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デル Dell G5 15(5587)の実機レビュー

更新日:2018年9月12日
CPU Core i7-8750H
Core i5-8300H
GPU GTX 1050Ti
GTX 1060 Max-Q
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ SSD
SSD+HDD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD IPS 非光沢
質量 約2.65kg
バッテリー 56WHr
価格 10万円台~(税別)

GTX 1060搭載PCとしては最安?

Dell G5 15は、人気のグラフィックス「GeForce GTX 1060 Max-Q」または「GeForce GTX 1050Ti」を搭載可能なゲーミングノートです。

特に、GeForce GTX 1060 Max-Q搭載時の価格が安く、GTX 1060搭載のノートPCとしては、筆者の調べた限りでは最安で、クーポンを使用すると11万円台から購入することができます。本製品を購入するなら、GTX 1060 Max-Qを搭載したモデルをおすすめします。

安い製品ですが、デュアルファンを搭載しており、冷却性も比較的高めです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8750H、16GBメモリ、GeForce GTX 1060 Max-Q(6GB)、256GB SSD+1TB HDD

目次

お忙しい方は、「Dell G5 15の特徴」のみお読みください。

Dell G5 15の特徴

Dell Gシリーズの中の位置づけ

Dell Gシリーズは、エントリー向けのゲーミングノートブランドで、その中でも15.6型の製品については、下表のようなラインナップになっています。主な違いは、選択できるCPUと、GPUと、カラーです。筐体はいずれも似ており、特にDell G5 15とDell G7 15の筐体はほぼ同じです。

個人的には、GeForce GTX 1050またはGTX 1050Tiを搭載するならDell G3 15を、GeForce GTX 1060 Max-Qを搭載するならDell G5 15を、Core i9-8950HKを搭載するならDell G7 15がおすすめです。

Dell Gシリーズ(15.6型)の違い
    Dell G3 15 Dell G5 15 Dell G7 15
CPU Core i5-8300H
Core i7-8750H
Core i9-8950HK    
GPU GTX 1050    
GTX 1050Ti
GTX 1060 Max-Q  
Killer LAN  
Color
レビュー レビュー レビュー

 

GeForce GTX 1060搭載PCとしては最安かも!?

上で、GeForce GTX 1060 Max-Qを搭載するならDell G5 15がおすすめと書きましたが、理由は価格が安いからです。下表に、Dell G5 15、Dell G7 15および、GeForce GTX 1060を搭載可能なライバル機種の価格を掲載します。ご覧のように、Dell G5 15が最も安くなっています。Dell G5 15のグラフィックスはMax-Q デザインなので、通常のGTX 1060よりも少し(5~10%くらい)ベンチマークスコアは落ちてしまいますが、その分省電力で、発熱も抑えられます。

ちなみに、GTX 1050Tiを搭載したモデルは、Dell G5 15よりも、Dell G3 15のほうが安くなります。

Dell Gシリーズ(15.6型)の違い
  Dell G5 15 Dell G7 15
CPU Core i5-8300H
GPU GTX 1060 Max-Q 6GB
価格[税別] 116,183円 120,333円
  マウス
NEXTGEAR
-NOTE i5540
ドスパラ
GALLERIA
GCF1060GF
パソコン工房
CPU Core i7-7700HQ Core i7-8750H
GPU GTX 1060 3GB GTX 1060 6GB
価格[税別] 132,800円 167,980円 156,980円
※2018年9月10日時点の価格
※価格はクーポン適用時

 

デュアルファンで冷却

Dell G5 15は、エントリー向けのゲーミングノートではありますが、デュアルファンを搭載しており、またMax-QデザインのGeForce GTX 1060を搭載することで、GPU温度は問題ない温度に抑えられています。

デュアルファンを搭載
背面の排気口

 

