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レノボ Legion Y740Sの特徴レビュー

更新日:2020年1月7日
CPU 最大 第10世代Core i9
GPU eGPUサポート
メモリ 最大32GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD IPS/
4K IPS VESA HDR 400
質量 約1.7kg~
バッテリー 最大 約8時間 (60Whr)
価格[税込] 21万円台~
※2020年5月発売予定
外では仕事、家ではゲーム

Legion Y740Sは、通常とは趣向が少し異なる15.6型ゲーミングノートPCです。

15.6型のゲーミングノートPCとしては、約1.7kgからと軽量で、薄型のボディなので、持ち運びもしやすいです。その代わりに、外部GPUを搭載していません。Lenovo Legion BoostStationに接続することで、高いグラフィックス性能を使用することができるようになります。

広色域の液晶を活用して、昼間は高性能CPU搭載のノートPCとして、夜は自宅でLenovo Legion BoostStationに接続して、ゲームでリフレッシュする、といった使い方できます。

使う人を選ぶゲーミングノートPCではありますが、とても面白い機種だと思います。

公式サイトはこちら

Legion Y740Sの特徴

マルチに使える、軽量・薄型のゲーミングPC

Legion Y740Sは、これまでのゲーミングノートPCとは一線を画す、特徴的なゲーミングノートPCです。

一般的なゲーミングノートPCであり、兄弟機種でもあるLegion Y740(15)と比較してると、違いが分かります。

最大の特徴は、15.6型のゲーミングPCなのに、質量が約1.7kgからと非常に軽量で、サイズもコンパクトな点です。特に、厚みがかなり薄くなっています。しかも、バッテリー駆動時間が約8.0時間と結構長めです。しかし、外部グラフィックスを搭載しておらず、eGPUサポートなっているため、単体ではゲーミングノートPCとして非力すぎます。後述しますが、Lenovo Legion BoostStationと併用することで、ゲーミングPCとして動作します。

日中は、機動性の高い大画面ノートPCとして仕事などにも使用でき、夜は自宅でゲーミングノートPCとして使用する、といったようなマルチに使用できる新しいゲーミングノートPCと言えるでしょう。

純粋に移動可能なゲーミングノートPCが欲しいのであれば、Legion Y740(15)のような機種の方が適しています。

兄弟機種との比較
  [本製品]
Legion Y740S
レノボ
Legion Y740 (15)
画像
CPU 最大 第10世代Core i9
Core i9-9880H
Core i7-9750H
Core i5-9300H
Core i7-9750H
GPU eGPUサポート RTX 2060
RTX 2070 Max-Q
RTX 2080 Max-Q
液晶種類 FHD IPS NTSC 72%
4K IPS 100% Adobe RGB
FHD IPS 非光沢 144Hz G-Sync
質量 約1.7kg~ 約2.2kg
サイズ [幅] 356
[奥行] 251.8
[高さ] 14.9
[幅] 361
[奥行] 265
[高さ] 19.95
バッテリー 約8.0時間 (60Whr) 約3.0時間

 

最大 第10世代Core i9搭載可能

Legion Y740Sは、最大で第10世代Core i9を搭載可能となっています。これは、まだ発売前のCPUのため、どの程度の性能なのかは分かりませんが、ノートPCの搭載するCPUとしてはかなり高い処理性能となることは間違いないと思います。

それ以外には、第9世代 HシリーズのCPUを搭載します。それぞれのCPUの目安は、以下のグラフに緑のバーで示す通りです。

バッテリー駆動時間と、処理性能のどちらをどの程度優先するかによって、搭載するCPUを決めるとよさそうです。

CPU性能の目安  ~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i9-9980HK 3552
Core i9-9880H 3462
Core i7-8700 3043
Core i7-9750H 2728
Core i5-9300H 1921
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※スコアは、他のPCで計測した代表値です

 

eGPUをサポート

Legion Y740Sは、外部グラフィックスを搭載しておらず、eGPUサポートとなっています。

このeGPUとは、外付けグラフィックスのことです。Lenovo Legion BoostStationという、下の写真にあるグラフィックスカードを内蔵したドックをThunderbolt 3ケーブルでPCに接続することで、高いGPU性能を手にすることができるようになります。

このLenovo Legion BoostStationは、ケースだけの販売以外に、オプションでGeForce RTX 2060、もしくはRadeon RX 5700 XTとセットになったものもあるようです。それ以外だと、現時点では、GeForce RTX 2080 Superまで対応可能なので、非常に高いグラフィックス性能を選択することも可能です。

ノート用ではなく、デスクトップ用のグラフィックスカードが使用できます。ただし、eGPUで使用する場合、デスクトップPCに搭載した場合よりも、少し処理性能が落ちる傾向があるようです。

また、このLenovo Legion BoostStationは、質量が約8.5kgと重いです。自宅に帰ったら、Legion Y740Sを接続し、ゲームを楽しむという使い方に適した、据え置きドックという位置づけになるでしょう。

Lenovo Legion BoostStation
背面

 

Q-Controlでシフトチェンジ

Legion Y740Sは、上述のように処理性能がとても高いCPUを搭載可能です。しかし、いつでもフルパワーが必要なわけではありません。そのために、ユーザーはQ-Controlでパフォーマンスを変更することができます。具体的には、Fnキー + Qキーを押すことで、以下のようなモードに変更できます。

