※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

ASUS ROG Flow X13(Ryzen 6000シリーズモデル)の実機レビュー

更新日:
ROG Flow X13
(Ryzen 6000シリーズモデル)
CPU Ryzen 9 6900HS
Ryzen 7 6800HS
GPU CPU内蔵 /
RTX 3050 / 3050 Ti
メモリ 16GB / 32GB
LPDDR5-6400
ストレージ PCIe Gen4 SSD
512GB / 1TB
液晶サイズ 13.4インチ
液晶種類 WUXGA 120Hz タッチ
質量 約1.35kg
バッテリー 約11.6時間~13.6時間
価格[税込] 18万円台~
ROG XG Mobile(GPU Box)
GPU RTX 3080 Laptop GPU
RTX 3070 Laptop GPU
Radeon RX 6850M XT
質量 約1.0~1.26kg
価格[税込] 12万円台~
約1.35kgしかないゲーミングノート

ROG Flow X13は、最大でRyzen 9 6900HSにRTX 3050 Tiを搭載し、質量が約1.35kgと超軽量のゲーミングノートです。

さらに、独自のGPU Box「ROG XG Mobile」もオプションで用意されており、こちらを接続することで、グラフィック性能がかなりスペックアップします。

出張先や友人宅へゲーミングノートを持って行って、ライトにゲームや動画編集を行い、自宅ではGPU Boxおよび外部ディスプレイに出力して、本格的にそれらを行う方におすすめです。

独自接続のおかげで、外付けGPU Boxにありがちなパフォーマンスの低下もなく、負荷の重いゲームも快適に動作します。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

ROG Flow X13 GV301RE

Ryzen 9 6900HSGeForce RTX 3050 Ti、メモリ32GB


ROG XG Mobile GC32L

AMD Radeon RX 6850M XT 12GB

 

目次

お忙しい方は、「ROG Flow X13の特徴」および「ROG XG Mobileの特徴」をお読みください。

 

ROG Flow X13の特徴

外部グラフィックスを搭載した超軽量ゲーミングノート

ROG Flow X13は、「GeForce RTX 3050 Ti」などを搭載しながら、約1.35kgと超軽量のモバイル・ゲーミングノートPCです。外部グラフィックスを搭載しながら、この質量はかなり軽いです。

ディスプレイサイズは13.4インチと小さいですが、その分コンパクトで、カバンにも入れやすいです。

ゲームや動画編集などが出来るスペックのノートPCを、手軽に外出先へ持っていきたいという方にピッタリの製品です。 

超軽量でコンパクトなボディ

 

タブレットなどの形状へ変形でき、ペンも使える

ROG Flow X13は、ヒンジが360度回転し、タブレットなどの形状へ変形することも出来ます。

また、ペンにも対応しているため、イラスト描きやフォトレタッチ、手書き文字入力を行うこともできます。ペンはオプションとなっており、今回は別のメーカーのMPP対応ペンを使ってみましたが、ジッターはあるものの、筆圧検知および傾き検知には対応していました。描き心地は普通です。

2 in 1 PCでペンにも対応

 

画面比16:10で作業がしやすい

ROG Flow X13の液晶は、画面比16:10のWUXGA(1920×1200)となっています。通常の16:9のFHD(1920x1080)液晶よりも縦の比率が高くなっているため、Webページなどの縦長のコンテンツが見やすいです。

また、16:10に対応したゲームなら、従来の16:9よりも広い視野でプレイすることができます。ただし、ゲーム向けにしてはやや残像感の強い液晶です。

16:10の見やすいディスプレイを搭載

 

AMD Ryzen 6000シリーズプロセッサー搭載

ROG Flow X13は、「Zen 3+」コア・アーキテクチャーを採用したRyzen 9 6900HSまたはRyzen 7 6800HSを搭載しています。8コア/16スレッドの非常に高い性能のプロセッサーとなっています。

CINEBENCH R23のスコアを見ると、小型ボディに搭載している影響で、思ったほどの数値でありませんでしたが、それでも45WクラスのRyzen 7 5800Hに近いスコアが出ていました。この小さいPCで、これだけのパフォーマンスが出れば十分でしょう。

