

CPUは、今回、Core Ultra 7 256Vを搭載しています。ちなみに、他のPCではよくCore Ultra 7 258Vを搭載していると思いますが、この違いはメモリ容量です。256Vは16GBで258Vは32GBとなっています。

CINEBENCH 2024のスコアを見ると、シングルコアのスコアは高めですが、マルチコアのスコアは低めです。
CINEBENCH 2024
CINEBENCH 2024のスコア
Core Ultra 7 256V
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core Ultra 9 275HX 2202
Ryzen 9 9955HX3D 2055
Core i9-14900HX 1748
Ryzen AI Max+ 395 1565
Core i7-14700HX 1313
Ryzen AI 9 HX 370 1226
Snapdragon X Elite X1E-78-100 1104
Ryzen 7 260 991
Ryzen 7 8845HS 919
Core 7 240H 858
Core Ultra 7 255H 834
Core Ultra 7 155H 825
Ryzen AI 7 350 820
Core Ultra 5 125H 669
Core i7-1360P 664
Ryzen 7 8840U 618
Ryzen AI 5 340 608
Core Ultra 7 258V 603
Core Ultra 5 125U 572
Core 5 120U 558
Core Ultra 5 228V 549
Core Ultra 7 256V 547 [ウルトラパフォーマンス]
498 [最適化]
Ryzen 5 8540U 500
Ryzen 5 7530U 477
Core i5-1335U 435
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core Ultra 9 275HX 137
Ryzen 9 9955HX3D 130
Core i9-14900HX 128
Core i7-14700HX 126
Core Ultra 7 255H 126
Core Ultra 7 258V 121
Core Ultra 7 256V 120 [ウルトラパフォーマンス]
120 [最適化]
Ryzen AI Max+ 395 116
Ryzen AI 9 HX 370 115
Ryzen AI 7 350 115
Core 7 240H 112
Ryzen AI 5 340 111
Core Ultra 5 228V 111
Core 5 120U 110
Core i5-1335U 109
Snapdragon X Plus X1P-42-100 108
Ryzen 7 260 106
Ryzen 7 8840U 104
Core Ultra 7 155H 103
Ryzen 7 8845HS 101
Core Ultra 5 125H 101
Ryzen 5 8540U 100
Core i7-1360P 99
Core Ultra 5 125U 94
Ryzen 5 7530U 84
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

グラフィックス

グラフィックス性能は、CPU内蔵のものとしては高いです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
3DMark Night Raidのスコア画像
Intel Arc 140V(Core Ultra 7 256V)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
Ryzen AI Max+ 395
Radeon 8060S
95317
GeForce RTX 3050 52196
Core Ultra 7 258V
Intel Arc 140V
44627
Core Ultra 7 256V 43492 [ウルトラパフォーマンス]
37879 [最適化]
Core Ultra 7 255H
Intel Arc 140T
40194
Core Ultra 5 228V
Intel Arc 130V GPU
39328
Ryzen AI 9 HX 370
Radeon 890M
36189
Core Ultra 7 155H
Intel Arc
35888
Ryzen 7 8840HS
Radeon 780M
35847
Ryzen 7 8840U
Radeon 780M
35397
Ryzen 7 8845HS
Radeon 780M
35241
Snapdragon X Elite X1E-78-100 28779
Core i7-1360P
Intel Xe
21897
Core Ultra 5 125U
Intel Graphics
21525
Ryzen 5 8540U
Radeon 740M
20053
Core 5 120U
Intel Graphics
18333
Ryzen 5 7530U
Radeon Graphcis
16389
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

NPU

NPUは最大47 TOPSと高いです。

AI TOPS
~ NPU性能の評価 ~
GeForce RTX 4050 Laptop 194 TOPS
Ryzen AI 9 HX 375 55 TOPS
Ryzen AI 9 HX 370 50 TOPS
Ryzen AI 9 365 50 TOPS
Ryzen AI 7 350 50 TOPS
Core Ultra 7 258V 47 TOPS
Core Ultra 7 256V 47 TOPS
Snapdragon X Elite X1E-78-100 45 TOPS
Snapdragon X Plus X1P-42-100 45 TOPS
Core Ultra 5 228V 40 TOPS
Apple M3 18 TOPS
Ryzen 7 8845HS 16 TOPS
Ryzen 5 8645HS 16 TOPS
Core Ultra 7 255U 12 TOPS
Core Ultra 7 155H 11 TOPS
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機のTOPS

 

ストレージ

ストレージは、比較的速いです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
CrystalDiskMarkの画像
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen5 SSD 13574
PCIe Gen4 SSD 7300
6332
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

SDカードスロットはありません。

 