パフォーマンスモード:最も高い処理性能により、高いフレームレートでのゲームプレイなどに最適。

バランスモード:日常遣いに適したモード。

静音モード:動画の視聴など低負荷作業に適しており、バッテリー駆動時間も長くなる。

機動性を活かして、バッテリー駆動により外で使用するときなどは、Q-Controlで処理能力を抑えることで、長めのバッテリー駆動が可能となるようです。

 

べーパーチャンバーでしっかり冷却

Legion Y740Sで、やや不安に感じるのは、高い処理性能のCPUを搭載しながら、そんなに薄いボディでちゃんと冷却できるのか、CPUの性能をしっかり引き出すことができるのか、という部分です。

Legion Y740Sは、べーパーチャンバーテクノロジーを採用した、Legionシリーズ初のゲーミングノートPCです。これは、液体を封入したべーパーチャンバーにより、ヒートシンクの熱拡散を促進し、わずかなスペースでより効率よく放熱することを可能とします。

また、よく調整された、57枚の液晶ポリマーブレードを備えたクアッドファンシステムを備えており、冷却性能とともに、静音性にも気が配られています。底面の画像を見ても、吸気と排熱をしっかり意識した作りとなっている感じがします。

これらの冷却システムにより、高性能CPUの力をどこまで引き出すことができるのか、実際に試してみたいものです。

底面画像

 

広色域の4K液晶モデルも

Legion Y740Sには、フルHD液晶モデルと4K液晶モデルの2種類があります。詳細は以下の通りです。

フルHD液晶:IPS、60Hz駆動、72% NTSC、Dolby Vision サポート、300nits

4K液晶:IPS、60Hz駆動、100% Adobe RGB、VESA HDR 400、Dolby Vision サポート、600nits

2種類とも、クリエイティブな作業に使用にも適した、広色域の液晶です。フルHD液晶は、Webコンテンツの作成などに対応できそうです。一方、4K液晶は印刷用の写真の編集にも対応できる色域で、輝度も高めです。RAW現像など、CPUに対する依存度が高い作業であれば、外部グラフィックスを搭載していなくても、使えるのではないかと思います。ただし、4K液晶はフルHD液晶よりも消費電力が高くなるので、外出先で使用する場合は、電源を確保した方がいいかと思います。

一方、ゲーミングPCとしては、どちらの液晶も120Hzや144Hz駆動といったハイリフレッシュレート液晶ではありません。高性能のグラフィックスボードを活用して、FPSなどのゲームをフルに楽しみたい場合は、ハイリフレッシュレートの外部ディスプレイを準備するとよいでしょう。

液晶の構成を見ると、軽量・コンパクトな高性能CPU搭載ノートPCとして、外での使用にやや軸足を置いているのかなとも感じます。

 

100%アンチゴースト キーボード

Legion Y740Sは、100%アンチゴーストのキーボードを備えています。つまり、複数のキーを押したときも、誤認識されないので、ゲームに適しています。ロールオーバーについては不明です。

耐油性・耐摩耗性コーティングが施されており、耐久性も高いです。

テンキーや、バックライトも付いています。通常のゲーミングノートPCのように派手なイルミネートではなく、白色のバックライトなので、外出先などで使用する場合も、ゲーミングノートPCというイメージを感じることはほぼないと思います。

ちなみに、センターの電源ボタンには指紋センサーが組み込まれており、指紋での簡単なログインも可能です。

テンキー付きキーボード(英字配列)

 

SDカードリーダーも搭載

Legion Y740Sは、軽量・コンパクトなゲーミングノートPCですが、SDカードリーダーも備えています。クリエイティブな用途に適した液晶を搭載しているので、最近省かれることが増えてきたSDカードリーダー搭載は、地味にうれしいです。

その他、USB 3.1 x2、Thunderbolt 3 x2をインターフェイスとして、サイドと背面に備えています。

 

耐久性に優れたアルミボディ

Legion Y740Sは、耐久性に優れたアルミボディ製です。

アイアングレーのボディーからは、精悍なイメージなので、ゲーミングノートPCとしても、クリエイティブな作業用のノートPCとしても活用できます。

また、下の写真のように、ディスプレイはフラットになります。好みの角度でのゲームプレイが可能なだけでなく、対面する相手に画面を見せるときにも便利です。

アイアングレーのアルミボディ
フラットになるディスプレイ

 

まとめ

Legion Y740Sは、高性能CPUを搭載しながら、軽さと薄さが特徴的な15.6型のゲーミングノートPCです。ただし、外部グラフィックスはeGPUサポートとなっており、本格的なグラフィックス性能が必要な場合は、Lenovo Legion BoostStationと接続する必要があります。

そのため、昼間は外で仕事に使用し、夜は自宅でゲームで気晴らしをする、といった感じで使い分ける方に適した機種です。友人宅でゲームをしたいとか、グラフィックス性能が高く、移動可能なノートPCを探している場合は、この機種は該当しません。

場合によっては、Lenovo Legion BoostStationを利用せずに、純粋にハイパフォーマンスで、質の高い液晶を搭載したクリエイティブ作業用のPCとして、単体で使用するのもアリだと思います。

万人受けはしなさそうですが、気になる機種の一つになりそうです。

外では仕事、家ではゲーム

Legion Y740S

特徴

  • 軽くて薄い15.6型ゲーミングノートPC
  • 最大 第10世代Core i9搭載可能
  • クリエイティブワークにも適したFHDと4Kの液晶

こんなあなたに

  • 家ではゲーム、外では仕事に大きめノートを使いたい
  • 高性能CPUを搭載した薄型ノートPCが欲しい
  • 価格21万円台(税込)~
  • 一言ゲーミングPCの変化球
公式サイトはこちら

 

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