TENKU GPD WIN Max 2021(第11世代インテルモデル)の実機レビュー

更新日:
CPU Core i7-1195G7
Ryzen 7 4800U
GPU Iris Xe graphics
AMD Radeon Graphics
メモリ 16GB(LPDDR4X-4266)
ストレージ 1TB / 2TB NVMe SSD
液晶サイズ 8インチ
液晶種類 1280×800 光沢 60Hz
10点マルチタッチ対応
質量 約790g
バッテリー 平均使用時間 約5時間
価格[税込] 139,800円
電車などで移動中でもPCゲームができる

GPD WIN Max 2021は、「Core i- 1195G7」や「Ryzen 7 4800U」を搭載した、ハンドヘルド小型ゲームPCです。

マルチタッチ対応の8インチ液晶に、ゲームパッドも搭載しているため、携帯ゲーム機のようにどこでもPCゲームを楽しむことができます。

電車や車などの移動中にPCゲームをしたり、寝ながらPCゲームをしたり、ニンテンドースイッチからPCにステップアップしたりしたい方におすすめです。

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

インテル版 Core i7-1195G7、Iris Xe Graphics、16GBメモリ、1TB NVMe SSD

 

目次

お忙しい方は、「GPD WIN Max 2021の特徴」のみお読みください。

 

GPD WIN Max 2021の特徴

CPU内蔵グラフィックスを利用

GPD WIN Max 2021は、外部グラフィックスを搭載しておらず、CPU内蔵グラフィックスのみの構成となっています。CPU内蔵グラフィックスなので、そこまで高いフレームレートは出ません。ただ、メモリにLPDDR4X-4266を搭載しており、CPU内蔵グラフィックスにしては高いフレームレートが出ています(下図参照)。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22322
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154

 

なお、GPD WIN Max 2021は、インテル版のCore i7-1195G7搭載モデルと、AMD版のRyzen 7 4800U搭載モデルがあります。今回は、インテル版をテストしていますが、おそらく最大フレームレートはインテル版のほうが出るゲームが多いと思います。ただ、CPUのマルチコア性能はRyzen 7 4800Uのほうが高いので、CPU依存度の高いゲームはAMD版のほうが高いフレームレートが出るでしょう。また、ゲーム時のバッテリー駆動時間は、最大TDPの小さいRyzen 7 4800Uのほうが長くなると思われます。

 

軽めのゲームなら、画質設定を落とすことでプレイ可能

では、簡単に実際のゲームのフレームレートを確認してみましょう。

フォートナイトやApex Legends、VALRANTやストリートファイターVなど、負荷の軽いeスポーツタイトルなどは、グラフィック品質を「低」にすることでで60 fps以上で快適にプレイすることができます。ただし、液晶遅延や残像があるため、本気でやりたい方や成長したいという方にはおすすめしません。

その他、NGSやFF14、ドラクエXなどのオンラインゲームも、グラフィック品質設定を落とすことで快適にプレイが可能です。本機内蔵のゲームパッドを活かして、電車などの移動中にゲームをしたり、だらだらと寝ながらレベリングやファーミングなどの作業をしたりするのに向いていると思います。キーボードとタッチパッドも備えているので、テキストチャットも可能です。

なお、他のグラフィック品質、他のゲームのフレームレートについては、「ゲームベンチマーク」の項目をご覧ください。 

軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 平均fps
1280x800 低設定 87 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 平均fps
1280x800 低設定 162 fps
※プラクティス 最大300fpsで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
解像度 品質 平均fps
1280x800 低設定 94 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
解像度 品質 平均fps
1280x800 非常に低い 68 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
ストリートファイターV
解像度 品質 平均fps
1280x800 低設定 60 fps(最大)
※ベンチマークで計測

 

ゲームパッドも搭載

GPD WIN Max 2021は、キーボードだけでなく、ゲームパッドも搭載されている点がユニークです。また、液晶はタッチパネルにも対応しています。

ゲームパッドには精度の高いジョイスティックに、L1・L2 / R1・R2トリガーボタン、スティック押し込みのR3ボタンも内蔵しており、様々なゲームに対応できます。

