※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
TENKU GPD WIN Max 2021(第11世代インテルモデル)の実機レビュー

CPU | Core i7-1195G7 Ryzen 7 4800U |
---|---|
GPU | Iris Xe graphics AMD Radeon Graphics |
メモリ | 16GB(LPDDR4X-4266) |
ストレージ | 1TB / 2TB NVMe SSD |
液晶サイズ | 8インチ |
液晶種類 | 1280×800 光沢 60Hz 10点マルチタッチ対応 |
質量 | 約790g |
バッテリー | 平均使用時間 約5時間 |
価格[税込] | 139,800円 |
GPD WIN Max 2021は、「Core i- 1195G7」や「Ryzen 7 4800U」を搭載した、ハンドヘルド小型ゲームPCです。
マルチタッチ対応の8インチ液晶に、ゲームパッドも搭載しているため、携帯ゲーム機のようにどこでもPCゲームを楽しむことができます。
電車や車などの移動中にPCゲームをしたり、寝ながらPCゲームをしたり、ニンテンドースイッチからPCにステップアップしたりしたい方におすすめです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
インテル版 Core i7-1195G7、Iris Xe Graphics、16GBメモリ、1TB NVMe SSD
目次
お忙しい方は、「GPD WIN Max 2021の特徴」のみお読みください。
GPD WIN Max 2021の特徴
CPU内蔵グラフィックスを利用
GPD WIN Max 2021は、外部グラフィックスを搭載しておらず、CPU内蔵グラフィックスのみの構成となっています。CPU内蔵グラフィックスなので、そこまで高いフレームレートは出ません。ただ、メモリにLPDDR4X-4266を搭載しており、CPU内蔵グラフィックスにしては高いフレームレートが出ています(下図参照)。
~ グラフィックス性能の評価 ~
なお、GPD WIN Max 2021は、インテル版のCore i7-1195G7搭載モデルと、AMD版のRyzen 7 4800U搭載モデルがあります。今回は、インテル版をテストしていますが、おそらく最大フレームレートはインテル版のほうが出るゲームが多いと思います。ただ、CPUのマルチコア性能はRyzen 7 4800Uのほうが高いので、CPU依存度の高いゲームはAMD版のほうが高いフレームレートが出るでしょう。また、ゲーム時のバッテリー駆動時間は、最大TDPの小さいRyzen 7 4800Uのほうが長くなると思われます。
軽めのゲームなら、画質設定を落とすことでプレイ可能
では、簡単に実際のゲームのフレームレートを確認してみましょう。
フォートナイトやApex Legends、VALRANTやストリートファイターVなど、負荷の軽いeスポーツタイトルなどは、グラフィック品質を「低」にすることでで60 fps以上で快適にプレイすることができます。ただし、液晶遅延や残像があるため、本気でやりたい方や成長したいという方にはおすすめしません。
その他、NGSやFF14、ドラクエXなどのオンラインゲームも、グラフィック品質設定を落とすことで快適にプレイが可能です。本機内蔵のゲームパッドを活かして、電車などの移動中にゲームをしたり、だらだらと寝ながらレベリングやファーミングなどの作業をしたりするのに向いていると思います。キーボードとタッチパッドも備えているので、テキストチャットも可能です。
なお、他のグラフィック品質、他のゲームのフレームレートについては、「ゲームベンチマーク」の項目をご覧ください。
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1280x800 | 低設定 | 87 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1280x800 | 低設定 | 162 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1280x800 | 低設定 | 94 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1280x800 | 非常に低い | 68 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
ストリートファイターV
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1280x800 | 低設定 | 60 fps(最大) |
ゲームパッドも搭載
GPD WIN Max 2021は、キーボードだけでなく、ゲームパッドも搭載されている点がユニークです。また、液晶はタッチパネルにも対応しています。
ゲームパッドには精度の高いジョイスティックに、L1・L2 / R1・R2トリガーボタン、スティック押し込みのR3ボタンも内蔵しており、様々なゲームに対応できます。
実際に握ってみた時のホールド感ですが、携帯ゲーム機としてはイマイチです。底面には指を引っ掛けるところがなく、本体の重みもあるので、L1・L2 / R1・R2トリガーボタンもフォローしようとすると、握りにくいです。手のひらで本体下部を支えて持つことになるため、徐々にズレてきたりしてしっくりきません。
ちなみに底面から吸気し、背面から排熱するので、指に熱がダイレクトに当たることはありません。


