ASUS ROG Strix G G531の実機レビュー

更新日:2019年6月15日
CPU Core i7-9750H
Core i5-9300H
GPU RTX 2070 / 2060
GTX 1660Ti / 1650
GTX 1050
Optimus対応
メモリ 8GB ~ 16GB
ストレージ PCIe SSD / HDD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD 非光沢
60Hz / 120Hz / 144Hz
質量 約2.395kg
バッテリー 66W / 48Wh
価格[税別] 13万円台~
デザインにこだわったゲーミングノート

ROG Strix G G531シリーズは、BMWのグループ会社であるDesignworksとのパートナーシップを通じて生み出された新しいデザインのノートです。

左右非対称になっていたり、複雑なヘアライン模様が入っていたりなど先進的なフォルムになっています。

パーツのカスタマイズはできないものの、GTX 1050からRTX 2070まで、5種類のグラフィックスを搭載したモデルがあり、好みのモデルが見つかりやすくなっています。

「Turbo」モードにすると、ファンが高速回転するだけでなく、GPUクロックが上がる仕組みを搭載し、ゲームのフレームレートが上昇します。

また、一部のモデルには120Hzや144Hz対応の液晶が搭載されます。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

型番:G531GT-I5G1650F
Core i5-9300H、GeForce GTX 1650、8GBメモリ、512GB PCIe SSD、FHD 非光沢 60Hz

 

目次

お忙しい方は、「ROG Strix G G531シリーズの特徴」のみお読みください。

 

ROG Strix G G531シリーズの特徴

特徴的なデザインとイルミネーション

ROG Strix G G531シリーズは、BMWのグループ会社であるDesignworksとのパートナーシップを通じて生み出された新しいデザインのノートです。BMWのコンセプトバイク「Motorrad VISION NEXT 100」の流れるようなフォルムからインスピレーションを受け、デザインされています。

左右非対称になっている部分があり、またパームレストや天板は複雑なヘアライン加工が施されており、プラスチック素材ではあるものの独創的なデザインとなっています。

左右非対称の液晶下部
左右非対称のスペースキー
ヘラアイン加工のパームレスト
排気口とキーボードの横にはエンジンのようなライン模様
狭額ベゼル

 

さらに、キーボードはもちろん、側面もイルミネーションで彩られており、幻想的です。なお、G531GWとG531GVのモデルのキーボードは4つのゾーンに分けて色を変えることができます。その他のモデルは1つのみです。カラーは1600万色を超える色から選択可能です。

イルミネーション

 

なお、ROG Strix G G531の基となったコンセプトモデル(車で言えばコンセプトカー)は次のようになっています。サメのエラのようなダクトが特徴的です。さすがにこのままのデザインの実現は難しかったようですが、随所に特徴が反映されています。

コンセプトモデル

 

GPU クロックを上げる「Turbo」モード

ROG Strix G G531シリーズは、設定を「Turbo」にすると、パフォーマンスを上げることができます。他のゲーミングノートにもよくある設定ですが、本製品の特徴的なところは、ファンの速度を変えるだけでなく、GPU Clockを上げています。実際にGPU-Zで確認したところ、下図のようにクロックが上昇していました。各種ベンチマークも、3~5%くらい上昇していました。

パフォーマンス設定
「バランス」と「Turbo」のときのGPU-Zで見たGPU Clock(GeForce GTX 1650)
※ 一般的なノートPC用のGTX1650は、ベースクロックが1020~1395MHz、ブーストクロックが1245~1560MHzとなっており(参考)、Turboにするとそれよりも高いGPU Clockになります。

 

「Turbo」モードにするには、付属ソフトのArmoury Crateからできますが、キーボード上部にあるキーを押しても変更できます。キーのほうが簡単です。

Armoury Crate
パフォーマンス設定を変更するボタン

 

タッチパッドはテンキーとしても使える

ROG Strix G G531シリーズは、タッチパッドがテンキーになる機能を備えています。切り替えはタッチパッド上の「NumLK」キーを長押しするだけです。テンキーのブラインドタッチは難しいですが、たまにしか使わない方であれば、いざというとき便利です。また、テンキーを搭載したPCは、アルファベットのキーが左にずれることで、手の位置も中心から左へずれてしまいますが、本製品はそれがないというメリットもあります。

バーチャルテンキー

 

120Hzや144Hz液晶を搭載したモデルもあり

いくつかモデルが用意されていますが、一部の上位機種は120Hzや144Hz駆動の液晶が搭載されています。今やゲーミングノートには必須と言ってもいい機能で、ゲームのしやすさがまるで違います。