実際に握ってみた時のホールド感ですが、携帯ゲーム機としてはイマイチです。底面には指を引っ掛けるところがなく、本体の重みもあるので、L1・L2 / R1・R2トリガーボタンもフォローしようとすると、握りにくいです。手のひらで本体下部を支えて持つことになるため、徐々にズレてきたりしてしっくりきません。

ちなみに底面から吸気し、背面から排熱するので、指に熱がダイレクトに当たることはありません。

ノートPCとゲームパッドが一体化した小型ゲームPC
携帯ゲーム機としてのホールド感はイマイチ

 

ニンテンドースイッチと比較

GPD WIN Max 2021を小型ゲーム機としてレビューする上で、今最も普及している家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の携帯モードと比較してみました。

GPD WIN Max 2021は、15.6インチなどの従来のゲーミングノートと比較すると画面は小さく解像度も低いですが、小型ゲーム機であるニンテンドースイッチと比較すると、ニンテンドースイッチが6.2インチの1280×720解像度に対し、GPD WIN Max 2021は8インチの1280×800解像度と、GPD WIN Max 2021の方が一回り大きく、画面が見やすいです。

家庭用小型ゲーム機 「Nintendo Switch」と比較
液晶サイズはGPD WIN Max 2021の方が大きい

 

ジョイスティックには滑りにくいようロッカーキャップが被せられていますが、それでも滑りやすい材質だと思います。ただ、ニンテンドースイッチよりは精度は高いです。十字キー、ABXYボタンもJoyコンと同様に小さいものの、GPD WIN Max 2021の方が硬めで押しやすいです。素早い連打も負担なくできます。L1・L2 / R1・R2トリガーボタンはJoyコンとそれほど変わらない感触でした。

ジョイスティックとボタンを比較
L1・L2 / R1・R2トリガーボタンを比較

 

小学生にフォートナイトをプレイさせてみた

普段からニンテンドースイッチで「フォートナイト」を鬼のようにプレイしている小学6年生の甥っ子に、GPD WIN Max 2021で「フォートナイト」をプレイさせてみました。

ニンテンドースイッチの「フォートナイト」は30 fps動作で、解像度も低いことから、60 fpsで動作する「フォートナイト」はかなり新鮮だったようです。食いつくようにプレイ開始。

携帯機モードではやはり子どもにとって本機は重いらしく、本体を机に置いて指を潜り込ませるように持って操作していました。パッド操作も自分用に設定を弄っては色々試していましたが、最後までしっくりこないまま、結局はPS4ゲームパッドを挿してプレイすることに。どうやら慣れるまでは時間がかかるようです。

携帯機モード

 

デスクトップモードでは、「キーボードが小さいから指の小さいぼくでも操作しやすいかも!」と最初は喜んでいたものの、スペースキーが小さく右に寄っていることから、ジャンプがしづらいことに気付き、キーボード操作もやりにくそうでした。

大人である筆者も同様にプレイしてみましたが、携帯機モード、デスクトップモードどちらも甥っ子と同じ感想でした。ニンテンドースイッチに比べてGPD WIN Max 2021は、60 fpsで動作し、画面は大きくカクつきは少ないですが、やはり本物のゲームパッドには操作面では勝てないという点は拭えません。キーボード操作もゲーミングキーボードを用意した方が操作しやすいです。

デスクトップモード
[動画]GPD WIN Max 2021で「フォートナイト」をプレイ

 

ディスプレイのチェック

GPD WIN Max 2021のディスプレイのチェックです。

パネルは不明です。

10点マルチタッチに対応しており、ゴリラガラスを採用したグレアパネルです。IPSパネルなのでTNパネルよりは視野角は良いですが、色域は狭いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。なお、最大輝度は、当サイトの計測では461cd/m2と明るいです。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は72.1%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、若干中間部が暗めの設定にあっていますが、比較的自然な発色だと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢液晶なので、画面への映り込みがあります。ギラつきはそれほど感じません。

画面への映り込み

 

遅延

1つのキーを押してから、その文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約70msでした。一般的なノートPCは80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は普通です。なおこれは、液晶だけでなくキーボードなどを含めたPC全体の遅延となります。