質量のチェック

Dell 14 Plus 2-in-1の質量は、14型ノートPCとしてはやや重いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.571kg
ACアダプター+電源ケーブル 328g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Dell 14 Plus 2-in-1のバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は64Whとなっており、大きめの容量です。

バッテリー容量の画像
バッテリー容量

 

当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、以下の通りで、長いバッテリー駆動時間です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) YouTube動画再生時 22時間13分
(2) 動画編集ソフトでプレビュー再生 10時間49分
(1) YouTubeの動画(1080p / 30fps) をリピート再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
(2) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。なお、Core Ultra 7 256Vのプロセッサーのベースパワー(PBP)は17Wです。

CPU電力は、「最適化」モードで18W前後、「ウルトラパフォーマンス」モードで20W前後です。PBPより若干高めです。

CPU温度は、どちらのモードも問題ありません。

CPU電力
CPU電力のグラフ
CPU温度
CPU温度のグラフ

 

静音性のチェック

動作音は、低い負荷なら静かです。高い負荷をかけるとうるさいです。

騒音値
  騒音値
アイドル時 約21dB
低負荷時 [YouTube再生] 約21dB
中負荷時 [動画編集] 約29dB
高負荷時 [ゲーム] 約46dB
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
【PCの状態】
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:FF14のゲームのベンチマーク実行時(標準品質(ノートPC)、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安
騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。

低い負荷の場合は、問題ありません。高い負荷でもキーボード中央が熱くなりましたが、常時指が触れる部分ではないので、特に問題ありません。

PC本体の表面温度
Dell 14 Plus 2-in-1 2in1のサーモグラフィーで撮影した表面温度の写真
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

低めの消費電力です。

消費電力
  消費電力
アイドル時 5W
低負荷時 [YouTube再生] 9W
中負荷時 [動画編集] 11W
高負荷時 [ゲーム] 42W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Dell 14 Plus 2-in-1の外観のチェックです。

ボディはアルミ製で質感が良いです。全体的に丸みを帯びたデザインで、優しい印象になります。

Dell 14 Plus 2-in-1の正面写真

 

天板には、DELLのロゴが入っています。

Dell 14 Plus 2-in-1の天板写

 

ボディはまずまずの薄さです。

Dell 14 Plus 2-in-1の薄さの写真 Dell 14 Plus 2-in-1の薄さの写真その2

 

スピーカーは底面の左右に配置されています。音質は比較的良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

Dell 14 Plus 2-in-1のスピーカー写真

 

WebカメラはFHD画質で、映りはまずまず。なお、顔認証には対応していません。

Dell 14 Plus 2-in-1のWebカメラの写真

 

指紋認証には対応しています。

Dell 14 Plus 2-in-1の指紋認証装置の写真

 

側面のポート類です。USB-Cは、1つはThunderbolt4で、もう1つは10GbpsのUSB3.2 Gen 2です。どちらもPowerDeliveryおよび映像出力に対応しています。HDMIポートはHDMI2.1で、4K/60Hzでの出力に対応しています。

Dell 14 Plus 2-in-1の側面の写真 Dell 14 Plus 2-in-1の側面の写真その2

 

ヒンジは360度開くので、以下のような形状で使用することができます。

 

底面です。

Dell 14 Plus 2-in-1の底面写真

 

冷却ファンは1つ、ヒートパイプは1つで、そこまで冷却性は高くありません。

Dell 14 Plus 2-in-1の内部の写真

 

SSDは換装できそうです。空いているSSDのスロットはありません。

Dell 14 Plus 2-in-1のメモリの写真

 

ACアダプターは65Wで、サイズがやや大きいです。

Dell 14 Plus 2-in-1のACアダプターとACケーブルの写真

 

まとめ

以上が、Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250のレビューです。

タブレットなどの形状へ変形することができて、ペンも使える2 in 1 PCです。

最新のインテル Core Ultra 200Vプロセッサーを搭載することにより、バッテリー駆動時間が非常に長いです。

ただ、重量が約1.61kgと軽くなく、外へ持ち出すとなるとやや重く感じます。もうちょっと軽かった良かったですが、車移動などが主な移動手段なら問題ないでしょう。

ディスプレイの色域が狭い点はやや残念でしたが、色をあまり気にしなくてもいい作業が主な用途なら、問題ないでしょう。

 

ロングバッテリーの2 in 1 PC

Dell 14 Plus 2-in-1 DB04250

特徴

  • ロングバッテリー
  • 変形可能
  • ペン対応

こんなあなたに

  • 変形して使いたい方
  • バッテリー状態で長く使う方
  • 価格15万円台~
公式サイトはこちら

 

 

関連ページ