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レノボ ThinkBook 15 Gen 3 (AMD) の実機レビュー

更新日:
APU Ryzen 5 5500U
Ryzen 7 5700U
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe NVMe SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD IPS 非光沢
質量 約1.7kg
バッテリー 最大 約10.7時間
価格[税込] 6万円台~
快適に使えるノートPCが6万円台~

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)は、十分なスペックでも、6万円台から購入できるコスパの高い機種です。

プロセッサーには、Ryzen 5000シリーズ、ディスプレイには、視野角の広い液晶を搭載しています。 

さらに、ボディの質感も比較的よく、インターフェイスも充実しているので、プライベートのメインPCや、ビジネス用PCとしても使いやすく、おすすめです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 5700U、16GBメモリ(8GBx2)、512GB PCIe SSD

 

セール情報

以下のページで、レノボのパソコンのセールを実施中です。

レノボのWeb限定セールへのリンクバナー

 

目次

お忙しい方は、「ThinkBook 15 Gen 3 (AMD) の特徴」のみお読みください。

 

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)の特徴

快適に使える15.6型ノートPCが6万円台~

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)は、6万円台からと購入しやすい価格が特徴的な機種です。6万円台で購入できるのは、Ryzen 5 5500U、8GBメモリ、256GB SSDという構成で、一般用途には十分なスペックで、快適に使用することができます。

底面以外の多くの部分でアルミニウム素材を使用しており、見た目や質感も比較的いいです。

性能も、外見もそこそこいい機種が6万円台から購入できるということで、コスパも高いです。プライベート用のメインPCとしても使えますし、ビジネス用としてもおすすめの機種です。

6万円台からと価格が安い

 

一般用途に適した液晶を搭載

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)は、視野角が広い、IPS液晶を搭載しています。

色域(色鮮やかさ)は広くありませんが、フリッカー(ちらつき)もなく、映り込みが抑えられている非光沢液晶で、一般用途に適した、比較的見やすい液晶でした。1日の使用時間が長くても、低品質の液晶を搭載した機種に比べて、目が疲れにくいと思います。

見やすいIPS液晶

 

2.5インチドライブの増設が可能

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)の内部を確認すると、2.5インチドライブ用のスペースがあり、マウンターやコネクターも付いていました。

試していませんが、2.5インチHDDやSSDを増設することができそうです。

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)をメインPCとして使用する予定だけれども、写真などを保存するにはストレージ容量が足りない・・と感じる方は、自己責任とはなりますが、1TBぐらいの容量の2.5インチSSDを増設するなどして使うといいかもしれません。

2.5インチドライブ用のスペース

 

大型ファンでしっかり冷却

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)は、Zen 2アーキテクチャーのRyzen 5000Uシリーズを搭載し、ベンチマークでも高めのスコアが出ていました。

内部を見ると、大型ファンと、2本のヒートパイプによりしっかり冷却できる構成であることが分かります。そのため、プロセッサーに高負荷をかけても、CPU温度は概ね60℃台と、低めに保たれていました。高めの処理性能を、安定して発揮できるので、多くの作業に快適に使えると思います。

大型ファンと2本のヒートパイプ

 

オンボード+スロットメモリの構成

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)のメモリ構成は、オンボード+スロットメモリとなっています。オンボードは8GBに固定されていますが、スロットメモリは増設・換装が可能です。ちなみに、上の画像で、銀色のカバーが付いている部分にメモリスロットがあります。

なお、Ryzen 5 5500U、8GBメモリのモデルは、オンボードメモリのみを搭載し、シングルチャネルでの動作となるため、メモリ速度が遅くなり、Ryzen内蔵のグラフィックスの性能も低くなってしまうのが、残念な部分です。ライトにゲームをプレイしたり、画像編集などもしたいという場合は、空きスロットにメモリを増設して、デュアルチャネルにするといいです。

ただし、スロットメモリに8GB以上を搭載しても、速度の速いデュアルチャネルで動作するのは、オンボード8GB + スロットメモリ8GBの合計16GBまでです。そのため、このオンボード8GB + スロットメモリ8GBで16GBのメモリ構成で使用するのが一番おすすめです。

メモリの増設などを自分で行うのが不安な方は、Ryzen 7、16GBメモリのモデルを選択するといいです。

 

充実のインターフェイス

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)は、下の画像のようなインターフェイスを備えています。

数も種類も充実しています。LANポートを備えており、有線でのインターネット接続が可能です。また、USB-Cポートも2つあるので、一方を本体への給電に使用しても、もう一方で周辺機器と接続したりでき、便利です。

インターフェイス

 

