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レノボ ThinkPad Edge E220s の実機レビュー(2)

更新日:2011年7月26日
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  目次  

静音性のチェック

ThinkPad Edge E220sの静音性のチェック結果です。

下記の3つの状態のときに、騒音値を測定するテストを実施しました。

(1)アイドル時
(2)バイオハザード5ベンチマーク実行時(解像度:1280x720、テストA)
(3)TMPGEnc Video Mastering Works 5 でエンコード時(x264、解像度1280x720でエンコード)

テストの結果は、どの状態においても静かでした。

計測した騒音値は下の図の通りです。私の部屋を極力無音にしても40.4dBあり、この値を基準にするとアイドル時で+0.1dB、バイオハザード実行時で+2.0dB、エンコード時で+2.0dBでした。尚、無反響室で測定したわけではないので、騒音値は正確な値ではありません。値は参考程度にしてください。


アイドル時と高負荷の騒音値。他のPCよりも静かです。

パーツの温度のチェック

CPU及びハードディスクの温度のチェック結果です。 HWMonitorのソフトで、各パーツの温度を計測しました。

テスト方法は、「静音性のチェック」のときと同条件で行いました。

テストの結果は、バイオハザード5のベンチ実行時および、TMPGEncのエンコード実行時のCPU温度がやや高めでした。ハードディスクの温度は一般的です。


CPUの温度をHWMonitorで測定。負荷をかけたときの温度はやや高めです。

表面温度のチェック

パソコンのキーボードやパームレスト部分の温度を計測し、作業中に手のひらが熱くならないかをテストしました。

テスト方法は、「静音性のチェック」のときと同条件で行いました。

テストの結果は、負荷をかけるとキーボード面の右上とその裏側が40℃を超すくらい熱くなりました。本体が薄いため、熱が表面に伝わりやすくなっています。


本体キーボード側の表面温度。裏面から見た右上側が熱くなっています。

消費電力のチェック

Core i7-2617M、インテルHDグラフィックスを搭載したThinkPad Edge E220sの消費電力です。

テストの結果は、低電圧CPUを搭載しているだけあって、低い消費電力です。ピークシフト機能も合わせて使えば、節電には効果的だと思います。


消費電力の計測結果。消費電力は少ないです。

外観のチェック

ThinkPad Edge E220sの外観のチェックです。パームレストの素材は、今までのEdgeシリーズのようなツルツルした素材ではなく、X220やT420などの”天板”の素材に似たマットな質感です。

 

記事の最初で記載しましたが、非常に薄いボディです(下図)。

 

次は天板です。パームレストと同じようなマットな質感で、指紋は付きにくいです(下図)。

 

液晶のヒンジは、出っ張っている器具が液晶側についており、液晶を開くと本体背面にロールダウンする構造になっています。

 

裏面です。ゴム足以外は段差がなく、ほぼフラットです。カバンへの収納性は抜群です。

しかし、ThinkPadはメンテナンス性をウリにしているシリーズですが、Edge E220sに限ってはメンテナンスしにくいです。バッテリは変更できず、メモリ交換もネジを1つ取って交換できるような構造ではありません。

 

唯一ハードディスクのみは、ネジ1本はずせば交換可能です。ただし、従来のThinkPadはハードディスクの両サイドにクッションにもなるマウンタをつけるのですが、本機はそれがありません。落としたときにハードディスクが壊れやすそうです。尚、ハードディスクの厚さは7mmです。

ゴム足の作りも、高さを出さないようにしているためか簡素です。例えばThinkpad X220であれば、ゴム足の真ん中にやや出っ張っているゴムがあり、落下時のショックをこれで吸収します。Edge E220sはそのような作りになっていません。

 

液晶ディスプレイの開く角度は下図のようになっています。ThinkPadの割にはそれほど開きません。

 

ThinkPad Edge E220sの側面です(下図)。基本的なポートは揃っています。EdegeシリーズらしくHDMIポートも搭載しています。

 

パーツの選び方

パーツの選び方を考察します。尚、BTOという性質上、時期によって選択できるパーツは異なりますのでご注意ください。ここでは2011年7月26日現在、搭載できるパーツでの選び方をコメントします。

CPU

選択できるCPUは、下の表の通り、低電圧版CPUのCore i7-2617Mと、Core i5-2537Mです。下の表には参考までに、Core i5-2410MとCore i3-2310Mのスペックも掲載しています(ただし、これらのCPUはEdge E220sでは選べません)。

低電圧版CPUである理由は、薄型にするために搭載した小さいバッテリでも、長く駆動出来るようにするためと、発熱を抑えるためだと思います。

こられのCPUは、消費電力が少ない代わりに、パフォーマンスは落ちます。Core i7-2617Mでも、Core i3-2310M以上、Core i5-2410M以下のベンチマークスコアです。 できれば、Core i7-2617Mを選択しておきたいところですが、ネットと文書作成しかしないと割り切れば、Core i5-2467Mでもいいと思います。

2011年7月26日時点で選択可能なCPU (更新しました)
仕様 Core i7-2617M Core i5-2537M Core i5-2467M 参考
Core i5-2410M
参考
Core i3-2310M
コア数 2 2 2
スレッド数 4 4 4
動作周波数 1.50GHz 1.40GHz 1.60GHz 2.30GHz 2.10GHz
Turbo Boost時周波数 2.60GHz 2.30GHz 2.30GHz 2.90GHz
キャッシュ L1:128KB
L2:512KB
L3:4MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
L1:128KB
L2:512KB
L3:3MB
消費電力 17W 17W 17W 35W 35W
3DMark 06 ベンチ 2048 3210 2508
PassMark CPU ベンチ 3013 2068 3531 2814
※3DMark 06 ベンチのスコアは、NOTEBOOKCHECK様のサイトから引用しています。尚、スコアは日々更新されています
※ PassMark CPU ベンチのスコアはPassMark様のサイトから一部引用しています。尚、スコアは日々更新されています

まとめ

以上が、レノボ ThinkPad Edge E220sのレビューでした。

本体が薄いため、持ったときの印象が実際の重量よりも軽く感じ、またカバンなどへの収納性も良いです。バッテリが内蔵されているため底面に出っ張りがなく、スタイリッシュで見た目も良いです。キーボードも12.5型のノートPCにしては打ちやすく、操作性は良い方です。また、ThinkPadのモバイルノートの中では最も安価です。最小構成でレノボ 公式サイトを使用すれば、6万円以下(値下げしました!)の価格で購入可能な点も魅力です。

ただし、本体が薄い代わりに犠牲になっているものもあります。まず、本体の表面温度が高い点が気になります。高い負荷をかけると40℃以上になる部分がありますし、負荷をかけなくても長時間使うと、右の手のひらが暖かくなり、不快に感じる方もいるかもしれません。

また、ThinkPadの大きな特徴であるメンテナンス性も、やや犠牲になっています。

本機は、「薄くて安価」な点が他のパソコンにはない魅力です。この点に惹かれたならば購入の価値はあります。ただし、表面温度、メンテナンス性など、レビューで書いた注意点が妥協できるか確認しておくと良いです。

詳細はこちら
レノボ 公式サイト
※購入時はレノボ 公式サイトを忘れずにお使いください