 

豊富なラインナップ

ROG Strix G G531シリーズは、次のモデルがラインナップされており、用途や予算などによって構成が選べます。液晶のリフレッシュレート、CPU、グラフィックス、ストレージが異なります。購入するときは間違えないように気を付けましょう。

モデル比較
G531GW-I7R2070 G531GV-I7R2060
FHD 120Hz
Core i7-9750H16GBメモリ
RTX 2070 RTX 2060
512GB SSD+1TB HDD 1TB SSD
299,800円 243,800円
G531GV-I7R2060SCAR
[ASUS Store 限定モデル]
G531GV-I7R2060HERO
[ASUS Store 限定モデル]
FHD 144Hz
Core i7-9750H16GBメモリ
RTX 2060
512GB SSD + 1TB HDD
sRGB 100%メタルボディKey Stone
249,800円 249,800円
G531GU-I7G1660T
[ASUS Store 限定モデル]
G531GU-I7G1660TK G531GT-I7G1650
FHD 120Hz
Core i7-9750H16GBメモリ
GTX 1660Ti GTX 1650
1TB SSD 512GB SSD
219,800円 179,800円 182,800円
G531GT-I5G1650F G531GD-I5G1050B
FHD
Core i5-9300H、8GBメモリ
GTX 1650 GTX 1050
512GB SSD 1TB HDD
Office付
173,800円 139,800円

 

広色域 & メタルボディの「Scar III」と「Hero III」

ASUS ROG Strix G G531は、液晶の色域があまり広くなくクリエイティブワークにはあまり適しません。またデザインは凝っていますがプラスチック素材を採用し高級感が感じられません。

ただし、ASUS Store限定の「SCAR III」と「Hero III」(型番はG531GV-I7R2060SCARと、G531GV-I7R2060HERO)は、sRGBカバー率約100%の液晶を搭載し、メタルボディ(アルミニウム合金)を採用しています。さらに144Hzの液晶を採用し、Key Stoneにも対応し、応答速度も速くなっています。

ASUS Store限定の「Scar III」と「Hero III」

 

なお、「SCAR III / Hero III」と「他のG531シリーズ」との違いについては、下の詳細ページにまとめています。

ASUS ROG Strix SCAR III / Hero III はsRGB100%にメタルボディ

 

ゲームベンチマーク

GeForce GTX1650で計測したゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。なお、パフォーマンス設定は「Turbo」にして計測しています。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。

重いゲームだと、グラフィック設定を中程度にしないと60 fps前後は出ませんが、中程度の重さのゲームであれば高めのグラフィック設定でも60 fps前後が出ます。エントリー向けとしては十分な性能でしょう。

本製品は、RTX 2070やRTX 2060なども選択できます。別のPCではありますが計測したスコアを掲載していますので参考にしてください。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 6631 / 66 fps
標準品質 5353 / 53 fps
高品質 4011 / 40 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2070 81 fps
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 60 fps
GTX 1060 41 fps
GTX 1650 40 fps [レビュー機で計測]
GTX 1050Ti 26 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 68 fps
51 fps
最高 41 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2070 88 fps
RTX 2060 70 fps
GTX 1660Ti 67 fps
GTX 1060 46 fps
GTX 1650 41 fps [レビュー機で計測]
GTX 1050Ti 30 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
1920x1080 80 fps
54 fps
ウルトラ 29 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 2070 59 fps
RTX 2060 49 fps
GTX 1660Ti 48 fps
GTX 1060 33 fps
GTX 1650 29 fps [レビュー機で計測]
GTX 1050Ti 23 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 11917 / 96 fps
高(ノート) 10762 / 80 fps
最高品質 9165 / 63 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2070 110 fps
GTX 1660Ti 95 fps
GTX 1650 63 fps [レビュー機で計測]
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
1920x1080 標準(ノート) 12231 / 89 fps
高(ノート) 10940 / 76 fps
最高品質 8993 / 61 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2070 107 fps
RTX 2060 94 fps
GTX 1660Ti 92 fps
GTX 1060 70 fps
GTX 1650 61 fps [レビュー機で計測]
GTX 1050Ti 49 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
1920x1080 低品質 65 fps
高品質 57 fps
最高品質 51 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2070 84 fps
GTX 1660Ti 78 fps
RTX 2060 74 fps
GTX 1650 51 fps [レビュー機で計測]
※ノート用グラフィックスのみで比較
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 15821(すごく快適)
※約5500で60fps

