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VAIO S11の実機レビュー
LTE搭載モデルあり!
VAIO S11は、LTE搭載モデルを選択できる11.6型モバイルノートパソコンです。
しかも、LTE搭載モデルでも、12万円台から購入可能な安さです。
ボディは小型で、重量は1kgを切ります。カバンの中にも入れやすく、持ち運びやすい製品です。
CPUは第6世代のインテルプロセッサーを搭載。ストレージには高速なPCI Express x4接続のSSDを選択することが可能です。
販売サイト:ソニーストア(VAIO S11)
※レビュー機は当サイトの購入品です
目次
1 VAIO S11 の基本スペック | 2 特徴1 - LTE搭載モデルを選択可能 |
3 特徴2 - 11.6型のコンパクトサイズ | 4 特徴3 - 1kgを切る重量 |
5 特徴4 - 小型でもLAN、VGAポートを搭載 | 6 液晶ディスプレイのチェック |
7 キーボードおよびタッチパッドのチェック | 8 パフォーマンスのチェック |
9 バッテリー駆動時間のチェック | 10 カードリーダー/ライターのチェック |
11 静音性のチェック | 12 パーツの温度のチェック |
13 表面温度のチェック | 14 消費電力のチェック |
15 外観のチェック | 16 まとめ |
VAIO S11の基本スペック
VAIO S11(2015年冬モデル)のスペックです。特徴的な部分は赤字にしています。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU Uシリーズの第6世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i5-6200Uです。 |
グラフィックカード インテル HD グラフィックス 520(CPU内蔵)です。 |
液晶ディスプレイ 11.6型ワイド、フルHD、IPS、低反射コート付き液晶です。 |
メモリ 4GBまたは8GBです。本機は8GBのメモリです。 |
SSD SATA接続SSDまたはPCIe x4 接続SSDを選択可能。本機はPCIe x4接続の256GB SSDです。 |
光学ドライブ 内蔵光学ドライブは非搭載です。 |
バッテリー駆動時間 |
その他 薄さ16.4~19.1mm、重量 約920~940gです。 |
特徴1 - LTE搭載モデルを選択可能
ついに、VAIOからもLTEに対応したモバイルノートパソコンが発売されました。
今までは、(Surfaceなどタブレットに分類されるような製品を除くと)レッツノート シリーズくらいしかLTEに対応したモデルはありませんでした。しかし、LTE対応のレッツノートは高価で、なかなか多くの人が買えるような製品ではありませんでした。
今回発売されたVAIO S11は、LTE対応モデルでも12万円台(Core i3選択時)から購入可能で、かなりお求めやすくなっています。対応しているLTEバンドは、LTEがband 1、3、19、21 3Gがbank 1、19と、プラチナバンドにも対応しており、対応バンド数は十分です。
SIMカードは本体に挿すだけです。SIMカードトレイは無く、SIMカード取り出しピンを使う必要もないため、簡単です。SIMサイズはmicroSIMです。
SIMカードは挿すだけの簡単装着
今回、ソニーストアから製品を購入しましたが、オプションでSo-netのSIMを事務手数料0円(通常3,000円)で付けられました。4GB/月のプランで、月々880円だったため安いと思います。もちろん動作も問題ありませんでした。
オプションで付けたSIM(So-net PLAY SIM)
動作ももちろん問題なし
もちろん、ドコモ系のMVNO SIMであれば、他のSIMカードも使えます。他のSIMカードについては「MVNO 格安SIMカードの比較」ページを参考にして下さい。人気が高いのはIIJmio、OCNあたりです。余談ですが筆者は、スマホはIIJmioのSIMを使っています。
特徴2 - 11.6型のコンパクトサイズ
本製品は、11.6型液晶を搭載し、ノートパソコンとしては小さめのボディです。
13.3型のVAIO Zと比較すると、その小ささが分かると思います(下図)。小さめのカバンにも入りますし、持ち運ぶときも便利です。
13.3型ノートパソコンとの比較
小さめのカバンにも入りやすい
持ち運びが楽
特徴3 - 1kgを切る重量
本製品は重量も軽く、1kgを切る軽さです。
ただし、(製品名は違いますが)旧モデルと言えるVAIO Pro 11は700g台だったため、それと比べるとやや重くなっています。その代わり、バッテリー容量は31Whから38Whへ増え、LANやVGAポートも搭載されています。
ACアダプターも比較的軽量です。
重量の実測値
特徴4 - 小型でもLAN、VGAポートを搭載
本製品は、ビジネスシーンで良く使うLANやVGAポートが搭載されました。
また、新しい規格のUSB Type-C兼Thunderbolt 3も搭載されています。ただし、VAIO Pro 11では搭載されていたHDMIポートは無くなりました。
LAN、VGA、USB Type-C兼Thunderbolt 3などのポートを搭載
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
