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レノボ ThinkPad 13の実機レビュー

更新日:2017年3月7日

安くても使いやすい

ThinkPad 13は、低価格な13.3型のThinkPadシリーズ・モバイルノートパソコンです。

第7世代のインテル Core i3を搭載したモデルなら8万円台から購入することが可能です。

安いからと言って、品質が悪いわけではありません。キーボードは打ちやすく、液晶もフルHD IPSパネルを選択できます。バッテリー容量も十分あり、ボディも比較的薄いです。しっかり使えるモデルノートPCです。

公式サイト:
レノボ 公式サイト


※レビュー機は当サイトでの購入品です

目次

ThinkPad 13の基本スペック

ThinkPad 13の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年3月6日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
Uシリーズの第7世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i3-7100Uです。
グラフィックカード
CPU内蔵のグラフィックスです。
 
液晶ディスプレイ
13.3型ワイド、非光沢液晶です。HD、FHDの解像度から選択可能。本機はFHD液晶です。
メモリ
DDR4対応で2スロット、最大32GBです。本機は4GB x2の8GBです。
SSD
SATA SSDまたはPCIe-NVMe SSDを選択できます。本機は128GB SATA SSDです。
光学ドライブ
内蔵していません。
 
バッテリー駆動時間
メーカー公表値では約14時間と書かれていたり、23.6時間と書かれていたり、かなり差があります。当サイトでの実測値は後述します。
その他
薄さは19.8mm、重量は約1.4kg~です。
 

特徴1- モバイル用ThinkPadが10万円以下

本製品は低価格なThinkPadシリーズのモバイルノートパソコンです。

ThinkPadシリーズのモバイルノートパソコンは、10万円を超える製品が多いですが、ThinkPad 13は、Core i3モデルなら8万円台で購入可能なPCです。はじめてモバイルノートPCを購入する方におすすめです。

コストを削っていそうな箇所としては、他のThinkPadパソコンはヒンジが金属で耐久性が高そうであるのに対し、ThinkPad 13は樹脂っぽい素材です。また、ThinkPad 13は電源ボタンの真ん中の白い丸の部分が、電源を入れても光りません。電源ボタンを押したときに、やや反応が悪い(押したのに押せていないことがある)ボタンなので、正常に押せたか不安になるときがあります。


ヒンジ部分は樹脂製?


電源ボタンは、電源を投入しても光らない

特徴2 - ThinkPadキーボードにフルHD液晶で作業は快適

他社の低価格モバイルノートは、キーボードが安っぽくて打ちにくかったり、液晶がHD (1366x768)と低解像度で視野角も悪いことが多いですが、ThinkPad 13は、他のThinkPadシリーズと変わらない打ちやすいキーボードで、液晶も高視野角なIPSパネルのフルHD(1920x1080)を選択することが可能です。ストレスなく快適に作業できるでしょう。


作業を快適に行える

特徴3 - ThinkPad OneLink+ドック対応

ThinkPad 13は、ThinkPad OneLink+ドックに対応しています。

ThinkPad OneLink+ドックは、USBポート、DisplayPort、LANポートなどを拡張する外付け周辺機器です。パソコンへ電力を供給することも出来るので、OneLink+のケーブル1本を接続すれば、パソコンの充電が出来ると共に、外付け周辺機器と接続することもできます。


ThinkPad OneLink+ドック


正面のポート


背面のポート

ThinkPad 13(2016モデル)との比較

新モデルのThinkPad13(2017モデル)と、旧モデルのThinkPad 13(2016モデル)を比較します。

まず性能面を比較すると、2017モデルは、CPUが第7世代になり、タッチパネル液晶を選択できるようになりました。

ThinkPad 13の2017モデルと2016モデルの性能比較
  ThinkPad 13 (2017) ThinkPad 13 (2016)
液晶 HD ( 1366x768)
FHD (1920x1080) IPS
FHD (1920x1080) IPS タッチ対応
HD ( 1366x768)
FHD (1920x1080) IPS
CPU 第7世代インテルCPU 第6世代インテルCPU

