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HP Pavilion Desktop PC s5730jp/CTのレビュー - THE比較

AMD製CPU搭載の省スペースPC
HP Pavilion Desktop PC s5730jp/CTは、本体が小さく、設置場所が狭い人におすすめの省スペースデスクトップPCです。セパレートタイプなので、液晶は好きな製品を選べます。
CPUはAMD製のパーツを搭載可能です。2コアのAthlon II X2から6コアのPhenom II X6 1055Tまで選択することが可能です。6コアでもAMD製だけに低価格です。
グラフィックは高性能なものを搭載できないため、ゲームや動画編集などはしない人におすすめの製品です。
HPは、メーカー製PCの中でトップクラスで安いです。国内生産しているため品質も非常に高くおすすめです。
基本スペックをチェック
まずは、s5730jp/CTの基本スペックをチェックします。ただし、2011年2月11日現在の情報です。
![]() Athlon II X2からPhenom II X6までを選択可能です。本機は、Phenom II X6 1055Tです。 |
![]() チップセット内蔵から、Radeon HD 6450、GeForce GT420のローエンドGPUが選択可能です。本機は、GeForce GT420です。 |
![]() 7200rpmを搭載可能です。容量は選べます。本機は7200rpmの500GBです。 |
![]() 160GBのSSDを搭載可能です。本機は搭載していません。 |
![]() PC3-10600のメモリを搭載可能です。本機は4GBです。 |
![]() DVDスーパーマルチ、ブルーレイドライブを搭載です。本機はブルーレイドライブ搭載です。 |
![]() 270W電源です。 |
![]() 3波ダブルチューナーを搭載可能です。しかも、10倍録画が可能です。本機も搭載です。 |
![]() (1)ロープロファイル PCI Express x 16が 1 スロット 、 (2)ロープロファイル PCI Express x 1 が 1 スロット 、(3)PCI Express Mini Card が1つです。本機は、グラフィックカードとテレビチューナーを搭載しているため、(1)と(2)は埋まっています。 |
ここがすごい - 省スペース
普通のデスクトップPCと比べて小さい
s5730jp/CTは、普通のデスクトップPCと比べると、非常に小さいです(左図)。設置面積が小さくて済むので、パソコンを置くスペースが少ない人におすすめです。
設置面積がもっと小さいパソコンとしては、液晶一体型のボードPCもありますが、ボードPCは、性能の劣るノート用パーツを使用している点と、好きな液晶ディスプレイを選べない点が欠点です。
s5730jp/CTは、性能の良いデスクトップ用のパーツを選択でき、液晶ディスプレイもフルHD/光沢/非光沢/など好きなものを選べます。
ただし、PCI系スロットはロープロファイルである点に注意してください。
ここがすごい - 安心の国内生産
東京生産
次は品質のチェックです。
HPと聞くと、富士通やNECと違い、品質に不安がある方もいるのではないでしょうか?でも、HPパソコンは大丈夫です。東京(昭島)で生産されているため製品の品質は高いです。
また、世界シェアNo.1のメーカーであることからも、品質の高さがうかがえます。品質が低いのにシェアNo.1なんてありえませんから。
ショップ系PCと違い、パーツの動作確認がきちんと取られているため安心感もあります。
パフォーマンスのチェック
s5730jp/CTのベンチマーク結果を掲載します。尚、本機の搭載しているパーツは、CPUがPhenom II X6 1055T、グラフィックカードがGeForce GT420です。
Windows エクスペリエンス インデックス
Windows エクスペリエンス インデックスは次の通りです。6コアのPhenom II X6 1055Tを搭載しているだけあって、プロセッサのスコアは高いです。その他のスコアはそれほど高くありません。
CrystalMark 2004R3 ベンチ & PassMark Performance Test ベンチ
次は、CrystallMark 2004R3のベンチマークの結果と、PassMark Performance Testのベンチマーク結果です。CPU関連のスコアは両者とも高いです。
ゲームのベンチマーク
