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デル Dell G7 15(7588)の実機レビュー

更新日:2018年6月11日
CPU 第8世代 Hシリーズ
GPU GTX 1050Ti
GTX 1060 Max-Q
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ SSD+HDD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD IPS 非光沢
質量 約2.63kg
バッテリー 56WHr
価格 10万円台~(税別)

コスパの高いゲーミングPC

Dell G7 15は、人気のノート用グラフィックス「GeForce GTX 1060」を搭載し、14万円台から購入可能なゲーミングノートPCです。公式サイトに掲載されているクーポンを使うと12万円で購入することも可能です。非常にコストパフォーマンスの高い製品だと思います。

GeForce GTX 1050Tiを選択することも可能で、その場合は、12万円台(クーポン利用で10万円台)で購入できます。

さらに、CPUには、インテル 第8世代 Hシリーズプロセッサーを新たに搭載。液晶も非光沢のIPSパネルで画面が見やすいです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8750H、8GBメモリ、GeForce GTX 1060(6GB)、256GB SSD+1TB HDD

目次

お忙しい方は、「Dell G7 15の特徴」のみお読みください。

Dell G7 15の特徴

人気のGeForce GTX 1060(6GB)を搭載し、高コスパ

Dell G7 15は、コストパフォーマンスの高さが魅力のゲーミングノートPCです。

GeForce GTX 1060(6GB)またはGTX 1050Ti(4GB)を搭載しながら、10万円台前半で購入することが可能です。

ただし、今回、GeForce GTX 1060のグラフィックスを使ってみましたが、Max-Q デザイン対応ということから、他のGTX 1060搭載機よりも、ゲームによっては1割ほどフレームレートが落ちているケースもありました。

Max-Q デザインとは?

電圧効率が最も良くなるポイントにパフォーマンスを抑えて動作するグラフィックス、またはこのようなグラフィックスを搭載した薄型ノートパソコンのことです。

ややパフォーマンスは落ちるものの、発熱、消費電力、騒音値を抑える効果があり、ボディの薄いノートパソコンに効果があります。

 

インテル 第8世代 Hシリーズプロセッサーを搭載

Dell G7 15は、「Hシリーズ」のインテル 第8世代プロセッサーの、Core i5-8300HまたはCore i7-8750Hを選択可能です。

下表の通り非常に高い性能で、Core i5-8300Hですら、以前までゲーミングノートPCの主流だったCore i7-7700HQより、ベンチマークスコアが高くなっています。Core i7-8750Hであれば、1年前までゲーミングデスクトップPCに多く搭載されていたCore i7-7700Kよりもスコアが上です。ゲームだけでなく多くの作業が快適になるでしょう。

CINEBENCH R15(マルチコア)

CPUの性能比較
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

 

Dell G7 15とDell G5 15の比較

Dell G7 15には、G5 15という兄弟機種も存在します。

Dell G7 15は、米国ではCore i9-8950HKを選択可能で、G5 15とある程度差別化されていますが、日本ではCore i9は選択できず、ボディもインターフェースもほとんど同じで、G5 15と違いはあまりありません。選択できるパーツもほとんど一緒です。

価格については、同構成にして比べた場合(下表参照)、Dell G5 15のほうがやや安くなっているため、基本的にはDell G5 15をおすすめします。ただし、選べるボディカラーには違いがあるため、カラーの好みによっては、G7 15がいいと思います。

Dell G5 15との比較
  Dell G5 15 Dell G7 15
画像

CPU Core i7-8750H
GPU GeForce GTX 1060 Max-Q
メモリ 16GB
ストレージ 256GB SSD + 1TB HDD
ポート USB 3.1 x3
USB Type-C
HDMI
LAN
SDカードスロット
カラー ブラック、レッド ブラック、ホワイト
価格 164,980円 169,980円

 

デュアルファンで冷却

Dell G7 15は、デュアルファンを搭載しており、底面および正面の吸気口と、背面の排気口は大きく取られています。また、Max-QデザインのGeForce GTX 1060を搭載することで、パーツの温度は問題ない温度に抑えられています。


底面の吸気口


正面の吸気口


背面の排気口

 

ホワイトとブラックのカラーラインナップ

Dell G7 15のカラーラインナップは、ホワイトとブラックとなっています。Dell G3 15のホワイトはパームレストや底面もホワイトでしたが、Dell G7 15は天板と左右の側面のみホワイトとなっています。


