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レノボ YOGA 720の実機レビュー

更新日:2017年10月9日

コスパの高い 2 in 1 エントリーPC

YOGA 720は、性能十分ながら、約8万円(税込)で購入可能な、2 in 1 モバイルノートパソコンです。

Core i3、SSD、IPS FHD液晶というスペックでありながら、約8万円、税抜き表示にすると約7万5000円と、コストパフォーマンスが高いです。

この価格で、アクティブペンも付属しています。

ペン対応2 in 1 PCのエントリーモデルとしては、非常におすすめです。

デメリットは、ややバッテリー駆動時間が短い点です。ただ、そこまで大きく短いわけでもありません。


※レビュー機は、当サイトでの購入品です

YOGA 720の基本スペック

YOGA 720の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年10月7日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
Uシリーズの第7世代インテルCPUを選択可能です。
グラフィックカード
インテルHDグラフィックス 620(CPU内蔵)です。
液晶ディスプレイ
12.5型ワイド、FHDIPS、光沢液晶です。
 
メモリ
オンボードのDDR4のメモリを搭載しています。換装はできません。
M.2 SSD
SATA接続のSSDを搭載しています。
 
光学ドライブ
内蔵していません。
 
バッテリー駆動時間
メーカー公表値で最大約8.4/8.6時間(JEITA 2.0測定法)です。
その他
質量は約1.18kg、薄さは15.75mmとなっています。

 

今回は次の構成でレビューをしています。

  • Core i3-7100U、4GBメモリ、128GB M.2 SATA SSD

目次

お忙しい方は、「1」の特徴のみお読みください。

YOGA 720の特徴

YOGA 720は、十分なスペックで、ペンにも対応し、タブレットにも変形できるにも関わらず、約8万円(税込)から購入できるという安さが魅力の製品です。性能はミドルクラスでも、価格はエントリークラスと、コスパの高いモバイルノートPCになっています。

液晶が360度回転する2 in 1 PC

YOGA 720は、液晶が360度回転しタブレットにもなる2 in 1 PCです。2 in 1 と呼ばれる製品ですが、実際には2つの形状だけではなく、下図のように、様々な形状で使用することが可能です。

△のような形状にすれば、「タッチしても液晶が揺れにくい」、「柔らかい物の上に置ける」、というメリットがありますし、L字のような形状にすれば、「画面が手前にくるため動画などが観やすい」、「子供やペットにキーボードを触られない」というメリットが生まれます。

ノートパソコンの形状でしか、使わない予定の方でも、液晶がテーブルと水平になるまで傾けられるため、寝ころんで使うときや、床に置いてしゃがんで使うときなど、色々な体勢で使うことができます。


様々な形状で使用することが可能

Core i3、SSD、FHD IPS液晶で約8万円と安い

YOGA 720は、税込みで約8万円から購入することが可能です。他のメーカーは税抜きで表示されていることが多いため、それに合わせて税抜き表示にすると、約7万5000円です。

この安い価格でありながら、Core i3-7100U、4GBメモリ、128GB SSD、FHD IPS液晶というスペックですから、コストパフォーマンスは非常に高いと思います。


約8万円から購入可能

この安さでアクティブペンにも対応

YOGA 720は、この安さで、さらにアクティブペンが付属しています。Surfaceなどは、ペンが1万円程度で別売りになっているケースもありますが、本製品はPC本体に付属しています。

実際に使ってみて、筆圧検知に対応しているようでしたが、何段階に対応しているのかは不明です。ただ、文字や簡単な図を書く程度なら、問題なく使用できると思います。


アクティブペンが付属


USBポートを使って、ペンを立てて置くことも可能

メモリはオンボードで換装はできないため注意

できるだけ安くするために、最も安いモデルを購入して、メモリやストレージを自分で交換しようと考える方もいると思います。YOGA 720は、ストレージは換装できそうですが、メモリはオンボードですので換装・増設することができません。もし、仕事や勉強で、アプリをたくさん起動したり、ブラウザのタブをたくさん起動する可能性があるならば、メモリは多めに積んでおいたほうが良いと思います。YOGA 720は、4GBメモリのモデルと8GBメモリのモデルがありますが、このような場合は、8GBメモリのモデルをおすすめします。使用頻度が低く、ライトな使い方をするのであれば、4GBでもいいと思います。


