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ASUS ZenBook Flip S(UX371EA)の実機レビュー

更新日:2020年11月25日
CPU Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 13.3型
液晶種類 FHD 光沢 / UHD OLED
質量 FHD:1.25kg
UHD:1.22kg
バッテリー FHD : 15.8時間~
UHD(4K):13.4時間~
価格[税込] 11万円台~
高級感のある2 in 1 PC

ZenBook Flip S(UX371EA)は、高級感のある見た目が特徴の2 in 1 PCです。

ジェードブラックのカラー&レッドカッパーダイヤモンド加工のボディは、他のPCとは違う優美なデザインです。

また、 UHD(4K)ディスプレイモデルにおいては、DCI-P3対応の有機ELを採用しており、色鮮やかで、黒が引き締まった画像・映像を表示できます。

ペンにも対応し、手書き文字やイラストを描くことも可能です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-1165G7、16GBメモリ、1TB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「ZenBook Flip S(UX371EA)の特徴」のみお読みください。

 

ZenBook Flip S(UX371EA)の特徴

高級感のあるデザイン

ZenBook Flip S(UX371EA)は、ジェードブラックのカラーのボディにレッドカッパーダイヤモンド加工を施した、他にはないゴージャス感のあるデザインです。天板はZenbookの特徴でもある同心円状の模様が入っています。ボディの剛性も高く、ひねりを加えても曲がりにくく、質感が良いです。

高級感のあるデザイン

 

4K 有機ELディスプレイ

ZenBook Flip S(UX371EA)は、FHD液晶と4K 有機ELディスプレイを搭載したモデルがラインナップされています。4K 有機ELは黒を表示するときに発光素子が光らないため、引き締まった本物の黒を表現することが可能です。また、このディスプレイはDCI-P3を100%カバーする色域を持っており、非常に色鮮やかです。

4K 有機ELモデルあり

 

ペン対応の 2 in 1 PC

ZenBook Flip S(UX371EA)は、ペンも付属しており、手書きで文字や図を入力したり、イラストを描いたりすることが可能です。ペンは、4096段階の筆圧検知に対応しており、また試した限りでは傾き検知にも対応していました。

実際に使ってみましたが、付属のペンだとつっかかる感じがややありました。固いペン先のペンほうが描きやすいかなと思いました。

MPPペンを利用可能

 

第11世代Core搭載で、FHD動画編集もできる

ZenBook Flip S(UX371EA)のCPUは、最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載しています。グラフィック性能が大きく上がっているのが特徴で、本製品は液晶の色域も広いので、動画編集などにも適した製品だと思います。ただし、4K動画の編集はこのスペックでは厳しいので、FHD動画の編集くらいがちょうど合っていると思います。

第11世代Coreプロセッサーを搭載

 

AIノイズキャンセリング機能搭載

ZenBook Flip S(UX371EA)は、AIノイズキャンセリング機能を搭載しており、ビデオ会議時などに騒音を除去して相手に自分の声を届けたり、声以外のサウンドをスピーカーから出力したりすることができます。

下にそのときの様子の動画を掲載しているのでご覧ください(ASUS提供の動画です)。実際に使ってみましたが、確かにかなりノイズが抑制されます。ただし、試した環境によっては、相手の声もノイズと判断され、全く聞こえなくなるときもあったので、この辺りは状況などにもよるのかなと思います。

ノイズキャンセリングの設定画面
ノイズキャンセリングの様子
※ASUS ZenBook S UX393EAでのテストの様子
(ASUS提供動画)

 

67Whの大容量バッテリーを搭載

ZenBook Flip S(UX371EA)は、67Whの大容量バッテリーを搭載しています。モバイルノートパソコンとしてはかなりの大容量なので、FHD液晶モデルであればかなり長いバッテリー駆動時間が期待できます。今回は消費電力の高い4Kディスプレイであったため、それほど長い駆動時間ではありませんでしたが、それでも一般的なモバイルノートのバッテリー駆動時間は十分ありました。

67Whの大容量バッテリー搭載

 