ニンテンドースイッチと比較
GPD WIN Max 2021を小型ゲーム機としてレビューする上で、今最も普及している家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の携帯モードと比較してみました。
GPD WIN Max 2021は、15.6インチなどの従来のゲーミングノートと比較すると画面は小さく解像度も低いですが、小型ゲーム機であるニンテンドースイッチと比較すると、ニンテンドースイッチが6.2インチの1280×720解像度に対し、GPD WIN Max 2021は8インチの1280×800解像度と、GPD WIN Max 2021の方が一回り大きく、画面が見やすいです。


ジョイスティックには滑りにくいようロッカーキャップが被せられていますが、それでも滑りやすい材質だと思います。ただ、ニンテンドースイッチよりは精度は高いです。十字キー、ABXYボタンもJoyコンと同様に小さいものの、GPD WIN Max 2021の方が硬めで押しやすいです。素早い連打も負担なくできます。L1・L2 / R1・R2トリガーボタンはJoyコンとそれほど変わらない感触でした。


小学生にフォートナイトをプレイさせてみた
普段からニンテンドースイッチで「フォートナイト」を鬼のようにプレイしている小学6年生の甥っ子に、GPD WIN Max 2021で「フォートナイト」をプレイさせてみました。
ニンテンドースイッチの「フォートナイト」は30 fps動作で、解像度も低いことから、60 fpsで動作する「フォートナイト」はかなり新鮮だったようです。食いつくようにプレイ開始。
携帯機モードではやはり子どもにとって本機は重いらしく、本体を机に置いて指を潜り込ませるように持って操作していました。パッド操作も自分用に設定を弄っては色々試していましたが、最後までしっくりこないまま、結局はPS4ゲームパッドを挿してプレイすることに。どうやら慣れるまでは時間がかかるようです。

デスクトップモードでは、「キーボードが小さいから指の小さいぼくでも操作しやすいかも!」と最初は喜んでいたものの、スペースキーが小さく右に寄っていることから、ジャンプがしづらいことに気付き、キーボード操作もやりにくそうでした。
大人である筆者も同様にプレイしてみましたが、携帯機モード、デスクトップモードどちらも甥っ子と同じ感想でした。ニンテンドースイッチに比べてGPD WIN Max 2021は、60 fpsで動作し、画面は大きくカクつきは少ないですが、やはり本物のゲームパッドには操作面では勝てないという点は拭えません。キーボード操作もゲーミングキーボードを用意した方が操作しやすいです。

ディスプレイのチェック
GPD WIN Max 2021のディスプレイのチェックです。
パネルは不明です。
10点マルチタッチに対応しており、ゴリラガラスを採用したグレアパネルです。IPSパネルなのでTNパネルよりは視野角は良いですが、色域は狭いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では461cd/m2と明るいです。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき
色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は72.1%でした。

ガンマ補正曲線を確認すると、若干中間部が暗めの設定にあっていますが、比較的自然な発色だと思います。

視野角は広いです。

光沢液晶なので、画面への映り込みがあります。ギラつきはそれほど感じません。

遅延
1つのキーを押してから、その文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約70msでした。一般的なノートPCは80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は普通です。なおこれは、液晶だけでなくキーボードなどを含めたPC全体の遅延となります。
残像
左から右へ移動するUFOをカメラで撮影したところ、で3フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品のディスプレイ残像は多いと思います。ゲームにはあまり向かないパネルです。

キーボードおよびタッチパッドのチェック
GPD WIN Max 2021のキーボードとタッチパッドをチェックします。
実測でキーピッチは横約18mm、縦16mm、キーストロークは約1.6mmです。8インチのミニPCにしてはキーピッチは広めに取られていますが、ゲームパッドを搭載している分、縦の幅がやや窮屈です。キー配列もかなり特殊で、[A]キーを押す際に[Caps]キーを同時に押してしまったりと、非常に打ちにくく、タイピングはしにくいです。WASDでのゲームポジションだと、スペースキーが右に寄っているせいでジャンプがしにくいです。



タッチパッドはゲームパッドの中央にあります。押し込むことで左クリック、右クリックができます。非常に小さいため細かい操作はやりにくいです。

キーボードバックライトはあまり明るくなく、オン/オフのみで明るさ調整はできません。

パフォーマンスのチェック
動作モード
GPD WIN Max 2021のパフォーマンスのチェックです。
GPD WIN Max 2021は、動作モードを変更してTDP電力消費量を調整することで、パフォーマンスを切り替えることができます。TDP設定はBIOS画面から切り替えることができ、[Configuration TDP Boot Mode]の項目から、[Down 15W][Nominal 20W][UP 25W]から選択できます。デフォルトでは[Nominal 20W]になっています。