 

残像

左から右へ移動するUFOをカメラで撮影したところ、で3フレーム前くらいまで残像がありました。普通のノートPCは、2フレーム前くらいまでの残像だったので、本製品のディスプレイ残像は多いと思います。ゲームにはあまり向かないパネルです。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

GPD WIN Max 2021のキーボードとタッチパッドをチェックします。

実測でキーピッチは横約18mm、縦16mm、キーストロークは約1.6mmです。8インチのミニPCにしてはキーピッチは広めに取られていますが、ゲームパッドを搭載している分、縦の幅がやや窮屈です。キー配列もかなり特殊で、[A]キーを押す際に[Caps]キーを同時に押してしまったりと、非常に打ちにくく、タイピングはしにくいです。WASDでのゲームポジションだと、スペースキーが右に寄っているせいでジャンプがしにくいです。

キーボード全体図
キーの拡大図
ホームポジション

 

タッチパッドはゲームパッドの中央にあります。押し込むことで左クリック、右クリックができます。非常に小さいため細かい操作はやりにくいです。


タッチパッド

 

キーボードバックライトはあまり明るくなく、オン/オフのみで明るさ調整はできません。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

動作モード

GPD WIN Max 2021のパフォーマンスのチェックです。

GPD WIN Max 2021は、動作モードを変更してTDP電力消費量を調整することで、パフォーマンスを切り替えることができます。TDP設定はBIOS画面から切り替えることができ、[Configuration TDP Boot Mode]の項目から、[Down 15W][Nominal 20W][UP 25W]から選択できます。デフォルトでは[Nominal 20W]になっています。

TDP設定はBIOS画面から

 

CPU

CPUにはCore i7-1195G7または、Ryzen 7 4800U搭載モデルがあります。マルチスコアではRyzen 7 4800Uのほうが高いスコアですが、シングルコアではCore i7-1195G7のほうが高いスコアです。特にシングルコアスコアではトップクラスの性能です。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
TDP Nominal
TDP UP
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
12359
Core i7-11800H 11893
Core i7-10875H 10579
Ryzen 7 4800U 10156
Core i7-10870H 10139
Ryzen 5 5600H 9255
Ryzen 7 PRO 5850U 9143
Core i5-11400H 8514
Ryzen 7 5700U 8445
Ryzen 7 5800U 8086
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Core i5-10500H 6805
Core i7-1195G7 6594
5225 [TDP UP]
4704 [TDP Nominal]
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-1195G7 1634
1522 [TDP UP]
1456 [TDP Nominal]
Core i9-11900H 1570
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
1531
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1511
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 PRO 5850U 1415
Ryzen 7 5800U 1382
Ryzen 5 5600H 1354
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 5700U 1264
Ryzen 7 4800U 1235
Core i3-1115G4 1217
Core i7-10870H 1212
Ryzen 5 5500U 1185
Core i5-10500H 1162
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリは、LPDDR4X-4266のデュアルチャネルを搭載しており高速です。

SiSoftware Sandra 2021
~メモリ性能の評価 ~
LPDDR4X-4266 16GB
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
46.17GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
DDR4-2933
デュアルチャネル
最大 約46.8GB/s (23.4GB/s x2)
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。

メモリが高速なので、3DMarkのGraphicsスコアも、CPU内蔵グラフィックスとしては非常に高かったです。ただし、GeForce GTX 1650などの外部グラフィックスよりは、スコアが大きく下がります。 

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
TDP Nominal
TDP UP
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
(デュアルチャネル)
22322 [TDP UP]
21733 [TDP Nominal]
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
(デュアルチャネル)
14247
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
(シングルチャネル)
9056
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
(シングルチャネル)
8864
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

GPU-Zで確認したIntel Iris Xe Graphicsの詳細です。

 

ストレージ

ストレージには、1TBBのNVMe SSDを搭載しています。デフォルトではOS用に100GB、データ用に900GBにボリュームが割り当てられていました。ゲーム用なら1TBでも十分だと思います。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TBB NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2093
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードスロットを搭載しており、アクセス速度は普通です。かなり奥まで入るので、抜き差しに苦労します。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

