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レノボ IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型(Intel Core)の実機レビュー
CPU | Core 5 120U Core 7 150U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 15.3型 16:10 |
液晶種類 | 1920x1200 IPS |
質量 | 約1.793kg |
バッテリー | 約13.6時間 (57Wh) |
価格[税込] | 7万円台~ |
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型は、仕事やホームノートPCとして使いやすい構成を、安価で購入することができるコストパフォーマンスの高いノートPCです。
画面比16:10で、100%sRGBと色域広めの液晶を搭載しており、オリジナルに近い色鮮やかな表示が可能となっています。この価格帯のノートPCとしては珍しい、質が高めのディスプレイです。
また、最新のインテル Core プロセッサー(シリーズ1)は、一般用途に必要十分な処理性能でした。
バランスが良く、コスパも高いため、今年の売れ筋となりそうなおすすめ度の高いノートPCです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core 5 120U、16GBメモリ、512GB SSD、1920x1200 IPS液晶
セール情報
以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。
目次
お忙しい方は、「IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型 の特徴」のみお読みください。
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型の特徴
今年の売れ筋になりそうな15.3型ノートPC
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型は、最新のインテル Core プロセッサー(シリーズ1)、見やすいディスプレイを搭載し、発売直後ですが、「7万円台~」で購入することができます。
一般用途に快適に使用することができるスペック構成で、コスパが高いため、ホームユースや仕事用のノートPCとして、売れ筋になりそうな製品です。今なら、短納期モデルもあるので、新生活に合わせて急いでノートPCを入手したい方にもおすすめです。
100%sRGBの15.3型液晶を搭載
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型は、画面比16:10、WUXGA(1920x1200)、100%sRGBの15.3型IPS液晶を搭載しています。
一般的なFHD(1920x1080)液晶よりも、縦方向に少し広く、Webブラウザや、Wordなど、縦スクロールするソフトでの作業のしやすさが少し向上しています。視野角が広く、フリッカーも発生していなかったので、長い時間の作業にも使いやすいです。
また、100%sRGBと色域が広めなのも大きなポイントです。色域が広いと、表現できる色の幅が広くなり、色鮮やかな表示が可能となります。下図では、価格を抑えた一般ノートPCが搭載するような、sRGBカバー率65%前後の液晶(右側)と、見え方を比較してみました。右側のディスプレイの方が色が少しくすんだように見えるのに対して、本機器のディスプレイ(左側)は色が鮮やかなことが分かります(ご覧のデバイスのディスプレイによっては違いが分からないかもしれません)。
Webページの画像や、ネット動画などをオリジナルに近い、美しい表示で見ることができますし、撮った写真を見たり、軽く編集したりするのにも適しています。
ちなみに、100%sRGBクラスのディスプレイを搭載した機種は、安くても10万円台ぐらいという印象があったので、このディスプレイを搭載して7万円台から購入できるのは安いと思います。
最新のインテル Core プロセッサー(シリーズ1)を搭載
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型は、最新のインテル Core プロセッサー(シリーズ1)を搭載しています。
これは、PBP(プロセッサーベース電力):15Wで、基本的には第13世代Core (U)のリフレッシュ版という位置付けのプロセッサーです。それでも、CPUのベンチマークテストでは、Core i5-1335Uの代表的なスコアをしっかり上回っており、PBP:28WのCore i5-1340Pで計測したものに近いスコアが出ていました。Core Ultra 5 125Hのような上位のプロセッサーよりは劣るものの、一般用途には十分な処理性能を備えていることが分かります。
Officeソフトと、ブラウザなど、複数のアプリを同時に立ち上げて作業をする場合でも、もたつきを感じることはないでしょう。
なお、CPU内蔵グラフィックは、Intel Graphicsです。これは従来のIntel Xe Graphicsの名前を変えただけで同程度の性能です。ちょっとした画像編集や、FHD動画のカット編集などであれば、ある程度対応できると思います。ただし、少し高めのグラフィックス性能がよければ、「Core UltraHシリーズ」を搭載する別機種の方がいいかもしれません。
メモリの増設・交換はできない
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型のメモリは、下図のようなオンボードメモリです。購入後に、メモリの増設や交換をすることはできません。
最小構成の8GBメモリだと、複数のアプリを同時に立ち上げて作業する場合や、タブブラウザで多数のページを開きながらネット検索する場合などに、メモリが不足する可能性があるので、16GBメモリを搭載したモデルがおすすめです。
なお、現時点では、7万円台で購入することができるカスタマイズモデルの場合、初期構成では8GBメモリになっているので、購入時のカスタマイズで16GBメモリを選ぶといいです。
