Lenovo Tablet 10の実機レビュー
CPU | Celeron N4000 Celeron N4100 |
---|---|
メモリ | 4GB / 8GB |
ストレージ | 64GB / 128GB eMMC |
液晶サイズ | 10.1型 |
液晶種類 | 1280x800 非光沢 IPS 1920x1200 光沢 IPS ※両方タッチ対応 |
質量 | 本体:約647g~ 本体+キー:約1.18kg~ |
バッテリー | 約13.2時間~ |
価格 | 6万円台(税別)~ |
ペンやLTEに対応し、6万円台
Lenovo Tablet 10は、ペンやLTEに対応しながら、6万円で購入できる安価なタブレットです。
専用のキーボードドックもオプションで販売されており、タブレットとドッキングすることでノートPCに変身します。多くの用途で使える製品ではないかと思います。
液晶ディスプレイは、HD(1280x800)とWUXGA(1920x1200)の2種類の解像度があります。
ただし、CPU性能はそれほど良くありません。
なお、直販モデルの初期構成では、ペンは選択されていますが、キーボードやLTEは選択されていませんので、ご注意下さい。また、Celeron N4100を選択すると、8GBメモリおよび128GB eMMCが選択できるようになります。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Celeron N4000、4GBメモリ、64GB eMMC、1920x1200 IPS液晶
目次
お忙しい方は、「Lenovo Tablet 10の特徴」のみお読みください。
Lenovo Tablet 10の特徴
LTE(WWAN)が0円で追加可能
Lenovo Tablet 10は、LTE(WWAN)に対応しているのが魅力の1つです。
なお、標準では搭載されていませんので、カスタマイズ画面で追加するのを忘れないようにしてください。WWANを選択しても、追加料金は0円です。
搭載されていたLTEモジュールは「Sierra EM7430」でした。他のメーカーでもよく採用されているLTEモジュールで、個人的にはトラブルが少ないLTEモジュールだと感じています。
筆者の自宅から計測してみたLTE速度は次の通りです。IIJmioのSIMカードでテストしましたが、他のデバイスと変わらない速度です。
数日しか使っていませんが、スリープ復帰後も比較的速くLTEに接続し、繋がらなくなるトラブルもありませんでした。
アクティブペンが使用可能
Lenovo Tablet 10は、Lenovo Tablet 10 Active Penが使用でき、初期構成で選択されています。
ペンは本体に収納でき、収納することで充電されます。そのためペンに電池は必要ありません。試してみたところ、筆圧検知には対応していましたが、傾き検知には対応していないようです。簡単なスケッチや、メモをとる程度なら十分な性能です。ペンは使用しないので必要ないという方は、カスタマイズでペンなしを選択することもできます(その場合、安くなります)。
LTEとペンに対応していながら、6万円台という安さ
LTEモジュールを内蔵し、アクティブペンに対応しているだけでも魅力的な製品ですが、価格はなんと6万円からと低価格です。
着脱可能な専用キーボードを選択可能
Lenovo Tablet 10は、着脱可能なキーボードを購入でき、タブレットとしても、PCとしても使うことができます。キーボード装着時、下図のように出っ張りが穴に入り込み、また磁石でくっ付くようになっています。しっかりくっ付くので、普通のノートPCのように液晶(タブレット部分)を開閉することが可能です。外すときはボタンやレバーなどを押す必要はなく、そのまま手で抜けます。
Celeron N4000の動きはもっさり
Lenovo Tablet 10は、Gemini Lake世代のCeleronを搭載してます。
搭載できるCPUは以下の2つで、Celeron N4000は2コア、Celeron N4100は4コアとなっています。カスタマイズ項目では、2,160円の差額でCeleron N4100を選択できました。この価格差であれば、4コアのCeleron N4100がよいと思います。
Celeron N4000 | Celeron N4100 | |
開発コード名 | Gemini Lake | |
---|---|---|
コア数 / スレッド数 | 2 / 2 | 4 / 4 |
ベース動作周波数 | 1.10 GHz | 1.10 GHz |
バースト周波数 | 2.60 GHz | 2.40 GHz |
キャッシュ | 4MB | 4MB |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 600 |
Intel UHD Graphics 600 |
TDP / SPD | 6W / 4.8W | 6W / 4.8W |
今回、Celeron N4000を搭載して購入してみましたが、PC全体の動きはややもっさりしています。例えば、YouTubeを視聴しただけで、CPU使用率は約50%まで上昇します。できるだけ、性能の良いCeleron N4100を搭載したほうがいいかと思います。
PrtScキーが無い
Lenovl Tablet 10を使っていて気になったのが、「PrtSc」キーが無い点です。画面のキャプチャを撮りたい場合は、spinning toolなどを使う必要があります。
Surface Goとの比較
ペンやLTEに対応し、低価格で、タブレットにもパソコンにもなる2 in 1 PCと言えば、Surface Goを思い出します。ここではこの2機種を比較してみます。
スペックは次のようになっています。Surface GoのPentium Gold 4415Yのほうが、スペックは全体的にやや上です。スペックでは見えにくい細かい部分で言うと、主観も入りますが、液晶はSurface Goのほうがやや見やすく、ペン性能もSurface Goのほうがいいです。キーボードの打ちやすさは、どちらもそれほど変わりませんが、ややLenovo Tablet 10のほうがいいかなと思います。バッテリー駆動時間に関しては、Lenovo Tablet 10のほうが長いです。
Lenovo Tablet 10 | Surface Go | |
CPU | Celeron N4000 Celeron N4100 |
Pentium Gold 4415Y |
---|---|---|
メモリ | 4GB / 8GB | 4GB / 8GB |
ストレージ | 64GB eMMC 128GB eMMC |
64GB eMMC 128GB SSD |
液晶サイズ | 10.1型 | 10型 |
液晶種類 | 1280x800 IPS 1920x1200 IPS |
1800x1200 広視野角 |
LTE | 対応 | 後日対応 |
質量 | 約647g~ | 約522g~ |
