※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
デル New Inspiron 15 3000(3593)の実機レビュー

CPU | Core i3-1005G1 Core i5-1035G1 Core i7-1065G7 |
---|---|
GPU | CPU内蔵 / MX230 |
メモリ | 4BB / 8GB |
ストレージ | HDD / SSD / SSD+HDD |
光学ドライブ | あり / なし |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 光学Dあり:2.20kg 光学Dなし:2.13kg |
バッテリー | 42Wh |
価格[税込] | 5万円台~ |
New Inspiron 15 3000(3593)は、第10世代Coreプロセッサー「Ice Lake」を搭載したスタンダード・ノートPCです。
一部にはIris PlusグラフィックスまたはGeForce MX230を搭載したモデルがあり、グラフィック性能がやや高めです。軽いPCゲームやブラウザゲームが快適に動くでしょう。
また、価格が安く、Core i5、SSD、Office付きといった売れ筋構成が7万円となっています。
ただし、液晶の視野角が狭く、青みが強くなっている点が欠点です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。
レビュー機の構成
Core i5-1035G1、8GBメモリ、256GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「New Inspiron 15 3000(3593)」のみお読みください。
New Inspiron 15 3000(3593)の特徴
Core i5、SSD、Office付きで7万円台
本製品は、最新の第10世代インテルCoreプロセッサーを搭載しつつ、価格が安い点が特徴です。
例えば、Core i5-1035G1、8GB、SSD、Office Personalといった人気な構成でも、7万円台(税別)で購入することが可能です。デルの製品はOfficeを付けたときの価格が安いので、Office必須の方は特におすすめです。

構成1 | 構成2 | 構成3 | |
CPU | Core i3-1005G1 | Core i5-1035G1 | Core i7-1065G7 |
メモリ | 4GB | 8GB | 8GB |
ストレージ | 1TB HDD | 256GB SSD | 512GB SSD |
Office | あり | あり | あり |
価格 [税別] | 58,083円 | 75,633円 | 87,133円 |
Iris PlusグラフィックスやGeForce MX230を搭載可能
本製品は、Core i7-1065G7なら、Iris Plus グラフィックス内蔵のプロセッサーを搭載し、他のスタンダードなCPUよりもやや高性能です。また、GeForce MX230のグラフィックを搭載したモデルもあります。これらのグラフィックスなら、軽いPCゲームやブラウザゲームなどが、従来よりも快適に動くでしょう。
ただし、驚くほど性能が高いわけでもありません。やや重いゲームをしたり、動画編集を本格的にしたりする用途には適しません。
残念なポイント/注意点
New Inspiron 15 3000(3593)の残念なポイントは、まず液晶の視野角が狭く、また画面が青白いことが挙げられます。液晶の品質は高くないため、長時間画面を見る方は、上位のInspiron 15 5000やInspiron 15 7000のほうがいいと思います。
また、有線LANの速度が10/100Mbpsとなっており、1Gbpsに対応していません。NASなどを設置し、LAN環境をギガビットで揃えている方はご注意下さい。
注意点としては、光学ドライブについては、搭載されているモデルと、搭載されていないモデルがあります。Officeについては、Office Personalと、PowerPointなどが使えるOffice Home & Business があり、間違えやすいので気を付けましょう。また、外部グラフィックスを搭載したモデルのみUSB Type-Cポートが搭載されます。
2019.12.27追記:本製品はHDMIポートでの4K出力が出来ない場合があるようです。当サイトで購入した製品は4K液晶に出力できましたが、他のユーザー様からの連絡では、4K液晶に出力できなかったそうです。4K液晶に繋ごうと思っている方は、ご注意下さい。
各用途の快適度
New Inspiron 15 3000(3593)の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによって快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
〇 | スペックは十分ですが、液晶はそれほど見やすくありません。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | 〇 | CPUのスペックは十分です。スピーカー音は普通です。液晶は、色の鮮やかさがやや物足りません。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | やや時間のかかる処理もありますが、極端に遅く感じることもなく、使えると思います。ただし、液晶の色域が狭いので、画像編集用途にはあまりおすすめはしません。 |
動画編集 | △ | 軽い編集ソフトで、ライトに編集するなら出来なくもないです。動画編集をするなら、内蔵グラフィックス性能が高いCore i7-1065G7、もしくはGeForce MX230搭載モデルがいいと思います。ただし、本格的に行うなら、GeForce GTXシリーズクラスの外部グラフィックスを搭載したモデルのほうがいいと思います。 |
ゲーム | △ | 基本的にはゲーム向きではないですが、軽いPCゲームやブラウザゲームなら快適でしょう。もしゲームをするなら、内蔵グラフィックス性能が高いCore i7-1065G7、もしくはGeForce MX230搭載モデルがいいと思います。 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
視野角が狭く、寒色系の画面で、色域も狭く、見やすい液晶とは言えません。
液晶の型番は「DNF8V 156HGA」となっていました。なお、別のパネルが搭載される可能性もあります。最大輝度は、当サイトの計測で184cd/m2と普通です。詳細は以下のタブをクリックして下さい。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率が61.7%、sRGB比が61.9%でした。

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線は下図のようになっています。寒色系(青色が強く発色している)ことが分かります。

