HP Spectre x360 15 の特徴レビュー

更新日:2020年6月29日
CPU Core i7-10750H
GPU GTX 1650Ti Max-Q
メモリ 16GB
ストレージ SSD + Optane H10
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 4K IPS / 4K OLED
質量 4K:約2.04kg
4K OLED:約1.92kg
バッテリー 4K:約15時間
4K OLED:約8.5時間
価格[税別] 22万円台~

※アンチリフレクションコーティング仕様

4K+高性能ペンのクリエイター用 2 in 1 PC

HP Spectre x360 15は、ハイスペック、かつハイデザインのクリエイター用15型 2 in 1 PCです。

旧モデルからコンパクト、かつ軽量になり、さらに扱いやすくなりました。また、同梱されるアクティブペンの性能と使い勝手が向上しており、ペンでのドローイングを必須とするクリエイティブな作業に特に適した機種になっています。

もちろん、第10世代Core i7-10750H、GTX 1650Ti Max-Q、4Kディスプレイのハイスペック構成なので、Webクリエイターや、イラストレーター、動画編集者、YouTuberのような動画配信者など、様々なタイプのクリエイターが快適に使用できます。

公式サイトはこちら

 

HP Spectre x360 15の特徴

クリエイター向けの 2 in 1 PC

HP Spectre x360 15は、第10世代Core i7-10750H、GeForce GTX 1650Ti Max-Q、16GBメモリ、4Kディスプレイという高いパフォーマンスを発揮できるスペック構成のクリエイター向け 2 in 1 PCです。

一例として、Adobe Premiere Pro CCによる動画の書き出し時間を予想してみます。全く同じ構成でのテストはしたことがありませんが、似た構成の他機種による結果から考えると、緑のバーで示す程度の性能を持ち合わせていると考えられます。動画編集など、重めのクリエイティブな作業にも使えるスペックを備えていると言えそうです。

Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
 
Core i7-9750H/16GB
GeForce RTX2070 Max-Q
3分57秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce RTX 2060
4分51秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650Ti
6分01秒
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650Ti Max-Q
6分台?[予想値]
Core i7-10750H/16GB
GeForce GTX 1650
6分34秒
Core i9-9980HK/16GB
Radeon Pro 5500M(8GB)
8分15秒 (MacBook Pro 16インチ)
Core i5-10300H/8GB
GeForce GTX 1650
8分21秒
Core i7-1068NG7/32GB
Intel Iris Plus
19分35秒
Core i7-1060NG7/16GB
Intel Iris Plus
26分57秒
Core i7-10510U/16GB
Intel UHD
49分32秒
※ 緑のバーは実測値ではなく、予想値です
※予想値以外は、他のPCで計測した代表値です

 

また、HPの最上位に位置する機種なので、スペックだけでなく、デザイン性にも優れており、閉じた状態でも格の違いがはっきり分かります。

細部までこだわったボディ

 

色域変換が可能な4Kディスプレイ

HP Spectre x360 15は、4K IPS液晶、もしくは4K HDR OLEDディスプレイを搭載しています。

コンバーチブル型の2 in 1 PCに多い光沢ディスプレイではあるものの、アンチリフレクションにより、従来モデルよりも反射が抑えられており、映り込みも少なく、長時間の使用でも目が疲れにくくなっています。

アンチリフレクションのイメージ

 

特に、クリエイティブ作業に適しているのは、4K OLEDディスプレイです。DCI-P3の広色域、100,000:1の高コントラスト比、HDR400に対応しており、正確な色表現で、メリハリがあり、くっきりとした表示が可能です。

また、ディスプレイは、工場出荷時にΔE<2の精度でのカラーキャリブレーションがなされています。このΔE<2という精度は、色差が非常に小さく、訓練された人しか見分けることができないレベルを表わしています。そのため、HP Spectre x360 15で作成したものを、他のPC(色表現の正確な)などで表示したり、印刷したときに、思った色と違う、というようなことがほとんど起こりません。

さらに、HP Display Controlを使用して、ディスプレイの色域変換が可能です。動画編集ならDCI-P3、写真編集ならAdobe RGB、ウェブコンテンツ作成ならsRGBという具合に変化させることで、1台で様々な作業に対応することができます。

業界標準の色域を広くカバー
色域変換が可能

 

進化したアクティブペンを同梱

HP Spectre x360 15では、HPの新しいアクティブペンであるHP MPP アクティブペンが同梱されており、使用することができます。

旧モデルに同梱されていたHP Spectre アクティブペン2と比較すると、大幅に性能が向上していることが分かります。MPP2.0に対応し、遅延が少なくなり、4096段階の筆圧感知機能となることで、より本格的な描画にも使用できます。バッテリーの持ちもよくなりましたし、簡単にバッテリー残量を確認できるようにもなりました。さらに、充電しながらの使用が可能になったり、磁気バレルによりペンの保管も楽になったりと、細かい部分でも使い勝手が向上しています。

