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東芝 dynabook RZ83/C(2017年春モデル)の実機レビュー

更新日:2017年5月15日

光学ドライブ搭載のモバイルPC

dynabook RZ83/Cは、光学ドライブを搭載した13.3型モバイルノートパソコンです。

最近は、光学ドライブを搭載したモバイルノートパソコンはほとんど無いため珍しい1台です。

質量は、メーカー仕様値で約1.32kgと、光学ドライブを搭載している割には比較的軽量です。

LANやVGAといった、ビジネスでよく使うポートも搭載しています。

メーカー直販サイト:
東芝ダイレクト(dynabook RZ83/C)


※レビュー機はメーカーからの貸出機です

目次

dynabook RZ83/Cの基本スペック

dynabook RZ83/Cの基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年5月15日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
Uシリーズの第7世代インテルプロセッサー Core i7-7500Uです。
グラフィックカード
インテル HD グラフィックス 620(CPU内蔵)です。
液晶ディスプレイ
13.3型ワイド、フルHD広視野角非光沢液晶です。
メモリ
DDR4対応で2スロット、最大16GBです。本機は8GB x1です。
SSD
SATA SSD、SSHD、HDDから選択可能です。本機は512GB SSDです。
光学ドライブ
搭載しています。ブルーレイディスクまたはDVDスーパーマルチドライブです。
バッテリー駆動時間
メーカー公表値で最大約14時間(JEITA2.0)です。
その他
薄さは17.2~21.4mm、重量は約1.32kg~です。

特徴1 - 光学ドライブ搭載で約1.32kgの重量

dynabook RZ83/Cは、光学ドライブを搭載しながら、約1.32kg(最軽量構成のメーカー仕様値)と比較的軽量なモバイルノートパソコンです。

最近のモバイルノートパソコンはほとんど光学ドライブがなく、本製品のように光学ドライブを搭載したモバイルノートPCは珍しいです。メインのパソコンとしても使用したい人や、外出先でブルーレイを観たい人、外出先でも資料などを見るためにCD-ROMドライブが必要な人などに適しています。

最近は1kgを切るモバイルノートパソコンもあるため、"非常に"軽量とは言えませんが、光学ドライブを搭載している点を考慮すると、比較的軽量と言えると思います。


光学ドライブを搭載

特徴2 - ビジネスシーンで嬉しいLAN、VGAポートを搭載

最近のモバイルノートパソコンは、ポートの種類が少ない傾向にありますが、本製品は、ビジネスシーンでよく使うLAN、VGAポートを搭載しています。


LANとVGAポートを搭載

dynabook RZシリーズの違い

本製品は、dynabook RZ83/Cという名称の機種ですが、同じRZシリーズとして、RZ73/C、RZ63/C、RZ33/Cという機種が存在します。ここではこの3機種について比較をします。なお、末尾の「/C」は2017年春モデルを表し、次のモデルが出るたびに、アルファベットが上がっていきます。

まず、RZ83/C、RZ73/C、RZ33/Cの3機種は同じ筐体(ボディ)で、スペックのみ異なり、RZ83/Cが最も高性能なパーツを選択できるようになっています。RZ73/Cはバランス面では最もよく、筆者のおすすめです。RZ33/Cは6万円台から購入可能で非常に安いですが、スペックがかなり低く、特に液晶がHD(1366x768)と低解像度です。

RZ63/Cは、まったく別の筐体(ボディ)になっており、他の機種と比較すると、光学ドライブがない代わりに、質量が軽くなっています。ただし、CPUは旧世代の第6世代インテルプロセッサーです。

dynabook RZシリーズの比較
  RZ83/C RZ73/C RZ33/C RZ63/C
液晶 13.3型 FHD 13.3型 FHD 13.3型 HD 13.3型 FHD
CPU Core i7-7500U Core i5-7200U
Core i3-7100U
Celeron 3865U Core i7-6500U
Core i5-6200U
メモリ 4~16GB 4~8GB 4GB 4~16GB
ストレージ SSD
SSHD
HDD
SSD
SSHD
HDD
SSD
HDD
SSD
光学ドライブ ブルーレイ
DVDスーパー
DVDスーパー DVDスーパー
なし
なし
質量 約1.32~1.44kg 約1.32~1.44kg 約1.27~1.49kg 約1.210~1.215kg
バッテリー 約11~14時間 約11~14時間 約12.5~16.5時間 約14.5時間
価格 (税抜) 104,000円~ 93,000円~ 66,800円~ 98,000円~