CINEBENCH R23 ~ マルチコア ~
Core i9-12900HK 17767
Core i7-12700H 16389
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Ryzen 9 6900HS 12304
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 7 5700U 8445

 

独自GPU Boxを接続しパワーアップ

ROG Flow X13は、独自の外付けのGPU BOX「ROG XG Mobile」がオプションで用意されており、これを接続することで、高負荷なゲームも快適にプレイすることが可能です。

GPU BOXは、ノート用「RTX 3080 Laptop 16GB」または「RTX 3070 Laptop 8GB」、「Radeon RX 6850M XT」を搭載したモデルがあります。いずれもハイクラス以上のグラフィックスなので、CPU性能の高い本体に接続することで、高性能なゲーミングノートPCへと変身します。

ROG XG Mobileを接続可能

 

さらに、GPU Box「ROG XG Mobile」は映像出力も可能なので、高リフレッシュレートに対応したゲーミングディスプレイを接続して、2画面でゲームをすることができます。

外部ディスプレイでゲームをしつつ、ROG Flow X13のディスプレイでディスコードや配信画面を表示したり、動画や攻略サイトを閲覧したりといった使い方も可能です。

ROG XG MobileにはUSBポートも備えているので、ゲーミングキーボードやマウス、ヘッドセットなどを接続し、ドックとして使用することも可能です。

また、ROG Flow X13は、コンバーチブル型の2 in 1 PCであるというメリットを活かし、下図のようなテントモードにすることで、冷却効率が上がりプロセッサーの温度を下げることができます。

外部ディスプレイに出力して2画面でゲーム

 

Power Deliveryにも対応

ゲーミングノートPCは、USB-Cによる充電が出来ないものも多くありますが、本製品はPowerDeliveryに対応し、他社の充電器が使えます。

試した限りだと、他社製のPD充電器を使うと、60Wに制限されて動いているようでしたが、それでも外出先で、一般的な作業をする分には十分使えます。

PowerDelivery対応

 

ROG XG Mobileの特徴

外付けGPUパフォーマンスを最大限まで引き出す

他社製GPU Boxの場合、Thunderbolt 3 or 4の部分がボトルネックとなり、外付けGPUのパフォーマンスがやや落ちてしまいますが、「ROG XG Mobile」はそんなことはありません。

ASUSでは、独自規格であるUSB Type-C+PCIe 3.0 x8コネクタがセットになった計67本のワイヤーによる接続方法により、帯域幅を63GB/sまで広げることで、外付けGPU接続でも最大限の性能を引き出せるようになっています。

このXG Mobile接続専用ケーブルには、USB-Cも統合されているので、PC本体への給電もこのUSB-Cポートを通して行われます。そのため、ROG XG Mobile接続時は、PCに別途電源を接続する必要はありません。また、通常のUSB-C端子としても使用することができます。

ROG XG Mobile接続専用ケーブルの帯域幅は63GB/s
ROG XG Mobile接続専用ケーブル
ROG XG Mobile接続専用インターフェイス

 

コンパクトサイズで持ち運びやすい

一般的なGPU Boxは持ち運べないほど大きいサイズのものばかりですが、ROG XG MobileはノートPC用のGPUを採用することで、一般的なGPU Boxの約6~7%のサイズしかありません。

片手で持ち運べるほどのハンディサイズで、また角が丸みを帯びているため持ちやすいです。スケジュール帳を持ち歩くのと大差ありません。出張先にPC本体とGPU Boxを一緒に持って行き、外ではPC本体のみ、ホテルではGPU Boxを繋げるといった使い方もできます。

コンパクトで持ち運びやすい
B6版書籍とのサイズ比較
ROG Flow X13本体とのサイズ比較

 

「ROG XG Mobile」のスペック

「ROG XG Mobile」に搭載されるグラフィックスは、「Radeon RX 6850M XT」、「GeForce RTX 3080 Laptop GPU」、「GeForce RTX 3070 Laptop GPU」の3つのモデルから選択することができます。いずれもデスクトップ用グラフィックスに引けを取らない、かなり高い性能のGPU Boxです。

3DMark Time Spy (Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3070
13393
Radeon RX 6850M XT 12GB 12440 [Turbo]
9595 [パフォーマンス]
RTX 3080 16GB 11166 [Turbo]
10157 [パフォーマンス]
RTX 3070 16GB 10543 [Turbo]
9436 [パフォーマンス]
 :ROG XG Mobile
 :実際のROG XG Mobileで計測したスコア(ただしPC本体は別の機種の場合あり)

