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ThinkPad X240s と ThinkPad X230の比較
人気のThinkPad Xシリーズに、ThinkPad X240sが追加されました。Haswell CPU に対応し、軽量・薄型されましたが、旧モデルのThinkPad X230よりも劣る面もあります。
ここでは最新モデルのThinkPad X240sと、旧モデルのThinkPad X230とを比較していきます。
バッテリー駆動時間と重量のチェック
まずバッテリー駆動時間を比較します。また、ThinkPad X230は3種類のバッテリーを選択でき、それぞれ重量が異なってくるため、重量の比較もここで行います。
X240sとX230で搭載可能なバッテリー容量、実測した駆動時間、重量を下の表に掲載します。
ThinkPad X240sは、24Whのバッテリーを2つ搭載しています。ThinkPad X240sは、ThinkPad X230の6セルバッテリー(63Wh)搭載時のときと比べて、バッテリー容量は小さいです。しかしHaswell CPUを搭載したおかげでバッテリー駆動時間はやや長くなっています。重量もX240sのほうが軽いです。
ただし、最も長く駆動できるのは、9セルバッテリーを搭載したX230です。
またX230はバッテリー交換が簡単にできますが、X240sはバッテリー交換を自分で行うことはできません。
製品型番 | ThinkPad X240s | ThinkPad X230 | ||
---|---|---|---|---|
バッテリーの種類 | 3セル + 3セル | 4セル | 6セル | 9セル |
バッテリー容量 | 24Wh + 24Wh | 29Wh | 63Wh | 94Wh |
バッテリー駆動時間(実測)※1 | 7時間02分 | 2時間52分 | 6時間28分 | 9時間24分 |
重量(実測) | 1271g | 1381g | 1513g | 1669g |
キーボードおよびタッチパッド/トラックポイントのチェック
キーボードについては両者ともそれほど大きな差はないと思います。タッチパッドおよびトラックポイントの操作性には差があります。タッチパッドならThinkPad X240s、トラックポイントならThinkPad X230のほうが使いやすいと思います。
下の表に、X240sの良い点、悪い点を掲載します。X230の良い点、悪い点はこの逆だと思って下さい。
ThinkPad X240s | |
---|---|
X240sの良い点 | タッチパッドが広くてジェスチャー操作しやすい |
X240sの悪い点 | トラックポイント用クリックボタンが、タッチパッドと一体型であるため、X230よりもやや硬い |
両機種のキーボードの画像も下記に掲載します。
↑ThinkPad X240sのキーボード
↑ThinkPad X230のキーボード
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。両機種ともHD IPS (1366×768) の液晶のみ確認したことがありますが、両機種とも見やすさは同じです。
ただし、ThinkPad X240sは、タッチパネル搭載液晶を選択可能で、さらに今後フルHD液晶も追加される予定です。選択肢はX240sのほうが多いです。
製品型番 | ThinkPad X240s | ThinkPad X230 |
---|---|---|
液晶の種類 | HD (1366×768) HD IPS (1366×768) HD IPS 10点マルチタッチ (1366 x 768) フルHD IPS(1920 x 1080) ※1 |
HD (1366×768) HD IPS (1366×768) |
両機種のHD IPS (1366×768) 液晶の特性を下記に掲載しておきます。
製品型番 | ThinkPad X240s | ThinkPad X230 |
---|---|---|
レビューした液晶の種類 | LG製LP125WH2-SPT1 | LG製LP125WH2-SLB1 |
ガンマ補正曲線 | ||
色域 | ||
ノングレア処理面の 拡大図 |
パフォーマンスのチェック
X240sは、Haswell CPUの末尾が「U」の低電圧版CPUを搭載しているのに対し、X230は、Ivy Bridgeではあるものの末尾が「M」の標準電圧版CPUを搭載してます。
各CPUのベンチマークスコア(PassMark)を確認すると、同じCore ナンバーなら、ThinkPad X230のほうが処理性能が高い場合もあります。
製品型番 | ThinkPad X240s | ThinkPad X230 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
搭載可能なCPU | Core i3- 4010U |
Core i5- 4200U |
Core i7- 4500U |
Core i3- 3120M |
Core i5- 3230M |
Core i7- 3520M |
PassMark Performance Test 8.0 CPU Markのスコア |
2672 ※ | 3578 | 4204 |
3300 ※ | 4012 ※ | 4978 |
※ThinkPad X230はもっと選択可能なCPUがあります
一方、Haswell CPUはグラフィックスの性能が上がっているため、グラフィックスのベンチマークスコア(3DMark11)はThinkPad X240sのほうが若干高かったです。
製品型番 | ThinkPad X240s | ThinkPad X230 |
---|---|---|
CPU | Core i5-4200U インテルHDグラフィックス 4400 |
Core i7-3520M インテルHDグラフィックス 4000 |
3DMark11 | 826 | 755 |
※ThinkPad X230はもっと選択可能なCPUがあります
薄さなどの外観のチェック
縦、横の長さは両機種ともほぼ変わりません。ただし高さはかなり違います。4セルバッテリーを搭載したThinkPad X230と高さを比較してみましたが、2倍近い違いがありました。
縦、横はほぼ同じ
高さはかなり違う
その他の違い
その他には次の表のような点が異なります。
X240sは、Draft 11acに対応しており高速な無線通信が可能です。ただし無線LANルーター(親機)もDraft 11acに対応している必要があるためご注意ください。
ストレージは、X240sは7.5mm厚でも9mm厚でも装着することが可能です。
WiMAXアダプターはX240sでは選択できなくなりました。WWANも日本では選択できないため、データ通信を行うにはモバイルWi-Fiルーターなどを使わなければなりません。
製品型番 | ThinkPad X240s | ThinkPad X230 |
---|---|---|
無線LAN | Draft 11ac/a/b/g/n選択可能 | 11a/b/g/n選択可能 |
ストレージ | 7.5mm厚および9mm厚対応 最大128GB SSD |
7.5mm厚のみ対応 最大256GB SSD |
キャッシュ用SSD | M.2 SSD選択可 | 以前はmSATA SSDを選択でき ましたが、現在は選択不可。 |
メモリ | 最大8GB (1スロット) | 最大16GB (2スロット) |
ドッキングステーション | なし ThinkPad USB 3.0 ドックならOK |
あり |
WiMAXアダプター | 非搭載 | 内蔵可能 |
最後に
X240sは、X230に比べて、次の点が、やや劣っていると感じます。
・トラックポイント用クリックボタンが、X230のクリックボタンよりよりもやや硬い(特に中央のボタン)
・処理性能がやや悪い(通常のウルトラブック並みの性能はあります)
・バッテリー交換が自分で出来ない、また9セルバッテリーのような大容量バッテリーを搭載できない
・WiMAXアダプターを内蔵できない
これらを除けば、薄さ、軽さ、重量に対するバッテリー駆動時間、液晶の選択肢の多さなどは、X240sの方が優れていると思います。
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