 

外観面では、ファンクションキーの割り当てが少し変わったくらいで、ほぼ一緒です。なお、F12キーはユーザ定義キーとなり、任意の動作を割り当てられるようになりました。


正面(ほぼ同じ)


キーボード&パームレスト(ほぼ同じ)


ファンクションキーの配列はやや異なる


左側面(ほぼ同じ)


右側面(ほぼ同じ)


底面(ほぼ同じ)

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

今回はフルHD IPS液晶(非タッチパネル)について特性を掲載します。

最大輝度は、当サイトによる計測では245cd/m2でした。

視野角は、IPSパネルを搭載しているため広いです。


視野角

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。どの色も1:1の直線に近く自然な発色であることが分かります。


ガンマ補正曲線
※i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は、ノートパソコンとしてはやや狭いです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきはほぼ感じません。


画素の拡大図

 

液晶は非光沢となっており、映り込みは少ないです。

画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

当サイトの計測では、キーピッチは約19x19mm、キーストロークは約2mmです(正確にはキーピッチは19.05mm、キーストロークは約1.8mmだそうです)。他のThinkPadシリーズと同様にタイピングしやすいです。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2


キーの拡大図3

 

トラックポイントも搭載しています。タッチパッドも操作しやすいです。


トラックポイント&タッチパッド

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPUの選び方

本製品は、「Uシリーズ」のCoreプロセッサーを搭載しており、モバイルノートPCとしは標準的な性能です。下図にThinkPad X270で選択できる代表的なCPUを掲載します(これ以外にも選択できるCPUはあります)。選び方は下図をご覧ください。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

ストレージの選び方

本製品で選択できるストレージは下図の通りです。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

ThinkPad 13で計測したベンチマーク

以下、本機でのベンチマークスコアです。DDR4のデュアルチャネルメモリを搭載しているため、同じCPUを搭載していても、DDR3Lやシングルチャネルのメモリを搭載したPCよりもベンチマークスコアが高めに出ます。

PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i3-7100U
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)

Core i3-7100U、インテル HD グラフィックス 620
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i3-7100U
x265でエンコード (※1) 52分10秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 4分36秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)

256GB PCIe-NVMe SSD(TOSHIBA THNSF5256GPUK)

重量のチェック

ThinkPad 13は、メーカー仕様値で約1.4kgからと、最新のモバイルノートパソコンとしてはやや重いです。

やや重いといっても、2~3年前のモバイルノートパソコンは、このくらいの重量でしたので、極端に重いわけではなく、十分に持ち運べる範囲の重量です。

当サイトでの計測は下図の通り(PC本体:1.437kg、ACアダプター:231g)です。メモリを2枚搭載したため、メーカー仕様値の最小重量よりもやや重くなったのかなと思います。


重量の実測結果

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本製品のバッテリー容量は42Whと、普通の容量です。

当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。今回、Core i3を搭載していることもあり、比較的長い駆動時間でした。Core i5やCore i7を搭載した場合は、もう少し駆動時間が短くなると思います。

バッテリー駆動時間
  FHD(1920x1080)液晶
Core i3-7100U
PCMark 8 Home のバッテリーライフテスト ※1 5時間40分
PCMark 8 Work のバッテリーライフテスト ※2 6時間47分
動画再生時 ※3 8時間06分
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵SDカードリーダー/ライターのチェックです。

カード挿入後の出っ張りは少なく、カバンに入れてもSDカードが折れることはないです。ただし、わずかに出っ張りはあるため、何かの拍子に押されて、SDカードが飛び出てしまう可能はあります。


micro SDカードスロット挿入後の画像

 

速度はやや遅いです。


SDカードのベンチマーク(UHS-Ⅰのカードで測定)

 

 

 


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