LIFEBOOK WS1/B1との比較

光学ドライブを搭載したモバイルノートとしては、富士通のLIFEBOOK WS1/B1が有名です。

この2つの機種を比較したのが下表です。LIFEBOOK WS1/B1はモバイル・マルチベイ構造になっており、光学ドライブを取り外して、増設バッテリーを装着したり、カバーのみ取り付けて軽量化したりすることが可能です。

ただし、LIFEBOOK WS1/B1はバッテリー部分が出っ張っており、底面がフラットではありません。カバンに入れるときにかさばります。

両機種とも、バッテリーを自分で交換可能です。さらにLIFEBOOK WS1/B1は77Whの大容量バッテリーも用意されています。バッテリー駆動時間重視なら、LIFEBOOK WS1/B1のほうが良いでしょう。

価格はdynabook RZ83/Cのほうが、かなり安くなっています。

LIFEBOOK WS1/B1との比較
  dynabook RZ83/C LIFEBOOK WS1/B1
モバイル・マルチベイ ×
底面の出っ張り なし あり
ブルーレイドライブ搭載時の質量 約1.32kg 約1.30kg ※1
バッテリー容量 45Wh 51Wh / 77Wh
価格(税抜) ※2 123,000円 ※3 約181,044円 ※4
レビュー レビュー
※1 「51Wh」バッテリー搭載時の重量
※2 Core i7、8GBメモリ、256GB SSD、フルHD液晶、ブルーレイドライブの構成での価格
※3 2017年5月15日現在の東芝ダイレクト(Room1048)の会員価格です。会員登録は無料です
※4 2017年5月15日現在の富士通WEBMARTでのクーポン適用時の価格です。

液晶ディスプレイのチェック

dynabook RZ83/Cの液晶ディスプレイのチェックです。

13.3型のFHD液晶を搭載しています。

視野角は良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青と緑が明部になるにつれ、やや下げ調整ですが、調整幅は少なく、比較的自然な発色であることが分かります。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は広いです。sRGBをほぼ100%カバーできていると思います。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきはほぼ感じません。


画素の拡大図

 

液晶は非光沢となっており、映り込みは少ないです。


画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

メーカーの仕様表を確認すると、「キーピッチ:19mm、キーストローク:1.5mm」と書かれています。仕様表のキーピッチは横方向のキーピッチを示しています。縦方向のキーピッチは、当サイトで計測したところ、約17.5mmとやや狭い数値でした。また、「Enter」の左隣のキーがやや小さくなっています。キートップはやや湾曲しており、底付きの衝撃は比較的抑えられていると思います。

実際に打った感覚としては、やや縦方向のキーピッチが狭い点が気になりますが、その他は特に気になりませんでした。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンは独立しており、普通の力で押せるため、押しやすいです。


タッチパッド

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

本製品は、いくつかの種類の中からパーツを選択できるため、構成によってパフォーマンス(処理性能)は変わります。以下に各パーツの選び方を簡単に記載します。

CPU

モバイルノートPCに多いUシリーズのCore i プロセッサーを搭載しています。


CPUの選び方(筆者の独自判断)

ストレージ

ストレージは、SATA SSD、HDD、また下図にはありませんがSSHDを選択することが可能です。是非、SSDの搭載をおすすめします。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

dynabook RZ83で計測したベンチマーク

以下、Core i7-7500U、メモリ 8GB、512GB SATA SSDのレビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。

PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i7-7500U
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

Core i7-7500U、インテル HD グラフィックス 620
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i7-7500U
x265でエンコード (※1) 42分12秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 4分43秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)

512GB SSD

重量のチェック

重量のチェックです。

今回の構成の場合のメーカー公表値は約1.32kgです。

当サイトでの計測値は下図の通りです。


重量の実測結果

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本製品のバッテリー容量は45Whと、普通の容量です。当サイトによるバッテリー駆動時間の計測結果は下表の通りです。

バッテリー駆動時間(当サイトによる計測値)
  FHD液晶
Core i7-7500U
PCMark 8 Home のテスト ※1 4時間24分
PCMark 8 Work のテスト ※2 5時間54分
動画再生時 ※3 9時間03分
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵SDカードリーダー/ライターのチェックです。

カードスロットは正面側にあります。カード挿入後の出っ張りはありません。


micro SDカードスロット挿入後の画像

 

速度は普通です。


SDカードのベンチマーク(UHS-Ⅰのカードで測定)

 

 

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