ゲームベンチマーク&フレームレート

eスポーツタイトルのフレームレート

国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。

Core i7-1195G7の内蔵グラフィックスIris Xe graphicsでの動作となりますが、前述した通り、eスポーツタイトルなどの負荷の軽いゲームなら低設定で平均 60 fps以上で快適に動作します。

人が多く集まるロビーなどカクつくシーンも多いですが、普通にマッチプレイする程度なら十分です。ただし、遅延や残像が一般的なゲーミングノートよりあるので、本格的にゲームをするには向きません。

軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 低設定 87 fps 84 fps
高設定 57 fps 50 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
VALORANT
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 低設定 162 fps 150 fps
高設定 116 fps 100 fps
※プラクティス 最大300fpsで計測
軽い部類のゲーム
フォートナイト
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 低設定 94 fps 84 fps
高設定 50 fps 45 fps
最高設定 33 fps 29 fps
※バトルラボで計測
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 非常に低い 68 fps 64 fps
中型 58 fps 54 fps
ウルトラ 45 fps 43 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
ストリートファイターV
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 低設定 60 fps(最大) 60 fps(最大)
高設定 60 fps(最大) 60 fps(最大)
最高設定 60 fps(最大) 60 fps(最大)
※トレーニングモードで計測

 

その他のゲームタイトルのフレームレート

その他のゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

サイバーパンクなどの負荷の重いゲームだと低設定でも平均 30fpsも厳しいです。Forza Horizon 5程度の重さなら低設定で54 fpsでプレイが可能です。

NGSやFF14、ドラクエXなどのオンラインゲームは設定を落とすことで快適にプレイが可能です。

重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 28 fps 26 fps
20 fps 18 fps
ウルトラ 16 fps 15 fps
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 最低 70 fps 68 fps
42 fps 41 fps
最高 25 fps 23 fps
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×720 軽量品質 48 fps 44 fps
標準品質 39 fps 36 fps
高品質 24 fps 23 fps
中程度の重さのゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×720 最低 15382 / 91 fps 12742 / 84 fps
5462 / 53 fps 4980 / 51 fps
スーパー 2222 / 34 fps 1893 / 31 fps
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×800 最低 53 fps 49 fps
35 fps 32 fps
最高 31 fps 28 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×720 標準(ノート) 11498 / 84 fps 10927 / 80 fps
高(ノート) 9804 / 70 fps 9131 / 66 fps
最高品質 7659 / 55 fps 7166 / 51 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
解像度 品質 TDP UP TDP Nominal
1280×720 最高品質 17219(すごく快適) 16693(すごく快適)
※約5500で60fps

 

その他のゲーム

上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートは、インテル版とAMD版で、やや仕様が異なります。インテル版は、Thunderbolt 4、AMD版はUSB3.2 Gen2となっています。

今回、インテル版をレビューしていますが、ご覧のように多くの機器が使用できました。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KモニタへHDMIとUSB-Cで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで表示されています。

4K液晶モニタ(BenQ EW3280U)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーサイトには「約790g」と記載されています。当サイトで計測した質量は次の通りで、公表値よりも重い結果となりました。それでも、ACアダプターと合わせると、1.0kg強で、持ち運びやすいサイズと質量です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 885g
ACアダプター 167g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本機のバッテリー容量は57Whです。バッテリー駆動時間はメーカーによると、処理の重いゲームや作業では約3時間、普通のゲームや作業では6~8時間、軽いゲームや作業では約14時間使用可能だそうです。

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。TDP設定はNominalで計測しています。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法
(2) PCMark 10 Modern Office 9時間43分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 10 Gaming 1時間50分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

スピーカーのチェック

スピーカー

スピーカーは背面にあります。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で採点すると、4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。ニンテンドースイッチと比較すると音量が大きく、音質も良いと思います。