カメラ、指紋センサー、キーボードを要チェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型を購入する場合は、Webカメラのタイプ、指紋センサーの有無、キーボードの種類をチェックすることをおすすめします。特に、カスタマイズモデルを購入する場合は、以下の点を確認してください。
まず、内蔵カメラです。Windows Helloの顔認証を使って、Windowsへのログイン等を行いたい場合は、「IR&1080p FHDカメラ、マイク」を選びましょう。宅内で使うことが多い機種なので、IRカメラ付きの方が便利だと思います。
Windows Helloの指紋認証を使用したい場合は、「指紋センサー」を選ぶといいです。個人的には、内蔵カメラに「IR&1080p FHDカメラ、マイク」を選んでいれば、顔認証を使用することができるので、指紋認証はなくてもいいかと思います。
キーボードには、「バックライトなし」と、「バックライト付き」の2種類があります。「バックライト付き」の方が、薄暗い場所でもタイピングがしやすいですし、明るい場所でもキーボードの視認性が上がるので、おすすめです。
やや気になる部分
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型は、HDMIポートを備えていますが、仕様では「HDMI1.4、最大4K@30Hzサポート」となっており、4K@60Hzで表示することができません。また、筆者が所持している4Kモニターに繋いだところ、「FHD@60Hz」での表示は可能でしたが、「4K@30Hz」での表示もできませんでした。
ただし、USB-CポートもDisplayPortに対応しており、USB-Cポートからの出力であれば、4K@60Hzの表示が可能でした。4Kモニターに接続するときは、USB-Cポート経由で出力するといいでしょう。
概要動画
概要を説明した動画も作成しています。こちらもご覧ください。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックと、画面比16:10の見やすいディスプレイで、快適に作業を行うことができます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | Webカメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、オンライン会議に普通に参加することができます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 色鮮やかな表示のディスプレイを搭載しており、動画鑑賞を快適に行うことができます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 100%sRGBクラスの液晶を搭載しており、この用途にも使用することができます。ただし、15WクラスのCPUなので、そこまで処理速度は速くありません。また、この用途に使う場合は、メモリは16GBがおすすめです。 |
動画編集 | △~○ | FHD動画のカット編集など、ライトな編集作業にはある程度使うことができます。ただし、4K動画の編集やアニメーションを多用した動画など、より本格的に動画編集を行いたい場合は、外部グラフィックスを搭載した機種の方がおすすめです。 |
ゲーム | △ | 軽めのゲームであれば、画質を落とすことでプレイすることができるものもあると思います。ただし、本格的にゲームをしたいのであれば、ゲーミングノートPCの方がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型のディスプレイのチェックです。
WUXGA(1920x1200)解像度の15.3型液晶を搭載しています。
最近よく見る画面比16:10のディスプレイで、Web閲覧や、Officeソフトでの作業などがしやすいです。非光沢で、フリッカーも発生していなかったので、長時間の作業にも適しています。また、色域が広めで、色鮮やかな表示で画像や映像を見ることができる全体的に質のいいディスプレイでした。
- 色域・輝度
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型のキーボードのチェックです。
実測値で、キーピッチは横:約18.5mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.3mmでした。キーストロークがやや浅めで、最初はやや違和感を感じる方もいそうですが、そのうち慣れると思います。
気になるのは、「Enter」キーと、テンキーの間隔が狭い点で、ブラインドタッチ時は正確に指を運ばないと、間違って数字キーを押してしまうことがあります。
また、「\」キーがやや小さめなです。このキーはあまり使わない方も多いと思いますが、業種によってはよく使う場合もあると思いますので、ご注意下さい。
タッチパッドの使いやすさも、普通ですが、クリック音がやや大きいかなと思います。
今回は、キーボードバックライトを搭載しています。ただし、バックライトなしのキーボードもあるので、ご注意ください。
パフォーマンスのチェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型のパフォーマンスをチェックします。
本機器では、「Lenovo Vantage」というアプリの「スマート・パワー」の設定項目で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測した各種ベンチマークの結果を掲載します。
CPU
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型は、インテルの最新CPUである「Core Uシリーズ1」を搭載しています。選択することができるのは、Core 5 120U、またはCore 7 150Uです。どちらも、PBP(プロセッサーベース電力):15W、Pコア数:2、Eコア数:8、スレッド総数:12となっており、第13世代Core i5-1335U / Core i7-1355Uのリフレッシュ版となる製品です。
今回は、Core 5 120U搭載モデルをチェックしており、ベンチマークの結果は以下の通りです。