残念なポイント

ZenBook Flip S(UX371EA)の残念だと感じた点は、SDカードスロットがありません。画像編集や動画編集もできるスペックですが、ファイルを取り込むときは、ケーブルを接続したり、SDカードアダプターを使ったりする必要があります。

また、顔認証には対応していますが、指紋認証には対応していません。コロナ禍でマスクをとれない場所でログインするときに不便です。

また、LTEにも対応していません。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックです。
動画鑑賞 4Kディスプレイであれば色鮮やかで、比較的スピーカー音もいいので、動画鑑賞は快適です。
RAW現像
画像編集
第11世代Coreプロセッサーを搭載し、4K有機ELなら色域も高い液晶であるため、RAW現像や画像編集にも使えるでしょう。ペンも使えるので、オブジェクトを選択したりするときなどやりやすいです。ただし、SDカードスロットがありません。
動画編集 FHD動画の編集なら出来るスペックです。4K動画は書き出しに時間がかかります。4K有機ELディスプレイなら、DCI-P3をカバーする色域です。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありませんが、グラフィック性能が上がった第11世代Coreプロセッサーにより、比較的ゲームは快適です。

 

ディスプレイのチェック

ZenBook Flip S(UX371EA)のディスプレイのチェックです。

本製品は、FHDと4Kがありますが、今回は4Kディスプレイの特性について記載します。

4K 有機EL ディスプレイ

こちらのディスプレイの仕様は、DCI-P3 100%、100,000:1コントラスト比、VESA Display HDR 500 トゥルーブラック認定となっています。

当サイトにて確認したところ、パネルは「ATNA33TP11-1」でした。最大輝度は、当サイトの計測では454cd/m2と高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

なお、有機ELディスプレイは、画面の焼き付きが起こるため、ダークモードと黒基調の画面になります。このダークモードが苦手な方は、普通の液晶のほうがいいと思います。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は広いです。当サイトの計測値はご覧の通りです。

  カバー率
sRGB 100% 156.7%
DCI-P3 100% 115.6%
Adobe RGB 98.2% 116.2%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、素直な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありませんが、背景が白のときは、タッチパネル特有の電極線がやや気になります。

画面拡大

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度を約47以下にすると、フリッカーが発生していました。ただし、輝度52で約120cd/m2だったので、輝度を低めにしなければ問題ありません。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ZenBook Flip S(UX371EA)のキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:16mmです。キーストロークは約1.3mmです。横のキーピッチは広いですが、縦のキーピッチが狭く、やや窮屈です。

タッチパッドは大きくて操作しやすいです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

ASUS特有の電卓にもなるタッチパッドを搭載しています。

NumberPad

 

パフォーマンスのチェック

ZenBook Flip S(UX371EA)のパフォーマンスのチェックです。

 

Core i7-1165G7の詳細

まず、今回搭載されているCore i7-1165G7のデフォルト状態の設定内容を確認すると、ご覧のようになっています。

HWiNFOによる表示内容

 

また、本製品は、ASUS独自の「ファンモード」設定と、Windowsの「電源モード」設定により、PL1(Power Limit 1:継続可能な電力上限値)、PL2(Power Limit 2:短期的な最大電力上限値)の値が下表のように変わってきます。

各設定によるPL1の違い
ファンモード
電源管理
ファンモード ウィスパー
モード
スタンダード
モード
パフォーマンス
モード
電源管理
パフォーマンス

パフォーマンス

パフォーマンス
最も高い
パフォーマンス
PL1 15W 13.75W 35W 35W
PL2 25W 51W 51W 51W
各設定のPL1とPL2(PL:Power Limit)

 

CPU

ここでは、電源管理は高パフォーマンスにしたまま、ファンモードを「スタンダードモード」にしたときと「パフォーマンスモード」にしたときのベンチマークスコアを掲載します。

まず、定番ベンチマークソフトのCINEBENCH R20を確認すると、Core i7-1165G7を搭載したVivoBook S15のスコアよりも、若干低めのスコアでした。

CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-1165G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 4900HS 4250
Ryzen 7 4800H 3944
Core i9-10980HK 3860
Core i7-10875H 3557
Ryzen 5 4600H 3260
Core i7-10750H 2965
Ryzen 7 4700U 2908
Ryzen 5 4500U 2180
Core i5-10300H 2113
Core i7-1165G7 1923 [VivoBook S15]
1833 [PL1:35W]
1798 [PL1:13.75W]
Core i5-1135G7 1922
Ryzen 3 4300U 1637
Core i7-1065G7 1484
Core i5-1035G1 1424
Core i3-1115G4 1098
Core i3-1005G1 948
Pentium Gold 5405U 516
Celeron N4100 459
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
 :標準的なスコア(一般的なユーザーに最適)

 

新しくなったCINEBENCH R23のスコアはこちらです。CINEBNCH R20は割とすぐ終わるのに対し、CINEBENCH R23では、マルチコアテスト、シングルコアテスト共に最低10分間は処理を行うようになったので、長時間負荷をかけたときのパフォーマンスが確認できます。

やはり、こちらもVivoBook S15よりもやや低めのスコアでした。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-1165G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 7 4700U 6499
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1165G7 4720 [VivoBook S15]
3954 [PL1:35W]
3487 [PL1:13.75W]
Core i5-1135G7 4000
Core i7-1065G7 3965
Core i3-1115G4 2454
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-1165G7 1447 [VivoBook S15]
1374 [PL1:35W]
1336 [PL1:13.75W]
Core i5-1135G7 1294
Core i3-1115G4 1265
Ryzen 7 4700U 1214
Ryzen 5 4500U 1142
Core i7-1065G7 1126
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

次に、Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの電力およびクロックの推移を確認します。

スタンダードモードのときは、動作が安定したときのCPU電力が約12Wと低めに推移しています。その代わりCPU温度も低めなので、安心して使えると思います。

パフォーマンスモードのときは、処理開始後2分間くらいはスタンダードモードよりも高めのCPU温度になっており、高い処理スピードが期待できます。ただし、動作が落ち着いてからは約13Wくらいまで下がっており、こちらもやや低めのCPう電力です。CPU温度は60台と低めの温度で推移しているので、常時、パフォーマンスモードで運用してもいいのではないかと思います。

  • CPU電力
  • CPUクロック
  • CPU温度
Prime95で負荷をかけたときのCPU電力
スタンダードモード(PL1:13.75W)
パフォーマンスモード(PL1:35W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPUクロック
スタンダードモード - 高パフォーマンス(PL1:13.75W)
パフォーマンスモード - 高パフォーマンス(PL1:35W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPU温度
スタンダードモード - 高パフォーマンス(PL1:13.75W)
パフォーマンスモード - 高パフォーマンス(PL1:35W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行

 

グラフィックス

グラフィックスについては、GeForce MX330 に迫る高いスコアが出ています。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i7-1165G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1050 25325
GeForce MX330 16714
Intel Iris Xe
(Core i7-1165G7)
16431 [PL1:35W]
15677 [PL1:13.75W]
GeForce MX250 15406
Intel Iris Xe
(Core i5-1135G7)
14551
Radeon Graphics
(Ryzen 7 Pro 4750U)
14302
Radeon Graphics
(Ryzen 7 4700U)
13861
Radeon Graphics
(Ryzen 5 4500U)
12126
Intel UHD
(Core i3-1115G4)
11487
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
11084
Radeon Vega 8
(Ryzen 5 3500U)
10014
Radeon Graphics
(Ryzen 3 4300U)
9800
Intel Iris Plus
(Core i5-1035G4)
9188
Intel UHD
(Core i5-10210U)
5800
Intel UHD 620
(Core i5-8265U)
5274
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1500 ~ 3600
3392
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

その他のベンチマーク

他の機種で計測した数値ではありますが、その他のベンチマーク、LightroomやPremiere Proによる書き出し時間、フォートナイトやApexなどのゲームのフレームレートなどについては、下のリンク先をご覧ください。機種によってスコアは異なりますが、傾向は分かると思います。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