ホワイトとブラックのカラーラインナップ

 

ゲームベンチマーク

Dell G7 15の各ゲームのベンチマークスコア(平均フレームレート)は下表のようになっています。

フルHDの場合、ほとんどのゲームが、高め~最高設定のグラフィック品質設定で、ゲームをすることができます。

ただ、Max-Q対応ということもあり、同等スペックの他のゲーミングノートPCと比べた場合、1割くらいスコアが低いゲームもあります。

ゲームベンチマークスコア(平均フレームレート)
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー XV
1920x1080 軽量品質 7704 (快適) 77 fps
標準品質 5674 (やや快適) 56 fps
高品質 4039 (普通) 40 fps
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
1920x1080 低品質 100 fps
高品質 63 fps
ウルトラ 35 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー XIV 紅蓮のリベレーター
1920x1080 標準品質(デスクトップPC) 14900 (非常に快適) 109 fps
高品質(デスクトップPC) 13436 (非常に快適) 94 fps
最高品質 10672 (非常に快適) 72 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
1920x1080 低品質 78 fps
高品質 63 fps
最高品質 59 fps
軽い部類のゲーム
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)
1920x1080 25129
※約6000で60fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 18024(すごく快適)
※約5500で60fps

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1060の情報は次の通りです。

Max-Qデザインであるためだと思いますが、GPU ClockとBoost Clockの値が、他のGTX 1060を搭載したゲーミングノートPCよりも低めになっています。スコアがやや低いゲームがあるのは、この影響だと思います。


グラフィックカードのスペック

 

GeForce GTX 1060のその他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。他のPCで計測した結果ではありますが、鉄拳7、バイオハザード7などのフレームレートについても掲載しています。

PCゲームベンチマーク一覧

液晶ディスプレイのチェック

Dell G7 15の液晶ディスプレイの詳細なチェックです。

IPSパネルを使用しており、視野角が良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。暗部がやや暗めに強調され、青も少し強めになっていることが分かりますが、わずかですのでほぼ気になりません。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域はやや狭いです。ここは上位モデルのALIENWAREシリーズとの違いかなと思います。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきは特に感じません。


画面拡大

 

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。


画面への映り込み

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Dell G7 15のキーボードとタッチパッドのチェックです。

ゲーミングノートPCは、キーボードにこだわった製品も多いですが、Dell G7 15はいたって普通のキーボードです。この辺りは価格なりといったところでしょう。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットです。

実際にタイピングしてみて、キーストロークが浅く感じますが、普通に打てるとは思います。

タッチパッドの操作性は普通です。クリックボタンは遊び部分(スイッチに到達するまでボタンが動く部分)が無く押しやすいですが、クリック音がやや大きいです。


キーボード全体図

キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

Dell G7 15のパフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUは、最新のHシリーズの第8世代CPUを搭載しています。前述しましたが、ノートPC用のCPUとしてはかなり高い性能です。


CPU性能の目安
※灰色のバーのパーツは選択できません

グラフィックス

グラフィックスにはGTX 1050TiまたはGeForce GTX 1060を搭載しています。



グラフィックス性能の目安
※灰色のバーのパーツは選択できません

ストレージ

ストレージは、SATA SSDとHDDの両方を搭載しています。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

Dell G7 15で計測したベンチマーク

以下、Dell G7 15で計測したベンチマーク結果を掲載します。CPU関連のスコアは順当な結果が出ていると思います。グラフィックス関連のスコアは、同グラフィックスを搭載したゲーミングPCより、やや低めかなと思います。

CINEBENCH R15
(CPU性能の評価)

Core i7-8750H
PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i7-8750H
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)


Core i7-8750H、GeForce GTX 1060(6GB)
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i7-8750H
GeForce GTX 1060(6GB)
x265でエンコード (※1) 17分23秒
NVENCでエンコード (※2) 1分52秒
QSVでエンコード (※3) 3分13秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark 5
(ストレージの評価)

256GB SSD
CrystalDiskMark 6
(SDカードスロットの評価)

UHS-Ⅰ対応カード

 

エンコード中のCPUクロックです。極端にクロックがダウンすることもなく安定しています。


エンコード時のCPUクロック

 

質量のチェック

Dell G7 15の質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.63kg」とあります。当サイトで計測した質量は次の通りで、メーカーサイトよりもやや重かったです。ゲーミングノートPCとしては"普通~やや重い"質量だと思います。

