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レノボ ThinkPad Edge E130の実機レビュー

更新日:2012年8月27日

格安でも”使える”モバイルノート

ThinkPad Edge E130は、11.6型とコンパクトで、価格も安いモバイルノートパソコンです。

最小構成なら3万円台、Core i3-3217U+メモリ4GBといった構成でも5万円台から購入可能です。

HDDパフォーマンス・ブースター(キャッシュ用mSATA SSDを搭載しディスクアクセスを高速化する機能)を選択すれば、PCの起動や停止が速くなります。

トラックポイントを搭載し、キーボードも打ちやすいです。11.6型クラスのPCで、これほどキー入力が快適なPCは珍しいです。

バッテリ駆動時間も比較的長く、モバイルノートとして実用性が高いです。

ウルトラブックの陰に隠れて目立った製品ではありませんが、低予算時に購入するPCとしては、かなり良い製品だと思います。

メーカーサイト:レノボ 公式サイト

※レビュー機は当サイトでの購入製品です

目次

ThinkPad Edge E130 の基本スペック

ThinkPad Edge E130の基本スペックをチェックします。※2012年8月7日時点の情報です。BTOという特性上、時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
Celeronや超低電圧CPUを選択できます。本機は、Core i3-3217Uです。
グラフィックカード
CPU内蔵(インテル HD グラフィックス 4000)です。
液晶ディスプレイ
11.6型ワイド(1366x768)です。光沢と非光沢液晶を選択できます。
メモリ
選択できます。本機は4GB(シングルチャネル)です。
ハードディスク
選択できます。HDDのキャッシュとして使用するmSATA SSDも選択可能です。本機は、500GB HDD+ mSATA 16GB SSDです。
SSD
単体でのSSDは搭載できません。ただし、左の通り、HDDのパフォーマンスを上げるためのmSATA SSDなら搭載可能です。
光学ドライブ
非搭載です。
 
バッテリ駆動時間
メーカー公表値で約9.4時間です。実測値は後述します。

特徴1 - 11.6型サイズの小型PC

本機は、11.6型クラスのボディのモバイルPCです。モバイルPCと言えばウルトラブックが流行っていますが、ウルトラブックの主流の大きさである13.3型よりも小さくなっており、小さいカバンでも入りやすいです。

 

ただし、薄さに関しては、ウルトラブックのほうがかなり薄いです。

特徴2 - 価格が安い

本機は、価格の安さも特徴です。下記表に、いくつか構成例とその価格を掲載します。CeleronのCPUでも良ければ4万円台で購入できます。Core i3に500GB HDD+HDDパフォーマンス・ブースターという構成でも6万円台です。なお土日のレノボ 公式サイトによってはもっと安く購入できる可能性もあります。

ThinkPad Edge E130の構成例と価格(2012年8月27日現在)
  構成例1 構成例2 構成例3 構成例3
CPU Celeron 867 Core i3-3217U Core i3-3217U Core i5-3317U
メモリ 2GB 4GB 4GB 4GB
ストレージ 320GB 320GB 500GB HDD
+HDDパフォーマンス・ブースター
500GB
価格 37,800円 59,850円 67,200円 72,450円
※価格は変動するため、詳細価格はレノボ 公式サイトをご覧下さい。

特徴3 - HDDパフォーマンス・ブースターで起動が速い

ThinkPad Edge E130は、「HDDパフォーマンス・ブースター」というオプションを選択可能で、PCの起動/停止などを速くすることができます。具体的には、HDDの他にmSATA SSDを搭載し、Express CacheというソフトによってmSATA SSDをHDDのキャッシュとして使うようにします。

本機も「HDDパフォーマンス・ブースター」のオプションを付けて購入しています。PCの起動時間やスリープへの移行時間などの実測結果を下の表に掲載します。最大500MB/sの速度が出るような単体SSDよりは遅いですが、それに近い数値が出ています。

PC起動時間など
テスト内容 時間
通常停止/起動 PC停止時間 約10秒
PC起動時間 約24秒
スリープ移行/復帰 スリープへの移行時間 約5秒
スリープからの復帰時間 約1.5秒
PC起動時間は、電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまでの時間