メモリの換装は不可

アクティブペンを使わないなら、YOGA 710もあり

アクティブペンを使わないなら、YOGA 710もありだと思います。YOGA 710は、YOGA 720に比べて、ペンには非対応でCPU性能も劣りますが、質量は軽く、バッテリー駆動時間も長くなっています。YOGA 720と710の比較は下のページをご覧ください。

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

最大輝度は、当サイトによる計測では271 cd/m2でした。普通の明るさです。

視野角は、IPSパネルを搭載しているため広いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。やや緑色が強調されている画面ですが、ほとんど気にはなりません。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は、ノートパソコンとしてはやや広いです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

光沢液晶ですので、画面への映り込みはあります。


画面への映り込み

 

画面の拡大図です。ギラつきは感じません。


画面拡大

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは、横:19mm、縦:18.5mmです。キーストロークは約1.2mmです。キートップはわずかですが湾曲しており、指のフィット感はまあまあです。キーの押しはじめは適度な抵抗感があり、底付きの衝撃も少なく、普通にタイピングできると思います。キー配列も、特に変なところはありません。

ただ、「Enter」キーと、その隣のキーが隣接しているところは格好悪いです。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2


キーの拡大図3


キーの拡大図4

 

バックライトキーボードも搭載しています。


バックライトキーボード搭載

 

タッチパッドは普通の操作性です。クリックボタンは比較的軽い力で押すことができるため、押しやすいです。


トラックポイント&タッチパッド

パフォーマンスのチェック

YOGA 720のパフォーマンスのチェックです。

CPU

「Uシリーズ」のCoreプロセッサーを搭載しており、モバイルノートPCとしては標準的な性能です。使用頻度が高いならCore i5-7200Uのほうが良いと思います。たまにしか使わないのであれば、Core i3-7100Uでも良いと思います。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

ストレージ

ストレージは、SATA SSDを搭載可能です。PCIe-NVMe SSDは選択できませんが、体感速度はSATA SSDとそれほど変わりません。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

YOGA 720で計測したベンチマーク

以下、Core i3-7100U、4GBメモリ、128GB M.2 SATA SSDの構成でのベンチマークスコアです。

PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i3-7100U
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

Core i3-7100U、インテル HD グラフィックス 620
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i3-7100U
x265でエンコード (※1) 54分35秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 5分44秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)

128GB SATA SSD

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

YOGA 720のUSB Type-Cポートで、付属品以外の充電器やドックが動作するかチェックします。

まず、仕様を確認すると、YOGA 720のUSB Type-Cポートは、DisplayPort出力には対応していますが、USB Power Delivery 3.0およびThunderbolt 3には対応していません。

次に、サードパーティー製の充電器やドックが使えるかを確認した結果が下表の通りです。ThinkPad USB Type-Cドックで外部ディスプレイとLANの拡張ができた以外は全てNGでした。

USB Type-C/Thunderbolt充電器またはドックとの互換性
  充電できるか? 外部ディスプレイ、
LANの拡張
ThinkPad USB Type-C ドック NG OK
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック NG NG
Helper 充電器(60W) NG
ZHOULX 充電器(65W) NG

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカー仕様表を確認すると、「約1.18kg」となっています。

当サイトによる計測値は下図の通りです。ほぼメーカー仕様値通りで、やや軽めだと思います。

ACアダプターは軽量です。


質量の実測結果

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は36Whと、モバイルノートパソコンとしてはやや少なめです。メーカー仕様値は、JEITA2.0測定法で、約8.4/8.6時間となっており、短めのバッテリー駆動時間です。


バッテリーの仕様

 

バッテリー容量は少なめでしたが、液晶が一般的なモバイルノートPCよりも小さいことと、今回はCPUがCore i3と低めの性能であったこともあり、やや負荷の高いPCMark Home および Workのテストによるバッテリー駆動時間は、普通でした。ただし、Core i5を搭載した場合は、他のモバイルノートPCよりも短めになると思います。

※Core i3とCore i5の消費電力は、低負荷時はそれほど変わりませんが、高負荷時はCore i5のほうが高くなります。

バッテリー駆動時間(当サイトによる計測値)
  バッテリー駆動時間
PCMark 8 Home のテスト ※1 4時間14分
PCMark 8 Work のテスト ※2 5時間04分
動画再生時 ※3 6時間07分
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 


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