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ゲーミングドック「G-Dock」の実機レビュー(PR)

更新日:2015年2月20日

デスクトップ用グラフィックカードを装着して使用するゲーミングドック「G-Dock」のレビューです。

GS30 2M-030JP Shadowとドッキングすることで、デスクトップPCと同じくらいのグラフィック性能を出すことができます。筐体サイズは、横幅364.4mm×奥行き209mm×197.7mm、重量は4.2kgとなっています。大きさや重量はありますが、デスクトップPCとして見ると、比較的省スペースです。




全体の外観

 

正面と背面、側面の写真です(下図)。

左側面にはGPUと電源があり、右側面には電源ボタン、吸気ファンとUSB3.0が4ポート、LAN、ヘッドホン出力、マイク入力が備え付けられています。背面には何もありません。

正面はウーファー付きステレオスピーカー(5Wスピーカー×2+5Wウーファー×1)となっており、音響も迫力があります。

スピーカーが正面にくるように、デスク上に設置するのが最も良いと思いますが、正面には液晶ディスプレイもおかなくてはならないため、設置場所を迷います。G-Dockの上に液晶ディスプレイを置ける棚のようなものがあれば良かったなと思います。


正面、側面、背面の外観

 

本体の天面であるドッキング部分です(下図)。ドッキングにはPCI Express 3.0 x16を採用しています。ノートPCのドッキング部分は背面にあり、普段はカバーで閉じられているので、全く気になりません。




ドッキング方法にはPCI Express 3.0 x16を採用

 

下図はドッキング後の写真です。ドッキング後は装着したグラフィックカードから別のディスプレイに画面を表示するため、ノートPCは閉じた状態になります。ALIENWARE Graphics AmplifierのようにノートPC側のディスプレイに画面を表示するわけではありません。

また、ドッキングする前と、ドッキングを解除する前は、ノートPCをシャットダウンしなくてはなりません。シャットダウンせずにドッキングを解除すると、大きな警告音が出ると共に、ノートパソコンが正常に起動しなくなる可能性があります。また、シャットダウンせずにドッキングしても、ノートパソコンで作業していたアプリは、ドッキング後に引き継がれません。ドッキングを解除するとき、PCをシャットダウンする必要があるため、そこで作業していたアプリも消えてしまいます。



ドッキング時の写真


ややノートPCがはみ出る


スピーカー底ではLEDランプが点灯

ドッキング方法

ドッキング方法を簡単に説明します。基本的には右のレバーを上げ下げするだけなので、非常に簡単です。片手でも可能です。

ドッキング方法


上図のドッキングコネクタにノートパソコンをドッキングする


上図の2点の出っ張りがノートパソコンの底面にハマるようになっている


ノートパソコンをセット


レバーを下げてドッキング完了

ドッキングの解除方法


ロックを解除


レバーを下げてドッキングを解除

内部の写真及びグラフィックカードの交換

G-Dock内部の写真です。内部にはグラフィックスカードを装着するPCI Express 3.0 x16を1スロット、SATA接続型3.5インチHDD用のシャドウベイを1つ、450Wの電源ユニットを内蔵しています。これに、スピーカーとサブウーファー、USB 3.0ポートや有線LAN端子まで備えているので、かなり充実した内容となってます。

内部にアクセスするには正面のスピーカーをはずすため、左側、右側、底面のネジを開けます。スピーカーを外す際は、2本の配線があるので注意が必要です。グラフィックカードを装着するスペースは十分あり、公式では幅310mmまでとなっています。



内部にアクセスするには正面のスピーカーをはずす


内部の写真


グラフィックカードを装着するスペースは十分ある

 

今回の貸出機には、既にG-DockにGeForce GTX 970のカード(MSI GTX 970 GAMING 4G)が搭載されています。ただし、厚みのあるグラフィックカードを装着できるか確かめるため、PALiT製のGeForce GTX 770へ交換してみます。このカードは、ALIENWARE Graphics Amplifierに装着したときにカバーが閉まらなかったカードです。