各用途の快適度

Dell G5 15の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧、動画鑑賞、 Office作業 非常に快適です。欲を言えばもう少しスピーカーの音質が良く、キーボードが打ちやすかったら良かったです。
イラスト制作 スペックは十分です。ただし、液晶の品質が物足りないです。
もう少し色域が広ければ良かったと思います。
画像編集・RAW現像
エンコード CPUを使ったエンコードも、NVENCも高速です。
ゲーム エントリー向けのGTX 1050Ti、またはミドルクラスのGTX 1060 with Max-Qを搭載しておりゲームが快適です。
動画編集 スペックは十分です。ただし、液晶の色域がもう少し広ければ良かったです。

 

ゲームベンチマーク

Dell G5 15の各ゲームのベンチマークスコア(平均フレームレート)は下表のようになっています。

フルHDの場合、ほとんどのゲームが、高め~最高設定のグラフィック品質設定で、ゲームをすることができます。

ただ、GeForce GTX 1060は、Max-Qデザインのグラフィックスということもあり、通常のGeForce GTX 1060を搭載した他のゲーミングノートPCと比べた場合、5%~10%くらいスコアが低いゲームもあります。

ゲームベンチマーク(平均フレームレート)
~GeForce GTX 1060 Max-Q(6GB)~
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 7693 / 76 fps
標準品質 5899 / 58 fps
高品質 4351 / 43 fps
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
1920x1080 軽量品質 90 fps
高品質 60 fps
ウルトラ 35 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
1920x1080 標準(ノート) 15999 / 116 fps
高(ノート) 14047 / 97 fps
最高品質 10908 / 73 fps
中程度の重さのゲーム
ライズオブトゥームレイダー
1920x1080 最低品質 119 fps
中品質 85 fps
最高品質 66 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
1920x1080 低品質 78 fps
高品質 64 fps
最高品質 59 fps
軽い部類のゲーム
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)
1920x1080 25145
※約6000で60fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 18141 (すごく快適)
※約5500で60fps

 

グラフィックカードのスペックは次の通りです。たまにメモリが3GBのGeForce GTX 1060もありますが、Dell G5 15は、6GBと十分あります。


グラフィックカードのスペック

 

GeForce GTX 1060のその他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。他のPCで計測した結果ではありますが、鉄拳7、バイオハザード7などのフレームレートについても掲載しています。

PCゲームベンチマーク一覧

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。どの色も1:1の直線に近く、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

 

色域はやや狭いです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきはほぼ感じません。

画面拡大

 

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。よりゲームに集中できるでしょう。

画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

高級ゲーミングノートのALIENWAREシリーズと違い、Dell Gシリーズのキーボードは簡素なつくりになっており、普通のキーボードです。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットです。キーストロークの浅さがやや気になりますが、慣れれば普通に打てるでしょう。

タッチパッドの操作性は普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

Dell G5 15のパフォーマンスのチェックです。

CPU

Core i5-8300HまたはCore i7-8750Hが搭載可能です。ゲーミングノートのスタンダードなCPUはCore i7-8750Hですが、Core i5-8300Hでも十分ゲームができます。

CPU性能の目安
(CINEBENCH R15 マルチコア)
※コメントは筆者の独自判断
※灰色のバーのパーツは選択できません

 

グラフィックス

グラフィックスには、ゲーム用としては、GeForce GTX 1050TiまたはGTX 1060を選択できます。Dell G5 15を買うなら、GeForce GTX 1060(Max-Q)がコスパが高くおすすめです。GeForce GTX 1050Tiを搭載しようと思っているなら、Dell G3 15もご検討下さい。

グラフィックス性能の目安
(3DMark Time Spy)
※コメントは筆者の独自判断
※灰色のバーのパーツは選択できません

 

ストレージ

ストレージは、下のものを選択できます。ゲーム用途の場合、SATA SSDとPCIe SSDとでそこまでロードの体感速度は変わらないので、どちらのSSDでもいいと思います。

ストレージ性能の目安
(CrystalDiskMark)
※コメントは筆者の独自判断
※灰色のバーのパーツは選択できません

 