レノボの同サイズ他機種との比較

レノボでは、ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)の他にも、同じ15.6型で、Ryzen 5000Uシリーズを搭載した、IdeaPad Slim 550 15.6型 (AMD)や、ThinkPad E15 Gen 3 (AMD)といった機種があります。ここでは、これらの3機種を簡単に比較してみました。

IdeaPad Slim 550 15.6型 (AMD)は、5万円台~と3機種の中で最も安いです。Ryzen 5、8GBメモリのモデルでもデュアルチャネル構成になっているので、このモデルを自分でカスタマイズしたりせずに使う方には、特におすすめです。一方、ボディに高級感がないこと、メモリの増設・換装ができないこと、ストレージの増設がしにくいことなどが、デメリットとなっています。

ThinkPad E15 Gen 3 (AMD)は、3機種の中では価格が少し高くなりますが、ThinkPadシリーズ特有の打ちやすく人気のあるキーボードを搭載しています。また、カスタマイズして購入することが可能で、色域広めの液晶や、デュアルSSD構成を選択することもできます。タイピングすることが多い方や、カスタマイズして好みの構成を選びたい方、画像編集などにも適した液晶を搭載した機種がいい方におすすめです。

本機器、ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)は、この2機種の中間に位置するような機種です。IdeaPad Slim 550 15.6型 (AMD)よりも質感がよく、インターフェイスも3機種の中では一番充実しています。自己責任にはなりますが、メモリやストレージの増設もできます。見た目や、質感もそこそこよく、コスパが高い機種がいい方や、自分で多少カスタマイズできる方におすすめです。

レノボの同サイズ機種との比較
  ThinkBook 15
Gen 3 (AMD)
[比較機種]
IdeaPad Slim 550
15.6型 (AMD)
[比較機種]
ThinkPad E15
Gen3 AMD
画像
CPU Ryzen 5 5500U
Ryzen 7 5700U
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
Ryzen 7 5700U
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
Ryzen 7 5700U
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶 15.6型 FHD 非光沢
IPS 45%NTSC
15.6型 FHD 非光沢
TN 45%NTSC /
IPS 45%NTSC /
IPS 100%sRGB など
インターフェイス USB3.2 x2
USB-C x2
HDMI
SDリーダー
LAN
USB3.0 x2
USB-C
HDMI
SDリーダー
USB3.2
USB2.0
USB-C
HDMI
LAN
重量 約1.7kg~ 約1.66kg 約1.7kg~
バッテリー 最大 約10.7時間 最大 約15.0時間 最大 約14.2時間
価格[税込] 6万円台~ 5万円台~ 7万円台~
売れ筋構成モデルでの価格比較
  ThinkBook 15
Gen 3 (AMD)
[比較機種]
IdeaPad Slim 550
15.6型 (AMD)
[比較機種]
ThinkPad E15
Gen3 AMD
CPU Ryzen 5 5500U
メモリ 8GB
シングルチャネル
空きスロットあり
8GB
デュアルチャネル
増設・換装不可
8GB
シングルチャネル
空きスロットあり
ストレージ 256GB PCIe-NVMe SSD
指紋センサー あり
価格[税込] 69,960円 65,340円 75,812円
※2022年3月11日現在の価格

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
高いパフォーマンスで、快適に動きます。
オンライン会議 ウェブカメラ、マイク、スピーカーを備えており、オンライン会議も問題なくできます。
動画鑑賞 ディスプレイ、スピーカーともに普通です。スペック的には十分なので、AmazonプライムやNetFlixで映画やアニメを見たり、DAZNなどでスポーツを観戦したりすることができます。
RAW現像
画像編集
液晶の色域が狭く、色鮮やかさに欠けるため、RAW現像や画像編集向きの機種ではありません。また、Ryzenなので、使用するアプリによっては、思ったほど処理が速くないことがあります。
動画編集 △~○ FHD動画の簡単な編集ならできます。ただし、その場合は、メモリを16GBのデュアルチャネル構成にした方がいいです。また、使用頻度が高い場合や、4K動画の編集を行うのであれば、外部グラフィックスを搭載したノートPCをおすすめします。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。軽いゲームなら、グラフィック品質などを下げることで出来るものもありますが、その場合は、メモリを16GBのデュアルチャネル構成にした方がいいいでしょう。

 

ディスプレイのチェック

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)のディスプレイのチェックです。パネルは「N156HCA-EAC」でした。

色域は狭いですが、映り込みが抑えられていて、フリッカーも発生していないので、一般用途に適した、比較的見やすい液晶だと思います。最大輝度は、当サイトの計測では277cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は67.2%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、グリーンがやや強めに発色していることがわかります。ただ、そこまで気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶なので、映り込みは抑えられています。ギラつきはほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)もありませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)のキーボードのチェックです。