 

「Radeon RX 6850M XT」搭載モデルは、3DMarkのスコアが最も高く、また下表の通り価格も安いですが、レイトレーシングに不向きで、サイズが一回り大きく、質量もやや重いというデメリットがあります。

また、レビュー機では「Radeon RX 6850M XT」向けのAMDドライバ「Radeon Software Adrenaline」をインストールすると、(PC本体のグラフィックス用の)GeForceドライバーと干渉するためか、dGPUで動作しなくなるという現象が起きました。今回は発売前の貸出機で検証を行っているため、発売後は改善されているかもしれませんが、「Radeon Software Adrenaline」を使用できない場合も考えられます。

「ROG XG Mobile GPU」の基本スペック
  NVIDIAモデル AMDモデル
GPU GeForce RTX 3080 16GB
GeForce RTX 3070 8GB
Radeon RX 6850M XT
接続端子 USB Type-C+PCIe 3.0 x8 USB Type-C+PCIe 3.0 x8
USBポート USB 3.2 Gen 1×4 USB 3.2 Gen 1×4
画面出力端子 HDMI×1、DisplayPort×1 HDMI×1、DisplayPort×1
電源 280W内蔵電源 330W内蔵電源
本体サイズ 208×155×29.6mm 217×165×32.6mm
重量 約1.0kg 約1.26kg
価格(税込) 25万円台~ 12万円台

 

各用途の快適度

ROG Flow X13の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度(ROG Flow X13)
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
16:10の画面比で、Webページを観たり、Officeソフトを使ったりしやすいです。スペックも問題ありません。
動画鑑賞 快適です。スピーカー音は普通だと思います。
オンライン会議 カメラ、マイク、スピーカーを備えており、普通にオンライン会議に参加できます。
RAW現像
画像編集
LightroomのRAW現像時間が速く、液晶の色域もsRGBカバー率98.5%と広めの色域なのでこのような用途にも適しています。ただし、Adobe RGBを100%をカバーするような色域の広さではありません。
動画編集 高性能CPUに、エントリー性能ながら外部グラフィックスを搭載し、FHD動画の編集なら問題なくできるでしょう。4K動画もかんたんな編集ならできると思います。
ゲーム GeForce RTX 3050 Tiを搭載しており、ライトにならゲームをすることができます。ただし、高画質にしたり、レイトレーシングを有効にしたりするのは難しいです。
各用途の快適度(ROG Flow X13 + XG Mobile + 外部モニター)
用途 快適度 コメント
動画編集 高性能CPU + 高性能GPUにより、動画編集も快適です。特にGPUのVRAMを多く消費するような作業をする方には、16GBのVRAMを搭載したRTX 3080がおすすめです。
ゲーム Radeon RX 6850M XTを搭載することで高負荷なゲームも快適にプレイが可能です。レイトレーシング性能は低く、DLSSは使えませんが、それらに興味がなければ、かなり高性能なグラフィックスです。

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

動作モード

ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして、ベンチマークを計測しています。なお、動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトから変更します。

ARMOURY CRATE
動作モード

 

また、MSHybridとディスクリートを切り替えることも出来ます。ディスクリートのモードにすることで、外部GPUからCPU内蔵GPUを経由せずに、直接グラフィックスを出力することで、遅延やオーバーヘッドを無くし、フレームレートを高めることができます。その代わり、ゲームなど、何もしていないときの消費電力が高くなります。

MSHybridとディスクリートの切り替え

 

GeForce RTX 3050 Ti のスコア

ROG Flow X13単体でのゲームベンチマーク結果です。ノート用グラフィックスの中でもエントリークラスのグラフィックスなので、性能はそれほど高くありません。ただ、そこまで重くないゲームであれば、画質設定を下げることで、60 fps以上の平均フレームレートが出るゲームが多いです。

