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MSI GT72 2QE(Dominator Pro)-411JPの実機レビュー(PR)
最強ゲームノートPC
MSI GT72 2QE(Dominator Pro)-411JPは、非常に高性能・高品質な17.3型ゲーミングノートパソコンです。
シングルGPU最高峰の「GeForce GTX 980M」を搭載し、重いゲームも高設定でプレイ可能です。
また、SSDを4枚使ったRAID 0構成のストレージを搭載し、OSやアプリの起動も非常に速いです。
このようなハイスペックな構成にも関わらず、ゲーム中の静音性が高く、パーツの温度も低く、消費電力も抑えられています。
非常に完成度の高い製品です。
※レビュー機はメーカーからの借用品です
目次
GT72 2QE(Dominator Pro)-411JPの基本スペック
GT72 2QE(Dominator Pro)-411JPの基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2014年10月27日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU 第4世代インテルCPU Core i7-4710HQです。 |
グラフィックカード NVIDIAの GeForce GTX 980M(8GB)を搭載しています。 |
液晶ディスプレイ 17.3型ワイドの非光沢液晶です。解像度は1920×1080のフルHDです。 |
メモリ 16GB(8GB×2)を搭載しています。 |
SSD 512GB(M.2 SSD 128GBを4枚使用したRAID 0 構成)。Super RAID3と呼ばれています。 |
HDD 左のSSDの他に1TB(7200rpm)のHDDも同時搭載しています。 |
光学ドライブ ブルーレイディスクドライブです。 |
バッテリー駆動時間 83Whのリチウムイオンバッテリーを搭載しています。駆動時間の実測値は後述します。 |
特徴1 - ハイエンドGPUのGeForce GTX 980M搭載
本製品は、ノートパソコン用グラフィックスの中で、最上位の性能を持つ「GeForce GTX 980M」を搭載しています。
ベンチマーク結果は次の表の通りです。なお、グラフィックドライバーは、執筆時点で最新の「344.48」です。比較のため、別のノートPCでの計測結果ではありますが、GeForce GTX 880M搭載PCのベンチマークスコアも掲載しています。
当サイトのテスト結果において、GTX 980Mは、GTX 880Mより3~4割はスコアが上昇しています。デスクトップ用GPUと比較するとGeForce GTX770と同等程度のスコアでした。最高品質のグラフィック設定にしても快適にプレイできるゲームが多いです。
製品名 | MSI GT72 2QE(Dominator Pro)-411JP | 他社製品 | |||
基本スペック | Core i7-4710HQ GeForce GTX 980M |
Core i7-4700MQ GeForce GTX 880M |
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ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア キャラクター編 | 標準品質 ★ | 20954 (非常に快適) | 15803 (非常に快適) | ||
最高 | 11577 (非常に快適) | 8310 (非常に快適) | |||
ファンタシースターオンライン2 ver.2 | 描画:3 | 88339 (快適) | 34709 (快適) | ||
描画:5 | 54107 (快適) | 20521 (快適) | |||
バイオハザード6 | ― | RANK S (10048) | RANK S (8084) | ||
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ― | 17790 | 13571 | ||
ドラゴンクエストX | 標準 | 12464 (すごく快適) | 11859 (すごく快適) | ||
最高 | 10034 (すごく快適) | 9617 (とても快適) | |||
GRID Autosport | ウルトラロー | 280 fps | 233 fps | ||
ミディアム | 150 fps | 130 fps | |||
ウルトラ | 78 fps | 64 fps | |||
トゥームレイダー | LOW | 263 fps | 186 fps | ||
HIGH | 129 fps | 92 fps | |||
ULTIMATE | 58 fps | 40 fps | |||
Metro Last Light | Low | 117 fps | 84 fps | ||
High | 87 fps | 58 fps | |||
Very High | 66 fps | 47 fps | |||
スリーピングドッグス | 低 | 185 fps | 150 fps | ||
高 | 95 fps | 64 fps | |||
最高 | 48 fps | 32 fps | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※fpsの掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア は、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。 |
一方、性能は上がっているにも関わらず、ゲームプレイ時の消費電力は下がっています。
下図は、ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼアのベンチマークを実行したときの消費電力の計測結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。GTX 880Mを搭載した別のPCでの計測結果も掲載しています。
