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NEC LAVIE Direct HZ [Hybrid ZERO] の実機レビュー
軽さで選ぶならコレ
LAVIE Direct HZ [Hybrid ZERO]は、中身が入っていないように感じるくらい非常に軽い13.3型モバイルノートパソコンです。
本製品には、軽量モバイルノートとタッチパネル液晶搭載モバイルノートの2つのモデルがあります。
軽量モバイルノートは、重量が約779g(最小構成時)と非常に軽く、また非光沢WQHD(2560x1440) の高精細液晶を搭載した製品です。
タッチパネル液晶搭載モバイルノートは、タッチパネルを搭載しているため重量が926gとやや重くはなるものの、他のPCと比べると十分な軽さです。さらに、2015年春モデルから液晶が360度回転しタブレットにもなる2 in 1 パソコンへと進化しています。
メーカーサイト:
NEC Direct(LAVIE Direct HZ)
※レビュー機はメーカーからの借用品です。
目次
1 LAVIE Direct HZの基本スペック | 2 特徴1 - 非常に軽いボディ |
3 特徴2 - タブレットへも変形可能な 2 in 1 パソコン | 4 特徴3 - PCIe接続のSSDを選択可能 |
5 液晶ディスプレイのチェック | 6 キーボードおよびタッチパッドのチェック |
7 パフォーマンスのチェック | 8 バッテリー駆動時間のチェック |
9 薄さのチェック | 10 カードリーダー/ライターのチェック |
11 静音性のチェック | 12 パーツの温度のチェック |
13 表面温度のチェック | 14 消費電力のチェック |
15 外観のチェック | 16 まとめ |
LAVIE Direct HZの基本スペック
LAVIE Direct HZ 2016年春モデルのスペックです(下表参照)。特徴的な部分は赤字にしています。
なお、LAVIE Direct HZには、軽量モバイルノートとタッチパネル液晶搭載モバイルノートの2つのモデルがあり、それぞれ液晶、重量などが異なります。また、タッチパネル液晶搭載モバイルノートは2 in 1 パソコンとなっていて、タブレットへ変形させることが可能です。
以前は、Celeron 3855Uも選択できましたが、現在販売終了となっているため、下の表には掲載していません。
右の名称は、こちらのページの名称を使用しています。ページによって名称はやや異なります。 |
軽量モバイルノート |
タッチパネル液晶搭載モバイルノート |
|||
---|---|---|---|---|---|
Core i5搭載 | Core i7搭載 | Core i5搭載 | Core i7搭載 | ||
液晶 | WQHD、非光沢 | WQHD、非光沢 | フルHD、光沢 | WQHD、光沢 | |
タッチパネル+タブレット変形 | × | × | ○ | ○ | |
CPU | Core i5-6200U | Core i7-6500U | Core i5-6200U | Core i7-6500U | |
メモリ | 4GB | 8GB | 4GB | 8GB | |
SSD | 128GB 256GB |
128GB 256GB 512GB(PCIe) |
128GB 256GB |
128GB 256GB 512GB(PCIe) |
|
カラー | ストームブラック | ストームブラック ムーンシルバー |
ストームブラック | ||
重量 | 標準バッテリー | 約779g | - | - | |
大容量バッテリー | 約850g | 約926g | |||
バッテリー | 標準バッテリー | 約5.9時間 | - | - | |
大容量バッテリー | 約9.0時間 | 約11.6時間 | 約9.0時間 |
本記事では、次の構成の製品でレビューしています。
- 軽量モバイルノート 2016年春モデル
【WQHD液晶、Core i7-6500U、8GBメモリ、512GBSSD(PCIe接続)、標準バッテリー、ストームブラック】 - 軽量モバイルノート 2015年春モデル
【WQHD液晶、Core i7-5500U、8GBメモリ、128GB SSD、大容量バッテリー、ストームブラック】 - タッチパネル液晶搭載モバイルノート 2016年春モデル
【WQHD液晶、Core i7-6500U、8GBメモリ、512GBSSD(PCIe接続)、大容量バッテリー、ストームブラック】 - タッチパネル液晶搭載モバイルノート 2015年春モデル
【フルHD液晶、Core i5-5200U、4GBメモリ、256GB SSD、大容量バッテリー、ムーンシルバー】
特徴1 -非常に軽いボディ
NEC LAVIE Direct HZは、非常に軽いボディが特徴です。
軽量モバイルノートは13.3型ノートパソコンとして世界最軽量で、タッチパネル液晶搭載モバイルノートは13.3型タッチパネル搭載Ultrabookとして世界最軽量となっています。
メーカーのスペック表では、前者の標準バッテリー搭載時が779g、大容量バッテリー搭載時が850g、後者が926g(バッテリーは大容量のみ)となっています。
当サイトで実測した結果もほぼ同じです(下図参照)。
ACアダプターの重量は下図の通りで、比較的軽いです。
ACアダプターの重量
特徴2 - タブレットへも変形可能な 2 in 1 パソコン
タッチパネル液晶搭載モバイルノートは、液晶が360度回転する 2 in 1 パソコンとなっています。
液晶の表面はガラスではなく、軽量化を図るためにフィルム素材が使用されています。
実際に、タブレット形状にして画面にタッチしてみたところ、フィルム素材の影響で画面が柔らかいです。また、2 in 1 パソコンに多いのですが、タブレット形状にしたときに本体と液晶に隙間があり、さらに画面が柔らかいのもあって、指で押したときに画面がやや歪みます。使いにくいことはないですが、慣れないとやや気になります。
静電容量式のタッチペンも使えました。ただしフィルム素材であるため、ドラッグをするときにやや強く押す必要がありました。
「タッチパネル液晶モデル」はタブレットへも変形可能
特徴3 - PCIe接続のSSDを選択可能
