レノボ Yoga 9i (15) の特徴レビュー

更新日:2020年9月11日
CPU 第10世代Core i9 (HK)
第10世代Core i7 (H)
GPU GTX 1650Ti Max-Q
メモリ 12GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD / UHD
質量 約2kg~
バッテリー FHD:約13時間
UHD:約9時間
価格[税別] 未発売
多目的に使える15.6型2 in 1 PC

Yoga 9i (15)は、クリエイティブな作業を含め、多目的に使用できるハイスペックな15.6型 2 in 1 PCです。

CPUとして、最大Core i9 (HK)を搭載でき、2 in 1 PCとしては珍しい高処理性能が特徴的です。GPUには、GTX 1650Ti Max-Qを搭載し、ビデオ編集などを快適にこなすことができます。

液晶の色域も広めで、UHD液晶モデルも選択できるので、クリエイターの使用にも適しています。

また、本体収納可能なアクティブペンも同梱し、手書きでのスケッチやメモにも対応しています。

公式サイトはこちら

Yoga 9i (15)の特徴

最大Core i9 (HK)を搭載

Yoga 9i (15)は、第10世代Core i7 (H)や、第10世代Core i9 (HK)を搭載します。

下のグラフでは、搭載される可能性があるプロセッサー(3つ全てが選択可能という訳ではありません)を緑のバーで表示しています。

第10世代Core i9 HKシリーズと言うと、Core i9-10980HKだと思われますが、IntelのノートPC用プロセッサーとしては最高のパフォーマンスを誇ります。高い処理性能を必要とする、クリエイティブな作業に適したCPUです。コンバーチブル型の2 in 1 PCで、このハイパフォーマンスCPUを搭載できる機種は珍しいです。

CPU性能の目安 ~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i7-9900K
[デスクトップPC向け]
4323
Core i9-10980HK 3643
Core i7-10875H 3557
Core i9-9980HK 3552
Core i9-9980H 3462
Core i7-9700K
[デスクトップPC向け]
3337
Core i7-10750H 2777
※緑色のバーが、第10世代Core (H,HK)プロセッサー

 

グラフィックスはエントリークラス

Yoga 9i (15)は、グラフィックスとしてGeForce GTX 1650Ti Max-Qを搭載しています。外部グラフィックスとしてはエントリークラスとなりますが、ライトなゲームもプレイできるレベルではあります。

ノート用グラフィックス性能の比較
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
ハイエンド RTX 2080 9450
RTX 2070 SUPER 8074
RTX 2080 Max-Q 8068
RTX 2070 SUPER Max-Q 7425
ミドルレンジ RTX 2060 6163
RTX 2060 Max-Q 5676
GTX 1660Ti 5626
エントリー AMD Radeon RX 5500M 4342
GTX 1650Ti 3700
GTX 1650 3494
GTX 1650Ti Max-Q 3095

 

エントリークラスではあっても、Adobe Premiere Pro CCによる動画の書き出しなどは、かなり短時間で済ませることができます。また、Radeon Pro 5500Mを搭載するMacBook Proなどよりも、性能が高いです。

Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i9-10980HK/16GB
GeForce RTX 2070 SUPER
4分04秒
Core i9-10980HK/32GB
GeForce RTX 2080 S Max-Q
4分18秒
Core i7-10875H/16GB
GeForce RTX 2060
4分50秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce RTX 2060
4分51秒
Core i5-10300H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
5分18秒
Core i7-10875H/16GB
GeForce GTX 1650Ti Max-Q
6分14秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650
6分34秒
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒 (MacBook Pro 16インチ)
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
※書き出し時間は、他のPCで計測した代表値です

 

UHD液晶モデルもあり

Yoga 9i (15)には、一般的なFHD液晶に加えて、高解像度のUHD液晶モデルもあります。それぞれの液晶の特徴は以下の通りです。

Yoga 9i (15)で選択できるディスプレイ

(1) FHD IPS液晶:400nit, 100% sRGB

(2) UHD IPS液晶:500nit, VESA400 HDR + Dolby Vision, 72% color gamut

 

FHD液晶、UHD液晶のどちらも広めの色域です。ウェブコンテンツの画像や映像を編集するようなクリエイターに適しています。

UHD液晶は、VESA400 HDRの規格基準を満たしており、メリハリのある映像を表示できます。ただし、フォトグラファーが印刷を想定して画像編集を行う程には、広い色域ではありません。

液晶には、狭額ベゼルを採用しており、画面占有比は90%以上と高く、見た目もいいです。

広色域液晶搭載

 

コンバーチブル型 2 in 1 PC

Yoga 9i (15)は、コンバーチブル型の2 in 1 PCです。

下の画像のように、用途や使用する場所に合わせて、変形することができ、多目的に使用することができます。ここまで高めの性能の2 in 1 PCは珍しく、用途にフィットすれば、かなり便利な1台になると思います。

ただ、質量が約2kg~とやや重めなので、宅内でのフリースタイルな使用がおすすめです。

変形自在な2 in 1 PC

 

本体収納式のアクティブペン

Yoga 9i (15)は、アクティブペンを使用して、手書きでのスケッチやメモを取ることができます。

同梱されるアクティブペンは、エラストマーのペン先で、滑らかな書き心地となっているようです。また、このペンは本体に収納することができ、収納時に自動的に充電もされます。