質量の計測結果
PC本体 ACアダプター
2.801kg 698g

バッテリー駆動時間のチェック

Dell G7 15のバッテリー駆動時間チェックです。

バッテリー容量は、56Whです。FF XIV ベンチマークをループで実行させたときの駆動時間を計測してみましたが、下の通りでした。このゲーミングPCに限った話ではありませんが、外へ持っていってゲームをするときは、ACアダプターも携帯したほうがいいです。

バッテリー駆動時間(当サイトによる計測値)
  Core i7-8750H
GTX 1060
FF XIV ベンチマーク ループ実行 ※1 1時間39分
PCMark 8 Home ※2
PCMark 8 Work ※3
動画再生時 ※4
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 標準設定・フルHDで実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※4 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

Dell G7 15の動作音(静音性)のチェック結果です。

他のゲームノートPCと比較して、普通の動作音だと思います。ただ、ゲーム中は気になると思います。


 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安
20dB
ほぼ無音
21~25dB
PCに近づかないと音が聞こえないレベル
26~30dB PCから少し離れても音が聞こえるレベル
31~35dB 静かな扇風機くらいの音
36~40dB PCの近くにいると、ややうるさく感じるレベル
41~45dB 風量を上げた扇風機くらいの音。一般的なデスクトップPC音
46~50dB 一般的なエアコン音くらい。うるさい
50dB以上 エアコンをハイパワー運転にしたような音。とてもうるさい
※筆者の感覚です。感じ方には個人差があります

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

ダブルファンを搭載し、Max-Q対応のGTX 1060を搭載することで、GPU温度は問題ない温度です。また、CPU温度も問題ありません。


 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。

70℃前後で推移しており問題ない温度です。極端なクロックダウンも起こっていませんでした。


エンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のCPU、GPU温度の詳細です。

負荷が高くなるベンチマークの後半でも、CPU温度、GPU温度共に70℃台に収まっており、問題ない温度だと思います。


FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のCPU温度


FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のGPU温度

表面温度のチェック

Dell G7 15の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

ゲーム中は、キーボード中央部分が熱いですが、常時手が触れるパームレスト部分は熱くないので、それほど気にはなりません。


消費電力のチェック

Dell G7 15の消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

本機はOptimusに対応しているため、アイドル時の消費電力は低いです。ゲーム時の消費電力はそれなりにあります。


外観のチェック

Dell G7 15の外観のチェックです。

ブラック カラー

ブラックのカラーの外観を掲載します。

無難なカラーで、パームレスト周りやロゴがブルーになっている点がかっこいいです。

パームレストはマグネシウム合金で補強されているようです。つや消しの素材ですが、ブラックだとやはり指紋は目立ちます。

 

天板です。

 

背面の排気口もさりげなくブルーになっています。

 

ヒンジは中央部に回転部分があります。

 

スピーカーは正面側に配置されており、音質は普通です。勝手に点数をつけると、10点満点で5点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。

 

側面のインターフェースは一通り揃っています。ただし、光学ドライブは搭載していません。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。

ACアダプターは薄型です。GeForce GTX 1050Ti搭載時は130Wで、GeForce GTX 1060搭載時は180Wでした。

ホワイト カラー

ホワイトのカラーの画像です。ちなみに、ホワイトは日本で人気のあるカラーだそうです。

ホワイトでも、パームレスト部分はブラックとなります。

 

天板は清潔感のあるホワイトで、ロゴはブルーになっています。

 

側面の画像です。

 

底面はブラックのカラーになっています。

 

まとめ

以上が、Dell G7 15のレビューです。

人気のGeForce GTX 1060や1050Tiを搭載し、価格も比較的安く、コストパフォーマンスに優れたゲーミングノートPCです。

ゲーム中の温度も問題なかったですし、デザインもシンプルながらも、かっこいいと思います。

ただし、Max-Q対応ということからか、ゲーム時のフレームレートが、他の同構成PCに比べて約1割ほど落ちるケースもありました。

ALIENWAREなどの高級ゲーミングノートPCと比較すると、液晶の色域が悪い点、キーボードにこだわりが無い点、スピーカー音が普通な点、イルミネーションが無い点などが、見劣りする部分かなと思います。

兄弟機種のDell G5 15とボディもスペックも似ており、価格はG5 15のほうが安いため、こちらも合わせてチェックするといいと思います。

詳細・購入はこちら

【公式サイトはこちら】
公式サイトこちら

 

 

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