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ThinkPad X240s と ThinkPad X230の比較

更新日:2013年8月23日

 

人気のThinkPad Xシリーズに、ThinkPad X240sが追加されました。Haswell CPU に対応し、軽量・薄型されましたが、旧モデルのThinkPad X230よりも劣る面もあります。

ここでは最新モデルのThinkPad X240sと、旧モデルのThinkPad X230とを比較していきます。

バッテリー駆動時間と重量のチェック

まずバッテリー駆動時間を比較します。また、ThinkPad X230は3種類のバッテリーを選択でき、それぞれ重量が異なってくるため、重量の比較もここで行います。

X240sとX230で搭載可能なバッテリー容量、実測した駆動時間、重量を下の表に掲載します。

ThinkPad X240sは、24Whのバッテリーを2つ搭載しています。ThinkPad X240sは、ThinkPad X230の6セルバッテリー(63Wh)搭載時のときと比べて、バッテリー容量は小さいです。しかしHaswell CPUを搭載したおかげでバッテリー駆動時間はやや長くなっています。重量もX240sのほうが軽いです。

ただし、最も長く駆動できるのは、9セルバッテリーを搭載したX230です。

またX230はバッテリー交換が簡単にできますが、X240sはバッテリー交換を自分で行うことはできません。

バッテリー駆動時間と重量の比較
製品型番 ThinkPad X240s ThinkPad X230
バッテリーの種類 3セル + 3セル 4セル 6セル 9セル
バッテリー容量 24Wh + 24Wh 29Wh 63Wh 94Wh
バッテリー駆動時間(実測)※1 7時間02分 2時間52分 6時間28分 9時間24分
重量(実測) 1271g 1381g 1513g 1669g
※1 動画(解像度:720x480)を連続再生させたときのバッテリー駆動時間の実測値

キーボードおよびタッチパッド/トラックポイントのチェック

キーボードについては両者ともそれほど大きな差はないと思います。タッチパッドおよびトラックポイントの操作性には差があります。タッチパッドならThinkPad X240s、トラックポイントならThinkPad X230のほうが使いやすいと思います。

下の表に、X240sの良い点、悪い点を掲載します。X230の良い点、悪い点はこの逆だと思って下さい。

キーボードおよびタッチパッドの比較
  ThinkPad X240s
X240sの良い点

タッチパッドが広くてジェスチャー操作しやすい
3~5個のファンクションキー毎に区切りのスペースがあり、カナ変換などがしやすい
パームレストが広い

X240sの悪い点

トラックポイント用クリックボタンが、タッチパッドと一体型であるため、X230よりもやや硬い
「@」や「:」,「-」など小さいキーがある
音量、マイクボタンが独立していない

 

両機種のキーボードの画像も下記に掲載します。


↑ThinkPad X240sのキーボード


↑ThinkPad X230のキーボード

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。両機種ともHD IPS (1366×768) の液晶のみ確認したことがありますが、両機種とも見やすさは同じです。

ただし、ThinkPad X240sは、タッチパネル搭載液晶を選択可能で、さらに今後フルHD液晶も追加される予定です。選択肢はX240sのほうが多いです。

液晶ディスプレイの比較
製品型番 ThinkPad X240s ThinkPad X230
液晶の種類 HD (1366×768)
HD IPS (1366×768)
HD IPS 10点マルチタッチ (1366 x 768)
フルHD IPS(1920 x 1080) ※1
HD (1366×768)
HD IPS (1366×768)
※1 後日販売開始予定

 

両機種のHD IPS (1366×768) 液晶の特性を下記に掲載しておきます。

液晶ディスプレイの比較
製品型番 ThinkPad X240s ThinkPad X230
レビューした液晶の種類 LG製LP125WH2-SPT1 LG製LP125WH2-SLB1
ガンマ補正曲線
色域
ノングレア処理面の
拡大図

パフォーマンスのチェック

X240sは、Haswell CPUの末尾が「U」の低電圧版CPUを搭載しているのに対し、X230は、Ivy Bridgeではあるものの末尾が「M」の標準電圧版CPUを搭載してます。

各CPUのベンチマークスコア(PassMark)を確認すると、同じCore ナンバーなら、ThinkPad X230のほうが処理性能が高い場合もあります。

CPUのベンチマーク結果
製品型番 ThinkPad X240s ThinkPad X230
搭載可能なCPU Core i3-
4010U
Core i5-
4200U
Core i7-
4500U
Core i3-
3120M
Core i5-
3230M
Core i7-
3520M
PassMark Performance Test 8.0
CPU Markのスコア
2672 ※ 3578 4204
3300 ※ 4012 ※ 4978
※別のPCでの計測結果です
※ThinkPad X230はもっと選択可能なCPUがあります

 

一方、Haswell CPUはグラフィックスの性能が上がっているため、グラフィックスのベンチマークスコア(3DMark11)はThinkPad X240sのほうが若干高かったです。

グラフィックスのベンチマーク結果
製品型番 ThinkPad X240s ThinkPad X230
CPU Core i5-4200U
インテルHDグラフィックス 4400
Core i7-3520M
インテルHDグラフィックス 4000
3DMark11 826 755
※別のPCでの計測結果です
※ThinkPad X230はもっと選択可能なCPUがあります

薄さなどの外観のチェック

縦、横の長さは両機種ともほぼ変わりません。ただし高さはかなり違います。4セルバッテリーを搭載したThinkPad X230と高さを比較してみましたが、2倍近い違いがありました。


縦、横はほぼ同じ


高さはかなり違う

その他の違い

その他には次の表のような点が異なります。

X240sは、Draft 11acに対応しており高速な無線通信が可能です。ただし無線LANルーター(親機)もDraft 11acに対応している必要があるためご注意ください。

ストレージは、X240sは7.5mm厚でも9mm厚でも装着することが可能です。

WiMAXアダプターはX240sでは選択できなくなりました。WWANも日本では選択できないため、データ通信を行うにはモバイルWi-Fiルーターなどを使わなければなりません。

その他スペックの比較
製品型番 ThinkPad X240s ThinkPad X230
無線LAN Draft 11ac/a/b/g/n選択可能 11a/b/g/n選択可能
ストレージ 7.5mm厚および9mm厚対応
最大128GB SSD
7.5mm厚のみ対応
最大256GB SSD
キャッシュ用SSD M.2 SSD選択可 以前はmSATA SSDを選択でき
ましたが、現在は選択不可。
メモリ 最大8GB (1スロット) 最大16GB (2スロット)
ドッキングステーション なし
ThinkPad USB 3.0 ドックならOK
あり
WiMAXアダプター 非搭載 内蔵可能

 

最後に

X240sは、X230に比べて、次の点が、やや劣っていると感じます。
 ・トラックポイント用クリックボタンが、X230のクリックボタンよりよりもやや硬い(特に中央のボタン)
 ・処理性能がやや悪い(通常のウルトラブック並みの性能はあります)
 ・バッテリー交換が自分で出来ない、また9セルバッテリーのような大容量バッテリーを搭載できない
 ・WiMAXアダプターを内蔵できない

これらを除けば、薄さ、軽さ、重量に対するバッテリー駆動時間、液晶の選択肢の多さなどは、X240sの方が優れていると思います。

 

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