ただし、収納可能なペンなので、ペンは細身で、本格的なドローイングには向いていないと思います。クリエイター向けの高いスペックを備えているので、別の好みのペンなども使えて、本格的な描画にも使用できると、使用の幅が広がると思います。

アクティブペンが使用できる
アクティブペンは本体に収納可能

 

バッテリーでもしっかり使える

Yoga 9i (15)は、上述のとおり、15.6型の2 in 1 PCとしてはかなり高めのスペックを備えていますが、バッテリーでもしっかり使用できます。液晶の種類でバッテリー駆動時間は異なりますが、FHD液晶だと最大約13時間、UHD液晶でも最大約9時間のバッテリー駆動が可能です。

モバイルPCとまではいきませんが、電源に常時接続する必要がなく、自由な場所で使用できると思います。また、急速充電にも対応しており、15分の充電で最大2時間の使用が可能となります。

これまでの15型ノートPCとは違った使い方ができそうです。

 

カードリーダーは非搭載

Yoga 9i (15)には、カードリーダーは非搭載です。クリエイティブな作業に適した2 in 1PCなので、デジカメなどからの写真や映像を簡単に取り込める、カードリーダーがないのは少し残念です。

その他、インターフェイスとして、USB3.2、USB-C x2(Thunderbolt 3、Power Delivery、DisplayPort対応)を備えています。外部ディスプレイに接続する場合は、USB-Cポートを使用することになります。

宅内で、ラップトップ形状で使用する場合は、Thunderbolt 3対応のドックなどを使用すると、便利だと思います。

インターフェイス

 

ヒンジ部分にスピーカー搭載

下の写真から分かるように、Yoga 9i (15)は、ヒンジ部分にスピーカーが搭載されています。2基のツイーターと、2基のサブウーハーを備えており、サウンドにもこだわっています。

Yoga 9iをどのスタイルに変形しても、スピーカーがユーザーの方を向くようになっており、ダイレクトなサウンドを楽しむことができます。

15型の大画面を活かして、ストリーミングの映画など視聴するのもいいと思います。

ヒンジ部分にスピーカーを搭載

 

高質感のメタルボディ

Yoga 9i (15)のボディには、エアロスペースグレードのメタル素材を採用しており、高い質感が期待できます。また、堅牢性も高く、自由なスタイルで使用する場合の、様々なダメージにも耐えることができそうです。

ボディカラーは、スレートグレーです。

スレートグレー

 

その他の特徴

4列テンキー付きのフルサイズキーボードを搭載しています。

パームレスト部に、指紋センサーを搭載しており、素早く、セキュアなログインが可能です。

 

ウェブカメラには、プライバシーシャッターを備えており、物理的にカメラをふさぐことができるので、セキュリティ面でも安心です。

 

無線規格は、最新のWi-Fi 6に対応しており、環境が整っていれば、より高速で安定したネット接続が可能です。

 

ライバル機種の紹介

Yoga 9i (15)のライバルとなりそうな機種を紹介します。

第10世代Core (H)、GeForce GTX 1650Ti Max-Qを搭載し、クリエイティブな作業に適した2 in 1 PCとして、HP Spectre x360 15と簡単に比較します。

グラフィックス性能は同等ですが、HP Spectre x360 15には、より広色域の4K OLEDディスプレイモデルもあります。また、付属するペンの性能も高く、本格的なドローイングにも適しています。手書きでのイラスト作成や、高精細写真の編集などには、HP Spectre x360 15の方が適しています。

一方、Yoga 9i (15)では、より高性能のCore i9 (HK)を選択できたり、FHD液晶モデルがあったりと、選択肢の幅が少し広いです。FHD液晶で十分な場合や、CPUのパフォーマンスを重視する場合は、Yoga 9i (15)の方が有利でしょう。

HP Spectre x360 15 [ライバル機種]

 

まとめ

Yoga 9i (15)は、高いスペックを備え、クリエイティブな作業に適した、15.6型のコンバーチブル型2 in 1 PCです。

CPUには最大で第10世代Core i9 (HK)を搭載でき、他の同サイズ2 in 1 PCにはないほどの高い処理性能を備えています。また、グラフィックスにはGTX 1650Ti Max-Qを搭載しており、この高スペックにより、多くの用途に快適に使用することができます。

液晶には、FHD液晶とUHD液晶があり、どちらも広めの色域で、ウェブベースのクリエイティブな作業に適しています。ただ、UHD液晶はもっと色域が広ければ、対応できる作業が増えたと思います。

ThinkPad Yogaシリーズのような、本体内に収納できるペンを備えているのも特徴です。

デスクトップPCに引けを取らないスペックで、場所を選ばずに使えるので、多目的に使用できる便利な1台だと思います。

高性能CPUを搭載しクリエイティブな用途にも使える15.6型の2 in 1 PC

Yoga 9i (15)

特徴

  • 最大第10世代Core i9 (HK)搭載
  • GeForce GTX 1650Ti Max-Q搭載
  • 色域広めで、UHD液晶搭載モデルもあり

こんなあなたに

  • ウェブコンテンツのクリエイター
  • 高性能CPUを搭載した2 in 1 PCが欲しい方
  • 価格未発売
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