マルチコアでは、第13世代Core i5-1335Uの代表的なスコアよりも高く、PBP:28WクラスのCore i5-1340Pの代表的なスコアに近い数値が出ており、一般的な用途には十分な処理性能を備えていることが分かります。
シングルコアでは、第13世代Core (P)を超える高めのスコアでした。WordやExcelを含むOfficeソフトなどでの処理も速いと思います。
なお、動作モードを「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすることで、処理性能がアップしています。負荷の高い作業を行う場合などは、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで使用するといいでしょう。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはLPDDR5X-5200で、メモリの帯域幅は十分な広さでした。なお、オンボードメモリなので、メモリの増設・換装はできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックス性能のチェックです。
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型のグラフィックスは、Core Uプロセッサー内蔵の「Intel Graphics」です。3DMark Night Raidのベンチマークスコアは以下の通りです。
Core Ultraシリーズの内蔵グラフィックスほどのスコアではありませんが、Core i7-1355Uや、Core i5-1340Pの内蔵グラフィックスと同程度のスコアが出ており、一般的な用途には十分な性能です。
なお、動作モードを変更しても、グラフィックス性能には大きな変化はないようです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットを備えています。アクセス速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型で計測した各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「エクストリーム・パフォーマンス」モードで計測しました。
PBP:15WクラスのCPUなのでそこまで速くはありませんが、趣味で一度に数十枚程度のRAW現像をするのであれば使うことができると思います。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
重めのフィルターを使用してみましたが、Core i7-1360Pと同程度の処理時間でした。趣味レベルであれば問題なく使用することができます。
本製品 | 参考 Core i7-1360P |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約2秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約4分10秒 | 約4分16秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約2分47秒 | 約2分41秒 |
FHD動画の書き出し速度も比較的速いです。重いエフェクトを使ったりする作業には厳しいですが、FHD動画の簡単な編集作業であればある程度快適に行えます。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型は、USB3.2 Gen1 Type-Cポート(Power Delivery、DisplayPort対応)を2つ備えています。動作チェックの結果は下表のとおりです。
PD充電器での充電に関しては、出力が45Wのものだと、充電はできていましたが、警告が表示されます。PD充電器を使用する場合は、付属のACアダプターと同じ65Wか、それ以上の出力があるものを選ぶといいと思います。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | △ ※3 | × | × | |
PD充電器 ※1 |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | △ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細は下図の通りです。HDMI1.4で、最大4K@30Hzのサポートとなっています。4K@60Hzの表示はできません。当サイトで試した4Kモニターの場合は、FHD@60Hzとなり、4K@30Hzへ変更することもできませんでした。なお、USB-Cポート経由であれば、4K@60Hzで表示することができました。
質量のチェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型の質量は、仕様値で「約1.793kg」となっており、実測値もほぼ同じでした。15インチクラスのホームノートPCとしては、普通の質量だと思います。扱いやすく、宅内での移動もしやすいです。ACアダプターは軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.728kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 175g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は57Whでした。最近のノートPCとしては普通の容量だと思います。
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。
動画再生のような負荷の軽い作業であれば、(3)くらいのバッテリー駆動が可能です。実際の使用に近い、少し負荷がかかる一般的な作業を連続して行うと、( 4)ぐらいの駆動時間になります。ホームノートPCとしては十分なバッテリー駆動時間だと思います。宅内で移動して使う場合でも、バッテリー駆動で問題なく作業することができるでしょう。
Core 5 120Uモデル | |
(1)JEITA2.0 | 約13.6時間 |
