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レノボ ThinkPad Edge E130の実機レビュー
格安でも”使える”モバイルノート
ThinkPad Edge E130は、11.6型とコンパクトで、価格も安いモバイルノートパソコンです。
最小構成なら3万円台、Core i3-3217U+メモリ4GBといった構成でも5万円台から購入可能です。
HDDパフォーマンス・ブースター(キャッシュ用mSATA SSDを搭載しディスクアクセスを高速化する機能)を選択すれば、PCの起動や停止が速くなります。
トラックポイントを搭載し、キーボードも打ちやすいです。11.6型クラスのPCで、これほどキー入力が快適なPCは珍しいです。
バッテリ駆動時間も比較的長く、モバイルノートとして実用性が高いです。
ウルトラブックの陰に隠れて目立った製品ではありませんが、低予算時に購入するPCとしては、かなり良い製品だと思います。
メーカーサイト:レノボ 公式サイト
※レビュー機は当サイトでの購入製品です
目次
1 ThinkPad Edge E130 の基本スペック | 2 特徴1 - 11.6型サイズの小型PC |
3 特徴2 - 価格が安い | 4 特徴3 - HDDパフォーマンス・ブースターで起動が速い |
5 液晶ディスプレイのチェック | 6 キーボードおよびタッチパッドのチェック |
7 総合ベンチマーク | 8 動画のエンコード時間のチェック |
9 カードリーダー/ライターのチェック | 10 重量のチェック |
11 薄さのチェック | 12 バッテリ駆動時間のチェック |
13 静音性のチェック | 14 パーツの温度のチェック |
15 表面温度のチェック | 16 消費電力のチェック |
17 外観のチェック | 18 まとめ |
ThinkPad Edge E130 の基本スペック
ThinkPad Edge E130の基本スペックをチェックします。※2012年8月7日時点の情報です。BTOという特性上、時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU Celeronや超低電圧CPUを選択できます。本機は、Core i3-3217Uです。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテル HD グラフィックス 4000)です。 |
液晶ディスプレイ 11.6型ワイド(1366x768)です。光沢と非光沢液晶を選択できます。 |
メモリ 選択できます。本機は4GB(シングルチャネル)です。 |
ハードディスク 選択できます。HDDのキャッシュとして使用するmSATA SSDも選択可能です。本機は、500GB HDD+ mSATA 16GB SSDです。 |
SSD 単体でのSSDは搭載できません。ただし、左の通り、HDDのパフォーマンスを上げるためのmSATA SSDなら搭載可能です。 |
光学ドライブ 非搭載です。 |
バッテリ駆動時間 メーカー公表値で約9.4時間です。実測値は後述します。 |
特徴1 - 11.6型サイズの小型PC
本機は、11.6型クラスのボディのモバイルPCです。モバイルPCと言えばウルトラブックが流行っていますが、ウルトラブックの主流の大きさである13.3型よりも小さくなっており、小さいカバンでも入りやすいです。
ただし、薄さに関しては、ウルトラブックのほうがかなり薄いです。
特徴2 - 価格が安い
本機は、価格の安さも特徴です。下記表に、いくつか構成例とその価格を掲載します。CeleronのCPUでも良ければ4万円台で購入できます。Core i3に500GB HDD+HDDパフォーマンス・ブースターという構成でも6万円台です。なお土日のレノボ 公式サイトによってはもっと安く購入できる可能性もあります。
構成例1 | 構成例2 | 構成例3 | 構成例3 | |
---|---|---|---|---|
CPU | Celeron 867 | Core i3-3217U | Core i3-3217U | Core i5-3317U |
メモリ | 2GB | 4GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 320GB | 320GB | 500GB HDD +HDDパフォーマンス・ブースター |
500GB |
価格 | 37,800円 | 59,850円 | 67,200円 | 72,450円 |
特徴3 - HDDパフォーマンス・ブースターで起動が速い
ThinkPad Edge E130は、「HDDパフォーマンス・ブースター」というオプションを選択可能で、PCの起動/停止などを速くすることができます。具体的には、HDDの他にmSATA SSDを搭載し、Express CacheというソフトによってmSATA SSDをHDDのキャッシュとして使うようにします。
本機も「HDDパフォーマンス・ブースター」のオプションを付けて購入しています。PCの起動時間やスリープへの移行時間などの実測結果を下の表に掲載します。最大500MB/sの速度が出るような単体SSDよりは遅いですが、それに近い数値が出ています。