また、ディスクリートモードにすると、フレームレートがやや上がるゲームもあります。

重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
解像度 品質 MSHybrid ディスクリート
1920x1200 60 fps 61 fps
37 fps 37 fps
ウルトラ 29 fps 30 fps
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
解像度 品質 MSHybrid ディスクリート
1920x1200 68 fps 71 fps
54 fps 54 fps
最大 31 fps 34 fps
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 MSHybrid ディスクリート
1920x1200 最低 104 fps 105 fps
67 fps 68 fps
最高 55 fps 57 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 MSHybrid ディスクリート
1920x1200 標準(ノート) 113 fps 121 fps
高(ノート) 93 fps 96 fps
最高品質 73 fps 74 fps
中程度の重さのゲーム
エルデンリング
解像度 品質 MSHybrid ディスクリート
1920x1200 60 fps(最大) 60 fps(最大)
50 fps 52 fps
最高品質 42 fps 44 fps
※エレの教会で計測
軽い部類のゲーム
モンスターハンターライズ(DX12)
解像度 品質 MSHybrid ディスクリート
1920x1200 低設定 160 fps 178 fps
高設定 86 fps 88 fps
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 MSHybrid ディスクリート
1920x1200 低設定 152 fps 158 fps
高設定 85 fps 87 fps
※トレーニングモードで計測

 

Radeon RX 6850M XT のベンチマーク

「ROG XG Mobile」接続時の「Radeon RX 6850M XT 12GB」でのベンチマーク結果です。

グラフィックス性能ではGeForce RTX 3080と同等の性能で、フレームレートも負荷の重いサイバーパンクで75 fpsと、非常に高いスコアです。モンスターハンターライズやAPEXも高フレームレートで快適にプレイすることができます。

ただし、レイトレーシング用のRTコアを搭載していないので、レイトレーシング性能は低く、フレームレートを向上するDLSSにも対応していません。それらに興味がなければ、コストパフォーマンスの高いグラフィックスだと思います。

重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 129 fps
91 fps
ウルトラ 75 fps
解像度 品質 レイトレ ROG XG Mobile
1920x1200 ウルトラ 23 fps
ウルトラ 20 fps
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 93 fps
87 fps
最大 73 fps
解像度 品質 レイトレ ROG XG Mobile
1920x1200 最大 38 fps
ウルトラ 32 fps
重い部類のゲーム
ファークライ6(DX12)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 104 fps
84 fps
最高 70 fps
解像度 品質 DXR FSR ROG XG Mobile
1920x1200 最高 オン バランス 70 fps
最高クオリティ 65 fps
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 172 fps
127 fps
エクストリーム 77 fps
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 最低 134 fps
126 fps
最高 124 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 標準(ノート) 143 fps
高(ノート) 137 fps
最高品質 125 fps
中程度の重さのゲーム
エルデンリング
解像度 品質 MSHybrid
1920x1200 60 fps(最大)
60 fps(最大)
最高 60 fps(最大)
※エレの教会で計測
軽い部類のゲーム
モンスターハンターライズ(DX12)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 低設定 180 fps
高設定 173 fps
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 ROG XG Mobile
1920x1200 低設定 300 fps
高設定 195 fps
※トレーニングモードで計測

 

その他のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

ディスプレイのチェック

ROG Flow X13のディスプレイのチェックです。液晶種類は1920×1200 WUXGA 120Hzです。

今回搭載されていたパネルは「LQ134N1JW55」でした。

色域が比較的広くクリエイティブワークにも使える液晶です。ただ、ゲーミングノートにしては残像感を感じ、遅延も多く、FPSなどにはやや不向きです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では498cd/m2と高いです。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測結果はご覧の通りです。

  カバー率
sRGBカバー率 98.5%
DCI-P3カバー率 76.2%
Adobe RGBカバー率 74.7%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ1:1の直線となっており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

ハーフグレアに近いです。映り込みはややありますが、光沢液晶ほど酷くはありません。また、ギラつきは、ほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約140msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延はかなりあります。なおこれは、液晶だけでなくキーボードなどを含めたPC全体の遅延となります。

格闘ゲームやFPSなどの遅延が致命的となるeスポーツタイトルでは不向きの液晶だと思います。

 

残像

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したのが次の図です。本製品は、1秒間に120フレームを更新する120Hzの液晶で、5~6フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCの液晶は1秒間に60フレームを更新し、2~3フレーム前くらいまで残像があるので、本製品のディスプレイ残像は、普通の液晶と同等の残像感を感じます。

