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デル Inspiron コンパクトデスクトップ(2021年4月モデル)の実機レビュー
CPU | Core i3-10105 Core i5-11400 |
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GPU | インテル UHD グラフィックス GeForce GTX 1650 SUPER |
メモリ | 8GB |
価格 | 5万円台[税込]~ |
デルのInspiron コンパクト デスクトップ(3891)は、最小構成なら6万円台から購入できるコンパクトなデスクトップPCです。
コンパクトでWi-Fi 6を内蔵しているので、設置場所を選ばず、本体自体も軽量なので設置も楽。
GeForce GTX 1650 SUPERの外部グラフィックスを搭載でき、NGSやFF14などのオンラインゲームなら快適に動作します。
今回は次の構成でレビューをしています。なお、レビュー機はメーカーからの貸出機です。
レビュー機の構成
Core i5-11400、GeForce GTX 1650 SUPER、メモリ8GB
目次
お忙しい方は、「Inspiron コンパクト デスクトップ(3891)の特徴」のみお読みください。
Inspiron コンパクト デスクトップ(3891)の特徴
どこでも設置できるコンパクトなデスクトップPC
Inspiron コンパクト デスクトップ(3891)は、その名の通り高さ324.3 mm、幅154 mm、奥行き293 mmと、デスクトップPCにしてはとてもコンパクトで、狭い場所やデスク上にも設置できるサイズとなっています。重量も約5kgほどなので、持ち運びが必要な場合にも便利です。
Wi-Fi 6を内蔵しているので、有線LANがない環境でも設置でき、場所を選びません。
スペックも最大でインテル第11世代 Core i5を搭載でき、GeForce GTX 1650 SUPERも搭載できるので、安価なノートPCよりも性能が高いです。
シンプルなデザインに充実したインターフェース
フロント面には枯山水の様な波模様が施されており、シンプルで落ち着きのあるデザインです。また、SDカードスロットや光学ドライブ、USB Type -Cなど、インターフェースも充実しています。
さらに背面のポートには、標準でシリアルポートとパラレルポートが搭載されているので、モニタやプリンタなど、古い周辺機器に接続でき、法人用のオフィスPCにもオススメです。
コンパクトでも熱がこもりにくい
Inspiron コンパクト デスクトップ(3891)は、CPUファンを、画像の様にカバーで覆うことで、CPUの熱を外に直接逃がす仕組みになっています。これにより、コンパクト設計でも内部に熱がこもりにくく、同時にファンの騒音も抑えることができます。
メモリ容量などのカスタマイズはできない
Inspiron コンパクト デスクトップ(3891)はパーツのカスタマイズができません。特にメモリ容量は8GB固定となっていて、少ないです。せめて16GBモデルもしくはカスタマイズで容量を増やすことができればよかったのですが、それができないのが残念です。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUにはインテル第11世代 Core i5-11400または、Core i3-10105を搭載したモデルがあります。Core i5-11400は、出荷段階ではPower Limit(PL1)は65Wに制限されています。PL1の数値を上げようにもIntel XTU(Extreme Tuning Utility)には対応しておらず、BIOS画面にもPL1の数値を変更する項目は見当たらないので、これ以上パフォーマンスは伸びないと思われます。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
グラフィクスには、内蔵GPUのインテルUHDグラフィックスの他に、外部GPUのGeForce GTX 1650 SUPER搭載したモデルがあります。エントリークラスではありますが、内蔵グラフィックスと比べると非常にパフォーマンスが高いので、GPUを使った作業やゲームもするという方はGeForce GTX 1650 SUPER搭載モデルをおすすめします。
~ グラフィックス(ゲーム向け)性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650 SUPER の情報は次の通りです。動作クロックなどは標準値です。
ストレージ
ストレージは、HDDまたはPCIe-NVMe SSD搭載モデルから選ぶことができます。通常であれば、高速なNVMe SSD搭載モデルがおすすめです。HDDのみのモデルは起動などが遅くてイライラするかもしれません。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカード
正面にSDカードスロットを搭載しています。速度は、それほど速くありません。
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理速度を計測したときの結果を掲載します。最新のインテル第11世代 Core i5-11400を搭載しているものの、メモリが8GBしかないので、いずれのソフトも処理時間が遅いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
ゲームベンチマーク
