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Lenovo LOQ 15AHP9の実機レビュー
CPU |
Ryzen 5 8645HS Ryzen 7 8845HS |
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GPU |
GeForce RTX 3050 GeForce RTX 4050 GeForce RTX 4060 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
画面サイズ | 15.6インチ 16:9 |
ディスプレイ | 1920×1080 144Hz 2560×1440 165Hz |
質量 | 約 2.38kg |
バッテリー | 60Wh |
価格 | 12万円台~ |
Lenovo LOQ 15AHP9は、コスパの高いゲーミングノートPCです。
例えば、Ryzen 7 8845HS、GeForce RTX 4060のミドル構成で、16万円台で購入することができます。
Ryzen 5、RTX 3050のエントリー構成なら12万円台です。
さらに、100% sRGBのディスプレイなので、ゲーム映像が綺麗ですし、動画編集などの用途にも適しています。
ただし、注意点もあります。詳細は、記事をご覧ください。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 7 8845HS、GeForce RTX 4060、1920×1080 144Hz液晶
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「Lenovo LOQ 15AHP9の特徴」のみお読みください。
Lenovo LOQ 15AHP9の特徴
高いコストパフォーマンス
Lenovo LOQ 15AHP9は、高いコストパフォーマンスのゲーミングノートPCです。
例えば、最新のZen4世代のRyzen 7 8845HSに、GeForce RTX 4060のグラフィックスを搭載して、161,810円(執筆時点の価格)です。
デルの低価格ゲーミングノートPCのDell G15は、1世代前のRyzen 7 7840HSに、RTX 4060を搭載し176,756円です。いかにLenovo LOQ 15AHP9のコスパが高いかが分かると思います。
100% sRGBのディスプレイを搭載
このくらいの安さだと、ディスプレイの色域は60%程度のsRGBカバー率であることが多いですが、Lenovo LOQ 15AHP9は約100%と広くなっています。
ゲーム映像が色鮮やかで綺麗ですし、動画編集や画像編集といったクリエイティブワーク用途にも使用することができます。
また、オプションで、2560x1440、100% sRGBのディスプレイを選ぶことも可能です。
空きのSSDスロットがある
Lenovo LOQ 15AHP9は、512GBまたは1TBのSSDを搭載していますが、その他に、SSDが搭載できる空きスロットが1つあります。
自分で底面カバーを開けて増設する必要がありますが、メインSSDの容量が足りなくなってきた場合に、容量を増やすことができるのはありがたいです。
ゲームをたくさんインストールする方や、動画ファイルなどをたくさん保存するような方には役立つでしょう。
試しにKIOXIAのPCIe Gen4 1TB SSDを増設してみましたが、問題なく認識され、速度も十分出ていました。なお、パーツの増設は自己責任でお願いします。
注意点:メモリの初期構成はシングルチャネル
Lenovo LOQ 15AHP9のメモリは、どのモデルも16GBx1です。メモリが1枚しか搭載されていないので、シングルチャネルの動作となります。シングルチャネルの影響が出やすいのがCPU内蔵のグラフィックス性能です。約半分のパフォーマンスしか出なくなります。
ただ、本製品は外部グラフィックスを搭載しており、そこには別途GPUメモリが積んであるので、そこまで影響は感じにくいです。特にゲームにはそれほど影響はありません。
もし気になるなら、メモリを1枚増設するといいです。試しにcrucial DDR5-5600の16GBメモリを1枚増設してみましたが、問題なく認識されました。
Adobe Premiere Proの動画の書き出しは、CPUおよび外部GPU(RTX 4060)の他に、CPU内蔵のグラフィックスを使用して処理します。そのため、メモリをデュアルチャネルにすることで、書き出し時間がかなり短くなります。クリエイティブワークをする方は、16GBではどの道足りなくなるケースも多いので、メモリを増設してもいいでしょう。
Lenovo LOQのインテルモデルと比較
Lenovo LOQ 15AHP9には、インテルCPUを搭載した兄弟機種「Lenovo LOQ 15IRX9」も存在します。
このインテルモデルは、最大でCore i7-14700HXを搭載することができ高性能です。また同じくらいの構成(例えばRyze 5モデルとCore i5モデル)なら、現時点ではインテルモデルのほうがAMDモデルよりも安いため、今なら個人的にはインテルモデルのほうがおすすめです。
一方、AMDモデルの本製品は、2560×1440ドットのディスプレイを選択することができるので、高解像度ディスプレイがほしいならAMDモデルがいいでしょう。また、現時点ではインテルモデルのほうが安いですが、通例ではAMDモデルのほうが安くなることが多いため、今後値下げする可能性があります。そうなれば、AMDモデルのほうがコスパが高く感じるかもしれません。
[AMDモデル] Lenovo LOQ 15AHP9 |
[インテルモデル] Lenovo LOQ 15IRX9 |
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画像 | ||
CPU | Ryzen 5 8645HS Ryzen 7 8845HS |
Core i5-13450HX Core i7-13650HX Core i7-14700HX |
グラフィックス | RTX 3050 RTX 4050 RTX 4060 |
|
メモリ | 16GBx1 DDR5-5600 |
16GBx1 / 8GBx2 DDR5-4800 |
SSD | 512GB / 1TB | |
ディスプレイ | 1920×1080 144Hz 2560×1440 165Hz |
1920×1080 144Hz |
価格 | 12万円台~ | 11万円台~ |
やや残念な点
Lenovo LOQ 15AHP9のやや残念な点は、ディスプレイの残像がゲーミングノートPCとしては多い点です。ただ、一般的なノートPCと同等程度なので、そこまで気にならない方も多いでしょう。詳細は「ディスプレイのチェック」の項目をご覧ください。
各用途の快適度
