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デル Dell G5 15(5587)の実機レビュー

CPU | Core i7-8750H Core i5-8300H |
---|---|
GPU | GTX 1050Ti GTX 1060 Max-Q |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | SSD SSD+HDD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約2.65kg |
バッテリー | 56WHr |
価格 | 10万円台~(税別) |
GTX 1060搭載PCとしては最安?
Dell G5 15は、人気のグラフィックス「GeForce GTX 1060 Max-Q」または「GeForce GTX 1050Ti」を搭載可能なゲーミングノートです。
特に、GeForce GTX 1060 Max-Q搭載時の価格が安く、GTX 1060搭載のノートPCとしては、筆者の調べた限りでは最安で、クーポンを使用すると11万円台から購入することができます。本製品を購入するなら、GTX 1060 Max-Qを搭載したモデルをおすすめします。
安い製品ですが、デュアルファンを搭載しており、冷却性も比較的高めです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8750H、16GBメモリ、GeForce GTX 1060 Max-Q(6GB)、256GB SSD+1TB HDD
目次
お忙しい方は、「Dell G5 15の特徴」のみお読みください。
Dell G5 15の特徴
Dell Gシリーズの中の位置づけ
Dell Gシリーズは、エントリー向けのゲーミングノートブランドで、その中でも15.6型の製品については、下表のようなラインナップになっています。主な違いは、選択できるCPUと、GPUと、カラーです。筐体はいずれも似ており、特にDell G5 15とDell G7 15の筐体はほぼ同じです。
個人的には、GeForce GTX 1050またはGTX 1050Tiを搭載するならDell G3 15を、GeForce GTX 1060 Max-Qを搭載するならDell G5 15を、Core i9-8950HKを搭載するならDell G7 15がおすすめです。
GeForce GTX 1060搭載PCとしては最安かも!?
上で、GeForce GTX 1060 Max-Qを搭載するならDell G5 15がおすすめと書きましたが、理由は価格が安いからです。下表に、Dell G5 15、Dell G7 15および、GeForce GTX 1060を搭載可能なライバル機種の価格を掲載します。ご覧のように、Dell G5 15が最も安くなっています。Dell G5 15のグラフィックスはMax-Q デザインなので、通常のGTX 1060よりも少し(5~10%くらい)ベンチマークスコアは落ちてしまいますが、その分省電力で、発熱も抑えられます。
ちなみに、GTX 1050Tiを搭載したモデルは、Dell G5 15よりも、Dell G3 15のほうが安くなります。
Dell G5 15 | Dell G7 15 | |
CPU | Core i5-8300H | |
GPU | GTX 1060 Max-Q 6GB | |
価格[税別] | 116,183円 | 120,333円 |
マウス NEXTGEAR -NOTE i5540 |
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF |
パソコン工房 | |
CPU | Core i7-7700HQ | Core i7-8750H | |
GPU | GTX 1060 3GB | GTX 1060 6GB | |
価格[税別] | 132,800円 | 167,980円 | 156,980円 |
※価格はクーポン適用時
デュアルファンで冷却
Dell G5 15は、エントリー向けのゲーミングノートではありますが、デュアルファンを搭載しており、またMax-QデザインのGeForce GTX 1060を搭載することで、GPU温度は問題ない温度に抑えられています。