実測値で、キーピッチは縦:約18mm強、横:約18mm強、キーストロークは約1.4mmです。

15型ノートPCの標準的なキーピッチの約19mmと比べると、キーピッチは少し狭いですが、それほど気にはなりませんでした。「\」キーのサイズは小さいですが、それ以外の主要なキーのサイズは揃っていて、普通の打ちやすさのキーボードでした。一般的な4列テンキーも付いており、数字の入力もしやすいです。

タッチパッドの使い心地も、普通でした。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)のパフォーマンスのチェックです。

この製品は、Lenovo Vantageの電源スマート設定で、動作モードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」と、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」で計測したベンチマークスコアを紹介します。

電源スマート設定

 

CPU

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)では、直販カスタマイズモデルの仕様表を見ると、Ryzen 3 5300U~Ryzen 7 5800Uまで、Ryzen 5000UシリーズのZen 2アーキテクチャと、Zen 3アーキテクチャのプロセッサーを選択可能となっています。ただし、現時点で販売されているモデルには、カスタマイズモデルがなく、選択できるプロセッサーは、Ryzen 5 5500Uか、Ryzen 7 5700UのZen 2アーキテクチャを採用したプロセッサーのみとなっています。

今回は、Ryzen 7 5700Uを搭載しており、ベンチマークは以下のような結果となりました。

Zen 2プロセッサーなので、シングルコアのスコアは高くはありませんが、マルチコアではしっかり高めのスコアが出ていました。動作モードを「エクストリーム・パフォーマンス」モードにすると、少しスコアがアップしていますが、「インテリジェント・クーリング」モードでも十分高いスコアなので、通常は「インテリジェント・クーリング」モードで使用するといいと思います。

高めの負荷がかかる場合でも、快適な動作が期待できます。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 7 5700U
他のCPUとの比較(image/マルチコア)
Core i9-12900HK 17767
Core i7-12700H 16389
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
12359
Core i7-11800H 11893
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 7 5700U 9288 [エクストリーム・パフォーマンス]
8785 [インテリジェント・クーリング]
8445
Ryzen 5 5600H 9255
Core i5-11400H 8514
Ryzen 5 5600U 8491
Core i7-11370H 7123
Core i7-1195G7 6594
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Ryzen 3 5300U 5492
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
Celeron N5100 1431
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900HK 1918
Core i7-12700H 1823
Core i7-1195G7 1634
Core i9-11900H 1570
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
1531
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1511
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5600U 1369
Ryzen 5 5600H 1354
Core i5-1135G7 1294
Ryzen 7 5700U 1268 [インテリジェント・クーリング]
1264
1257 [エクストリーム・パフォーマンス]
Core i3-1115G4 1217
Ryzen 5 5500U 1185
Ryzen 3 5300U 1123
Celeron N5100 580
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリはDDR4-3200で、普通の速度でした。なお、メモリ構成は、オンボード + スロットです。スロットメモリは換装できます。

ただし、8GBメモリのモデルでは、オンボードのみのシングルチャネルとなり、メモリ速度が遅くなります。その場合は、空きのメモリスロットにメモリを増設して、デュアルチャネルにすると、メモリ速度がアップします。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
25.59GB/s
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

グラフィックスは、Ryzenプロセッサーの内蔵グラフィックスで、ベンチマークの結果は以下の通りです。

順当なスコアが出ていました。ただし、Ryzen 5、8GBメモリのモデルは、メモリがシングルチャネルになり、メモリ速度が遅くなるため、グラフィックス性能も低くなります。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Ryzen 7 5700U
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
Ryzen 5 5600U
メモリLPDDR4X-4266
16732
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14511 [インテリジェント・クーリング]
14384 [エクストリーム・パフォーマンス]
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、十分な速度です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe-NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2335
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートの動作チェック結果は、下表の通りです。

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)は、Power Delivery(本体への給電)と、DisplayPort(映像出力)に対応したUSB-Cポートを2つ備えています。

USB-Cアダプターの出力が低いと警告が表示されるので、USB-Cアダプターを使用する場合は、45W以上の出力のものを使用するといいです。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器 △ ※3
18W cheero充電器 △ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示されるものの充電は可能

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、8ビット、60Hzで表示は出来ていますが、色の形式がYCbCr420でした。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカーの仕様表では、質量が「約1.7kg」となっています。当サイトによる計測値は次の通りで、仕様値よりも少し重かったです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.843kg
ACアダプター+電源ケーブル 335g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は45Whとなっており、15型ノートPCとしては、普通の容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。短めの駆動時間です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約10.7時間
(2) PCMark 10 Modern Office 6時間25分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理 s

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。普通の充電速度です。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
47%(約21Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラにはプライバシーシャッターが付いています。IRカメラは搭載していません。

