※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
レノボ ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)

AMD APU、FHD液晶搭載で5万円台
ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)は、プロセッサーにAMD APUを搭載したコストパフォーマンスの高い15.6型ノートPCです。
最小構成モデルなら税込みで5万円台で購入することが可能です。
安いPCとはいえ、フルHD液晶を搭載しており、プロセッサーも、インテルCore i3 くらいの性能はあり、一般ユーザーであれば、十分なスペックであると思います。
ストレージはHDDのモデルの他に、SSDのモデルもラインナップされています。
※レビュー機は、当サイトでの購入品です
目次
1 ideapad 320(AMD搭載モデル)の基本スペック | 2 特徴 - コスパは高いが・・・ |
3 液晶ディスプレイのチェック | 4 キーボードおよびタッチパッドのチェック |
5 パフォーマンスのチェック | 6 質量のチェック |
7 バッテリー駆動時間のチェック | 8 静音性のチェック |
9 パーツの温度のチェック | 10 表面温度のチェック |
11 消費電力のチェック | 12 外観のチェック |
13 まとめ |
ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)の基本スペック
ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年9月6日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU 以下のAMD APU を搭載しています。 A10-9620P、A12-9720P、FX 9800P |
グラフィックカード APU内蔵グラフィックスまたはRadeon 530です。 |
液晶ディスプレイ 15.6型ワイド、非光沢、フルHD液晶です。 |
メモリ DDR4のメモリです。4GBまたは8GBを搭載しています。 |
ストレージ 256GB SSDまたは500GB/1TB HDDを搭載しています。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブを搭載しています。 |
バッテリー駆動時間 メーカー公表値で4.4/5.3時間(JEITA2.0)です。 |
その他 薄さは約22.9mm、質量は約2.2kgとなっています。 |
特徴 - コスパは高いが・・・
現状、多くのノートPCはインテルのプロセッサーを搭載していますが、ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)は、その名の通り、AMDのプロセッサーを搭載しています。
今回レビューしているPCに搭載されているのはA10-9620Pで、Passmarkのベンチマークを計測してみると、Core i3-7100Uとほぼ同等のスコアでした。この性能のCPUに、フルHD液晶を搭載しながら、5万円台という価格は、非常に高コストパフォーマンスだと思います。

ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)の特徴
今ならideapad 510のほうがお得
ただ、同社には、ideapad 510という恐ろしくコスパの高い製品があります。下表に両機種のスペックと価格を掲載します。ideapad 510は、Core i3-7100Uのプロセッサーに、IPSパネルのフルHDを搭載しながら、ほぼ同じ価格です。今、買うのであれば、ideapad 510のほうがおすすめです。
ただし、もし、ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)税込みで5万円台前半まで値下がりしたら、ideapad 510よりもコスパは高く感じるため、お買い得ではないかと思います。
また、ideapad 510は、後継機種のideapad 520が発売されたことで、近々販売終息する可能性があります。
ideapad 320 AMDプロセッサー 搭載モデル |
ideapad 510 第7世代インテル Coreプロセッサー 搭載モデル |
|
---|---|---|
液晶 | フルHD (1920x1080) 非光沢 |
フルHD (1920x1080) IPS 非光沢 |
CPU [Passmark スコア] |
A10-9620P [ 3984 ] |
Core i3-7100U [ 3863 ] |
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 500GB HDD | 500GB HDD |
レビュー | ― | レビュー |
価格 | 57,456円 | 58,320円 |
ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)で選択できるCPUのベンチマークスコア
ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)は、A10-9620Pの他に、A12-9720P、FX 9800Pを搭載したモデルもあります。Passmarkで公開しているベンチマークスコアは下図の通りです。他のベンチマークソフトで計測した場合は、もっと差があるのかもしれませんが、Passmarkのベンチマークを見る限りは、どのCPUもほぼ似たような性能です。
CPUの性能差だけでみた場合、A10-9620Pで十分かなと思います。

CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
解像度は、フルHD(1920x1080)と十分あります。
視野角は狭いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。寒色系の画面になっていることが分かります。
色域はやや狭いです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み
ギラつきはそれほど感じません。

画面拡大
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーボードは、先日レビューしたideapad 520と同じです。普通に打てるキーボードだと思います。
色がホワイトなので、清潔感があり、指紋などが目立ちにくいです。ただし、ホワイトは、長年使っていると黄ばんだりする可能性もあります。

キーボード全体図

キーの拡大図1

キーの拡大図2

キーの拡大図3
タッチパッドは普通の操作感です。

トラックポイント&タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
前述した通りで、 Core i3-7100Uと同じくらいのCPU性能です。
ストレージの選び方
ストレージは、SATA SSDやHDDを搭載しています。PCIe-NVMe SSDは選択できませんが、SATA SSDでも十分な速度が出ます。