FPSなどの応答速度の遅さが致命的となるeスポーツタイトルには、やや不向きの液晶だと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

Nキーロールオーバーに対応しており、複数のキーを同時に押す場合でも、正確に認識されます。実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.7mmです。キートップはわずかにカーブしています。コンパクトなボディのノートPCとしては深く、しっかりとした打鍵感があり、打ちやすいキーボードです。

キーボード全体図
※クリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

タッチパッドの操作性は普通です。


タッチパッド

 

白色のバックライトを搭載しています。


キーボードバックライト

 

AURA Syncに対応していません。


AURA Syncの設定画面

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。ここでは、いくつかある動作モードのうち、デフォルトの「パフォーマンス」と最も高いパフォーマンスが出る「Turbo」で各ベンチマークなどを計測しました。

動作モード

 

CPU

プロセッサーには、「Zen 3+」Ryzen 6000シリーズの35W TDPのRyzen 9 6900HSまたはRyzen 7 6800HSを搭載しています。

ただ、本製品で計測した「Ryzen 9 6900HS」のマルチコアのスコアは、Zephyrus G15で計測したスコアよりもやや低めでした。それでも2 in 1 PCとしては、非常に高い性能です。また、シングルスコアは上位のスコアでした。クリエイターソフトも快適に動作する性能です。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
AMD Ryzen 9 6900HS
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900HK 17767
Core i7-12700H 16389
Core i9-12900H 13521
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
12359
Ryzen 9 6900HS 13981 (Zephyrus G15で計測[Turbo])
12304 [Turbo]
11650 [パフォーマンス]
Core i7-11800H 11893
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 7 5700U 8445
Core i7-11370H 7123
Core i7-1195G7 6594
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1923
Core i9-12900HK 1918
Core i7-12700H 1823
Core i7-1195G7 1634
Core i9-11900H 1570
Ryzen 9 6900HS 1555 [Turbo]
1514 [パフォーマンス]
1520 (Zephyrus G15で計測[Turbo])
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
1531
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1511
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 7 5700U 1264
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリの仕様は、「LPDDR5-6400」です。次世代メモリにしては思ったほど速度は出ませんでしたが、実用上はこれだけの帯域があれば十分だと思います。

SiSoftware Sandra 2021
~メモリ性能の評価 ~
32GB(16GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
LPDDR5-6400
デュアルチャネル
38.93GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

ROG Flow X13本体には外部グラフィックスとして「GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU」を搭載しており、NVIDIAのシステム情報で確認した最大グラフィックスパワー(Max TGP)は40Wでした。RTX 3050 Tiで40Wは低めの設定となります。

ROG Flow X13(RTX 3050 Ti)
最大グラフィックスパワー(Max TGP)は40W

 

下に3DMark Time Spyのベンチマークスコアを掲載します。

GeForce RTX 3050 TiはTGPが40Wと低めなこともあり、ローエンドクラスの低めのスコアです。

外付けのRadeon RX 6850M XTを接続したときは、Turboモードにすることで、RTX 3050 Tiのときよりも3倍近いスコアが出ています。

外出時などはROG Flow X13のみでゲームをし、家で本格的にやるときはGPU Boxを接続してゲームをする、といった使い分けが出来ます。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce RTX 3050 Ti Laptop 4GB
ROG XG Mobile接続時(AMD Radeon RX 6850M XT 12GB)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用
RTX 3080
  17064
デスクトップ用
RTX 3070
  13393
Radeon RX 6850M XT 12GB 165W 12440 [Turbo]
9595 [パフォーマンス]
RTX 3080 16GB 165W 11879
RTX 3080 16GB 130W 11361
RTX 3070 130W 10327
RTX 3080 8GB 105W 10258
RTX 3070Ti 105W 9901
RTX 3070 95W 9220
RTX 3060 130W 8302
RTX 3060 75W 7047
RTX 3050Ti 60W 5127
RTX 3050Ti 40W 4560
RTX 3050 65W 4560
RTX 3050 Ti 40W 4407 [Turbo]
4268 [パフォーマンス]
GTX 1650Ti   3700
GTX 1650   3494
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー

 