各用途の快適度
Dell G5 15の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧、動画鑑賞、 Office作業 | ◎ | 非常に快適です。欲を言えばもう少しスピーカーの音質が良く、キーボードが打ちやすかったら良かったです。 |
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イラスト制作 | 〇 | スペックは十分です。ただし、液晶の品質が物足りないです。 もう少し色域が広ければ良かったと思います。 |
画像編集・RAW現像 | ||
エンコード | ◎ | CPUを使ったエンコードも、NVENCも高速です。 |
ゲーム | 〇 | エントリー向けのGTX 1050Ti、またはミドルクラスのGTX 1060 with Max-Qを搭載しておりゲームが快適です。 |
動画編集 | 〇 | スペックは十分です。ただし、液晶の色域がもう少し広ければ良かったです。 |
ゲームベンチマーク
Dell G5 15の各ゲームのベンチマークスコア(平均フレームレート)は下表のようになっています。
フルHDの場合、ほとんどのゲームが、高め~最高設定のグラフィック品質設定で、ゲームをすることができます。
ただ、GeForce GTX 1060は、Max-Qデザインのグラフィックスということもあり、通常のGeForce GTX 1060を搭載した他のゲーミングノートPCと比べた場合、5%~10%くらいスコアが低いゲームもあります。
~GeForce GTX 1060 Max-Q(6GB)~
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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1920x1080 | 軽量品質 | 7693 / 76 fps |
標準品質 | 5899 / 58 fps | |
高品質 | 4351 / 43 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
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1920x1080 | 軽量品質 | 90 fps |
高品質 | 60 fps | |
ウルトラ | 35 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
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1920x1080 | 標準(ノート) | 15999 / 116 fps |
高(ノート) | 14047 / 97 fps | |
最高品質 | 10908 / 73 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ライズオブトゥームレイダー
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1920x1080 | 最低品質 | 119 fps |
中品質 | 85 fps | |
最高品質 | 66 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
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---|---|---|
1920x1080 | 低品質 | 78 fps |
高品質 | 64 fps | |
最高品質 | 59 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)
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1920x1080 | ― | 25145 ※約6000で60fps |
![]() 軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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1920x1080 | 最高品質 | 18141 (すごく快適) ※約5500で60fps |
グラフィックカードのスペックは次の通りです。たまにメモリが3GBのGeForce GTX 1060もありますが、Dell G5 15は、6GBと十分あります。

GeForce GTX 1060のその他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。他のPCで計測した結果ではありますが、鉄拳7、バイオハザード7などのフレームレートについても掲載しています。
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
視野角は広いです。

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。どの色も1:1の直線に近く、自然な発色であることが分かります。

色域はやや狭いです。
画素形状です。ギラつきはほぼ感じません。

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。よりゲームに集中できるでしょう。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
高級ゲーミングノートのALIENWAREシリーズと違い、Dell Gシリーズのキーボードは簡素なつくりになっており、普通のキーボードです。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットです。キーストロークの浅さがやや気になりますが、慣れれば普通に打てるでしょう。
タッチパッドの操作性は普通です。


パフォーマンスのチェック
Dell G5 15のパフォーマンスのチェックです。
CPU
Core i5-8300HまたはCore i7-8750Hが搭載可能です。ゲーミングノートのスタンダードなCPUはCore i7-8750Hですが、Core i5-8300Hでも十分ゲームができます。

(CINEBENCH R15 マルチコア)
※灰色のバーのパーツは選択できません
グラフィックス
グラフィックスには、ゲーム用としては、GeForce GTX 1050TiまたはGTX 1060を選択できます。Dell G5 15を買うなら、GeForce GTX 1060(Max-Q)がコスパが高くおすすめです。GeForce GTX 1050Tiを搭載しようと思っているなら、Dell G3 15もご検討下さい。

(3DMark Time Spy)
※灰色のバーのパーツは選択できません
ストレージ
ストレージは、下のものを選択できます。ゲーム用途の場合、SATA SSDとPCIe SSDとでそこまでロードの体感速度は変わらないので、どちらのSSDでもいいと思います。

(CrystalDiskMark)
※灰色のバーのパーツは選択できません
レビュー機で計測したベンチマーク
以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。他社の同等構成のノートPCと比べると、CPU性能を評価するベンチマークスコアがわずかですが低めでした。また、Max-QデザインのGeForce GTX 1060ということで、GPU性能を評価するベンチマークも、通常のGTX 1060よりやや低めのスコアでした。
~ CPU性能の評価 ~