まず、最大輝度が実測で544cd/m2と非常に高いです。これだけ高いと、日光が当たる場所で使っても、ディスプレイが見づらくなることは少ないです。
IPSパネルを搭載しており、視野角は良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ1:1の直線で、自然な発色であることが分かります。
ガンマ補正曲線
※ i1Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください
色域も広いです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。低反射コートが施されている表面は、凹凸が少なく問題ありません。画素もノーマルなIPSパネルの形状をしています。ただし、ピントを少しずらすと、ややギラギラしています。これが影響しているためか、ギラツキがややあります。ギラツキが苦手な方は避けたほうがいいと思います。ただし、気にならない方のほうが多いと思います。
液晶表面には、低反射コートが施されているため、画面への映り込みは低減されています。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーピッチの実測値は、横17mm、縦16.5mmと狭いです。ここが、小型のパソコンであるVAIO S11のデメリットだと思います。19x19mmの標準的なキーピッチのキーボードを使っている人は、窮屈に感じることでしょう。ただし、女性や手の小さい方など、キーピッチが狭いほうが好きな方もいますので、こういった方はデメリットに感じないと思います。
キーストロークは、約1.2mmとやや浅めです。キートップはわずかに凹んでいるように見えますが、ほぼフラットに近いです。キー配列はオーソドックスです。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
キーボードバックライトを搭載しています。
キーボードバックライト
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンの押しやすさも普通ですが、押したときに、やや大きめの音が鳴ります。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
UシリーズのCore i プロセッサーを搭載しており、CPU性能は標準的です。ストレージは、PCI Express x4のSSDを選択すれば、非常に高速です。
Core i5-6200U、8GBメモリ、PCI Express x4接続の256GB SSDの構成でのベンチマークスコアは下の通りです。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark
※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け
PCMark 8 - Home accelerated
動画のエンコード時間
2015年10月24日より、エンコードのテスト内容を変更しましたので、ご注意ください。
Core i5-6200U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 50分30秒 |
x264でエンコード (※2) | 20分41秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
QSVでエンコード (※4) | 09分50秒 |
※1 4Kや8Kにも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが、出力ファイル容量は従来の約半分
※2 H.264エンコーダーの中で、現在人気の高いエンコーダー。ほどほどの速度で高画質
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載される最新ハードウェアエンコーダー。従来のCUDAより速度、画質とも向上
※4 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー。エンコードが高速
ストレージのベンチマーク
256GB PCI Express x4 SSD
(CrystalDiskMark 5 で計測)
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
旧モデルのVAIO Pro 11 では31Whでしたが、VAIO S11では38Whに増えています。なお、メーカーが公表しているJEITAバッテリー動作時間測定法(Ver2.0)での駆動時間は、14~15.2時間(Windows 10選択時)となっています。
当サイトで実測した結果は、下表の通りです。モバイルノートパソコンとしては、標準的な駆動時間であると思います。
バッテリー駆動時間 | |
---|---|
PCMark 8 Home テスト ※1 | 4時間48分 |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 6時間27分 |
動画再生時 ※3 | 8時間06分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
SDカード挿入後の出っ張りはあまりありません。
SDカードスロット挿入後の画像
UHS-Ⅱにも対応しており、リード/ライト速度も高速です。
UHS-Ⅰ対応カード (CrystalDiskMark 5 で計測)