画面サイズはどちらも17.3型ではあるものの、メモリやストレージのスペックは異なるため、厳密なテストではありませんが、消費電力はGTX 880Mより明らかに低いです。
本製品とGeForce GTX 880M搭載ノートパソコンとのゲーム時の消費電力の比較
※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼアベンチマーク実行の消費電力
GPU-Zで確認したGeForce GTX 980Mの情報は次の通りです。
GeForce GTX 980Mのグラフィックカードのスペック
また、本製品は、動的にGPUを切り替えるOptimusテクノロジーは使われておらず、手動で切り替えるスイッチャブル・グラフィックスとなっています。切り替えは簡単で、左のボタンを押すだけです。
Optimusテクノロジーは消費電力を抑えるには良い機能ですが、昔は誤動作が多く、プレイしたいゲームが外部GPUで動かないといったことがありました。最近ではそのような誤動作はほとんどなくなりましたが、100%誤動作がないとは言い切れません。消費電力は気にせず、常に外部GPUを使用したい方は、本機のようなスイッチャブル・グラフィックスのほうが良いと思います。
外部GPUと内蔵GPUを切り替えるボタン(ボタンを押したあと再起動が必要)
特徴2 - M.2 SSDを4枚使用したRAID 0 構成
本製品は、M.2 SSDを4枚使用したRAID 0 構成になっています。MSIでは「Super RAID3」と呼んでいます。
M.2 SSD
このストレージのベンチマーク結果は次の通りです。通常のSSDの約3倍は速い速度が出ています。PCが完全にシャットダウンされた状態からの起動も、約8秒という速さです。
CrystalDiskMark の実行結果
特徴3 - Cooler Boost3で冷却性が向上
本製品は、冷却ファンを2基搭載し、GPUとCPUを冷却しています。さらに間に1本ヒートパイプを追加することで、CPUまたはGPUのどちらかだけに大きな負荷がかかっているとき、もう片方の冷却ファンも活用することが可能です。
次のページで、エンコードやゲームベンチマーク実行時のパーツ温度を計測した結果を掲載していますが、高負荷状態でもパーツの温度は低かったです。
追加されたヒートパイプで効率の良い冷却が可能
特徴4 - GPUやCPUを制限できる「MSI SHIFTシステム」
本製品は、パーツが温度上昇しすぎないように、"SHIFT"という機能を搭載しています。
このSHIFTは、温度が上昇したときに、GPUやCPUを制限する機能で、3つのモードが用意されています。「Sport」は全く制限しないモード、「Comfort」はGPU温度が89℃以下を維持するようにGPU性能を制限するモード、「Green」はGPUおよびCPU温度が85℃以下を維持するようGPUおよびCPU性能を制限するモードです。詳細は下の表をご覧ください。
モード | 性能 | 温度 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
GPU性能 | CPU性能 | GPU温度 | CPU温度 | ||
Sport (スポーツ) |
制限なし | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 制限なし。 GPUおよびCPU温度は 高くなる可能性あり(※) |
Comfort (コンフォート) |
制限Level 1 | 制限なし | 89℃以下を維持 | 制限なし | GPUがLevel 1へ制限 |
Green (グリーン) |
制限Level 2 | 制限 | 85℃以下を維持 | 85℃以下を維持 | GPUがLevel 2へ制限 CPUはインテル・ターボ・ ブーストが無効 |
SHIFTの切り替えは、「Fn」+「F7」を押すか、プリインストールされているDRAGON GAMING CENTERの画面上から行います。
SHIFTの切り替えホットキー
切り替えを実行したとき表示されるウィンドウ
ただし、筆者が室温26℃前後で試した限りでは、かなり高い負荷をかけても、CPUおよびGPU温度とも85℃以上になることはなく、SHIFTを利用するまでもありませんでした。夏場など室温が30℃を超える環境でなら、この機能を利用する機会があるかもしれません。また、欲を言えば、自分で温度閾値を設定できると、なお良かったと思います。
特徴5 - バックライトを搭載し、マクロも使えるキーボード
本製品は、バックライトを搭載し、マクロも登録することが出来るキーボードです。
バックライトおよびマクロの設定は、キーカスタマイズアプリケーション「SteelSeries Engine」から行います。バックライトの設定、ホットキーの割り当て、細かいマクロの作成、デバイスプロファイルの設定を、簡単に行うことができます。
自由なキーボードバックライトカラーを設定可能
FN、F1~F12キー以外のすべてのキーをホットキーや細かいマクロとして自由にカスタマイズが可能
バックライトは下図のように点灯します。輝度は従来の2倍になっているそうです。
キーボードバックライト
その他の特徴
その他にも次のような特徴があります。
最大4画面表示(Matrix Display) Mini DisplayPortx2、HDMIx1を搭載しており、本機の液晶と合わせて、最大4画面表示が可能です。現実的に、ノートの液晶と合わせて4画面で使用する方は少ないと思いますが、多種の映像出力ポートを搭載していることは良いと思います。 |
Killer DoubleShot Pro CPUの代わりにネットワーク関連の処理を肩代わりすることで、ネットワークの遅延を押さえるKiller LAN。本製品は、有線LANと無線LANがKiller LANに対応しています。さらに、有線と無線を併用可能にした「Smart Teaming」にも対応しました。 |
金メッキのオーディオジャック 金メッキのオーディオジャックを搭載しており、錆を防ぐことができます。LINEアウト端子もあるので、アンプ内蔵PCスピーカーを接続するときなどに便利です。また、ヘッドホンジャックは光出力を兼ねていて、対応スピーカーと接続すれば最大7.1chまでのサラウンド接続が可能です。 |