(2) JEITA3.0(アイドル時) | 約17.2時間 |
(3) JEITA3.0(動画再生時) | 約9.8時間 |
(4) CPU20%、GPU7%の負荷 | 5時間45分 |
(1)~(3) メーカー公表値
(4) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには、プライバシーシャッターが付いています。IRカメラについては、「IRカメラあり」と、「IRカメラなし」の2種類があります。Windows Helloの顔認証を使用したい場合は、「IR&1080p FHDカメラ」を選ぶといいです。
Webカメラは、1080pのFHDカメラです。比較的明るめで、自然な色味の画像でした。オンラインミーティングなどにも普通に使用することができます。
スピーカー
スピーカーは、キーボード面の上部に2W x2のステレオスピーカーが配置されています。音質は普通です。ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「インテリジェント・クーリング」モードの場合、CPU電力は20W前後で変動しながら動作しています。CPU温度は65℃前後に収まっており、低めの温度です。
「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると、CPU電力がアップし、28W前後で推移しています。CPU電力が上がるので、CPU温度も少しアップしますが、70℃前後を保っているので、心配する必要はなさそうです。
どちらのモードでも、CPU温度を気にすることなく作業を行うことができます。負荷が高めの作業を行う場合は、「エクストリーム・パフォーマンス」モードに切り替えて使用するといいです。
- インテリジェント・クーリング時
- エクストリーム・パフォーマンス時
静音性のチェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型の動作音(静音性)のチェック結果です。こちらは、「インテリジェント・クーリング」モードでの計測となります。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかるとファンが回転し始めるため騒音値は上がりますが、エンコードのような高負荷時でも、他のノートPCより低めの動作音です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
高い負荷がかかっても、キーボード面の温度は低めに保たれており、不快感なくタイピングすることができます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
消費電力は低めです。
外観のチェック
IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型の外観をチェックします。
スタンダードなデザインのホームノートPCです。ボディカラーはクラウドグレーで、シンプルな見た目なので、仕事用としても使いやすいです。ボディには、アルミ素材を採用しており、安っぽくありませんし、米国国防総省の定めたMIL-STD-810Hに準拠しており、堅牢性も高いです。
天板です。「Lenovo」の小さなロゴが端に入っているだけで、シンプルです。
本体の高さは、約17.4mm(最薄部)と比較的スリムです。
側面のインターフェースはご覧の通りです。USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB3.2 Gen1 Type-C(Power Delivery、DisplayPort対応)x2、HDMI、microSDカードスロットを備えています。一般的な用途には不足のないポート構成だと思います。
液晶面はフラットにはならないものの、大きく開くので、角度の調整がしやすいです。
底面です。
内部はこのようになっています。大きめの冷却ファンが1つと、1本のヒートパイプでCPUの熱を冷却しています。
メモリはオンボードです。後から増設・換装ができないので、16GBメモリのモデルがおすすめです。
ストレージには、Type 2242のM.2 SSDが搭載されていました。Type 2280 M.2 SSDに交換することもできると思います。
標準のACアダプターは65Wです。小型で、ケーブルもかさばらないので、持ち運びもしやすいです。
なお、カスタマイズモデルでは、「100WスリムACアダプター」を選択することもできます。
まとめ
以上が、IdeaPad Slim 5i Gen 9 15.3型のレビューです。
一般用途に快適に使うことができるスペック構成で、価格の安いコストパフォーマンスの高いノートPCです。
大きな特徴は、sRGB 100%のディスプレイには、画面比16:10、WUXGA(1920x1200)の15.3型液晶を搭載しています。Web閲覧や、Officeソフトでの作業がしやすい、流行りの仕様であるだけでなく、100%sRGBと色域も広めなので、画像や動画をオリジナルに近い色鮮やかな表示で見ることができます。
CPUには、最新のインテル Core プロセッサー(シリーズ1)を搭載しています。15Wクラスのプロセッサーですが、Core 5 120Uを搭載した下位モデルでも、一般用途に必要十分な処理性能を備えていました。
このように、作業がしやすく、色域が広めの液晶と、一般用途にちょうどいいインテルCPUを搭載しながら、7万円台から購入することができる機種はなかなかありません。バランスの良さと、コストパフォーマンスの高さゆえに、今後売れ筋の機種になっていくのではないかと思います。
なお、オンボードメモリなので、購入後にメモリの増設・交換を行うことはできません。快適に使用したい場合は、16GBメモリのモデルがおすすめです。また、購入時は、Webカメラ、指紋センサーの有無、キーボードのバックライトの有無をチェックし、後悔することがないようにしてください。
仕事用や、ホームノートPCとして、多くの方におすすめの機種です。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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