バッテリー | 39Wh | 26.12Wh |
価格は次のようになっています。Lenovo Tablet 10をできるだけSurface Goの仕様に近づけています。ただ、Lenovo Tablet 10はOfficeが選べないので、Officeは「なし」になっており、Surface GoはまだLTEモデルが発売されていないので、LTEは「なし」になっています。
比べてみると、価格は、OfficeとLTEの部分を考慮しても、ほぼ同等もしくはSurface Goのほうがやや安いかなと思います。
Office無しで、なお且つLTE対応が良ければ、Lenovo Tablet 10のほうがいいかもしれませんが、それ以外はSurface Goのほうが魅力的かなと思います。
Lenovo Tablet 10 | Surface Go | |
CPU | Celeron N4100 | Pentium Gold 4415Y |
---|---|---|
メモリ | 4GB | |
ストレージ | 64GB eMMC | |
液晶種類 | 1920x1200 IPS | 1800x1200 広視野角 |
LTE | あり | なし |
Office | なし | あり |
キーボード価格[税込] | 12,980円 | 12,744円 |
本体+キーボードの 価格[税込] |
87,480円 | 82,728円 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイの詳細なチェックです。
メーカーの仕様には300nitとなっていましたが、当サイトの計測では最大222nit(cd/m2)しかなく、やや暗めの画面でした。
視野角は広いです。
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青と緑色が強めに出ています。
色域はやや広めです。
画素形状です。ギラつきは感じません。
光沢液晶ですので、映り込みがあります。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約18.5mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.8mmと十分な数値です。ただし、「@」や「*」など一部のキーピッチが極端に狭くなっており、このあたりの文字がタイプミスしやすいです。
タッチパッドの指の動かしやすさは普通ですが、クリック音がやや大きめです。
パフォーマンスのチェック
Lenovo Tablet 10のパフォーマンスのチェックです。
CPU
Celeron N4100またはN4000を搭載可能です。どちらもローエンドのCPUです。
上でも記載しましたが、Celeron N4000だと、全体の動きがもっさりするので、それほど価格の変わらないCeleron N4100のほうがおすすめです。
本製品で計測したベンチマーク
以下、本製品で計測したベンチマークスコアです。
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、下表の他の充電器やドックで充電などができるかを試した結果を掲載します。
USB Type-Cドックでの充電や外部モニターへの出力はできました。ただし、Thunderbolt 3 には対応していないようでした。
充電できるか? | 外部モニター / LANの拡張 | |
ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | 〇 |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | 〇 | × |
ZHOULX 充電器(65W) | 〇 | ― |
質量のチェック
質量のチェックです。
当サイトで計測した質量は次の通りです。普通の質量だと思います。
質量 | |
タブレット本体 | 665g |
タブレット本体 + キーボード | 1198g |
ACアダプター | 229g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間チェックです。
メーカーサイトには、JEITA2.0測定法で、約13.2時間と記載されています。
バッテリー容量は約39Whで、タブレットとしては十分な容量だと思います。
当サイトで計測した計測値は下表の通りで、長いバッテリー駆動時間です。
駆動時間 | |
PCMark 8 Home テスト ※1 | ― |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 8時間21分 |
動画再生時 ※3 | 9時間53分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
外観のチェック
外観のチェックです。
キーボードとドッキングしていると、普通のノートパソコンのようです。ただ、ベゼルが広いので、やや古臭く見えます。
液晶を閉じたときの画像です。そんなに薄くはないです。
液晶を傾けられる最大の角度です。
アクティブペンはタブレット上部に収納可能です。
スピーカーは、側面に配置されています。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で4点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。
側面のインターフェースです。USB Type-Cの他に、フルサイズのUSBやHDMIポートも搭載しており、周辺機器は繋ぎやすいと思います。
ACアダプターは、レノボのノートPC用のものと同じものを使っており、ややサイズが大きめです。容量は45Wです。
まとめ
以上が、Lenovo Tablet 10のレビューです。
LTEとアクティブペンに対応しながら、6万円台から購入できる、低価格なタブレットです。専用のキーボードもオプションで購入でき、ノートパソコンとしても使用できます。インターフェースも豊富なので、タブレットの割には周辺機器などの接続がしやすいと思います。
ただし、CPU性能はそれほど良くありません。今回、Celeron N4000でしたが、動きがもっさりしていました。
また、似たような製品として、Surface Goがありますが、全体的にこちらのほうがスペックは上で、価格はそれほど変わりません。Surface GoはLTEモデルがまだ発売されていないため、LTEモデルが良いならLenovo Tablet 10のほうがいいですが、Surface GoのLTEモデルが発売される年末くらいまで待てる方や、LTEは必要ない方は、Surface Goも合わせてご検討下さい。
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Lenovo Tablet 10
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