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デル Inspiron 14 2-in-1 (5410) の実機レビュー
CPU | Core i3-1125G4 Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | PCIe NVMe SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ |
液晶種類 | FHD 広視野角 タッチ |
質量 | 約1.65kg~ |
バッテリー | 41Wh |
価格[税込] | 7万円台~ |
Inspiron 14 2-in-1 (5410)は、14型液晶、第11世代Coreを搭載した普段使いにちょうどいいノートPCです。
コンバーチブル型なので、自在に変形ができ、タッチ操作や、アクティブペンの使用もできます。
Core i5、8GBメモリ、256GB SSDに、Office H&Bとアクティブペン、3年保証が付いて9万円で買えるモデルがおすすめです。
ただし、液晶のビット数(表示できる色数)が低めなので、クリエイティブな作業には適していません。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-1165G7、16GBメモリ(8GBx2)、1TB PCIe NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「Inspiron 14 2-in-1 (5410) の特徴」のみお読みください。
Inspiron 14 2-in-1 (5410) の特徴
普段使いに適したPCが・・・タブレット等へも変形できる!
Inspiron 14 2-in-1 (5410)は、14型の一般サイズの液晶を搭載し、普段使いに適していながら、タブレットにも変形できるコンバーチブル型の2 in 1 PCです。
基本的には普通のラップトップ形状で使うことが多いと思いますが、省スペースな場所で動画を見たいときはL字形状にしたり、USB-Cケーブルで外部ディスプレイにつなぐときはテントのような形状にしたり、イラストを描くときはタブレットの形状にしたりすることが出来ます。
下の画像のように、普通のラップトップ形状だけでなく、使用する場所や、体勢に合わせて変形できるので、どこででも使いやすいです。
タッチパネル&アクティブペンも使える
Inspiron 14 2-in-1 (5410)は、2 in 1 PCなので、タッチ対応の液晶を搭載しており、指での直感的な操作ができ、上の画像のようにタブレットPCとしても使用できます。
さらに、アクティブペンにも対応しています。基本的には、別売りとなっており、下の画像のように、購入時のカスタマイズ時に、Dellアクティブペン(PN350M)を選択することができます。なお、アクティブペン付きのモデルも多いので、購入時にチェックしてください。
Dellアクティブペン(PN350M)の性能は、1024段階の筆圧検知、単6電池で18か月(1日3時間、週5日使用した場合)の使用が可能となっています。試してみたところ、傾き検知は使用できませんでした。そこまで性能が高いペンではないので、本格的なイラスト作成にはあまり適していませんが、手書きメモや、簡単なスケッチ用としては、十分だと思います。
また、Dellアクティブペン(PN350M)以外でも、別売りのDellプレミアムアクティブペン(PN579X)も使用できました。ただし、ペン自体は4096段階の筆圧検知と、傾き検知にも対応していますが、試した限りでは、本機器では傾き検知機能は使えませんでした。
Office H&B付きで9万円台のモデルがおすすめ
Inspiron 14 2-in-1 (5410)にはいくつかモデルがありますが、Microsoft Office Home & Businessとアクティブペン(PN350M)が付属して、9万円台で購入できるモデルがおすすめです。
十分な処理性能ですし、メモリもデュアルチャネルです。デルのInspironシリーズはシングルチャネルメモリのモデルの場合が割と多いですが、このモデルならデュアルチャネルなので、グラフィック性能も十分出ます。
この性能にOfficeとペンが付いて、さらに3年の長期保証まで追加され、10万円台で購入できるというのは非常に安いと思います。
さらに、即納モデルなので、届くのも比較的早いです。
ただし、価格は時期によって異なります。また、このモデルが無くなる可能性もある点は、ご了承ください。
ディスプレイは6bit表示
Inspiron 14 2-in-1 (5410)の内部ディスプレイの情報を確認すると、6bit表示となっていました。
一般的なノートPCは、True Color(8bit)表示となっており、最大約1677万色の表示が出来るのに対して、6bitだと約26万色の表示となり、色の階調表現が劣ります。
ただ、そもそも広い色域の液晶ではなく、クリエイティブな作業向きの液晶ではないので、気にならない方も多いと思いますが、念のため記載しておきます。
質量は実測値で1.479kg
Inspiron 14 2-in-1 (5410)は、仕様値では約1.65kg~となっていますが、当サイトでの実測値は1.479kgと仕様値よりも軽かったです。
モバイルPCとしては重めの質量ではありますが、短距離の移動や、車での移動であれば、持ち出しての使用も比較的しやすいと思います。
改善されて打ちやすくなったキーボード
Inspiron 14 2-in-1 (5410)では、旧モデルのInspiron 14 5000 2-in-1(5406)から、キーボードが改善され、打ちやすさがアップしています。