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをしFrapsで計測したフレームレートを掲載します。GeForce GTX 1650 SUPERはエントリークラスですが、FF15やファンタシースターオンライン NGSなどの重めのゲームなら高設定、FF14なら最高設定で快適に動作します。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 81 fps |
標準品質 | 66 fps | |
高品質 | 45 fps |
重い部類のゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 24428 / 118 fps |
高 | 7589 / 64 fps | |
ウルトラ | 4494 / 50 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最低 | 83 fps |
中 | 72 fps | |
最高 | 55 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 16703 / 125 fps |
高(ノート) | 12528 / 88 fps | |
最高品質 | 11740 / 82 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 最高品質 | 21901(すごく快適) |
以下、パーツの温度、静音性、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
PL1は65Wに設定されているので、CPU電力は65Wで推移しています。CPU温度は70℃台後半で推移しており、問題ない温度です。
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPUおよびGPU温度は下図の通りです。
CPU温度は最大で85℃、GPU温度は80℃台とどちらもやや高めですが、問題ない範囲の温度だと思います。
静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、作業に集中しづらいです。
ゲーム中はデスクトップPCにしては高めの騒音値です。コンパクト設計なので、ファンの音や振動がケースに伝わりやすいと思われます。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
それほど高い性能のパーツを搭載していないので、低めの消費電力です。
アイドル時 | エンコード時 | FF15実行時 | |
Core i5-11400 GTX 1650 SUPER |
約30W | 約105W | 約200W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
前述の通り、フロントパネルは枯山水の様な波模様が施されており、シンプルで落ち着きのあるデザインです。
フロントパネルのサイドに小さい吸気穴があります。
正面のインターフェースです。USB 2.0が2ポートに、USB3.2とUSB-Cが1ポートずつ、SDカードスロット(フルサイズ)、ヘッドセット端子があります。
上部に光学ドライブを内蔵しています。
天面はフラットです。
左側面にも吸気口があります。
正面と背面です。
マザーボードの入出力ポートです。
拡張スロットには標準でシリアルポートとパラレルポートが搭載されています。
底面です。前だけゴム足になっています。
ケースの内部のチェック
ケース内部です。コンパクトながらも、ケーブル類は綺麗にまとめられています。メモリスロットは2スロットです。
CPUファンはリテールクーラーではなく、OEMパーツになります。CPUファンをカバーで覆っており、CPUから出た熱を直接外へ逃がす構造になっています。このカバーは青いピンを片手で挟むことによって簡単に取り外せます。
フロント面にHDDがマウントと光学ドライブがマウントされています。HDDやSSDを拡張できるスペースはありません。
フロントファンは搭載されていません。
マザーボードの拡張スロットにはGeForce GTX 1650 SUPERの他に、標準でシリアルポートとパラレルポートが搭載されています。
搭載されていた、256GB NVMe SSDです。
電源の詳細です。Core i5-11400、GeForce GTX 1650 SUPER搭載モデルでは360W電源でした。
有線のフルキーボードとマウスが付属しています。
斜めから見た画像
左側面を斜めから見たケース内部の画像です。
同じく左側面を、反対側の斜めから見た画像です。
まとめ
以上が、デル Inspiron コンパクト デスクトップ(3891)のレビューです。
コンパクトでWi-Fi 6を内蔵しているので、狭い場所やデスク上など、設置場所を選ばない設計で、デザインも落ち着いていてシンプルです。
CPUには最大でインテル第11世代 Core i5-11400を搭載でき、GPUにはGeForce GTX 1650 SUPERの外部グラフィックスを搭載できます。
また、標準でシリアルポートとパラレルポートが搭載されており、古い周辺機器なども接続することができます。
メモリが8GB固定でクリエイティブな作業には向きませんが、エクセルなどのちょっとした軽い事務作業やMMOなどの軽いオンラインゲームなどには十分なデスクトップPCだと思います。
価格も6万円台から購入できるので、安くてコンパクトなPCを探している方や、法人のオフィスにもおすすめのデスクトップPCです。
6万円台から購入できるコンパクトPC
Dell Inspironコンパクト デスクトップ
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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