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Core i3-8130Uのベンチマーク
このページでは、Core i3-8130Uのベンチマークスコアを掲載します。
【結果概要】旧CPUより約1.2倍速く、Core i5-7200Uと同等かそれ以上
お忙しい方のために、結果の概要だけ先に紹介します。
下図は、CPU性能を評価する「CINEBENCH R15」のマルチコアのベンチマークスコアです。Core i3-8130Uは、旧世代のCore i3-7130Uよりも約1.2倍スコアが上昇しています。第8世代インテル Core i5やi7のような劇的な伸びはありませんでしたが、順当に性能UPしています。
また、ちょっと前まで、多くのスタンダードなPCに採用されていた第7世代インテル Core i5-7200Uと同等かそれ以上のスコアになっており、多くの作業が快適に行える性能です。
動画編集などのクリエイティブな作業をするなら、第8世代インテル Core i5-8350UやCore i7-8550Uのほうがおすすめですが、そういったことをしないのであれば、Core i3-8130Uで十分だと思われます。
Core i3-8130Uの仕様
Core i3-8130Uは、第8世代となるインテルCoreプロセッサーで、主にエントリー~スタンダードなノートPCに採用されるCPUです。
Core i3としては初めてターボブースト機能を搭載しているのが大きな特徴で、最大で3.4 GHzの動作周波数で駆動します。旧世代のCore i3-7130Uには、ターボブースト機能が無かったため、Core i3-8130Uは高速な処理が見込まれます。
第8世代プロセッサー | 第7世代プロセッサー | |
---|---|---|
Core i3-8130U | Core i3-7130U | |
開発コード名 | Kaby Lake | Kaby Lake |
コア数 / スレッド数 | 2 / 4 | 2 / 4 |
ベースクロック | 2.20 GHz | 2.70 GHz |
ターボブースト時 | 3.40 GHz | ― |
キャッシュ | 4MB | 3MB |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 |
Intel HD Graphics 620 |
TDP | 15W | 15W |
Core i3-8130Uの主なベンチマークスコア
Core i3-8130Uの主なベンチマークスコアを掲載します。
計測したPCは、レノボのThinkPad E580で、メモリはデュアルチャンネルの8GB、128GB PCIe SSDを搭載しています。
Core i3-8130Uを搭載し、5万円台から購入可能なノートPC。キーボードも打ちやすく、仕事用メインPCとしておすすめ。
CINEBENCH R15(マルチコア)は、約1.2倍スコアUP
Core i3-8130UのCINEBENCH(マルチコア)のスコアは「342」でした。他の機種で計測したCore i3-7130Uのスコアは約289であったため、旧世代CPUより約1.2倍はスコアが伸びたことになります。
Passmark(CPU Mark)は、約1.3倍スコアUP
Core i3-8130UのPassmark(CPU Mark)スコアは「5623」でした。他の機種で計測したCore i3-7130Uのスコアは約4130であったため、旧世代CPUより約1.3倍はスコアが伸びたことになります。
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
次は、実際のソフトウェア「TMPGEnc Video Mastering Works 6」を使ってエンコードにかかった時間を計測します。XAVC Sの動画をH.265/HEVCへ変換する処理を実行しています。
Core i3-8130Uは「43分57秒」かかりました。Core i3-7130Uは、47分32秒かかったため、旧世代CPUより約1.1倍はスコアが伸びたことになります。
時間のかかる処理は、ターボブーストの効果が薄れるとは言え、やや高速化されています。
エンコード中のクロック周波数は下図のようになりました。数十秒間は3.4GHzで駆動しますが、それ以降は落ち着いて、約3.1GHzで推移しているのが分かります。3.1GHzでも、Core i3-7130Uのベースクロックの2.7GHzよりも高いクロック周波数です。
ベンチマークスコアのまとめ
最後に、上で掲載したベンチマークスコアを含め、今回計測したベンチマークスコアをすべて掲載します。
今度は、少し前まで多くのCPUに搭載されていたスタンダードなCPU「Core i5-7200U」とスコアを比較します。
CPU処理性能の比較
Core i3-8130Uは、いずれのスコアも、Core i5-7200Uより高かったです。
テスト内容 | Core i3-8130U | Core i5-7200U |
---|---|---|
Passmark - CPU Mark | 5144 | 5080 |
CINEBENCH R15 - CPU (Multi-Core) | 342 cb | 334 cb |
CINEBENCH R15 - CPU (Single-Core) | 142 cb | 130 cb |
Geekbench 4 - CPU (Multi-Core) | 8239 | 7378 |
Geekbench 4 - CPU (Single-Core) | 4130 | 3817 |
x265でH.265/HEVCエンコード | 43分57秒 | 42分30秒 |
グラフィック性能の比較
グラフィック性能についても、Core i3-8130Uは、Core i5-7200Uより高かったです。
なお、CPU内蔵グラフィックスは、メモリがデュアルチャンネル(2枚挿し)かどうかで処理速度が大きく変わるため、可能ならば、デュアルチャンネルの構成をおすすめします。
テスト内容 | Core i3-8130U | Core i5-7200U |
---|---|---|
3DMark Sky Diver - Graphics score | 3902 | 3834 |
3DMark Cloud Gate - Graphics score | 8832 | 8077 |
CINEBENCH R15 - OpenGL | 48.41 fps | 45.67 fps |
ドラゴンクエスト X (1280x720) | 8690 | 7788 |
QSVでH.265/HEVCエンコード | 3分59秒 | 4分24秒 |
Core i3-8130U 搭載パソコンの紹介
Core i3-8130Uを搭載したパソコンを紹介します。
現在、次の2機種を確認しています。どちらもCore i3-8130Uを搭載しながら、5万円台で購入できるので、コストパフォーマンスは高いと思います。
そろそろ2018年夏モデルが発表されると思うので、そうすれば、もう少し搭載PCが増えると思います。
レノボ ThinkPad E580
テンキーも搭載 ThinkPad E480の兄弟機種となっています。E580は、E480よりも画面が15.6型と大きく、テンキーも搭載されています。 ただし、E480よりもやや重くなっています。 こちらも光学ドライブが無く、カードスロットはmicro SDのみ対応です。 |
レノボ ThinkPad E480
キーボードが打ちやすい 第8世代Core i3-8130Uを選択しながら、5万円台(税抜)で購入できるコストパフォーマンスの高いPCです。 他のPCに比べてキーボードが打ちやすく、タイピングをよくする方におすすめです。 14型液晶に、質量は約1.75kgとなっており、一般的な15.6型ノートPCに比べると小型・軽量です。 ただし、光学ドライブは非搭載で、カードスロットはmicro SDのみ対応です。 |
まとめ
Core i3-8130Uは、Core i3としては初めてターボブースト機能を搭載したCPUとなります。
旧世代のCore i3よりも約1.2倍(ベンチマークによっては1.3倍)もスコアが向上しました。
Core i5-7200Uと比較しても、ほぼ同等かそれ以上のスコアでした。
Core i3-8130Uを搭載したPCは、5万円台から売られており、非常にコストパフォーマンスは高いと思います。