ストレージの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)で計測したベンチマーク
グラフィックス性能について、A10-9620Pの3DMark の Grahpics scoreは「4534」でした。Core i3-7100Uの同スコアは「6500」くらいはあるため、それよりも低いスコアです。
なお、Radeon 530の外部グラフィックスを搭載できるモデルもありますが、こちらのスコアは、notebookcheck.netさんのページを見ると「6377」となっており、Core i3-7100Uの内蔵グラフィックスのスコアとほぼ同様です。
(CPU性能の評価)

A10-9620P
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

A10-9620P、AMD Radeon R5 グラフィックス
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

A10-9620P、AMD Radeon R5 グラフィックス
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
A10-9620P | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 1時間25分55秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)

500GB HDD
(SDカードスロットの評価)

UHS-Ⅰ対応カード
質量のチェック
15.6型のサイズの大きいノートパソコンとはいえ、持ち運ぶ方もいると思いますので、質量をチェックします。
メーカー仕様表には、約2.2kgと書いてあります。
当サイトで計測した質量は次の通りで、PC本体も、ACアダプターも、他の据え置き型ノートパソコンと比べると軽量です。これはバッテリー容量が少ないという影響もあると思います。
また、PC本体の質量は、(構成によっても変わりますが)メーカー仕様値より、110gも軽かったです。
質量 | |
---|---|
PC本体 | 2.090kg |
ACアダプター | 152g |
バッテリー駆動時間のチェック
据え置きタイプのノートPCなので、持ち運ぶ方は少ないと思いますが、念のためバッテリー駆動時間をチェックします。
メーカー仕様表を確認すると、バッテリー駆動時間は、約4.4/5.3時間(JEITA2.0測定法)と記載されています。
また、底面カバーを外して、バッテリー容量を確認したところ、29Whと記載されていました。少なめの容量です。

バッテリー容量
当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。バッテリー容量が少ないだけあって、駆動時間も短めです。
A10-9620P | |
---|---|
PCMark 8 Home テスト ※1 | ― |
PCMark 8 Work テスト ※2 | ― |
動画再生時 ※3 | 3時間01分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でもやや動作音が聞こえます。ただしエンコード時(CPU使用率が100%になるような負荷時)は、騒音値はそれほど上がらず、他の15.6型ノートPCと比較すると、やや静かだと思いました。

騒音値の計測結果
計測機器:リオン NL-42K、部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
いつもはHWMonitorのツールで計測していますが、CPU温度が取得できなかったため、Core Tempのツールで計測しています。低めの温度だと思います。

各パーツの温度の計測結果
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:Core Temp
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
左右のパームレストの温度が上がりやすく、やや不快でした。HDDではなくSSDを搭載すれば、右のパームレストの温度はそれほど上昇しないと思います。


消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
普通の消費電力です。


外観のチェック
外観のチェックです。
ideapad 520とほぼ同じデザインですが、ideapad 520は「金属ボディデザイン」と書いてあったのに対し、ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)には書かれていないことから、プラスチック系のボディなのだと思います。
パームレスト、天板、底面はホワイトで統一されています。
天板です。
ideapad 520のエッジはダイヤモンドカットされていたのに対し、本製品はそういったものはありません。
天板を閉じたときの画像です。薄型のボディです。
キーボードと液晶の隙間に排気口があるため、PCの後ろに何かを置いても排気口を塞ぎません。
底面です。ゴム足以外はフラットになっています。ネジは多めです。
スピ―カーは、底面の正面側に配置されています。ideapad 520はHarman製のスピーカーを搭載していましたが、ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)はノーブランドのスピーカーです。ただ、エントリーPCとしては音が良く、片手間に動画を観たり、音楽を聴いたりする程度なら、十分な音質だと思います。ただ、スピーカーは、底面に配置されており、音がテーブルに反射するため、テーブル素材によって音質がやや変わります。
液晶が開く最大の角度です。
側面には様々なポートが搭載されています。主要なポートは揃っています。また光学ドライブも搭載しているのは地味にうれしいです。
底面カバーを取り外したときの画像です。パーツの配置は、ideapad 520と同じです。
今回4GBのメモリを搭載していますが、オンボードです。下図だとメモリが挿さっているように見えるかもしれませんが、基盤に埋め込まれています。オンボードメモリの上にメモリスロットが1つあり、増設可能です。
搭載されていたHDDです。換装も可能でしょう。
ACアダプターの画像です。電源ケーブルとACアダプターは一体となっており、ケーブルが細く軽量です。
まとめ
以上が、ideapad 320(AMDプロセッサー搭載モデル)のレビューです。
AMDプロセッサーを搭載し、コストパフォーマンスが高いノートPCです。
今回搭載したのは、A10-9620Pのプロセッサーですが、Core i3-7100Uと同じくらいのCPU性能があり、一般ユーザーの用途であれば十分な性能を持っていると思います。
コスパの高いPCですが、レノボにはideapad 510という本製品以上にコスパが高いPCがあり、現在(2017年9月6日)の57,456円~という価格であれば、ideapad 510(58,320円~)のほうがおすすめです。
ただし、レノボのパソコンは思い切った値下げや、クーポンが発行されることがあるため、5万円台前半であれば、こちらの製品でも良いと思います。
詳細・購入はこちら
【公式サイト】

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