本製品は、PCIe接続の512GB SSDを選択することが可能です。他にも、128GB SSDと256GB SSDが用意されています。
下図が、PCIe接続の512GB SSDのベンチマーク結果です。非常に高速です。
512GB PCIe接続SSD
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
軽量モバイルノートはWQHD液晶を搭載しています。タッチパネル液晶搭載モバイルノートはWQHDとフルHDから選択できます。
以下、WQHD液晶とフルHD液晶を比較しながらチェックします。
まずは、画面を拡大したときの画像です。WQHD液晶のほうが、フルHD液晶よりも、1つ1つの画素が小さく精細な画面であることが分かります。ただし、WindowsパソコンでWQHD液晶のような高DPIの液晶を使用する場合、デメリットもあります。詳細は、「高DPI液晶搭載PCのメリット・デメリット」をご覧ください。なお、フルHD液晶も十分精細な画面です。
画面拡大図
WQHD液晶はVA系のパネルであるため、視野角がやや狭く、斜めから見ると少し画面が白っぽく見えます(ただしTNパネルよりは視野角が広いです)。フルHD液晶は非常に視野角が広いパネルを搭載しています。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
ガンマ補正曲線は下図の通りです。どちらの液晶も、やや青色が下げ調整となっているものの、1:1の直線に近く、自然な発色で見やすいです。
色域は、両液晶とも広いです。
ガモット図
※ i1 BASIC PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素の形状は次の通りです。どちらもギラつきは気にならないレベルです。
軽量モバイルノートは"非光沢液晶"が搭載されており、周囲の物の映り込みが低減され作業しやすいです。タッチパネル液晶モバイルノートは"光沢液晶"が搭載されており映り込みがあります。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーボードについては、軽量モバイルノートもタッチパネル液晶搭載モバイルノートも同じ仕様で、キーピッチが横:18mm × 縦:18mm、キーストロークが約1.2mmとなっています。キーピッチは普通の間隔ですが、キーストロークは浅いです。
実際に打ってみると、キーストロークの浅さが気になります。ただし、軽くタッチするような打ち方にすれば、慣れる範囲だと思います。
タッチパッドおよびマウスポインタの動かしやすさは普通です。
キーボード全体図
キーボードの拡大図1
キーボードの拡大図2
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
高速なPCIe接続の512GB SSDを選択可能です。それ以外は、モバイルノートパソコンとしては標準的な性能です。
なお、タッチパネル液晶モバイルノートのフルHD液晶を搭載した機種は、8GBのメモリを選択できない点が残念です。
Core i7-6500U、8GBメモリ、512GB SSD(PCIe接続)の構成でのベンチマークスコアは次の通りです。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark v2
PCMark 8 - Home accelerated
動画のエンコード時間
Core i7-6500U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 41分21秒 |
x264でエンコード (※2) | 20分15秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
QSVでエンコード (※4) | 9分30秒 |
ストレージのベンチマーク
512GB PCIe-NVMe SSD
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
標準バッテリーよりも大容量バッテリー、WQHDよりもフルHD、Core i7よりもCore i5を搭載したほうが、バッテリー駆動時間は長くなります。なお、標準バッテリーの容量は29.6Wh、大容量バッテリーの容量は44.4Whです。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。
標準バッテリー搭載時の軽量モバイルノートは、モバイルノートPCとしては短い駆動時間で、用途を選びます。
大容量バッテリー搭載時の軽量モバイルノートは、やや短め~普通の駆動時間です。
WQHD液晶搭載のタッチパネル液晶搭載モバイルノートは、やや短め~普通の駆動時間です。
フルHD液晶、Core i5搭載のタッチパネル液晶搭載モバイルノートは、普通~やや長めの駆動時間です。
軽量モバイルノート | タッチパネル液晶搭載モバイルノート | |||
---|---|---|---|---|
Core i7-6500U WQHD 標準バッテリー |
Core i7-5500U WQHD 大容量バッテリー |
Core i7-6500U WQHD 大容量バッテリー |
Core i5-5200U フルHD 大容量バッテリー |
|
動画再生時 ※1 | 4時間01分 | 6時間50分 | 6時間08分 | 8時間53分 |
PCMark 8 Home ※2 | 2時間27分 | 3時間44分 | 3時間47分 | 4時間14分 |
PCMark 8 Work ※3 | 3時間52分 | 4時間43分 | 4時間19分 | 5時間14分 |
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
薄さのチェック
ゴム足を含めた製品の高さをチェックします。
軽量モバイルノートもタッチパネル液晶搭載モバイルノートも高さは変わらず、実測で約18mm(ゴム足含む)でした。薄いボディです。
本体の高さの比較(並べて比較)
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
スロットは本体の右側面にあります。カード挿入後の出っ張りはありません。
SDカード挿入後の外観
速度は速いです。UHS-Ⅱにも対応しています。
SDカードのベンチマーク(UHS-Ⅱのカードで測定)