アップグレードしたHP MPP アクティブペンを同梱
充電残量を確認できる
新旧アクティブペンの比較
  [同梱品]
HP MPP アクティブペン
[従来品]
HP Spectre アクティブペン2
対応方式 Microsoft Pen Protocol (MPP) 2.0 Microsoft Pen Protocol (MPP) 1.51
レポートレート 266Hz 133Hz
筆圧検知 4096 1024
傾き検知 対応
カスタマイズ機能 2つのボタンに割当 1つのボタンに割当
バッテリー充電方法 USB-Cでの充電
バッテリー時間 最大30日間 最大6日間
バッテリー残量表示 LEDでの充電状況確認が可能 なし

 

Adobe Fresco対応デバイスに認定

HP Spectre x360 15は、Adobe Fresco対応のデバイスとして認定を受けています。

このAdobe Frescoとは、簡単に言うとお絵描きアプリです。ただし、遊びの範囲を超え、上記のアクティブペンを使用することで、プロの本格的なドローイングとペインティングにも使用できます。

つまり、HP Spectre x360 15は、プロのイラストレーター用としても使用できる環境が整っているPCとも言えるかもしれません。

 

コンパクトになったボディ

HP Spectre x360 15は、ディスプレイベゼルの上下が狭額になったため、画面占有率が旧モデルの79.78%から、90%へと大きく変化し、その結果ボディサイズも大幅にコンパクトになっています。また、ハイスペック構成の15型コンバーチブル型PCでありながら、質量が2kgを切っています。

参考までに幾つかのコンバーチブル型PCとサイズ・質量の比較を行いましたが、15型コンバーチブル型PCとしては、奥行きが非常にコンパクトです。ワンサイズ下になる14型のThinkPad X1 Yoga Gen 5にはかないませんが、14型のideapad C340 (14)よりも奥行が短い程です。しかも、比較した中では断トツのスペックを、このコンパクトボディに収めているので、扱いやすくするために、かなり頑張っていると思います。

新旧モデルのサイズ比較
コンバーチブル型PCのサイズ・質量の比較
  奥行 高さ 質量
HP Spectre x360 15 (2020) [本機器] 359 226 19 約1.92kg~
HP Spectre x360 15 (2019) 359 249 19-21 約2.17kg
ideapad C340 (15) 364 250 20.5 約2.0kg
[参考:14型]ThinkPad X1 Yoga Gen 5 323 218 15.5 約1.36kg~
[参考:14型]ideapad C340 (14) 328 229 17.9 約1.65kg
※ サイズの単位はmm

 

 

変形自在な2 in 1 PC

HP Spectre x360 15は、コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、使用する場所や状況に合わせて、自在に変形することができます。

通常のラップトップ形状はもちろん、狭いところにも置けるテントモード、動画に没頭できるスタンドモード、ペンが使用しやすいタブレットモードなどに変形でき、仕事とプライベートのどちらでも活躍するでしょう。

変形自在

 

ハードとソフトによりパフォーマンスを維持

これまで紹介したように、HP Spectre x360 15は、ハイスペック構成を比較的コンパクトなボディに搭載しています。そのため、熱コントロールがうまくいかないと、本来のパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。

HP Spectre x360 15では、ハードとソフトの両面で、パフォーマンスを十分に発揮できるよう工夫がなされているようです。

ハード面としては、熱の主な発生源となるCPUとGPUの配置位置の近くのキーボード下にインレットホールが設けられており、効率的に吸気を行うことができるような構造となっています。また、底面にはグラファイトシートが配されており、熱を分散させることで、放熱効率を高める工夫もなされています。

ハードによる冷却性能アップ

 

ソフト面では、HP Command Centerというソフトを使用して、システムパフォーマンス、ファンノイズ、表面温度をコントロールできるようになっています。下の画像のように、パフォーマンスモードや、コンフォートモードといったモードを選択して、作業内容に合ったパフォーマンスにコントロールすることができます。

その他に、HP Command CenterのNetwork Boosterという機能を使用して、アプリの優先順位を定め、パケット処理を最適化することで、より快適にネットリソースを活用した作業が可能となります。

HP Command Centerでパフォーマンスの調整
(実際の画面とは異なることがあります)

 

カメラとマイクをオフにしやすい

HP Spectre x360 15には、ウェブカメラのキルスイッチがついており、カメラを電気的にOFFにすることができるので、ウェブカメラを使った盗撮行為を防止することができます。

また、F12キーにはマイクのミュート機能が割り当てられています。(日本語キーボードでは、機能が異なる可能性もあります。)オンラインミーティングなどでもマイクのON・OFFがしやすくなると思われます。

余談ですが、F12キーの右隣のキーには、設定画面をワンボタンで立ち上げる機能が割り当てられています。おそらく、上述のHP Command Centerをすぐに出すことができるのではないかと思います。

