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Inspiron 15 3000(3576)の実機レビュー

CPU | 第8世代Core |
---|---|
GPU | Radeon 520 |
メモリ | 8 GB |
ストレージ | SSD |
光学ドライブ | DVDドライブ |
液晶サイズ | 15.6型ワイド |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 2.13kg |
バッテリー | 40WHr |
価格 | 7万円台~ |
第8世代CPU搭載でも比較的安い
Inspiron 15 3000は、高い処理性能の第8世代Coreプロセッサーを搭載しながら、7万円台(税抜)と比較的安価なノートパソコンです。
第8世代CPUに加え、SSDも標準搭載しながら、この価格は安いと思います。
安くても、液晶はFHDとなっています。
最近では省略されることも多くなった光学ドライブも搭載しています。
外観は地味ですが、耐久性には優れた構造をしており、長く使おうと思っている方も安心できると思います。
目次
お忙しい方は、「Inspiron 15 3000(3576)の特徴」のみお読みください。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-8250U、8GBメモリ、256GB M.2 SSD、Radeon 520
Inspiron 15 3000(3576)の特徴
第8世代CPU、SSD、フルHD構成で7万円台(税別)
Inspiron 15 3000は、第8世代Coreプロセッサーを搭載しています。クアッドコアの高性能CPUで非常に高速です。ストレージにはSSDを搭載しており、高速にOSやアプリが起動し、ストレスなく作業ができます。液晶もフルHDと十分な解像度です。
この性能で、価格はなんと7万円台(メーカーサイトに掲載のクーポン利用時)となっており、コストパフォーマンスは非常に高いです。
Radeon 520は選択式が良かった
Inspiron 15 3000は、外部グラフィックスとしてRadeon 520を搭載しています。しかし、それほど性能の高いものではなく、当サイトにて計測したベンチマークスコアは第8世代Coreプロセッサー内蔵のGPUであるインテル UHD グラフィックス 620と同等程度の性能でした。また、GPU支援のアプリを使おうと思っても、Radeonだと対応しているアプリが少ないです。
「メインメモリの消費を抑えられる」というぐらいのメリットしかないので、Radeon 520は選択式にして、搭載しない構成も選べたらよかったです。
デザインはビジネスモデルっぽく、やや地味
ボディは樹脂製で、ビジネスモデルのような簡素なデザインになっています。

ビジネスモデルっぽい外観
耐久性は高い
Inspiron 15 3000は、外観はビジネスモデルっぽいですが、その代わり、あらゆる状況での使用を想定してあり、長く使用できるように、下記のような様々なテストが行われています。
また、仕様を見ていると、標準で防水キーボードとなっているので、飲み物をキーボードにこぼしてしまうという、ありがちなアクシデントにも比較的強いと言えるでしょう。
光学ドライブを搭載
Inspiron 15 3000は、最近は外されることも多い光学ドライブを搭載しています。CD等へデータをバックアップしたい方や、音楽CDをPCへ取り込みたい方などに便利です。

光学ドライブを搭載
Enterキー、Backspaceキーなどがやや狭い
Inspiron 15 3000(3576)は、「Enter」、「Backspace」、「\」のキーがやや狭くなっていて、慣れるまでややブラインドタッチしにくいです。

EnterキーとBackspaceキー
有線LANは最大100Mbpsまで
有線LANの最大速度は1,000Mbpsではなく、100Mbpsとなっています。LANをギガビットで統一しているような方はご注意下さい。
ちなみに、無線LANは、11ac対応です。
Inspiron 15 3000のラインナップ比較
デルのInspironシリーズは、エントリーモデルの3000シリーズと、スタンダードモデルの5000シリーズと、ハイエンドモデルの7000シリーズに分けられます。
さらに、3000シリーズは、下図のように、4つのモデルに分類されますが、この違いを簡単に説明します。