 

上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶は、フルHD(1920x1080)非光沢です。上位のモデルのみ120Hzや144Hz対応となっています。

なお、144Hz対応液晶のみ色域が広く、sRGBカバー率が約100%となっています。クリエイターならこの144Hz対応の液晶がおすすめです。

 

今回は通常の液晶(60Hzの液晶)の特性を掲載します。視野角が良くギラつきもほとんど感じないため見やすいですが、色域が狭いためクリエイティブワークには不向きです。最大輝度は、当サイトの計測では296cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをご覧ください。

  • 視野角
  • RGB
    発色特性
  • 色域
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

視野角は良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ揃っており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

色域はやや狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は61.3%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

画素形状です。ギラつきは特に感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

少し輝度を下げて(正確には覚えておらず申し訳ないですが輝度設定60%くらい)撮影した限りでは、フリッカーはありませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

また、ゲームをするにあたって重要な表示遅延はやや少なめで、残像もやや少なめです。

  • 表示遅延
  • 残像

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約62msでした。なおこれは、液晶の遅延だけでなく、PC全体の遅延となります。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、やや短い表示遅延だと思います。

ハイスピードカメラで、960fps(1秒間に960フレーム)で撮影
→ 1フレームあたり約1.04ms

普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されているのに対し、本製品の液晶は1フレーム前までしか残像が表示されていないため、残像はやや少ないと思います。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ROG Strix G G531シリーズのキーボードのチェックです。

Nキーロールオーバー(全てのキーの同時押し)に対応し、アクチュエーションポイント(OFFからONに切り替わる接点)が浅いので、素早いキー操作ができてゲームがしやすいです。

キーピッチは、19.05mm(縦方向もほぼ同じ)と広く、キーストロークも2.0mmと十分あり、キートップはやや湾曲しており、押しやすいキーだと思います。

「Backspace」キーがやや小さいですが、矢印キーが一段下がっている点は良いです。

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンは軽い力で押せます。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しており、さらに「WASD」キーが目立つようになっており、FPSゲームなどがしやすいです。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUには、Core i7-9750HまたはCore i5-9300Hを搭載したモデルがあります。ゲーミングノートとしての主流のCPUはCore i7-9750Hですが、ライトにゲームができればいいなら、Core i5-9300Hでもいいと思います。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i5-9300H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i7-9750H 2640
Core i5-9300H 1880 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスには、RTX 2070、RTX 2060、GTX 1660Ti、GTX 1650、GTX 1050のモデルがあります。120Hz駆動の液晶で滑らかな映像を期待するならRTX 2070、最高画質/60fpsあたりでゲームをするならRTX 2060、RTX 2060と同等性能は欲しいけどリアルタイムレイトレーシングが必要ないならGTX 1660Ti、中~高画質でゲームをするならGTX 1650、画質は低くてもいいので安くしたいならGTX1050がいいでしょう。

グラフィックス性能の目安
~ 3DMark Fire Strike - Graphics score ~

GeForce GTX 1650
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用RTX 2080Ti 33778
デスクトップ用RTX 2080 27828
ノート用RTX 2080 24348
デスクトップ用RTX 2070 22766
ノート用RTX 2070 19440
デスクトップ用RTX 2060 18799
デスクトップ用GTX 1660Ti 15656
ノート用RTX 2060 15104
ノート用GTX 1660Ti 14401
ノート用GTX 1060 11452
ノート用GTX 1650 9365 [レビュー機で計測]
ノート用GTX 1050Ti 7898
ノート用GTX 1050 6042
Intel UHD 620 1199
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDまたはHDDを搭載しています。2台とも搭載しているモデルもあります。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
512GB M.2 NVMe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 1789 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

  • SPECviewperf 13
  • その他
    3D Mark
  • Passmark
  • CINEBENCH R15
SPECviewperf 13
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~
GeForce GTX 1650
3DMark
~ グラフィック(ゲーム向け)性能の評価 ~
GeForce GTX 1650
PassMark Performance Test 9.0
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-9300H
CINEBENCH R15
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-9300H

 

実際のソフトで計測した処理時間

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

今回メモリが8GBしかないため、UシリーズのCore i7-8565Uよりも現像に時間がかかっています。Lightroomを使うなら、16GBメモリ搭載モデルがおすすめです。また、Core i7-9750Hを搭載したほうがより高速でおすすめです。