レビュー機で計測したベンチマーク

以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。他社の同等構成のノートPCと比べると、CPU性能を評価するベンチマークスコアがわずかですが低めでした。また、Max-QデザインのGeForce GTX 1060ということで、GPU性能を評価するベンチマークも、通常のGTX 1060よりやや低めのスコアでした。

CINEBENCH R15
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8750H
3DMark
~ グラフィックス(3Dゲーム)の評価 ~
Core i7-8750H、GeForce GTX 1060 Max-Q (6GB)
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i7-8750H
GTX 1060 Max-Q (6GB)
x265でエンコード (※1) 18分27秒
NVENCでエンコード (※2) 1分42秒
QSVでエンコード (※3) 3分11秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でエンコードしたときのCPUクロック
CrystalDiskMark 6(SSD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~
256GB SATA SSD
CrystalDiskMark 6(SDカード)
~ SDカードスロット性能の評価 ~

普通の速度です。なお、UHS-Ⅱのカードには対応していないようです。

最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

質量のチェック

Dell G5 15の質量のチェックです。

PC本体の質量は、15.6型のゲーミングノートとしてはやや重いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.782kg
ACアダプター 692g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

Dell G5 15は、56Whのバッテリーを搭載しており、普通の容量です。

バッテリー駆動時間は次の通りです。ゲーミングノートPCとしては普通だと思います。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
PCMark 8 Home テスト ※1
PCMark 8 Work テスト ※2
動画再生時 ※3 5時間42分
FF14 ベンチ ループ実行 ※4
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※4 標準設定・フルHDで実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(標準品質(デスク)、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

fps制限をしないでFF14のベンチマークを実行した場合のCPU温度がやや高めかなと思いますが、あとは普通です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、エンコード時のCPU温度の詳細です。70℃前後で推移しており、問題ない温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のCPU、GPU温度の詳細です。

負荷の高いベンチマーク後半において、CPU温度はやや高めですが、GPU温度は問題ない温度です。

CPU温度
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のCPU温度
GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

FF14をfps制限なしで実行したときは、キーボードの中央部分が熱くなっていますが、それ以外の状態のときは、それほど高くありませんでした。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

高性能なCPUおよびGPUを搭載しているため、やや高めの消費電力です。ただし、Optimusに対応しているため、アイドル時の消費電力は低めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Dell G5 15の外観写真を掲載します。

ブラックとレッドのカラーがありますが、今回はブラックのカラーとなっています。

シンプルなデザインですが、ワンポイントで赤色が使われており、個性を出しています。

 

天板もシンプルです。

 

スピーカーは正面側に配置されており、音質は普通です。勝手に点数をつけると、10点満点で5点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。

 

液晶は、次の角度まで開きます。

 

側面のインターフェースは次のようになっています。光学ドライブはありませんが、USB Type-C、HDMI、SDカードスロットなど、一般的なポートは揃っていると思います。

 

底面は非常にシンプルです。

 

ネジを1つ取るだけで、底面カバーを外せます。(保証外になりますが)パーツの交換などは楽にできるでしょう。2.5インチストレージを、自分でSSDなどに換装しても良いと思います。

 

ACアダプターはやや大きいですが、薄型なのでカバンには入れやすいと思います。

まとめ

以上が、Dell G5 15のレビューです。

人気の高いGeForce GTX 1060(Max-Q)やGTX 1050Tiを搭載し、価格も比較的安く、コストパフォーマンスに優れたゲーミングノートです。特に、GeForce GTX 1060(Max-Q)を搭載したときの価格が、他社の同等構成のPCに比べて安いのでおすすめです。

ただし、Max-Q デザインであるため、ゲーム時のフレームレートが、他の同構成PCに比べてやや落ちるケースもあります。その代わり、発熱や消費電力はやや抑えられています。

ゲーミングノートPCは、クリエイターの方が購入することも多いですが、本製品は液晶の色域がやや狭い点が残念です。

詳細・購入はこちら

【公式サイトはこちら】
公式サイトこちら

 

 

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