CPU
CPUにはCore i7-1195G7または、Ryzen 7 4800U搭載モデルがあります。マルチスコアではRyzen 7 4800Uのほうが高いスコアですが、シングルコアではCore i7-1195G7のほうが高いスコアです。特にシングルコアスコアではトップクラスの性能です。
~ CPU性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、LPDDR4X-4266のデュアルチャネルを搭載しており高速です。
~メモリ性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。
メモリが高速なので、3DMarkのGraphicsスコアも、CPU内蔵グラフィックスとしては非常に高かったです。ただし、GeForce GTX 1650などの外部グラフィックスよりは、スコアが大きく下がります。
~ グラフィックス性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
GPU-Zで確認したIntel Iris Xe Graphicsの詳細です。

ストレージ
ストレージには、1TBBのNVMe SSDを搭載しています。デフォルトではOS用に100GB、データ用に900GBにボリュームが割り当てられていました。ゲーム用なら1TBでも十分だと思います。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度は普通です。かなり奥まで入るので、抜き差しに苦労します。
~ SDカードスロット性能 ~


ゲームベンチマーク&フレームレート
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
Core i7-1195G7の内蔵グラフィックスIris Xe graphicsでの動作となりますが、前述した通り、eスポーツタイトルなどの負荷の軽いゲームなら低設定で平均 60 fps以上で快適に動作します。
人が多く集まるロビーなどカクつくシーンも多いですが、普通にマッチプレイする程度なら十分です。ただし、遅延や残像が一般的なゲーミングノートよりあるので、本格的にゲームをするには向きません。
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 低設定 | 87 fps | 84 fps |
高設定 | 57 fps | 50 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
VALORANT
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 低設定 | 162 fps | 150 fps |
高設定 | 116 fps | 100 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 低設定 | 94 fps | 84 fps |
高設定 | 50 fps | 45 fps | |
最高設定 | 33 fps | 29 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 非常に低い | 68 fps | 64 fps |
中型 | 58 fps | 54 fps | |
ウルトラ | 45 fps | 43 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
ストリートファイターV
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 低設定 | 60 fps(最大) | 60 fps(最大) |
高設定 | 60 fps(最大) | 60 fps(最大) | |
最高設定 | 60 fps(最大) | 60 fps(最大) |
その他のゲームタイトルのフレームレート
その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
サイバーパンクなどの負荷の重いゲームだと低設定でも平均 30fpsも厳しいです。Forza Horizon 5程度の重さなら低設定で54 fpsでプレイが可能です。
NGSやFF14、ドラクエXなどのオンラインゲームは設定を落とすことで快適にプレイが可能です。
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 低 | 28 fps | 26 fps |
高 | 20 fps | 18 fps | |
ウルトラ | 16 fps | 15 fps |
![]() 重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 最低 | 70 fps | 68 fps |
中 | 42 fps | 41 fps | |
最高 | 25 fps | 23 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×720 | 軽量品質 | 48 fps | 44 fps |
標準品質 | 39 fps | 36 fps | |
高品質 | 24 fps | 23 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×720 | 最低 | 15382 / 91 fps | 12742 / 84 fps |
中 | 5462 / 53 fps | 4980 / 51 fps | |
スーパー | 2222 / 34 fps | 1893 / 31 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×800 | 最低 | 53 fps | 49 fps |
中 | 35 fps | 32 fps | |
最高 | 31 fps | 28 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×720 | 標準(ノート) | 11498 / 84 fps | 10927 / 80 fps |
高(ノート) | 9804 / 70 fps | 9131 / 66 fps | |
最高品質 | 7659 / 55 fps | 7166 / 51 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | TDP UP | TDP Nominal |
1280×720 | 最高品質 | 17219(すごく快適) | 16693(すごく快適) |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、インテル版とAMD版で、やや仕様が異なります。インテル版は、Thunderbolt 4、AMD版はUSB3.2 Gen2となっています。
今回、インテル版をレビューしていますが、ご覧のように多くの機器が使用できました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KモニタへHDMIとUSB-Cで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示されています。

質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約790g」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりも重い結果となりました。それでも、ACアダプターと合わせると、1.0kg強で、持ち運びやすいサイズと質量です。
質量 | |
PC本体 | 885g |
ACアダプター | 167g |

バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
本機のバッテリー容量は57Whです。バッテリー駆動時間はメーカーによると、処理の重いゲームや作業では約3時間、普通のゲームや作業では6~8時間、軽いゲームや作業では約14時間使用可能だそうです。

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。TDP設定はNominalで計測しています。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ー |
(2) PCMark 10 Modern Office | 9時間43分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 1時間50分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
スピーカーのチェック
スピーカー
スピーカーは背面にあります。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で採点すると、4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。ニンテンドースイッチと比較すると音量が大きく、音質も良いと思います。

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
TDP設定がNominalの時は一瞬CPU電力が28W、CPU温度は75℃付近まで上昇しますが、すぐに22W、70℃前後まで下がっています。
TDP設定がUPの時はCPU電力は28W付近で推移しており、CPU温度は85℃前後で高めのです。
持って操作することが多いので、PC本体があまり熱くならないように、デフォルトのNominalのままでいいかなと思います。
- TDP Nominal
- TDP UP




ゲーム時のCPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。
TDP設定がNominalの時は、最大でも70℃前半と問題ない温度です。
TDP設定がUPの時は、最大で90℃付近まで上昇する時もありますが、基本は70℃前半で推移しており問題ない温度です。
- TDP Nominal
- TDP UP


静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でも無音ではありません。ゲーム時は普通の騒音値です。


部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1280x720、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
いずれも表面温度はそれほど高くありません。
- TDP Nominal
- TDP UP

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
外部GPUを搭載していないため、どちらのモードも低めの消費電力です。


※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
GPD WIN Max 2021の外観のチェックです。
ボディはグレーでAMS合成樹脂でできており、シンプルなデザインです。


天板はマグネシウムとアルミニウム合金製で、小さいながらも堅牢性と耐久性に優れています。

液晶を閉じた時の画像です。ボディの厚みは26mmとなっています。正面には内蔵のマイク/ヘッドセット端子があります。背面にはHDMI、USB 3.2 Type-Aが2ポート、USB 3.2 Type-Cが2ポートあり、小型PCにしてはインターフェースは充実しています。

右側面にはLANポートとMicro SDカードスロットが備わっており、左側面にはゲームパッドとマウス操作を切り替えるスイッチキーがあります。

液晶は180度以上開くので寝ながらや床に置いてのゲームも可能です。

閉じた時のサイズ感はBDパッケージより一回り大きいくらいです。

底面にはメッシュ状に吸気口があり、背面の9つの穴から熱を排気します。

底面カバーを外したときの画像です。CPUを冷却するファンは2つで、ヒートパイプは2本です。

M.2スロットは1つで換装は可能だと思いますが、ファンの下にあるので、ファンも取り外す必要があります。パーツの増設などに関しては、自己責任でお願いします。

底面カバー内側にバッテリーが貼り付けられているので、開ける際はケーブルにご注意ください。

ACアダプターは小型でケーブルはUSB-Cです。手のひらサイズで持ち運びに便利です。


背面のUSB-Cポートは2つありますが、どちらからでも給電できます。

ACアダプターは65wとなっています。

本体を購入すると以下のようなおまけが付いてきます。なぜかマスクも同梱されていました。

まとめ
以上が、GPD WIN Max 2021のレビューです。
Core i7-1195G7またはRyzen 7 4800Uを搭載し、内蔵グラフィックスにより、軽めのゲームなら、グラフィック品質設定を下げることで、高めのフレームレートが出ます。ゲームパッドも備えているので、携帯ゲーム機のような感覚でPCゲームを楽しむことができます。
ただし、ホールド感が悪いのと、持って使うには重いです。また、一般的なゲーミングノートより、ディスプレイに遅延や残像感があるので、本格的なゲーミングには不向きです。
サブ機として、電車や車、飛行機の中で、オンラインゲームなどのレベリングやファーミングがしたい方には適していると思います。
電車などで移動中でもPCゲームができる
TENKU GPD WIN Max 2021(インテル版)

特徴
- Core i7-1195G7またはRyzen 7 4800Uを搭載
- マルチタッチ液晶+ゲームパッド機能搭載
- 携帯ゲーム機のような感覚でPCゲームができる
こんなあなたに
- PCでフォートナイトをプレイしてみたい方
- どこでもPCゲームを楽しみたい方
- 価格13万円台[税込]~

三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