GPU-Zで確認したGPUの情報は次の通りです。RTX 3050 Tiでは、動作モードを「Turbo」にすると、GPUクロックがアップしていることが確認できます。Radeon RX 6850M XTの情報は最新のGPUだからか、一部の情報しか取得できませんでした。

GeForce RTX 3050 Ti
AMD Radeon RX 6850M XT(ROG XG Mobile)

 

ストレージ

今回は1TBのPCIe Gen4 NVMe SSDを搭載しています。PCIe Gen4のSSDの割には、シーケンシャルアクセスが伸びませんでしたが、それでも読み・書きともに高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3356
 PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

外付けGPUドック「ROG XG Mobile」の側面にSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度も非常に速いです。

ROG XG Mobile本体上部
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。こちらは、「Turbo」 モードで計測したもののみ掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

ROG Flow Z13搭載のCore i9-12900Hよりはやや時間がかかっていましたが、それでも非常に高速です。なお、Lightroomの書き出しは、グラフィックスはあまり使わないため、ROG XG Mobileを接続してもしなくても、時間はほぼ変わりません。

Core i9-11900H
16GBメモリ
44秒
Core i7-12700H
16GBメモリ
45秒
Core i9-11980HK
32GBメモリ
48秒
Core i9-12900H
16GBメモリ
50秒 (ROG Flow X13)
Core i7-11800H
16GBメモリ
53秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
56秒 (MacBook Pro 16)
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
56秒 (MacBook Pro 14)
Ryzen 9 6900HS
32GBメモリ
59秒 (ROG Flow Z13)
Apple M1
16GBメモリ
66秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1195G7
16GBメモリ
66秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
72秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 5800H
16GBメモリ
93秒
Ryzen 7 5800U
16GBメモリ
95秒
Ryzen 7 5700U
16GBメモリ
100秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

CPU性能が高いので、本体のみでもそこそこ速いです。ROG XG Mobileを接続すると、さらに速くなります。ただし、ROG Flow Z13よりは遅かったです。

4K動画の書き出し
Core i7-12700H
RTX 3080 (175W)
3分24秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
3分26秒 (MacBook Pro 16)
Core i9-12900H
RTX 3070 (140W)
3分27秒 (ROG XG Mobile)
Core i9-11900H
RTX 3080(140W)
3分36秒
Core i7-12700H
RTX 3070Ti (105W)
3分51秒
Core i7-11800H
RTX 3070 (140W)
3分53秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
4分04秒
Ryzen 9 6900HS
RX 6850M XT (165W)
4分09秒 (ROG XG Mobile接続時)
Core i9-12900H
RTX 3050 Ti (45W)
4分35秒 (ROG Flow X13)
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 (130W)
4分55秒
Ryzen 9 6900HS
RTX 3050 Ti (40W)
4分59秒 (ROG Flow Z13)
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
5分51秒 (MacBook Pro 14)
Core i5-11400H
RTX 3050 (65W)
5分59秒
Core i7-10750H
GTX 1650
6分34秒
Core i5-10300H
GTX 1650
8分21秒
Apple M1 9分14秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1165G7 14分12秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Blender Benchmarkによるレンダリング時間

Blenderは、Radeon RX 6850M XTに最適化されていないのか、ROG XG Mobileを接続したら逆に遅くなりました。

GeForce RTX 3050 Ti Laptop 4GB
ROG XG Mobile接続時(AMD Radeon RX 6850M XT 12GB)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートの動作チェックです。

2つのUSB-Cポートを搭載しています。Thunderboltには対応していませんが、PowerDeliveryに対応しているのは嬉しいです。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
100W Anker
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル ○ ※3
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 「この電源アダプターでは、性能をフルにサポートできません」といった旨の警告が表示

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには、本体は約1.35kgとなっており、当サイトで計測した質量もほぼ同じです。ゲーミングノートPCとしては非常に軽く持ち運びに便利です。

ACアダプターも小型で軽いので、一緒に持って行きやすいです。

「Radeon RX 6850M XT」を搭載した「ROG XG Mobile」は約1.26kgとなっており、こちらもほぼ公表値通りの質量です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.342kg
ACアダプター 398g
ROG XG Mobile 1.275kg