s5730jp/CTのゲームのベンチマークの結果を掲載します。今回、搭載しているグラフィックカードはローエンドモデルのGeForce GT420です。軽めのゲームを低解像度で動かすならギリギリ動作します。しかし中程度の重さのゲームからは動作が難しくなります。ゲームをするなら、上位機種のHPE-580jp/CTのほうが良いです。
製品名 | HP s5730jp/CT |
||
基本スペック | Phenom II X6 1055T、 GeForce GT420 | ||
重めの ゲーム |
ロストプラネット 2(テストB) | 1920*1080 | RANK D(FPS:4.9) |
1280*720 | RANK D(FPS:6.0) | ||
ファイナルファンタジー XIV | 1920*1080 | 1397(動作困難) | |
1280*720 | 508(動作困難) | ||
中程度の ゲーム |
バイオハザード5(テストB) | 1920*1080 | RANK C(FPS:16.7) |
1280*720 | RANK C(FPS:28.4) | ||
モンスターハンターフロンティア第二弾(絆) | 1920*1080 | 793 | |
軽めの ゲーム |
THE LAST REMNANT | 1920*1080 | FPS:20.35 |
1280*720 | FPS:40.39 | ||
デビルメイクライ4 | 1920*1080 | RANK B |
地上・BS・110度CS対応ダブルチューナー搭載
本機は、地上・BS・110度CSに対応したダブルチューナーを搭載することが可能です。チューナーはピクセラ製なので安心です。
ピクセラ製のハードは、安定動作することで評判が良いです。新しくなったピクセラ製視聴ソフト「StationTV X」は、以前よりも番組表が見やすくなり、長時間録画や、AVCRECにも対しました。PSPやウォークマンへダビングし視聴することも可能です。
ただし、タイムシフトに対応していない点、主に使う「お好み」への番組表を一発で表示できない点、マウス優先表示とリモコン優先表示に分かれており、マウス優先モードではリモコンが一部使えない点など、細かい点でやや不便な面もあります。ピクセラの製品を単体で購入すると、アップデータにより改善されている機能もありますが、HPに搭載されているOEM製品は、アップデータがまだ(今後も?)公開されていません。
自分で増設できる人は、HPのBTOでテレビチューナーを搭載せず、ピクセラ製のチューナーを別途購入しても良いと思います。そのほうが、自分でアップデータを適用できます。
StationTV Xについては、別途レビュー記事を作成しましたので、詳細は「HPパソコンに搭載のStationTV Xのレビュー」をご覧ください。
静音性のチェック
騒音は普通
静音性は普通です。
アイドル時の騒音は44.5dBでした。私の部屋を極力無音にしても41.1dBはあり、その差は+3.4dBでした。デスクトッ プとして普通の動作音だと思います。ちなみにノートパソコンだと、私の部屋の環境で+1.0dBくらいです。尚、無反響室で測定したわけではないので全く 正確な値ではありません。値は参考程度にしてください。
尚、もしゲームもせず、地デジも観ないのであれば、グラフィックボートは搭載しないほうが静音です。
パーツの温度のチェック
s5730jp/CTのCPUとグラフィックカードの温度をチェックしました。
(1)DVD画質の動画を1時間再生した後の温度と、(2)バイオハザード5のベンチマークソフトを5分間実行させた後の温度を計測しました。計測ソフトはHWMonitorをもちいました。
結果、動画再生程度の軽い負荷の場合は、CPUとグラフィックカードの温度は高くありませんでした。
しかし、バイオハザード5ベンチを実行して高負荷をかけたときは、CPUの温度は低いものの、グラフィックカードの温度がわりと高くなりました。本体内のパーツが密集していることや、ややエアフローが悪いことが原因だと思います。
個人的には、このPCを購入するなら、専用グラフィックカードは搭載せず内蔵グラフィックスにしたほうが、温度の面で良いと思います。専用グラフィックカードを搭載したいなら、p6000シリーズや、HPEシリーズが良いと思います(HPパソコンのラインナップ)。
消費電力のチェック
デスクトップPCにしてはやや低めの消費電力
Phenom II X6 1055T、 GeForce GT420搭載のs5730jp/CTの消費電力です。
アイドル時と、高負荷時(バイオハザード5ベンチ実行時)の消費電力をワットチェッカーで計測しました(右図)。
結果、デスクトップPCにしては、やや低めの消費電力だと思います。
外観をチェック - 光沢のある美しいデザイン
