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デル Dell G7 15(7588)の実機レビュー

CPU | 第8世代 Hシリーズ |
---|---|
GPU | GTX 1050Ti GTX 1060 Max-Q |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | SSD+HDD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約2.63kg |
バッテリー | 56WHr |
価格 | 10万円台~(税別) |
コスパの高いゲーミングPC
Dell G7 15は、人気のノート用グラフィックス「GeForce GTX 1060」を搭載し、14万円台から購入可能なゲーミングノートPCです。公式サイトに掲載されているクーポンを使うと12万円で購入することも可能です。非常にコストパフォーマンスの高い製品だと思います。
GeForce GTX 1050Tiを選択することも可能で、その場合は、12万円台(クーポン利用で10万円台)で購入できます。
さらに、CPUには、インテル 第8世代 Hシリーズプロセッサーを新たに搭載。液晶も非光沢のIPSパネルで画面が見やすいです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8750H、8GBメモリ、GeForce GTX 1060(6GB)、256GB SSD+1TB HDD
目次
お忙しい方は、「Dell G7 15の特徴」のみお読みください。
Dell G7 15の特徴
人気のGeForce GTX 1060(6GB)を搭載し、高コスパ
Dell G7 15は、コストパフォーマンスの高さが魅力のゲーミングノートPCです。
GeForce GTX 1060(6GB)またはGTX 1050Ti(4GB)を搭載しながら、10万円台前半で購入することが可能です。
ただし、今回、GeForce GTX 1060のグラフィックスを使ってみましたが、Max-Q デザイン対応ということから、他のGTX 1060搭載機よりも、ゲームによっては1割ほどフレームレートが落ちているケースもありました。
Max-Q デザインとは?
電圧効率が最も良くなるポイントにパフォーマンスを抑えて動作するグラフィックス、またはこのようなグラフィックスを搭載した薄型ノートパソコンのことです。
ややパフォーマンスは落ちるものの、発熱、消費電力、騒音値を抑える効果があり、ボディの薄いノートパソコンに効果があります。
インテル 第8世代 Hシリーズプロセッサーを搭載
Dell G7 15は、「Hシリーズ」のインテル 第8世代プロセッサーの、Core i5-8300HまたはCore i7-8750Hを選択可能です。
下表の通り非常に高い性能で、Core i5-8300Hですら、以前までゲーミングノートPCの主流だったCore i7-7700HQより、ベンチマークスコアが高くなっています。Core i7-8750Hであれば、1年前までゲーミングデスクトップPCに多く搭載されていたCore i7-7700Kよりもスコアが上です。ゲームだけでなく多くの作業が快適になるでしょう。

CPUの性能比較
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
Dell G7 15とDell G5 15の比較
Dell G7 15には、G5 15という兄弟機種も存在します。
Dell G7 15は、米国ではCore i9-8950HKを選択可能で、G5 15とある程度差別化されていますが、日本ではCore i9は選択できず、ボディもインターフェースもほとんど同じで、G5 15と違いはあまりありません。選択できるパーツもほとんど一緒です。
価格については、同構成にして比べた場合(下表参照)、Dell G5 15のほうがやや安くなっているため、基本的にはDell G5 15をおすすめします。ただし、選べるボディカラーには違いがあるため、カラーの好みによっては、G7 15がいいと思います。
Dell G5 15 | Dell G7 15 | |
---|---|---|
画像 | ![]() ![]() |
![]() ![]() |
CPU | Core i7-8750H | |
GPU | GeForce GTX 1060 Max-Q | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 256GB SSD + 1TB HDD | |
ポート | USB 3.1 x3 USB Type-C HDMI LAN SDカードスロット |
|
カラー | ブラック、レッド | ブラック、ホワイト |
価格 | 164,980円 | 169,980円 |
デュアルファンで冷却
Dell G7 15は、デュアルファンを搭載しており、底面および正面の吸気口と、背面の排気口は大きく取られています。また、Max-QデザインのGeForce GTX 1060を搭載することで、パーツの温度は問題ない温度に抑えられています。

底面の吸気口

正面の吸気口

背面の排気口
ホワイトとブラックのカラーラインナップ
Dell G7 15のカラーラインナップは、ホワイトとブラックとなっています。Dell G3 15のホワイトはパームレストや底面もホワイトでしたが、Dell G7 15は天板と左右の側面のみホワイトとなっています。