一部警告が出ますが、いずれの周辺機器も使用することができました。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル △ ※4
30W RAVPower GaN充電器 △ ※4
18W cheero充電器 △ ※4
5V充電器 ※2 5V/2.4A ANKER充電器 △ ※4
5V/2.4A AUKEY充電器 △ ※4
モニター
※3
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※4 「低速充電ケーブル」であるという警告が表示されるが充電可能

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

ZenBook Flip S(UX371EA)の質量のチェックです。

最近では1kg前後の2 in 1 PCもあるので、それほど軽い質量ではありませんが、十分持ち運びできる質量です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.221kg
ACアダプター+電源ケーブル 218g

 

バッテリー駆動時間のチェック

ZenBook Flip S(UX371EA)のバッテリー駆動時間のチェックです。

67Whの大容量バッテリーを搭載しています。UHD(4K)ディスプレイの場合は、他のモバイルノートPCと比較して普通の駆動時間かなと思います。FHDの場合は計測していませんが、これよりも長くなり、他のモバイルノートPCよりも長い駆動時間になると思います。

バッテリー駆動時間
  UHDモデル FHDモデル
(1) JEITA2.0 約13.4時間 Core i7:約15.8時間
Core i5:約16.3時間
(2) PCMark 10 Modern Office 9時間42分
(3) 動画再生時 7時間46分
(4) PCMark 8 Work 3時間31分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

バッテリー駆動時のCINEBENCH R20のスコアです。ややスコアは下がります。

バッテリー駆動時のCINEBENCH R20(マルチコア)
Core i7-1165G7 1798
1406
 :電源接続時のスコア
 :バッテリー駆動時のスコア

 

49分で60%の急速充電に対応しています。当サイトで計測したアイドル時の1時間あたりの充電量は次の通りです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
64%(約43Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。

静音性のチェック

ZenBook Flip S(UX371EA)の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかったときは普通の動作音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

60℃台で推移しており、問題ない温度です。

x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

高めの負荷をかけると、左パームレストがやや熱く感じます。また、底面の温度も高いので、膝の上に置いて作業をするときは気をつけましょう。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

アイドル時は、UHD(4K)ディスプレイを搭載していることもあり、13.3型ディスプレイの割にはそこまで低くもありません。ただ、今回、高い負荷をかけるとCPU電力およびCPUクロックが低めに推移することから、エンコード時の消費電力などはそこまで上がりませんでした。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ZenBook Flip S(UX371EA)の外観のチェックです。

ジェードブラック&レッドカッパーの高級感のあるデザインです。

 

天板には、ZenBook特有の同心円状の模様が入っています。

 

スピーカーは、正面側の底面に配置されています。音質は比較的良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

Webカメラは1280x720の解像度で、画質は普通です。IRカメラも搭載し、顔認証に対応しています。

 

ヒンジは360度回転するようになっており、以下のような形状で使用することも可能です。

 

非常に薄いボディです。タブレット形状にしても薄くて持ちやすいです。

 

側面のポートはご覧の通りです。Thunderbolt 4のポートを2つ搭載しているのは嬉しいです。ただし、SDカードスロットがありません。

 

底面の画像です。

 

ACアダプターの画像です。容量は65Wです。

 

まとめ

以上がZenBook Flip S(UX371EA)のレビューです。

高級感のあるデザインの2 in 1 PCで、外で使っても恥ずかしくありません。ランクの高いパソコンに見えるので、地位の高い方におすすめの製品です。

4K有機ELディスプレイのモデルもあり、写真などが色鮮やかに表示できます。性能が上がった第11世代Coreプロセッサーを搭載していることもあり、画像編集や、FHDの動画編集などにも使えるでしょう。

ペンにも対応しており、用途の幅が広がります。

ただし、SDカードスロットおよび指紋認証装置を搭載していない点、LTEに対応していない点は残念です。また、有機ELは同じ画面を表示し続けると焼き付きが起こるので、運用にはお気を付けください。

 

高級感のある2 in 1 PC

ZenBook Flip S(UX371EA)

特徴

  • 高級感のあるデザイン
  • 4K有機ELディスプレイのモデルあり
  • ペン対応

こんなあなたに

  • 高級感ある見た目のPCを持ち歩きたい方
  • 価格11万円台[税込]~
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