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

ROG Flow X13は、13型のノートPCとしては大容量となる62Whのバッテリーを搭載しています。

バッテリー容量

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。CPUおよびGPU性能が高いので、そこまでバッテリー駆動時間は長くありません。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  1920x1200液晶
RTX 3050 Tiモデル
(1) JEITA2.0測定方法 約11.6時間
(2) PCMark 10 Modern Office 3時間56分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 10 Gaming 1時間02分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードはバランス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

カメラは92万画素となっています。ノートパソコンとしては普通の性能です。

Webカメラ

 

スピーカー

スピーカーは左右のパームレストの端にあります。音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

パフォーマンスモードの時、CPU電力は、約25~45Wを行ったり来たりするような動きをしています。CPU温度は、このCPU電力の動きに連動し、低いときは約76℃、高いときは約88℃になっていました。やや高めのCPU温度ですが、問題ない範囲でしょう。

Turboモードの時も、CPU電力は上下していますが、約20W~50Wと、ピーク時のCPU電力は高くなります。そのため、最大のCPU温度も約95℃と高めです。

CPU温度が高くなりすぎてクロックダウンしているような動きなので、このCPUを十分冷却出来ていないのかなと思います。

  • パフォーマンス時
  • Turbo時
CPU電力
CPU電力

 

ゲーム時のCPU温度、GPU温度

ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU温度およびGPU温度は下図の通りです。

グラフィック性能がそこまで高くないので、ゲーム時のGPU温度およびGPU温度は70℃台に収まっており、問題のない温度だと思います。

  • パフォーマンス時
  • Turbo時
CPU温度 & GPU温度
CPU温度 & GPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時は静かです。FF15ベンチのような高い負荷をかけると、ROG Flow X13のみではそれほど騒音値は高くないですが、XG Mobileの騒音値はかなり高いです。XG Mobile接続時はなるべく後ろに配置した方がいいでしょう。

ROG Flow X13のみ
ROG Flow X13+XG Mobile
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時
左から2~3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。

ROG Flow X13本体は、ゲームをすると、ボディが小さいこともあり表面全体的が熱くなります。パームレスト部分の温度も上がり、ゲーム中は手のひらがやや熱く感じます。

ROG XG Mobileは、ゲーム中はそれなりに発熱し、排気口からは熱風が出ます。見えないように箱に入れたりせず、風通しの良いところに置いておいたほうがいいと思います。

ROG Flow X13本体の表面温度
ROG XG Mobile
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

ROG Flow X13のみの場合、一般的なノートPCよりは消費電力がやや高めですが、ゲーミングノートPCの中では低めの消費電力です。

XG Mobileを接続すると、ノートPCとしては高い消費電力になります。

ROG Flow X13のみ
ROG Flow X13+XG Mobile
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
※XG Mobile接続時はXG Mobileのみ電源に接続しています

 

ROG Flow X13の外観のチェック

ROG Flow X13の外観のチェックです。

本体カラーはオフブラックで、シンプルなデザインなので、一見ゲーミングノートには見えません。外でも人目を気にせず使えます。

 

天板には波模様のようなグラビティウェーブデザインが施されており、デザイン性だけでなく、持った時にグリップ感がよくなるというメリットもあります。ROGのタグも目立ちません。

 

360度回転するヒンジを備えているので、テントモードやタブレットモードでの使用が可能です。

 

キーボード上部にホットキーがあります。ワンタッチで音量の調整、マイクのミュート、「ARMOURY CRATE」の呼び出しを行うことが出来ます。

 

ボディの厚みはわずか約15.8mmです。

 

ポートはHDMI 2.0b×1、USB 3.2 Gen 2 Type-A×1、USB 3.2 Gen 2 Type-C×2と、このままでも十分ありますが、ROG XG Mobileを接続することでさらに拡張することができます。

側面にある電源ボタンは、指紋認証にも対応しています。

 

ROG XG Mobile接続用インターフェースのカバーをはずすと、USB3.2 (Type-C/Gen2)があります。

 

底面です。通気口は少なめです。

 

底面カバーを外したときの画像です。なお、ASUSではユーザーによる増設や交換はサポートしておりません。また、メーカーから借りたサンプル機であるため、一部部材は量産品と違う可能性があります。

冷却ファンは2つで、ヒートパイプは2本です。

 