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

ThinkPad Edge E130は、光沢液晶と非光沢液晶を選択できますが、ここでは光沢液晶のレビューとなります。

”普通の液晶"というのが筆者の感想です。


正面からの画像

 

詳細を確認していきます。

視野角は広くありません。一般的な他のノートPCと同等程度です。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

ガンマ補正曲線を確認すると、青色が低めに"補正"されています。そのため、実際の画面は寒色系となっています。


ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域はやや狭いです。


ガモット図(a*b*平面)
左図はsRGBとの比較で、右図はadobe RGBとの比較
※ i1 BASIC PROでICCプロファイルを作成後、ICCViewでグラフを作成

 

画素はシンプルな形状です。ギラつきは感じません。なお、非光沢液晶のギラつき具合はわかりません。


画素の拡大図
※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キーボードに関しては、11.6型クラスのパソコンとしては、かなり打ちやすいと思います。キーピッチは実測で横:18.5mm × 縦:18mmと十分広く、キーストロークも実測で約2mmと十分あります。

キートップはかなり湾曲しており、指がフィットしやすく滑りにくいです。また、ThinkPadだけにトラックポイントも搭載しており、手をキーボードに置いたままマウス操作が可能です。

ただ、パームレスト部分の縦幅が小さくなっており、手の大きい筆者は、手のひらが少しはみ出します。


キーボード全体図


キーボードの拡大図

 

キーボードのすぐ下に、トラックポイント使用時に使うクリックボタンがあるため、タッチパッドは小さめになっています。タッチパッド派の人は、もう少し大きい方が良いと感じるかもしれません。


タッチパッド

総合ベンチマーク

Core i3-3217U、4GBメモリ、500GB HDD+ mSATA 16GB SSDを搭載したThinkPad Edge E130のベンチマーク結果です。

CPU関連のスコアは、最近のプロセッサーにしては低めかなと思います。その他はどのコンポーネントも普通のスコアです。

Windows エクスペリエンスインデックス

PassMark Performance Test 7.0

3DMark06(1.2.0 1901)


解像度:1280x720で実施

動画のエンコード時間のチェック


ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5

ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5 による動画のエンコード時間のチェックです。

x264でエンコードしたときは49分22秒、クイック・シンク・ビデオでエンコードしたときは18分48秒でした。

ULVのCore i3-3217Uであるため、エンコード速度はそれほど速くないです。


TMPGEnc Video Mastering Works 5 によるエンコード時間
エンコード方法 エンコード時間
x264でエンコード 49分22秒
クイック・シンク・ビデオでエンコード 18分48秒
AVCHDの動画(ファイルサイズ:1.54GB、再生時間:約13分、解像度:1920x1080)を、
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターの対応カードと速度のチェックです。

スロットは本体の右側面にあります。挿入後のSDカードはややはみ出ます。


SDカード挿入後の外観

対応しているカードは次の通りです。

対応カード

SD(SDHC、SDXC含む)、MMC

カードリーダー/ライターのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果は次の通りです。高速なカードリーダー/ライターです。


重量のチェック

重量は実測値で1.528kgです。モバイルノートPCとしては、それほど軽くありません。

ACアダプターは実測値で285gです。普通の重さです。


重量の実測結果

薄さのチェック


ゴム足を含めた高さの実測は約30mm

ThinkPad Edge E130の薄さのチェックです。

メーカー公表値の高さは、21.7-23mmとなっています。ゴム足を含めた高さの実測値としては約30mmです。

普通の高さだと思います。ウルトラブックのように薄くはありません。

バッテリ駆動時間のチェック


動画再生時のバッテリ駆動時間は6時間09分

ThinkPad Edge E130のバッテリ駆動時間のチェックです。

ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を再生させ、休止状態へ入るまでの時間を計測しました。

テストの結果、バッテリ駆動時間は、6時間09分でした。

ウルトラブックの駆動時間は5時間程度の場合が多いですが、それと比較すると長めの駆動時間だと思います。

 


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