ウェブカメラのキルスイッチ
マイクのミュートボタンもあり

 

バッテリー容量は減少

HP Spectre x360 15は、旧モデルでは82.4Whの大容量バッテリーを搭載していましたが、新モデルでは72.9Whに容量がダウンしています。ハイスペック構成のPCであることを考えると、バッテリー容量の減少は少し残念です。

ただし、急速充電にも対応しており、30分で約50%までの充電が可能となっているので、宅内の自由な場所で使用するというのであれば、それほど不便さを感じることはないと思います。

 

無線規格やインターフェイスも不足なし

HP Spectre x360 15のインターフェイスは、USB-C x2(USB Power Delivery、DisplayPort、Thunderbolt 3に対応)、USB、HDMI、microSDカードリーダーとなっています。USB-Cを利用しての給電や外部ディスプレイへの接続も可能なので、持ち出して使用するときでも便利です。

インターフェイス構成

 

その他に、顔認証センサーと、指紋認証センサーを備えており、Windows Helloの顔認証、または指紋認証を使用してのWindowsへのログインも可能となっています。

また、無線規格は、最新のWi-Fi 6(2x2)に対応しているので、ルーターが対応していれば、高速、かつ安定した通信も可能です。

高級機種だけあって、このような細かい部分も充実しているのは嬉しいです。

 

従来モデル・ライバル機種との比較

最後に、HP Spectre x360 15の新旧モデルと、ライバル機種として、ハイスペックの15型2 in 1 PCでアクティブペンも使える機種であるマイクロソフト Surface Book 3 15インチとの比較を行います。

HP Spectre x360 15は、旧モデルから大きな進歩を遂げた機種です。CPUやGPUは順当にアップグレードし、なおかつ、ボディはコンパクト・軽量になって、より使いやすさが増しています。同梱されているアクティブペンの性能も格段にアップしたので、本格的な描画用PCとして旧モデルを検討したものの、アクティブペンの性能の低さゆえに諦めていた、という方でも、新機種は再度検討する価値があると思います。

ライバル機種となるSurface Book 3 15インチと比較しても、見劣りしない仕上がりだと思います。GPUとメモリの最大容量こそ負けるものの、CPU、4K AMOLEDディスプレイなど上回る部分もあります。また、価格はHP Spectre x360 15の方が安いです。ハイスペック、15型、2 in 1、アクティブペンが使えるという条件でクリエイター向けPCを探しているのであれば、HP Spectre x360 15をチェックしてみることをおすすめします。

新旧モデル・ライバル機種との比較
  [本製品]
HP Spectre x360 15
[旧モデル]
HP Spectre x360 15
[ライバル機種]
マイクロソフト
Surface Book 3 15インチ
画像
CPU Core i7-10750H Core i7-8750H Core i7-1065G7
GPU GeForce GTX 1650Ti Max-Q GeForce GTX 1050Ti Max-Q GTX 1660Ti Max-Q  /
Quadro RTX 3000 Max-Q
メモリ 16GB 16GB / 32GB
ストレージ PCIe SSD + Optane H10 PCIe SSD /
PCIe SSD + Optane H10
PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型 15型
液晶種類 4K IPS / 4K OLED 4K IPS / 4K OLED 3240x2160 タッチ
質量 1.92kg 約2.17kg 約1.905kg
サイズ [幅]359
[奥行]226
[高さ]19
[幅]359
[奥行]249
[高さ]19
[幅]343
[奥行]251
[高さ]15-23
バッテリー 最大 約15時間
(72.9Wh)
最大 約13.75時間
82.4Wh
最大 約17.5時間

 

まとめ

以上が、HP Spectre x360 15のレビューです。

旧モデルからのCPUやGPUのアップグレードにとどまらず、コンパクト化と軽量化が進み、同梱されるアクティブペンの性能も向上したことで、より扱いやすく、ペンを使った作業にも適した機種へと、大きく変化しました。

広色域で、色域変換もできる4K OLEDディスプレイも特徴的です。正確な色表現が求められる写真や動画編集などにも十分対応できるでしょう。ただし、バッテリー駆動時間がかなり短くなるので、使用スタイルも考慮に入れて、選択する必要があります。

クリエイター用PCに必要な要素が詰め込まれているので、スペックとデザインのどちらも妥協できない、こだわりのクリエイターにとっても満足度の高い1台となるでしょう。

 

ハイスペック+4K+アクティブペンの使えるクリエイター用 2 in 1 PC

HP Spectre x360 15

特徴

  • Core i7(H)+GTX 1650Ti Max-Q+4K
  • HP MPPアクティブペンを同梱
  • 高いデザイン性

こんなあなたに

  • ペンを使ったクリエイティブな作業が多い方
  • かっこいい2 in 1 PCが欲しい方
公式サイトはこちら

 

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