プレイ動画の録画&配信(XSplit Gamecaster) XSplit Gamecasterという付属ソフトを使用することにより、ゲームのライブ配信や、録画を行うことができます。 ※6か月間の無料ランセンスが付属。それ以降は有料です。 |
迷ったらDRAGON GAMING CENTERを起動
今まで、「SHIFT」、「SteelSeries Engine」、「Killer LAN」、「XSplit Gamecaster」など、ゲームをより快適にプレイしるための機能、ソフトを紹介してきましたが、これらの設定やソフトの呼び出しはどこから行えばよいか迷うと思います。
本製品には、「DRAGON GAMING CENTER」というソフトが付属しており、このソフトから、各種機能の設定や、ソフトの呼び出し、状態確認などを行うことが可能です。
CPUとGPUの温度及び使用率、ネットワーク速度やファンの回転速度を監視できるシステムモニタリングも搭載しています。
CPUとGPUの温度及び使用率、ネットワーク速度やファンの回転速度をモニタリングできる
ユーティリティソフトはこの画面から起動可能。新たにソフトを登録することもできる
「SHIFT」モードを切り替えることが可能
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
視野角はよくありません。その代わり、TNパネルかと思うので応答速度は速いと思います。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、寒色系の画面であることが分かります。ただし、主にゲームで使用するノートPCだと思うので、寒色系でも特に気にはならないと思います。
色域は広めです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素はシンプルです。ギラつきも感じません。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
SteelSeries製のゲーミング専用キーボードを搭載しています。
キーピッチは実測で横:約18.5mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約2mmです。十分なキーピッチですが、本体が大きいので、19x19mmのキーピッチが欲しいところでした。また、テンキーの横のキーピッチは実測で約16mmです。こちらも、もう少し広いほうが良かったです。
キートップはほぼフラット、押し始めには適度な抵抗があり、底は柔らかいです。押しやすいキーだと思います。
ゲーム中にWindowsキーを押してしまうのを防ぐため、Windowsキーが右手側に配置されています。「半角/全角」キーが大きいのも良いと思います。ただし、「Delete」キーがやや遠いところにあるためブラインドタッチしにくいです。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
タッチパッドです。指の動かしやすさは普通です。クリックボタンはやや固めです。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
ノートパソコンの中では、最高レベルのパフォーマンスです。CPU、グラフィックス、ストレージと全てにおいて高いスコアです。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark
※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け
PCMark 8
動画のエンコード時間
Core i7-4710HQ | |
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x264でエンコード | 12分59秒 |
クイック・シンク・ビデオでエンコード | 6分29秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
バッテリー駆動時間のチェック
17.3型と大きく、重量も約3.78kgと重い本製品は、本来持ち歩き用のパソコンではありませんが、83Whの大容量バッテリーを搭載していたため、ゲーム時のバッテリー駆動時間も計測してみました。
いつもは動画再生時のバッテリー駆動時間などをテストするのですが、本製品で外出先まで持っていってわざわざ動画を観る人も少ないと思うので、ゲーム実行時のバッテリー駆動時間を計測しました。
ゲームは、ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア ベンチマークをループで実行しました。本製品はバッテリー状態になったときにゲームのフレームレートを制限する「Battery Boost」機能が搭載されています。そのため、バッテリー駆動時はフレームレートが30 fps(デフォルト値。変更可能)に制限されます。
結果は次の通りです。2時間以上駆動することができましたが、液晶画面が大きいこともあり、思ったほど長くはなかったです。
GT72 2QE(Dominator Pro)-411JP | |
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ゲーム実行時 ※ | 2時間12分 |
Battery Boost機能によりフレームレートは30fpsに制限
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
スロットは本体の左側面にあります。挿入後のSDカードの出っ張りが、ややあります。
SDカード挿入後の外観
UHS-I対応カードを挿入したときのベンチマーク結果は次の通りです。非常に高速です。
本製品は、UHS-Ⅱのカードにも対応しています。このカードを挿入したときのベンチマーク結果は次の通りです。シーケンシャルリード&ライトの速度が格段に上がっています。
使用SDカード:SanDisk Extreme Pro SDHC UHS-Ⅱ(読取り最大280MB/秒、書込み最大250MB/秒)
カードリーダーのベンチマークテスト結果2