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

TDP設定がNominalの時は一瞬CPU電力が28W、CPU温度は75℃付近まで上昇しますが、すぐに22W、70℃前後まで下がっています。

TDP設定がUPの時はCPU電力は28W付近で推移しており、CPU温度は85℃前後で高めのです。

持って操作することが多いので、PC本体があまり熱くならないように、デフォルトのNominalのままでいいかなと思います。

  • TDP Nominal
  • TDP UP
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

ゲーム時のCPU温度

ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU/GPU温度は下図の通りです。

TDP設定がNominalの時は、最大でも70℃前半と問題ない温度です。

TDP設定がUPの時は、最大で90℃付近まで上昇する時もありますが、基本は70℃前半で推移しており問題ない温度です。

  • TDP Nominal
  • TDP UP
CPU温度
CPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でも無音ではありません。ゲーム時は普通の騒音値です。

TDP Nominal

 

TDP UP
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1280x720、ウィンドウ)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。

いずれも表面温度はそれほど高くありません。

  • TDP Nominal
  • TDP UP
PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

外部GPUを搭載していないため、どちらのモードも低めの消費電力です。

TDP Nominal

 

TDP UP
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

GPD WIN Max 2021の外観のチェックです。

ボディはグレーでAMS合成樹脂でできており、シンプルなデザインです。

 

天板はマグネシウムとアルミニウム合金製で、小さいながらも堅牢性と耐久性に優れています。

 

液晶を閉じた時の画像です。ボディの厚みは26mmとなっています。正面には内蔵のマイク/ヘッドセット端子があります。背面にはHDMI、USB 3.2 Type-Aが2ポート、USB 3.2 Type-Cが2ポートあり、小型PCにしてはインターフェースは充実しています。

 

右側面にはLANポートとMicro SDカードスロットが備わっており、左側面にはゲームパッドとマウス操作を切り替えるスイッチキーがあります。

 

液晶は180度以上開くので寝ながらや床に置いてのゲームも可能です。

 

閉じた時のサイズ感はBDパッケージより一回り大きいくらいです。

 

底面にはメッシュ状に吸気口があり、背面の9つの穴から熱を排気します。

 

底面カバーを外したときの画像です。CPUを冷却するファンは2つで、ヒートパイプは2本です。

 

M.2スロットは1つで換装は可能だと思いますが、ファンの下にあるので、ファンも取り外す必要があります。パーツの増設などに関しては、自己責任でお願いします。

 

底面カバー内側にバッテリーが貼り付けられているので、開ける際はケーブルにご注意ください。

 

ACアダプターは小型でケーブルはUSB-Cです。手のひらサイズで持ち運びに便利です。

 

背面のUSB-Cポートは2つありますが、どちらからでも給電できます。

 

ACアダプターは65wとなっています。

 

本体を購入すると以下のようなおまけが付いてきます。なぜかマスクも同梱されていました。

同梱内容(GPD WIN Max 2021本体一式、WIN Max専用ポーチ、GPDオリジナルゲーミンググローブ、USBハブ、ステレオイヤホン、USBファン、GPDロゴ入り液晶クリーナー、液晶保護フィルム、国内修理サポートVIPカード、国内保証書)

 

まとめ

以上が、GPD WIN Max 2021のレビューです。

Core i7-1195G7またはRyzen 7 4800Uを搭載し、内蔵グラフィックスにより、軽めのゲームなら、グラフィック品質設定を下げることで、高めのフレームレートが出ます。ゲームパッドも備えているので、携帯ゲーム機のような感覚でPCゲームを楽しむことができます。

ただし、ホールド感が悪いのと、持って使うには重いです。また、一般的なゲーミングノートより、ディスプレイに遅延や残像感があるので、本格的なゲーミングには不向きです。

サブ機として、電車や車、飛行機の中で、オンラインゲームなどのレベリングやファーミングがしたい方には適していると思います。

 

電車などで移動中でもPCゲームができる

TENKU GPD WIN Max 2021(インテル版)

特徴

  • Core i7-1195G7またはRyzen 7 4800Uを搭載
  • マルチタッチ液晶+ゲームパッド機能搭載
  • 携帯ゲーム機のような感覚でPCゲームができる

こんなあなたに

  • PCでフォートナイトをプレイしてみたい方
  • どこでもPCゲームを楽しみたい方
  • 価格13万円台[税込]~
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