Inspironシリーズのラインナップ
それぞれのモデルのボディは同じ(グレーが選べる機種もあり)ですが、CPUやストレージ、液晶などが異なります。この中で今回レビューしている機種は、「New 15インチ(Intel)」に当たります。3000シリーズの中では最上位のモデルとなり、高性能なパーツを選ぶことが可能です。
本製品 | ||||
新しい15インチ | New15インチ (AMD) |
New 15インチ |
New 15インチ (Intel) |
|
---|---|---|---|---|
型番 | 3552 | 3565 | 3567 | 3576 |
CPU | Celeron N3060 | AMD E2-9000 | 第6、7世代Core | 第8世代Core |
ストレージ | HDD | HDD | HDD / SSD | SSD |
液晶 | HD | HD | HD、FHD | FHD |
価格(税抜) | 約35,000円~ | 約35,000円~ | 約45,000円~ | 約75,000円~ |
上位機種との比較
本機は、エントリー向けとなる3000シリーズですが、スペックは高く、上位の5000シリーズとほぼ同等のパーツが選択可能です。下表は、そのInspiron 15 5000シリーズ(5570)と構成をほぼ同じにして、価格を比較したものです。
価格は、Inspiron 15 3000のほうが7,000円ほど安くなっています。
外観は、Inspiron 15 5000のほうがメタル風のボディでかっこよかったり、USB Type-Cポートが搭載されていたりしますが、Inspiron 15 3000で十分だと思う方も多いのではないかと思います。
Inspiron 15 3000 | Inspiron 15 5000 | |
---|---|---|
型番 | 3576 | 5570 |
CPU | Core i5-8250U | |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | 256GB SSD | |
グラフィックス | Radeon 520 | Intel UHD 620 |
液晶 | FHD | |
価格(税抜) | 74,783円 | 81,583円 |
レビュー | - | レビュー |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
フルHDと解像度は十分ですが、品質自体はそれほど良いものではありません。
視野角は狭いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、寒色系の画面であることが分かります。


色域は狭いです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。ギラつきは、特に感じません。

画素の拡大図
非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
前述した通り、「Enter」、「Backspace」などのキーが狭い点が、やや気になります。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キーピッチは十分あると思いますが、キーストロークは浅めです。キートップほぼフラットですが、底付きの衝撃はそれほどありません。
タッチパッドの動かしやすさは普通で、クリックボタンはやや固めです。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
第8世代インテルCoreプロセッサーを選択でき、処理性能は高いです。

CPUの性能
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
グラフィックス
本製品で3D Mark Cloud Gateの Graphics score を確認したところ、Radeon 520(2GB)は、インテル UHD グラフィックス 620よりも、スコアが低かったです。ただ、ベンチマークによっては結果が逆転することもあり、性能はほぼ同等と思っていいでしょう。

グラフィックスの性能
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ストレージ
ストレージは、SATA SSDを搭載しています。十分な性能でしょう。

ストレージの性能
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
Inspiron 15 3000(3576)で計測したベンチマーク
以下、本製品で計測したベンチマークスコアです。
(CPU性能の評価)

Core i5-8250U
(CPU性能の評価)

Core i5-8250U
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

Core i5-8250U、Radeon 520
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i5-8250U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 29分13秒 |
NVENCでエンコード (※2) | - |
QSVでエンコード (※3) | 3分47秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)

256GB SATA SSD(東芝 KSG60ZMV256G)
エンコード中のCPU温度とCPUクロックは次の通りです。CPU温度はそれほど高くありませんが、ときどきクロックが落ちています。その影響で、エンコード時間は、そこまで速くはなかったです。

エンコード時のCPU温度とクロック
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。うるさいと図書館や講義室などで使うときに、周りの人の迷惑になります。
動作音はやや低めです。


パーツの温度のチェック
温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。


表面温度のチェック
表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
普通の温度です。使っていてそれほど気になりません。


消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。


外観のチェック
外観については、他のInspiron 15 3000シリーズと同じなので、「Inspiron 15 3000 (AMD) 」をご覧ください。
ただ、この他にもグレーのカラーが用意されています。
ACアダプターは65Wになります。
まとめ
以上が、Inspiron 15 3000(3576)のレビューです。
第8世代インテルCoreプロセッサーに、SSDを搭載しながら、7万円台という安さが魅力の製品です。
ボディデザインは地味ですが、耐久性はあるようです。
ただし、Enterキーなどがやや狭い点と、有線LANが100Mbpsまでという点が、ややデメリットです。
また、Radeon 520は搭載しなくて良かったかなと思います。CPU内蔵のグラフィックスとほぼ性能は変わりませんし、RadeonだとGPU支援に対応しているアプリも少ないです。メインメモリの消費を抑えるメリットくらいしかありません。Radeon 520を搭載しないとう選択もできたらよかったです。
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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