Core i7-8700
32GBメモリ
71秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
84秒
Core i7-8750H
32GBメモリ
99秒
Core i7-8565U
16GBメモリ
130秒
Core i5-9300H
8GBメモリ
183秒 [レビュー機で計測]
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

書き出しは比較的速いですが、Core i7-9750Hを搭載したPCと比較すると見劣りします。Premiere Proを使用するなら、Core i7-9750Hを搭載したモデルがおすすめです。グラフィックスもより高性能なものほど書き出しが速くなります。ただ、編集作業自体はこのスペックでも快適でした。

Core i7-9750H/16GB
GTX 1660Ti
43秒
Core i7-8750H/32GB
RTX 2060
45秒
Core i7-8750H/32GB
GTX 1050
78秒
Core i5-9300H/8GB
GTX 1650
103秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U/16GB
GeForce MX250
147秒
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

UシリーズのCPU(Core i7-8565U)などのよりは高速ですが、Core i7-9750Hと比べると遅いです。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 21分15秒
NVENCでエンコード (※2) 1分19秒
QSVでエンコード (※3) 3分33秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-9750H 15分24秒
Core i5-9300H 21分15秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分19秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約2.395kg」とあり普通です。ただ、今回のレビュー機は、HDD無し、メモリが1枚、容量の少ない48Whバッテリーということもあり、メーカー仕様値よりも軽かったです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.250kg
ACアダプター 445kg

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

RTX 2070、RTX 2060、GTX 1660Tiのモデルは、66Whバッテリー、それ以外のモデルは48Whバッテリーとなっています。今回は、GTX 1650のモデルで48Whバッテリーですが、普通のバッテリー駆動時間です。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 記載なし
(2) 動画再生時 5時間43分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 1時間31分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時もやや音が聞こえます。ゲーム時は、他のゲーミングノートと比較して普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

今回、GeForce GTX 1650のエントリー向けグラフィックスということもあり、温度は問題ありませんでした。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃台で推移しており、問題ありません。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。ピーク時でも70℃程度なので、問題ない温度です。

GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(最高品質、fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

パームレストおよびWASDキーの温度は低めで、熱さは感じませんでした。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

Optimus対応なのでアイドル時の消費電力はある程度抑えられています。それ以外の状態は、一般的なノートPCよりは高い消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ROG Strix G G531の外観のチェックです。

プラスチック感のあるボディですが、左右非対称の部分や、細かい模様などが入っており、かっこいいと思います。イルミネーションも綺麗です。

 

天板には、斜めと縦のヘアライン加工が施されています。

 

スピーカーは左右の側面にあります。音質は普通ですが、デフォルトの状態ではややこもった感じがあるのでイコライザーで調節するといいと思います。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

キーボード・パームレスト面の画像です。

 

キーボードの横には、ラインの模様が入っています。

 

排気口の上にも模様が入っています。

 

液晶を閉じると筐体に吸い込まれるような構造のヒンジです。BMWのスポーツカーのシザードアからインスピレーションを受けたようです。液晶を閉じたときにヒンジが見えなくるようになっています。

 

右側面にはポート類は一切ありません。左側面にはフルサイズのUSBと、オーディオコンボジャックがあるのみです。

 

背面には、LANとHDMIポートがあります。なお、GTX 1660Ti以上のモデルには、映像出力対応のUSB Type-Cポートも搭載されています。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。

 

ACアダプターは、GTX 1660Ti以上のモデルが230W、GTX 1650以下のモデルが150Wとなっています。下の画像は150WのACアダプターです。

 

まとめ

ROG Strix G G531シリーズは、デザインにこだわったゲーミングノートです。左右非対称の部分があるところや、ヘアライン加工、イルミネーションが綺麗です。

モデルも多く、ハイクラスから、エントリー向けのモデルまでラインナップされています。

上位のモデルには120Hzの液晶も搭載されています。

「Turbo」モードにすれば、GPUクロックを(一部のモデルは電力も)上げることができ、フレームレートがやや上昇します。

ただし、今回60Hzの液晶を試したところ色域がやや狭かったのが残念です。120Hzの色域は試していないため分かりません。

デザインにこだわったゲーミングノート

ROG Strix G G531シリーズ

特徴

  • デザインにこだわり
  • TurboモードでGPUクロックをアップ可能
  • 120Hz対応モデルもあり
  • グラフィックスのラインナップが多い

こんなあなたに

  • デザインにこだわりたい方
  • こだわりの1台を探している方
  • 価格13万円台[税別]~
公式サイトはこちら

 

 

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