なお、今回、貸出機であるためか、Webカメラの調子が悪いため、実際の画像は撮影していません。

Webカメラ

 

スピーカー

スピーカーは、底面の手前側の左右に2W x2のステレオスピーカーを搭載しています。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

「インテリジェント・クーリング」モードでは、少し時間が経過した後は、CPU電力は約16W、CPU温度は60℃前後で落ち着いて、そのまま推移しています。

「エクストリーム・パフォーマンス」モードでは、CPU電力が25W前後と「インテリジェント・クーリング」モード時よりもアップして推移していますが、CPU温度は63℃前後と低めに抑えられています。。

どちらのモードでも、CPU温度を心配せずに使用できるでしょう。「インテリジェント・クーリング」モードでも、十分高い処理性能を発揮できているので、通常は、「インテリジェント・クーリング」モードで使用するといいと思います。

  • インテリジェント・クーリング時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力&CPU温度
CPU電力&CPU温度

 

静音性のチェック

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。それ以外のときは、ある程度動作音は聞こえます。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

全体的に低めの温度です。エンコードのような高い負荷がかかる場合でも、パームレスト部の温度はほとんど変化しないので、不快に感じることはありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイル向けのプロセッサー搭載なので、低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD) の外観のチェックです。

オーソドックスなデザインですが、狭額縁ベゼルの液晶を搭載するなど、最新のノートPCらしさを感じる外見です。ボディカラーは、ミネラルグレーで、様々なシーンで使用しやすいと思います。見える部分には、サンドブラスト加工が施されたアルミニウム素材が多く使用されており、手触りなどの質感もいいです。

 

天板です。ThinkBookらしい、ツートンカラーになっています。

 

液晶を閉じた状態の画像です。約18.9mmと、比較的スリムです。

 

側面には、 USB3.2 x2、USB-C(DisplayPort、Power Delivery対応)x2、HDMI、LAN、SDカードリーダーを備えています。最近の機種では省かれることが多い、LANポートやSDカードリーダーなども備えており、使いやすいです。

 

電源ボタンには指紋センサーが統合されており、Windows Helloの指紋認証を使用することができます。

 

液晶の開く角度です。ほぼフラットになり、対面する相手に画面を見せる、といった使い方もできます。

 

底面は樹脂製です。

 

底面カバーを開けたときです。サイズが大きめのファン1つと、2本のヒートパイプで冷却しています。

 

メモリは、オンボード+スロットメモリです。スロットメモリには、下の画像のように金属のカバーが付いています。

 

ストレージです。今回は、Type2242 M.2 SSDを搭載しています。M.2 SSDのエクステンダーを外せば、Type 2280 M.2 SSDへの換装も可能だと思います。

 

別に、2.5インチドライブ用のスペースもあります。マウンタや、コネクターも付いているので、2.5インチのHDDやSSDを増設することができそうです。

 

標準で付属しているACアダプターは65Wです。コンセント側のケーブルが太いので、ややかさばります。

 

まとめ

以上が、ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)のレビューです。

プロセッサーには、Ryzen 5000Uシリーズを搭載し、十分な処理性能です。ディスプレイには、広視野角のIPSパネルを搭載し、色域は広くありませんが、比較的見やすい液晶でした。ボディの見える部分にはアルミニウム素材が多く使用されており、質感もいいです。インターフェイスも十分あり、総合的に使いやすい機種だと思います。

このような特徴を備えたモデルがギリギリ6万円台(税込)で購入できるので、コスパも高いです。

また、2.5インチドライブ用のスペースもあり、必要に応じて、自分で2.5インチSSDやHDDを増設して、ストレージ容量を増やすこともできます。

やや残念な点としては、Ryzen 5 5500U搭載モデルは、メモリが8GBのシングルチャネルとなるため、メモリ速度が遅く、グラフィックス性能も低くなることです。Officeソフトを使用した作業などであれば気にしなくていいと思いますが、用途によっては、メモリを増設して、デュアルチャネルにした方がいいです。今回チェックしたRyzen 7モデルは、最初から16GBメモリを搭載しており、デュアルチャネル構成となっているので、Ryzen内蔵グラフィックスの性能をしっかり発揮できていました。

なお、インテルCore搭載機がよければ、ThinkBook 15 Gen 2 (第11世代インテル) もあるので、好みによって選ぶことができます。

 

快適に使えるノートPCが6万円台~

ThinkBook 15 Gen 3 (AMD)

特徴

  • コスパが高い
  • 2.5インチドライブを増設可能
  • LANやSDカードリーダーなども搭載

こんなあなたに

  • 高コスパのノートPCが欲しい方
  • ビジネスにも使いやすいノートPCが欲しい方
公式サイトはこちら

 

 

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