テスト内容 | 時間 | |
---|---|---|
通常停止/起動 | PC停止時間 | 約10秒 |
PC起動時間 | 約24秒 | |
スリープ移行/復帰 | スリープへの移行時間 | 約5秒 |
スリープからの復帰時間 | 約1.5秒 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
ThinkPad Edge E130は、光沢液晶と非光沢液晶を選択できますが、ここでは光沢液晶のレビューとなります。
”普通の液晶"というのが筆者の感想です。
正面からの画像
詳細を確認していきます。
視野角は広くありません。一般的な他のノートPCと同等程度です。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
ガンマ補正曲線を確認すると、青色が低めに"補正"されています。そのため、実際の画面は寒色系となっています。
ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください
色域はやや狭いです。
画素はシンプルな形状です。ギラつきは感じません。なお、非光沢液晶のギラつき具合はわかりません。
画素の拡大図
※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーボードに関しては、11.6型クラスのパソコンとしては、かなり打ちやすいと思います。キーピッチは実測で横:18.5mm × 縦:18mmと十分広く、キーストロークも実測で約2mmと十分あります。
キートップはかなり湾曲しており、指がフィットしやすく滑りにくいです。また、ThinkPadだけにトラックポイントも搭載しており、手をキーボードに置いたままマウス操作が可能です。
ただ、パームレスト部分の縦幅が小さくなっており、手の大きい筆者は、手のひらが少しはみ出します。
キーボード全体図
キーボードの拡大図
キーボードのすぐ下に、トラックポイント使用時に使うクリックボタンがあるため、タッチパッドは小さめになっています。タッチパッド派の人は、もう少し大きい方が良いと感じるかもしれません。
タッチパッド
総合ベンチマーク
Core i3-3217U、4GBメモリ、500GB HDD+ mSATA 16GB SSDを搭載したThinkPad Edge E130のベンチマーク結果です。
CPU関連のスコアは、最近のプロセッサーにしては低めかなと思います。その他はどのコンポーネントも普通のスコアです。
Windows エクスペリエンスインデックス
PassMark Performance Test 7.0
3DMark06(1.2.0 1901)
解像度:1280x720で実施
動画のエンコード時間のチェック
ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5
ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5 による動画のエンコード時間のチェックです。
x264でエンコードしたときは49分22秒、クイック・シンク・ビデオでエンコードしたときは18分48秒でした。
ULVのCore i3-3217Uであるため、エンコード速度はそれほど速くないです。
エンコード方法 | エンコード時間 |
---|---|
x264でエンコード | 49分22秒 |
クイック・シンク・ビデオでエンコード | 18分48秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターの対応カードと速度のチェックです。
スロットは本体の右側面にあります。挿入後のSDカードはややはみ出ます。
SDカード挿入後の外観
対応しているカードは次の通りです。
対応カード | SD(SDHC、SDXC含む)、MMC |
カードリーダー/ライターのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果は次の通りです。高速なカードリーダー/ライターです。
重量のチェック
重量は実測値で1.528kgです。モバイルノートPCとしては、それほど軽くありません。
ACアダプターは実測値で285gです。普通の重さです。
重量の実測結果
薄さのチェック
ゴム足を含めた高さの実測は約30mm
ThinkPad Edge E130の薄さのチェックです。
メーカー公表値の高さは、21.7-23mmとなっています。ゴム足を含めた高さの実測値としては約30mmです。
普通の高さだと思います。ウルトラブックのように薄くはありません。
バッテリ駆動時間のチェック
動画再生時のバッテリ駆動時間は6時間09分
ThinkPad Edge E130のバッテリ駆動時間のチェックです。
ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を再生させ、休止状態へ入るまでの時間を計測しました。
テストの結果、バッテリ駆動時間は、6時間09分でした。
ウルトラブックの駆動時間は5時間程度の場合が多いですが、それと比較すると長めの駆動時間だと思います。