ホワイトとブラックのカラーラインナップ
ゲームベンチマーク
Dell G7 15の各ゲームのベンチマークスコア(平均フレームレート)は下表のようになっています。
フルHDの場合、ほとんどのゲームが、高め~最高設定のグラフィック品質設定で、ゲームをすることができます。
ただ、Max-Q対応ということもあり、同等スペックの他のゲーミングノートPCと比べた場合、1割くらいスコアが低いゲームもあります。
![]() 重い部類のゲーム ファイナルファンタジー XV |
||
1920x1080 | 軽量品質 | 7704 (快適) 77 fps |
標準品質 | 5674 (やや快適) 56 fps | |
高品質 | 4039 (普通) 40 fps |
![]() 重い部類のゲーム ゴーストリコン ワイルドランズ |
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1920x1080 | 低品質 | 100 fps |
高品質 | 63 fps | |
ウルトラ | 35 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム ファイナルファンタジー XIV 紅蓮のリベレーター |
||
1920x1080 | 標準品質(デスクトップPC) | 14900 (非常に快適) 109 fps |
高品質(デスクトップPC) | 13436 (非常に快適) 94 fps | |
最高品質 | 10672 (非常に快適) 72 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム ファークライ 5 |
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1920x1080 | 低品質 | 78 fps |
高品質 | 63 fps | |
最高品質 | 59 fps |
![]() 軽い部類のゲーム モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) |
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1920x1080 | ― | 25129 ※約6000で60fps |
![]() 軽い部類のゲーム ドラゴンクエストX |
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1920x1080 | 最高品質 | 18024(すごく快適) ※約5500で60fps |
GPU-Zで確認したGeForce GTX 1060の情報は次の通りです。
Max-Qデザインであるためだと思いますが、GPU ClockとBoost Clockの値が、他のGTX 1060を搭載したゲーミングノートPCよりも低めになっています。スコアがやや低いゲームがあるのは、この影響だと思います。

グラフィックカードのスペック
GeForce GTX 1060のその他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。他のPCで計測した結果ではありますが、鉄拳7、バイオハザード7などのフレームレートについても掲載しています。
液晶ディスプレイのチェック
Dell G7 15の液晶ディスプレイの詳細なチェックです。
IPSパネルを使用しており、視野角が良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。暗部がやや暗めに強調され、青も少し強めになっていることが分かりますが、わずかですのでほぼ気になりません。
色域はやや狭いです。ここは上位モデルのALIENWAREシリーズとの違いかなと思います。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状です。ギラつきは特に感じません。

画面拡大
非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
Dell G7 15のキーボードとタッチパッドのチェックです。
ゲーミングノートPCは、キーボードにこだわった製品も多いですが、Dell G7 15はいたって普通のキーボードです。この辺りは価格なりといったところでしょう。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットです。
実際にタイピングしてみて、キーストロークが浅く感じますが、普通に打てるとは思います。
タッチパッドの操作性は普通です。クリックボタンは遊び部分(スイッチに到達するまでボタンが動く部分)が無く押しやすいですが、クリック音がやや大きいです。
パフォーマンスのチェック
Dell G7 15のパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUは、最新のHシリーズの第8世代CPUを搭載しています。前述しましたが、ノートPC用のCPUとしてはかなり高い性能です。

CPU性能の目安
※灰色のバーのパーツは選択できません
グラフィックス
グラフィックスにはGTX 1050TiまたはGeForce GTX 1060を搭載しています。

グラフィックス性能の目安
※灰色のバーのパーツは選択できません
ストレージ
ストレージは、SATA SSDとHDDの両方を搭載しています。

ストレージの選び方(筆者の独自判断)
Dell G7 15で計測したベンチマーク
以下、Dell G7 15で計測したベンチマーク結果を掲載します。CPU関連のスコアは順当な結果が出ていると思います。グラフィックス関連のスコアは、同グラフィックスを搭載したゲーミングPCより、やや低めかなと思います。
(CPU性能の評価)

Core i7-8750H
(CPU性能の評価)

Core i7-8750H
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)


Core i7-8750H、GeForce GTX 1060(6GB)
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i7-8750H GeForce GTX 1060(6GB) |
|
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x265でエンコード (※1) | 17分23秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分52秒 |
QSVでエンコード (※3) | 3分13秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)

256GB SSD
(SDカードスロットの評価)