結果は、ケーブルの近くまでカードが接近しますが、問題なく装着できました。


厚みのあるグラフィックカードを装着できるか検証


電源ケーブルを抜き、固定ネジをはずす


グラフィックカードを抜いたときの内部の画像


PALiT GeForce GTX 770 SUPER JETSTREAM 2GBのカードを装着


ケーブルが近いものの問題なく装着完了

ゲームベンチマーク

GeForce GTX 970のカード(MSI GTX 970 GAMING 4G)を装着したG-Dockに、ノートパソコンをドッキングして、ゲームベンチマークのスコアを計測してみました。スコアを見ても分かるように、ノートパソコンにドッキングしたからと言って、GeForce GTX 970本来の性能よりもパフォーマンスが落ちるということはなく、同等のスコアが出ています。

なお、グラフィックスドライババージョンは、執筆時点で最新の「344.11」です。

ゲームベンチマーク
製品名 MSI GS30 Shadow
with G-Dock
基本スペック Core i7-4870HQ
GeForce GTX 970(4GB)
ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア
キャラクター編
標準品質 ★ 26088 (非常に快適)
最高 15092 (非常に快適)
ファンタシースターオンライン2 ver.2 描画:3 150685 (快適)
描画:5 83707 (快適)
バイオハザード6 RANK S (16667)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 25547
ドラゴンクエストX 標準 18834 (すごく快適)
最高 18520 (すごく快適)
GRID Autosport ウルトラロー 368 fps
ミディアム 220 fps
ウルトラ 128 fps
トゥームレイダー LOW 428 fps
HIGH 188 fps
ULTIMATE 82 fps
Metro Last Light Low 117 fps
High 110 fps
Very High 92 fps
スリーピングドッグス 214 fps
131 fps
最高 72 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 低品質 148 fps
高品質 85 fps
最高品質 56 fps
★「標準品質(ノートPC)に設定しています。
※fpsの掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア は、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 970の情報は次の通りです。


GeForce GTX 970のグラフィックカードのスペック

パフォーマンスのチェック

さらに、各種ベンチマーク結果についても掲載します。

PassMark Performance Test 8.0

3DMark


※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け

PCMark 8

静音性のチェック

騒音値もチェックしました。

騒音値は、通常のデスクトップパソコンよりも高いです。もう少し動作音は低くして欲しかったです。

騒音値の計測結果
部屋を極力無音にしたときの騒音値:40.4dB、 測定機器:GS-04
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※選択したCPUやGPUが異なると騒音値は変わってきます
【PCの状態】
左から1番目の図:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目の図:FF XIV 新生エオルゼア ベンチ ループ実行(60fps制限)時(標準品質、1920x1080)
左から3番目の図:FF XIV 新生エオルゼア ベンチ fps制限なし(標準品質、1920x1080)

パーツの温度のチェック

CPUおよびGPU温度のチェックです。

G-Dockのエアフローがしっかりしているため、GPU温度は問題ありません。ただし、(fps制限していないとき)CPU温度がかなり高いです。グラフィック性能が高すぎて、Core i7-4870HQと言ってもノート用CPUでは負荷が高すぎるようです。ゲームをするときはfps制限や垂直同期をオンにして、余計な負荷がCPUにかからないようにしたほうが良いと思います。


まとめ

以上が、G-Dockのレビューです。

今回試した限りでは、装着したグラフィックカード(GeForce GTX 970)本来の性能よりもパフォーマンスが落ちることなく、高いベンチマークスコアが出ていました。

また、厚みのあるグラフィックカードも装着することが出来ました。

ただし、通常のゲーミングデスクトップパソコンよりも、騒音値が高いです。またCPU温度が高めです。

また、仕様上仕方がないとは思いますが、ノートパソコンで起動中のアプリをドッキング後も引き継げたり、ドッキング中に起動中のアプリを、ドッキング解除後も引き継げたりできたら、さらに良いなと感じました。

詳細はこちら
製品情報:マイルストーン(GS30 2M-030JP Shadow)
販売店:Genkibuy.com