Lenovo LOQ 15AHP9の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | スペックが高く、ディスプレイも見やすく、Web閲覧やOffice作業は快適です。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかなディスプレイで、スピーカー音も悪くなく、動画鑑賞も快適に行えます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 高いCPU性能に加え、外部GPUを搭載することで、AIを使った処理も高速です。ディスプレイの色域もsRGBカバー率 約100%あります。ただし、Adobe RGBを100%カバーするような色域ではありません。 |
動画編集 | ◎ | 外部グラフィックスを搭載し、動画編集も快適です。ただし、メモリは16GBを増設し、デュアルチャネルにしたたほうがいいかもしれません。 |
ゲーム | ○ | 最大でGeForce RTX 4060のグラフィックスに、144Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載し、ゲームも快適です。 |
ディスプレイのチェック
Lenovo LOQ 15AHP9のディスプレイは、画面サイズが15.6型、リフレッシュレートは144Hzとなっています。画面比は、流行りの16:10ではありませんが、ゲームは16:9に最適化されていることが多いため、ゲーム目的なら16:9のディスプレイのほうが使いやすいでしょう。
また、前述したように、1920x1080の液晶と2560x1440の液晶の2種類があります。
今回は、1920x1080の液晶が搭載されています。詳しい特性は、下のタブをクリックしてご覧下さい。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトの測定での色域は下表の通りで、広めです。最大輝度は、当サイトの計測では279cd/m2と普通です。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 99% |
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DCI-P3カバー率 | 77% |
Adobe RGBカバー率 | 76% |
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約43msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、本製品の表示遅延は少ないです。尚、これは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを十分速い1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、1秒間に144回フレームを書き換える液晶で4フレーム前くらいまで残像がありました。
普通のノートPCは、1秒間に60回フレームを書き換える液晶で2フレーム前くらいまでの残像だったので、もし144回フレームを書き換える液晶だった場合、4.8フレーム前の残像が見えることなります。
以上のことから、本製品の残像は、普通のノートPCと同じくらいの残像感と言えます。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Lenovo LOQ 15AHP9のキーボードは、キートップが湾曲しており、キーピッチおよびキーストロークも十分あり、比較的打ちやすいと感じます。ただ、「半角/全角」と「\」がやや小さい点は、少し残念でした。
なお、実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.6mmでした。
テンキーは、ややキーピッチが狭いものの、ちゃんと4列あり、ノートパソコンに付いているテンキーとしては比較的打ちやすいと思います。
タッチパッドの操作性は普通で、クリックボタンも普通の押しやすさです。
キーボードには、ホワイトバックライトが付いています。色の変更は出来ません。
パフォーマンスのチェック
動作モード
Lenovo LOQ 15AHP9は、「Lenovo Vantage」というアプリで、サーマル・モード設定を変更することができます。ここでは、デフォルトの「バランス・モード」と、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス・モード」で各種ベンチマークを計測しています。
GPU動作モードも変更することができますが、ここでは、「dGPUモード」で計測しています。なお、ハイブリッド・モードでも、dGPUモードに自動で切り替わるゲームがほとんどです。
CPU
Lenovo LOQ 15AHP9は、Zen4世代のRyzen 8040シリーズを搭載しています。
今回は、Ryzen 7 8845HSを搭載しており、CINEBENCH R23のベンチマークスコアは下の通りです。RTX 4060のミドルクラスのグラフィックスを搭載したゲーミングノートPCとしては、十分な性能でしょう。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
DDR5-5600の16GBメモリを搭載していますが、シングルチャネル(1枚挿し)なので、メモリ帯域はそこまで広くありません。
なお、16GBのメモリを1枚増設し、デュアルチャネル(2枚挿し)にしたときの帯域も計測しましたが、帯域が約2倍に増えました。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックスは、GeForce RTX 3050、RTX 4050、RTX 4060のいずれかです。
今回は、GeForce RTX 4060が搭載されており、最大グラフィックスパワーは、115Wとやや高めに設定されていました。
3DMarkのグラフィックスのスコアは以下の通りで、高めです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 4060 Laptopの情報は次の通りです。パフォーマンス・モードにすると、GPU Clockなどが上がっており、より高いパフォーマンスが出るようになっています。
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しています。読み込み速度はまずまずですが、書き込み速度はそこまで速くありません。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
動作モード
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測した平均フレームレートを掲載します。
なお、「サーマル・モード設定」は「パフォーマンス・モード」、「GPU動作モード」は、「dGPUモード」にしています。
各ゲームの平均フレームレート
いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