UHS-Ⅰ対応カード
エンコード中のCPUクロックです。極端にクロックがダウンすることもなく安定しています。

エンコード時のCPUクロック
質量のチェック
Dell G7 15の質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.63kg」とあります。当サイトで計測した質量は次の通りで、メーカーサイトよりもやや重かったです。ゲーミングノートPCとしては"普通~やや重い"質量だと思います。
PC本体 | ACアダプター |
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2.801kg | 698g |
バッテリー駆動時間のチェック
Dell G7 15のバッテリー駆動時間チェックです。
バッテリー容量は、56Whです。FF XIV ベンチマークをループで実行させたときの駆動時間を計測してみましたが、下の通りでした。このゲーミングPCに限った話ではありませんが、外へ持っていってゲームをするときは、ACアダプターも携帯したほうがいいです。
Core i7-8750H GTX 1060 |
|
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FF XIV ベンチマーク ループ実行 ※1 | 1時間39分 |
PCMark 8 Home ※2 | ― |
PCMark 8 Work ※3 | ― |
動画再生時 ※4 | ― |
※1 標準設定・フルHDで実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※4 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
Dell G7 15の動作音(静音性)のチェック結果です。
他のゲームノートPCと比較して、普通の動作音だと思います。ただ、ゲーム中は気になると思います。


参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
20dB |
ほぼ無音 |
21~25dB |
PCに近づかないと音が聞こえないレベル |
26~30dB | PCから少し離れても音が聞こえるレベル |
31~35dB | 静かな扇風機くらいの音 |
36~40dB | PCの近くにいると、ややうるさく感じるレベル |
41~45dB | 風量を上げた扇風機くらいの音。一般的なデスクトップPC音 |
46~50dB | 一般的なエアコン音くらい。うるさい |
50dB以上 | エアコンをハイパワー運転にしたような音。とてもうるさい |
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
ダブルファンを搭載し、Max-Q対応のGTX 1060を搭載することで、GPU温度は問題ない温度です。また、CPU温度も問題ありません。


エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。
70℃前後で推移しており問題ない温度です。極端なクロックダウンも起こっていませんでした。

エンコード中のCPU温度
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細
下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のCPU、GPU温度の詳細です。
負荷が高くなるベンチマークの後半でも、CPU温度、GPU温度共に70℃台に収まっており、問題ない温度だと思います。

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のCPU温度

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のGPU温度
表面温度のチェック
Dell G7 15の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
ゲーム中は、キーボード中央部分が熱いですが、常時手が触れるパームレスト部分は熱くないので、それほど気にはなりません。


消費電力のチェック
Dell G7 15の消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
本機はOptimusに対応しているため、アイドル時の消費電力は低いです。ゲーム時の消費電力はそれなりにあります。


外観のチェック
Dell G7 15の外観のチェックです。
ブラック カラー
ブラックのカラーの外観を掲載します。
無難なカラーで、パームレスト周りやロゴがブルーになっている点がかっこいいです。
パームレストはマグネシウム合金で補強されているようです。つや消しの素材ですが、ブラックだとやはり指紋は目立ちます。
天板です。
背面の排気口もさりげなくブルーになっています。
ヒンジは中央部に回転部分があります。
スピーカーは正面側に配置されており、音質は普通です。勝手に点数をつけると、10点満点で5点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。
側面のインターフェースは一通り揃っています。ただし、光学ドライブは搭載していません。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。
ACアダプターは薄型です。GeForce GTX 1050Ti搭載時は130Wで、GeForce GTX 1060搭載時は180Wでした。
ホワイト カラー
ホワイトのカラーの画像です。ちなみに、ホワイトは日本で人気のあるカラーだそうです。
ホワイトでも、パームレスト部分はブラックとなります。
天板は清潔感のあるホワイトで、ロゴはブルーになっています。
側面の画像です。
底面はブラックのカラーになっています。
まとめ
以上が、Dell G7 15のレビューです。
人気のGeForce GTX 1060や1050Tiを搭載し、価格も比較的安く、コストパフォーマンスに優れたゲーミングノートPCです。
ゲーム中の温度も問題なかったですし、デザインもシンプルながらも、かっこいいと思います。
ただし、Max-Q対応ということからか、ゲーム時のフレームレートが、他の同構成PCに比べて約1割ほど落ちるケースもありました。
ALIENWAREなどの高級ゲーミングノートPCと比較すると、液晶の色域が悪い点、キーボードにこだわりが無い点、スピーカー音が普通な点、イルミネーションが無い点などが、見劣りする部分かなと思います。
兄弟機種のDell G5 15とボディもスペックも似ており、価格はG5 15のほうが安いため、こちらも合わせてチェックするといいと思います。
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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