旧モデルでは、使用頻度が高い、enterや、backspaceのキーサイズが少し小さめで、打ち間違えやすかったのですが、Inspiron 14 2-in-1 (5410)では、キーサイズが大きくなり、打ちやすくなっています。
やや残念な部分
先にも挙げたように、内部ディスプレイが6bit表示で、表示できる色の階調が少ないのが残念な部分です。
また、それほど支障はないかもしれませんが、インテルCore搭載モデルなので、USB-CポートがThunderboltにも対応しているとよかったです。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 色鮮やかさに欠ける画面ですが、Web閲覧やOffice作業くらいなら、特に問題はないでしょう。スペックは高く、快適に作業できます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | カメラもスピーカーも普通の性能ですが、問題なくオンライン会議はできます。 |
動画鑑賞 | ○ | 色鮮やかな表示ができるディスプレイではありませんが、スペックは十分で問題なく動画視聴できます。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | インテルの第11世代Coreを搭載し、CPUの性能に問題ありません。ただし、ディスプレイの色域が狭く、6bit表示なので、RAW現像や画像編集向きではありません。 |
動画編集 | △~○ | FHD動画の簡易的な動画編集ならできます。ただし、頻繁に動画編集を行うのであれば、外部グラフィックスを搭載した機種をおすすめします。 |
ゲーム | △ | グラフィック品質を下げることで、VALORANTなどの軽いゲームをプレイ出来そうです。ただし、外部グラフィックスを搭載していないので、ゲームがメインの方には適していません。 |
ディスプレイのチェック
Inspiron 14 2-in-1 (5410)のディスプレイのチェックです。
パネルは、「CYHFW 140HCA」でした。
視野角が広く、フリッカーも発生していません。色域は広くありませんが、一般的な用途向けの普通のディスプレイだと思います。ただし、特徴の部分で紹介しているように、6bit表示となっており、一般的な8bit表示のディスプレイよりも、表示できる色数が少ないです。
最大輝度は、当サイトの計測では220cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Inspiron 14 2-in-1 (5410)のキーボードをチェックします。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18mmです。キーストロークは約1.4mmです。キートップはフラットに近いです。
deleteキーが標準位置より一つ左に配置されていますが、それ以外は特にクセのない配置です。特徴の部分でも紹介したとおり、enterキー周りのキーサイズが改善され、従来機種よりも打ちやすくなりました。
なお、タッチパッドには新素材を採用し、ガラスのような滑らかな指ざわりです。タッチパッドの操作性は普通です。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
Inspiron 14 2-in-1 (5410)のパフォーマンスのチェックです。
下の画像のように、サーマル管理の部分で動作モードを変更することができます。
ここでは、デフォルトの「最適化」と、最も高いパフォーマンスが出る「超高パフォーマンス」の2つのモードで、各種ベンチマークスコアを確認していきます。
CPU
今回搭載しているのは、第11世代Core i7-1165G7です。
マルチコアでは、Core i7-1165G7を搭載した他機種と同程度のパフォーマンスが出ていました。シングルコアのスコアは他機種ほど伸びませんでしたが、CPUとしては多くの作業を快適にこなせる十分な処理性能を備えています。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、DDR4-3200を搭載しており、デュアルチャネルで動作しています。速度は普通です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
CPU内蔵グラフィックスの性能です。内蔵グラフィックスとしては、やや高めのスコアが出ています。エントリー外部グラフィックスのGeForce MX250と同程度のスコアなので、画質を落とせば軽めのゲームをライトにプレイすることもできそうです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、読み込み速度は普通です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載していますが、アクセス速度は遅いです。カード挿入時の出っ張りは、わずかです。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェックです。
USB Type-Cポートを1ポート備えています。Thunderbolt 4には非対応ですが、Power DeliveryとDisplayPortには対応しています。動作チェックの結果は下表のとおりです。
今回試した機器では、Thunderbolt ドック以外は全て使用できました。
低出力のアダプターでも充電できますが、「低速ケーブル」の警告が表示されます。USB-Cアダプターで充電する場合は、45W以上の出力があるものを使用した方がいいと思います。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8bit、RGBでの表示が出来ています。
質量のチェック