重い部類のゲームも最高品質のグラフィック設定で60 fps以上出ているものが多いです。出ていないゲームも、やや設定を落とすことで、60 fps以上が出ています。
中程度の重さのゲームであれば、最高品質の設定でも、100 fps以上の平均フレームレートが出ています。
競技性の高いFTS/TPSゲームは、グラフィック設定を調整することで、200 fps以上の平均フレームレートが出ます。GeForce RTX 4060であれば、高いフレームレートを維持してゲームをすることができるでしょう。
劇的に重い部類のゲーム
ARK: Survival Ascended
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 64 fps(85 fps) |
ノーマル | 35 fps(66 fps) | |
最高 | 21 fps |
重い部類のゲーム
パルワールド
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 120 fps(120 fps) |
中 | 117 fps(120 fps) | |
最高 | 75 fps(98 ps) |
※120 fpsが上限
重い部類のゲーム
Forza Motorsport
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 124 fps |
高 | 104 fps | |
ウルトラ | 63 fps |
重い部類のゲーム
FORSPOKEN
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 138 fps |
高 | 79 fps | |
最高 | 52 fps |
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 109 fps |
高 | 102 fps | |
ウルトラ | 89 fps | |
レイトレ:ウルトラ | 56 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 167 fps |
標準品質 | 143 fps | |
高品質 | 104 fps |
中程度の重さのゲーム
ブループロトコル
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 216 fps |
高 | 146 fps | |
最高 | 126 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1200 | 最低 | 169 fps |
高 | 151 fps | |
ウルトラ | 107 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 黄金のレガシー
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||
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 137 fps |
高(ノート) | 134 fps | |
最高品質 | 113 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター5 シーズン3]
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 156 fps |
中設定 | 129 fps | |
最高設定 | 92 fps |
※テンポラルスーパー解像度:ネイティブ
※バトルロワイヤル ソロで計測
解像度 | その他設定 | 平均 fps |
1920x1080 | 3D解像度:100% メッシュ:高 描画距離:最高 |
191 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 237 fps |
高設定 | 198 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 322 fps |
高設定 | 270 fps |
軽い部類のゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 非常に低い | 193 fps |
中型 | 171 fps | |
ウルトラ | 168 fps |
その他のゲーム
上に掲載していない他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
以下、各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、動作モードは「パフォーマンス・モード」、GPU動作モードは「ハイブリッド・モード」で計測しています。なお、クリエイター向けソフトは、iGPUも使用する「ハイブリッド・モード」の方が処理が速くなるケースがあります。
100枚のRAWデータを現像したときの時間が以下の通りで、十分速いです。現像処理自体も快適です。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
外部グラフィックスを搭載しているので、ニューラルフィルターのスーパーズームのような処理も高速です。快適にPhotoshopが使えるでしょう。
主にCPUで処理する「JPEGのノイズを削除」は普通の速さでした。
また、昔からある一般的処理は高速です。ストレスなく作業をすることができるでしょう。
4K動画の書き出し時間はご覧のとおりです。メモリがシングルチャネルだったので、やや時間がかかっています。一方、メモリを1枚増設してデュアルチャネルにすると、かなり処理が速くなります。動画編集をするときは、メモリを増設することをおすすめします。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
CPUのみで実行するx265エンコード処理については、比較的速かったです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、仕様を確認すると、Thunderboltには対応していませんが、DisplayPort出力とPower Deliveryに対応しています。なお、Power Deliveryについては、当サイトで試した限りでは、100W以上のPD充電器が使えました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
140W アドテック PD3.1充電器 | ○ | ― | ― |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― | |
65W Lenovo GaN充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
× | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、120Hz、8ビット、RGBで表示出来ていました。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.38kg」と記載されています。当サイトによる実測値は、以下の通りで、仕様値とほぼ同じです。
質量 | |
PC本体 | 2.329kg |
ACアダプター | 875g |
バッテリー駆動時間のチェック
Lenovo LOQ 15AHP9のバッテリー駆動時間をチェックします。
バッテリー容量は、60Whとやや大きめです。
バッテリー駆動時間は次の通りで、高性能パーツを搭載したPCなので短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約8.0時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約6.0時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 2時間48分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
720p HDカメラと、1080p FHDカメラの2種類がありますが、今回は前者が搭載されています。解像度は高くありませんが、画質は比較的良かったです。また、PC本体の側面に電子式プライバシーシャッターがあり、このスイッチを入れると、カメラを電子的にOFFにすることができます。IRカメラは搭載されていません。
スピーカー
左右の側面に2W x2のスピーカーが配置されています。音質はややよく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス・モード」では、動作安定時のCPU電力は、53W前後で推移しています。このときのCPU温度は約80℃台でした。問題ない範囲だと思います。
「パフォーマンス・モード」では、CPU電力が80W前後へアップし、パフォーマンスが上がります。ただし、CPU温度は100℃近くまで上がるので、基本的には「バランス・モード」で動かしたほうがいいと思います。
- バランス・モード
- パフォーマンス・モード
FF15ベンチ実行時の温度
次は、ゲーム時のCPU温度およびGPU温度を掲載します。どちらのモードも、CPU温度とGPU温度の両方とも問題ない温度です。
- バランス・モード
- パフォーマンス・モード
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。ゲームをすると、「バランス・モード」の場合はややうるさく感じますが、気にならない人も多いでしょう。「パフォーマンス・モード」の場合は割とうるさく感じます。
アイドル時 | FF15ベンチ時 (バランス・モード) |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス・モード) |
約20dB | 約48dB | 約53dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
FF15ベンチ時:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。
ゲームをすると、キーボード中央部分が熱くなってきますが、パームレストやWASDキーはそれほど熱くならないので、熱さはそれほど感じずにゲームをすることができます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご覧下さい。
ミドルクラス性能のゲーミングノートPCなので、消費電力は比較的高めです。
アイドル時 | FF15ベンチ時 (バランス・モード) |
FF15ベンチ時 (パフォーマンス・モード) |
約12W | 約143W | 約176W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
ルナグレーの無難なカラーです。ボディ素材は樹脂です。
天板にはLOQのロゴが入っています。背面にでっぱりがあるので、床設置面積はやや大きくなりますが、排気熱がディスプレイに当たることなく排気できるので、放熱面では有利です。
ボディの高さは、21.9~23.9mmと普通ですが、ゲーミングPCはこのくらいの厚さがあったほうが放熱性が良くなり、表面温度も熱くなりにくいのでいいと思います。
側面、背面のインターフェイスはご覧のようになっています。多くのポートは背面に集まっています。よく抜き差しする2種類のUSBポートは右側面にあります。左側面には何もありません。
また、右側面に排気口が無いので、ゲーム中に右手が熱く感じることがありません。
液晶は180度近く開くことができます。
底面には吸気口があります。吸気しやすくするため、高めのゴム足が付いています。
底面カバーを外したときの画像です。
冷却ファンは2つ、ヒートパイプは3本で、背面からのみ排気します。標準的な冷却機構だと思います。
前述した通り、メモリは1つのみ搭載されています。空きスロットがあるので、もう1つ増設可能です。
SSDは、Type 2242のM.2 SSDが搭載されていました。
下図のように、Type 2280のSSDへ換装することもできます。
空きのSSD用のM.2スロットもあります。
ACアダプターは230Wです。
まとめ
以上が、Lenovo LOQ 15AHP9のレビューです。
スペックの割には価格が安く、コストパフォーマンスの高いゲーミングノートPCです。
しかも、100% sRGBの色域のディスプレイなので、ゲーム映像が綺麗ですし、画像編集・動画編集などにも適しています。
オプションで、2560x1440のディスプレイを選ぶことも可能です。
空きのM.2スロットがあるので、(自己責任となりますが)SSDを増設することも可能です。安いSSDをAmazonなどから購入し、自分で装着してみてもいいでしょう。
注意点としては、メモリがシングルチャネル(16GBの1枚挿し)である点です。外部グラフィックスには別途GPUメモリが搭載されているので、ゲーム時はそこまで影響は出ませんが、クリエイターソフトなど、iGPUも使うソフトの場合はやや処理が遅くなります。クリエイターソフトを使う方は、自分でメモリを増設し、デュアルチャネルにしてもいいでしょう。
また、兄弟機種としてインテルCPUを搭載した「Lenovo LOQ 15IRX9」という機種もあります。執筆時点ではこちらのほうが安く、さらにコスパが高いので、こちらも合わせて検討してみてください。
高コスパのゲーミングノートPC
レノボ Lenovo LOQ 15AHP9
特徴
- 高いコストパフォーマンス
- 100% sRGBのディスプレイ
- 2560x1440のディスプレイも選択可能
こんなあなたに
- エンジョイゲーマー
- 動画編集や画像編集などもしてみたい方
- 価格12万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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