s5730jp/CTの外観です(下図)。HPのパソコンは、前面がピアノのように光沢があり非常に美しいです。光沢であるがゆえに指紋は付きやすいですが、ノートPCと違い、デスクトップPCに触ることはまれなので、全く問題ありません。
本体下部には、カードスロットや、USB2.0ポート、ヘッドホンポートなどがあります(下図)。
本体最下部のスロットには、別売りの外付けポータブルハードディスクを挿入することができます(下図)。カセット感覚で抜き差しできるので、データの管理やバックアップなどに便利です。
側面です(下図)。
本体背面です(下図)。ロープロファイル PCI Express x 16が 1 スロット 、 ロープロファイル PCI Express x 1 が 1 スロットあります。グラフィックカードと、テレビチューナーを選択すると、スロットが埋まります。
エアフロー
s5730jp/CTのエアフローをチェックします。
横から吸気し、上から排気する構造になっています。通常のデスクトップは、排気口にファンを搭載して空気を流しますが、s5730jp/CTは吸気口にファンが付いており空気を流します。
排気口の上部は、けっこう熱くなります。本体の上に物は置かないようにしましょう。
ケース内部
s5730jp/CTのケース内部です。
本体が小さい分、パーツが密集しています。気になるのは3派Wテレビチューナーの冷却です。発熱するグラフィックカードと電源の間に挟まれ、空気が滞留しそうな位置に取り付けられます。テレビを見ないなら積極的には搭載しないほうがいいでしょう。
パーツの選び方
ここでは、2011/2/11現在選択できるパーツの選び方を考察します。尚、選択できるパーツが時期によって変わる点はご了承ください。
CPU
2011/2/11時点で選択できるCPUは、下記の表の3つです。
6コアのAMD Phenom II X6 1065TはTurbo CORE機能(インテルのTurbo Boostみたいなもの)がついておりおすすめです。AMD Athlon II X4 645もコストパフォーマンスは高いです。AMD Athlon II X2 250といえど、Core 2 Duo E7200とほぼ同等の性能なので、ネットやメールをする程度ならこのCPUでもOKです。
仕様 | AMD Athlon II X2 2コア・プロセッサ 250 |
AMD Athlon II X4 4コア・プロセッサ 645 |
AMD Phenom II X6 6コア・プロセッサ 1065T |
---|---|---|---|
コア数 | 2 | 4 | 6 |
動作周波数 | 3GHz | 3.1GHz | 2.9GHz |
Turbo CORE時周波数 | ― | ― | 3.4GHz |
キャッシュ | L2:2MB | L2:2MB | L2:3MB L3:6MB |
消費電力 | 65W | 96W | 95W |
PassMark CPU ベンチ | 1,706(掲載値) | 3,584(掲載値) | 4,457(実測) |
グラフィックカード
性能の高いグラフィックカードは搭載できません。ゲームをしない、動画編集をしない、地デジを観ないなど、グラフィック性能をそれほど使用しないのであれば、発熱を避けるためにグラフィックカードは搭載しなくていいでしょう。
仕様 | Radeon HD 6450 | GeForce GT 430 |
---|---|---|
シェーダープロセッサ数 | 160基 | 48基 |
グラフィッククロック | 625MHz? | 700MHz |
メモリ | 512MB | 2GB DDR3 |
メモリインターフェイス | 64bit | 128bit |
対応DirectX | 11 | 11 |
最大消費電力 | ? | 50W |
PassMark GPU ベンチ | ? | 711 |
まとめ
以上が、HP Pavilion Desktop PC s5730jp/CTのレビューでした。
本体が小さく省スペースであるため、設置場所が狭い人におすすめのPCです。ゲームなどグラフィックスを多分に使うような処理をしないのであれば、おすすめの製品です。
本体が狭く、PCIスロット付近のエアフローが悪いため、できればグラフィックカードや地デジチューナーは搭載しないほうが良いと思います。搭載したい場合は、上位機種もご検討ください(HPパソコンのラインナップはこちら)。
まとめると、HP s5730jp/CT は、次のようなメリットがあります。
HPE-380jp/CTは、こんなあなたにおすすめです。
HPのパソコンは店頭ではなかなか売られていません。 購入はHP ダイレクト からどうぞ。
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