Inspiron 14 2-in-1 (5410)の質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.65kg~」とあります。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値よりも随分軽く、1.5kgを切っていました。モバイルPCとしてはやや重めですが、持ち出して使ってもいいと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.479kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 324g |
バッテリー駆動時間のチェック
Inspiron 14 2-in-1 (5410)のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリーは41Whで、普通の容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りで、普通の駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 7時間53分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 8 Work | ー |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度、CPUクロックおよびCPU電力の推移を確認します。
最適化モードでは、最初、CPU電力が21W前後で推移し、その間のCPU温度は90℃前後と高めです。その後、8分ほど経過するとCPU電力が少し下がり、CPU温度もほぼ80℃台に収まっています。
超高パフォーマンスモードでは、CPU電力が21W前後をキープし続けており、CPU温度は90~93℃前後と高いです。
動作モードを変更しても、実際の処理性能に劇的な差はなかったので、通常は最適化モードで使用するといいと思います。
- 最適化時
- 超高パフォーマンス時
静音性のチェック
Inspiron 14 2-in-1 (5410)の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、騒音値は低めです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
全体的に低めの温度です。パームレスト部分の温度もほとんど変化しておらず、作業中に不快に感じることはないでしょう。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けプロセッサーなので、高負荷時でも低めの消費電力です。
外観のチェック
Inspiron 14 2-in-1 (5410)の外観のチェックです。
狭額縁液晶を搭載し、モダンなイメージです。ボディ素材は、アルミニウムとプラスチックです。質感もいいです。ボディカラーは、プラチナシルバーです。
天板の素材はアルミニウムです。
スピーカーとして、底面の左右に2.5W x2のステレオスピーカーが配置されています。音質は、そこそこいいです。ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
Webカメラは、720p(30 fps)のHDカメラで、画質は普通です。メカニカル カメラ シャッターも付いています。IRカメラは搭載していません。
側面のポート類です。USB3.2 x2、USB-C(DisplayPort、Power Delivery対応)、HDMI、microSDカードリーダーという構成です。
液晶面を閉じた状態です。背面に排気口があります。タブレット形状にしても、厚みはほとんど変わりません。
底面の画像です。
底面カバーを外したときの写真がこちらです。1つのファンと、2本のヒートパイプでの冷却となっています。
メモリスロットは2つあり、換装可能です。
搭載されていたM.2 SSDは、Type 2230でした。固定金具を付け替えれば、一般的なType 2280のM.2 SSDへの換装もできます。
ACアダプターは65Wです。コンセント側のケーブルが太いので、ややかさばります。
まとめ
以上が、Inspiron 14 2-in-1 (5410)のレビューです。
14型液晶を搭載したノートパソコンで、一般的なユーザーの普段使いのPCとしていいと思います。Core i5モデル以上なら、メモリもデュアルチャネルで、十分なグラフィック性能も出ます。
さらに、タブレットなどへも変形可能で、ペンも使用できるので、通常のノートPCよりも使える場所や用途が広いです。質量も実測値では1.5kgを切っており、軽い機種ではありませんが、車での移動などであれば、十分持ち出しもしやすいと思います。
ただし、液晶は6bit表示となっており、最近のノートPCとしては表示できる色の階調が少ないです。クリエイター向けのPCではないので、気にならない方がほとんどだと思いますが、やや残念な部分です。
また、インテルCPUなので、Thunderboltに対応していると良かったです。
Office H&B付きのCore i5モデルが9万円台
Inspiron 14 2-in-1 (5410)
特徴
- 第11世代Core + 十分な容量のメモリとSSD
- ペンも使える2 in 1 PC
- 比較的高いコストパフォーマンス
こんなあなたに
- 普段使い用PCが欲しい一般ユーザー
- タッチ操作やペン入力もしたい
- 価格7万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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