~ グラフィックス(3Dゲーム)の評価 ~


Core i7-8750H GTX 1060 Max-Q (6GB) |
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x265でエンコード (※1) | 18分27秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分42秒 |
QSVでエンコード (※3) | 3分11秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~

~ SDカードスロット性能の評価 ~
普通の速度です。なお、UHS-Ⅱのカードには対応していないようです。

質量のチェック
Dell G5 15の質量のチェックです。
PC本体の質量は、15.6型のゲーミングノートとしてはやや重いです。
質量 | |
PC本体 | 2.782kg |
ACアダプター | 692g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
Dell G5 15は、56Whのバッテリーを搭載しており、普通の容量です。
バッテリー駆動時間は次の通りです。ゲーミングノートPCとしては普通だと思います。
駆動時間 | |
PCMark 8 Home テスト ※1 | ― |
PCMark 8 Work テスト ※2 | ― |
動画再生時 ※3 | 5時間42分 |
FF14 ベンチ ループ実行 ※4 | ― |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※4 標準設定・フルHDで実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
普通の騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(標準品質(デスク)、1920x1080)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
fps制限をしないでFF14のベンチマークを実行した場合のCPU温度がやや高めかなと思いますが、あとは普通です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン
エンコード時の温度の詳細
下図は、エンコード時のCPU温度の詳細です。70℃前後で推移しており、問題ない温度です。

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細
下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のCPU、GPU温度の詳細です。
負荷の高いベンチマーク後半において、CPU温度はやや高めですが、GPU温度は問題ない温度です。


表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
FF14をfps制限なしで実行したときは、キーボードの中央部分が熱くなっていますが、それ以外の状態のときは、それほど高くありませんでした。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
高性能なCPUおよびGPUを搭載しているため、やや高めの消費電力です。ただし、Optimusに対応しているため、アイドル時の消費電力は低めです。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
Dell G5 15の外観写真を掲載します。
ブラックとレッドのカラーがありますが、今回はブラックのカラーとなっています。
シンプルなデザインですが、ワンポイントで赤色が使われており、個性を出しています。

天板もシンプルです。

スピーカーは正面側に配置されており、音質は普通です。勝手に点数をつけると、10点満点で5点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。

液晶は、次の角度まで開きます。

側面のインターフェースは次のようになっています。光学ドライブはありませんが、USB Type-C、HDMI、SDカードスロットなど、一般的なポートは揃っていると思います。


底面は非常にシンプルです。

ネジを1つ取るだけで、底面カバーを外せます。(保証外になりますが)パーツの交換などは楽にできるでしょう。2.5インチストレージを、自分でSSDなどに換装しても良いと思います。

ACアダプターはやや大きいですが、薄型なのでカバンには入れやすいと思います。


まとめ
以上が、Dell G5 15のレビューです。
人気の高いGeForce GTX 1060(Max-Q)やGTX 1050Tiを搭載し、価格も比較的安く、コストパフォーマンスに優れたゲーミングノートです。特に、GeForce GTX 1060(Max-Q)を搭載したときの価格が、他社の同等構成のPCに比べて安いのでおすすめです。
ただし、Max-Q デザインであるため、ゲーム時のフレームレートが、他の同構成PCに比べてやや落ちるケースもあります。その代わり、発熱や消費電力はやや抑えられています。
ゲーミングノートPCは、クリエイターの方が購入することも多いですが、本製品は液晶の色域がやや狭い点が残念です。
詳細・購入はこちら
公式サイトこちら

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ

DELLのパソコンの一覧ページ。各シリーズの違いや、おすすめ製品の紹介。各製品のレビュー記事もあり。

ゲーミングノートパソコンの比較ページ。ALIENWAREやGALLERIA、NEXTGEAR-NOTE、OMENといったゲームブランドノートPCの比較。

パソコンに必須のセキュリティソフトの比較ページ。セキュリティソフトの選び方や、比較一覧表、用途ごとのおすすめ製品などを掲載。