視野角は狭いです。

画素形状です。ギラつきはあまり感じません。

非光沢液晶ですので、映り込みが少ないです。

正確な確認方法ではありませんが、今回確認した限りではフリッカーは感じませんでした。

※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線は下図のようになっています。やや緑が低めに補正されていますが、どの色も比較的揃っており、比較的自然な発色であることが分かります。

視野角は広いです。

画素形状です。ギラつきは感じません。

低反射コートが施されており、非光沢液晶よりは映り込みがあるものの、光沢液晶よりは映り込みが抑えられています。

どのくらいの輝度で計測したか忘れてしまったのですが、おそらく半分くらいの輝度設定では、フリッカーはなさそうでした。

※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
普通の使いやすさだと思います。
実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約18mm、キーストロークは約1.3mmです。最近のノートPCとしては一般的なキーピッチ、キーストロークでしょう。1つの枠に、2つのキーが入っているところがあり、見た目がやや残念です。「Backspace」キーがやや小さいのもマイナスポイントです。
タッチパッドは普通の使いやすさです。


パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUは、第10世代Coreプロセッサー「Ice Lake」を搭載しています。
一般ユーザーには十分な性能です。~ CINEBENCH R20 ~

※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
グラフィックス
Core i7-1065G7であれば、内蔵グラフィックスの性能がやや上がります。また、GeForce MX230を搭載したモデルもあります。ただ、どちらもそこまで性能が高いわけではないので、重いPCゲームが快適に動いたりするわけではありません。
~ 3DMark Night Raid - Graphics score ~

※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※いずれもノートPC用のグラフィックスです
ストレージ
ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。
~ CrystalDiskMark ~

(TOSHIBA KBG40ZNS256G(TLC))
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
SDカード
SDカードリーダー/ライターの速度は遅いです。

実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
Core i5-1035G1 | |
x265でエンコード (※1) | 28分00秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 2分13秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
第8世代Coreプロセッサーよりは速くなっていますが、HシリーズのCoreプロセッサーと比べると大分遅いです。
内蔵GPUによるハードウェアエンコードは、従来のIntel UHD 620よりも非常に速くなっています。
質量のチェック
当サイトで計測した質量は下表の通りです。15.6型ノートとしては、やや軽い質量です。
質量 | |
PC本体 | 1.912kg |
ACアダプター(+電源ケーブル) | 256g |
バッテリー駆動時間のチェック
New Inspiron 15 3000(3593)は、42Whのバッテリーを搭載しています。
バッテリー駆動時間は次のようになっており、やや短めの駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2014 | 記載なし |
(2) PCMark 10 Modern Office | ― |
(3) 動画再生時 | 4時間43分 |
(4) PCMark 8 Work | ― |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時や低負荷時(動画再生時)はほぼ無音です。それ以外は普通の騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
エンコード時のCPU温度がやや高めです。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
低めの表面温度で、快適に使えると思います。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
全体的に、一般的なノートパソコンよりもやや低めの消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
樹脂製のボディで、液晶のベゼルも太く、やや安っぽい見た目です。

天板のカラーはホワイトです。

液晶が傾く最大の角度です。

側面は次の通りです。今回光学ドライブは搭載していませんが、光学ドライブを搭載したモデルもあります。また、グラフィックボード搭載モデルのみ、USB Type-Cポートが搭載されます。

底面もホワイトです。
スピーカーは底面にあり、音質は、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

底面カバーを取り外したときの画像です。

メモリは2スロットで換装・増設できます。

今回ハードディスクは搭載していませんが、2.5インチベイがあり、ケーブルも付いているので増設可能だと思います。

M.2 SSDも換装できそうです。

ACアダプターは45Wです。

まとめ
以上が、New Inspiron 15 3000(3593)のレビューです。
Iris Plusを搭載したCore i7-1065G7や、GeForce MX230を搭載可能で、一般的なノートパソコンよりもグラフィック性能がやや高いです。軽いPCゲームや、ブラウザゲームをやってみたい方にいいでしょう。
また、価格が安く、Core i5、SSD、Office付きといった売れ筋構成でも、7万円台で購入することが可能です。
ただし、液晶の視野角が狭く、色域も狭く、青みが強く、あまり見やすい液晶とは言えません。液晶の品質にこだわるなら、上位機種のほうがいいと思います。
また、ボディが樹脂製で、狭額ベゼルでもなく、やや安っぽく感じるデザインです。
他よりちょっと性能がいいスタンダードノート
New Inspiron 15 3000(3593)

特徴
- Iris PlusやMX230なら、グラボ性能がやや高い
- 価格が安い
こんなあなたに
- 軽いPCゲームやブラウザゲームを楽しみたい方
- 快適スペックで安いPCが欲しい方
- 液晶にはあまりこだわりが無い方
- the比較限定キャンペーン楽天ポイントプレゼント
- 価格5万円台[税別]~
- 一言青白い液晶でも平気なら
おすすめ

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ

DELLのパソコンの一覧ページ。各シリーズの違いや、おすすめ製品の紹介。各製品のレビュー記事もあり。

約15年間にわたり、年間100機種以上、パソコンを細かくチェックしている筆者がおすすめするノートパソコン。