ACアダプターはキューブ型でコンパクトです。カバンにも入りやすいです。給電はUSB-Cです。

 

ACアダプターの容量は100Wしかないため、外出時は他社製のPD充電器でも代用できると思います。

 

ROG XG Mobileの外観のチェック

表面には波模様のようなグラビティウェーブデザインが施されており、デザイン性が良いだけでなく、持った時にグリップ感がよくなるというメリットもあります。

また、「Radeon RX 6850M XT」搭載モデルは、「GeForce RTX」搭載モデルよりもサイズが一回り大きく、質量もやや重いです。

 

電源が入ると1つのファンが稼働し、赤いLEDが点灯します。

 

先ほどのファンから吸気しているので、この部分を下に置かない方がいいです。

 

特に問題なれば、背面のキックスタンド広げて設置するのが無難です。

 

PCと接続することで、インターフェイスも拡張することができます。USB 3.2 Gen 1×4に、画面出力のHDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1が内蔵されており必要十分です。LANポートも搭載しているので、速度が欲しいゲームのオンラインマッチにも適応できます。電源は内蔵されており、電源ケーブルのみ接続します。

 

「ROG XG Mobile」の接続方法

「ROG XG Mobile」の接続方法を解説します。コネクターを接続し、コネクター上にあるラッチを上にあげてロックをします。画面上にポップアップが表示されるのでOKをクリックすれば接続完了です。25秒くらいでグラフィックスが切り替わります。

接続後は「ROG XG Mobile」から電源が供給されるので、X13の方の電源は抜いても大丈夫です。

ROG XG Mobileを本体にに接続し、スイッチを上げてケーブルをロック
自動で検出され、画面に案内が出るのでOKをクリック
画面右下に上記の通知が出れば接続完了

 

「ROG XG Mobile」の取り外し方法

「ROG XG Mobile」を取り外す際は急にブチッとケーブルを抜くのはご法度。まずは画面右下のシステムトレイにある「ROG XG Mobile」というアイコンをクリックします。

外部GPUを使用しているアプリがある場合、警告画面が表示されるので、全て停止します。

あとは接続時と同じようにOKをクリックします。「デバイスを安全に取り外すことができます。」という通知が出てからロックを解除してケーブルを抜きます。

システムトレイの「ROG XG Mobile」のアイコンをクリック
OKをクリックして待ちます
画面右下に上記の通知が出れば取り外してもOK

 

まとめ

ROG Flow X13について

ROG Flow Z13本体は、最大で Ryzen 9 6900HS+GeForce GTX 3050 Tiを搭載し、高い性能でありながら、非常に軽くて、持ち運びが楽なノートPCです。外出先で、ゲームをしたりクリエイティブ作業をしたりしたい方におすすめの製品です。

2 in 1タイプなので、タブレットモードに変形して絵を描いたり、会議で使用したりなど、細かいところにも手が届くノートPCです。

ただし液晶は、120Hz駆動でも、遅延が多く残像が多いので、格闘ゲームやFPSガチ勢の方は注意しましょう。

ROG XG Mobileについて

GeForce RTX 3080 / 3070搭載モデルは、Radeon RX 6850M XT搭載モデルのおよそ2倍の価格になっています。レイトレーシングやDLSSを使うならRTX 3080またはRTX 3070、レイトレーシングが必要ない場合はRadeon RX 6850M XTがいいと思います。

ただし、Radeon RX 6850M XT搭載モデルはRTX 3080 / 3070搭載モデルより一回り大きく、やや重いので、モビリティ性を求めるならRTX 3080 / 3070搭載モデルがいいでしょう。「ROG XG Mobile」を外に持ち運ばず、自宅だけで使用するという方はRadeon RX 6850M XT搭載モデルでもいいと思います。

 

約1.35kgしかないゲーミングノート

ASUS ROG Flow X13

特徴

  • 外部GPU搭載で約1.35kgと軽量
  • ペンも使える2 in 1
  • 外部GPU Box「ROG XG Mobile」でパワーアップ

こんなあなたに

  • 外出先で、ゲームや動画編集をライトにしたい方
  • 自室では、非常に高い負荷の作業をする方
  • 本体の価格18万円台[税込]~
  • GPU BOXの価格12万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

 

関連ページ